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IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した トラブルシューティング

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IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した トラブルシューティング
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した
IBM Lotus Sametime 8.5 のトラブルシューティング
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した Lotus
Sametime 8.5 のトラブルシューティング
本書では、Lotus® Sametime® 8.5 の現在の構成を特定し、Lotus Sametime 環境で発生する問
題のトラブルシューティングに役立つ IBM® WebSphere® Application Server の構成ファイル
とログ・ファイルについて解説します。
所要時間
本書の内容を完了するには、約 45 分かかります。
前提条件とシステム要件
本書の内容について、前提条件またはシステム要件はありません。WebSphere Application Server
に関する予備知識も必要ありません。
学習トピック
本書を読み終わると、次のことができるようになります。
•
WebSphere Application Server の主要な構成ファイルを識別する。
•
Lotus Sametime サーバー用の構成ファイルを見つけて解釈する。
•
WebSphere Application Server の主要なログ・ファイルを識別する。
•
Lotus Sametime サーバー用のログ・ファイルを見つけて解釈する。
•
構成の変更をノード間で同期する。
•
ノードの同期を自動化する。
•
SystemOut.log ファイルを解釈する。
•
WebSphere Application Server のトレースを有効にして、問題をトラブルシューティングす
るための情報を取得する。
•
トレース・ファイルのサイズを調整する。
•
Lotus Sametime の問題のために WebSphere Application Server のトレースを有効にする。
•
ポートを構成する。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
WebSphere Application Server の構成ファイルとログ・ファイルを使用した Lotus
Sametime 8.5 のトラブルシューティング
WebSphere Application Server の構成ファイル
IBM WebSphere Application Server の構成は、主に xml ファイルに含まれています。インス
トール後のほとんどの構成は IBM Integrated Solutions Console を使用して行われますが、構
成をさまざまな角度からファイル・レベルで表示し、現在の構成がどのようになっているのかを
正確に把握すると、役に立つことがあります。ランタイム環境を定義する構成ファイルは、profile
ディレクトリーに格納されています。問題のトラブルシューティング時に参照すると役に立つ構
成ファイルとして、security.xml、wimconfig.xml、virtualhosts.xml、serverindex.xml、および
server.xml があります。
重要なメモ: 一般に、構成ファイルを手動で変更することは推奨されていません。誤った変更に
よって、サーバーにアクセスできなくなったり、管理コンソールへのアクセスに問題が生じたり
することがあるため、構成ファイルを直接変更するときは細心の注意が必要です。構成ファイル
は、IBM Support の指示がない限り編集しないことをお勧めします。変更の大部分は、IBM
Integrated Solutions Console (ISC) を使用して行ってください。
Security.xml
Security.xml は、セルのグローバル・セキュリティー定義を保持するセル・レベルの文書です。
これらの設定は、セルに参加している各ノードに適用されます。このファイルの一般的なロケー
ションは、<appserver_install_root>¥profiles¥<profile name>¥config¥cells¥<cell name>¥ で
す。Security.xml は wimconfig.xml と連携して機能します。
Wimconfig.xml
Wimconfig.xml もセル・レベルの文書で、LDAP リポジトリーの構成設定を保持しています。
これらの設定は、セルに参加している各ノードに適用されます。このファイルの一般的なロケー
ションは、<appserver_install_root>¥profiles¥<profile name>¥config¥cells¥<cell
name>¥wim¥config¥ です。
Virtualhosts.xml
Virtualhosts.xml はノード・レベルの文書で、仮想ホストに関するデータと、さまざまなホスト
が listen しているポートに関するデータを保持しています。このファイルの一般的なロケーショ
ンは、<appserver_install_root>¥ profiles¥<profile name>¥config¥cells¥<cell
name>¥nodes¥node name¥ です。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Serverindex.xml
serverindex.xml ファイルには、指定されたノードのサーバー構成が格納されています。このフ
ァイルには、ノード内のすべてのアプリケーション・サーバーのリスト、それらのサーバー上で
実行されているアプリケーション、そのポート/エンドポイントが含まれています。環境内のノー
ドごとに 1 つの serverindex.xml が存在します。このノードには、WebSphere Application
Server のネットワーク・デプロイメント内のデプロイメント・マネージャー・ノードも含まれま
す。このファイルの一般的なロケーションは、<appserver_install_root>¥profiles¥<profile
name>¥config¥cells¥<cell name>¥nodes¥node name¥ です。
Server.xml
server.xml ファイルには、指定されたアプリケーション・サーバーの構成が格納されています。
このファイルの一般的なロケーションは、<appserver_install_root>¥profiles¥<profile
name>¥config¥cells¥<cell name>¥nodes¥node name¥servers¥<servername> です。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Lotus Sametime のコンテキストにおける WebSphere Application Server の構成
ファイル
前のセクションで触れた WebSphere Application Server の構成ファイルは、Lotus Sametime
の現在の構成を表示するのに役立ちます。このセクションでは、Lotus Sametime に関連する各
ファイルの詳細について説明します。
下図は、このセクションで取り上げる WebSphere Application Server アーキテクチャーの要素
を視覚的に表現したもので、参照用として使用できます。ノード、セル、プロファイル、および
WebSphere Application Server 環境の他のアーキテクチャー機能の詳細については、文書「IBM
Lotus Sametime 管理者のための IBM WebSphere Application Server の概念」を参照してくだ
さい。
Security.xml
Security.xml はセル・レベルの文書で、セルに参加している各サーバーに適用されます。Lotus
Sametime Network Deployment では、これにはデプロイメント・マネージャーが含まれます。
指定されたセル用のすべての security.xml ファイルは一致する必要があります。セル・レベルの
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
構成ファイルは、同期プロセス中に各ノードへとコピーされます。ファイル・システム・レベル
での security.xml のロケーションの例を下図に示します。下図の例では、Lotus Sametime Proxy
Server のデプロイメント・マネージャー・プロファイル (zetaProxyDMProfile1) が表示されて
います。このファイルはセル・レベルで
<appserver_install_root>¥profiles¥zetaProxyDMProfile1¥config¥cells¥zetaProxyCell1¥ に
存在します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
下図に示すように、security.xml に含まれている多くの設定は、Integrated Solutions Console
(ISC) のユーザー・インターフェースの「セキュリティー」->「グローバル・セキュリティー」
にある設定と同等です。
security.xml ファイル自体は、ご使用になっている環境のセキュリティー設定を表示する別の方
法として使えますが、このファイルに直接変更を加えることは推奨されていません。ISC には、
ミスを予防したり、これから行う変更によって影響が生じる可能性があることを警告したりする
検証機能が組み込まれているため、変更は ISC で行ってください。また、ISC では、変更の結
果としてサーバーで実行されたアクションが表示され、実行が成功したかどうかも示されます。
security.xml への直接の変更が不適切、または security.xml の誤ったコピーや複数のコピーに
変更を加えたために発生する問題は、識別して解決することが容易ではありません。
この一般的なルールの例外として、セキュリティーの問題によって ISC にアクセスできないケ
ースがあります。たとえば、パスワードを思い出せない場合、あるいは LDAP の問題によって
ISC にログインできない場合は、security.xml で管理セキュリティーを一時的に無効にできます。
これにより、クレデンシャルを入力せずに、ISC に一時的にアクセスできます。security.xml を
開くときは、ISC へのアクセスを試みている Lotus Sametime サーバーを管理するデプロイメ
ント・マネージャー専用の security.xml を開いてください。たとえば、Lotus Sametime Proxy
Server のデプロイメント・マネージャー上の ISC にログインできない場合は、ファイル・シス
テム・レベルでプロキシー・サーバー用のデプロイメント・マネージャー・プロファイルを見つ
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
け、セルに移動します。このシナリオは、上記のこの security.xml セクションの最初の図に示さ
れています。図の左側で、プロファイル zetaProxyDMProfile1 に関連するセルにフォーカスが
あることに注目してください。このセルに関連する security.xml が、図の右側に表示されていま
す。
管理セキュリティーを一時的に無効にする手順は次のとおりです。
1.
テキスト・エディターで、ISC へのアクセスを試みている Lotus Sametime サーバーを管
理するデプロイメント・マネージャー上にある security.xml のコピーを開きます。
2.
管理セキュリティー属性「enabled="true"」を見つけ、値を「enabled="false"」に変更しま
す。「enabled=」属性はファイルの上方にあり、その例を以下に示します。
3.
security.xml ファイルを保存します。
4.
デプロイメント・マネージャーを再始動します。
5.
ISC にログインし、直面しているセキュリティー問題を解決します。
6.
「セキュリティー」->「グローバル・セキュリティー」->「管理セキュリティーを使用可能
にする」->「適用」->「直接マスター構成に保存」を選択することにより、管理セキュリテ
ィーを再び有効にします。
7.
デプロイメント・マネージャーを再始動します。
security.xml のサンプル行
重要なメモ: Network Deployment 環境に加えたい他のセキュリティー変更は、Integrated
Solutions Console を使用してデプロイメント・マネージャー・レベルで実行し、同期プロセス
を使用して、関連するノードにプッシュする必要があります。たとえば、
「システム管理」->「変
更をマスター・リポジトリーに保存」->「ノードと変更を同期化」->「保存」を選択します。
enabled=
管理レベルのセキュリティーが有効かどうかを示します。
enforceJava2Security=
Lotus Sametime では、常に "false" に設定します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
appEnabled=
この設定は、アプリケーション・レベルのセキュリティーが有効かどうかを制御します。ほとん
どの場合、"true" に設定します。この要素を "false" に変更すると、Lotus Sametime アプリケ
ーションが使えなくなる可能性があります。一般的なミスとして、security.xml の複数のコピー
またはすべてのコピーで、「enabled=」と「appEnabled=」の両方を "false" に設定してしまう
ことがあります。
activeUserRegistry=
Lotus Sametime では、"WIMUserRegistry_1" に設定する必要があります。この値は、
WebSphere Application Server 全体のデフォルト値です。"WIMUserRegistry_1" という値によ
り、Lotus Sametime が正しく機能するために必要な統合リポジトリーが使われていることが示
されます。ISC ユーザー・インターフェースでは、「利用できるレルム定義」のデフォルト選択
項目として「統合リポジトリー」が表示されます。代わりに "LDAPUserRegistry_1" が表示さ
れる場合は、スタンドアロンの LDAP が使われていることになり、Lotus Sametime 用の正し
いセットアップではありません。一致する別の "WIMUserRegistry_1" を security.xml で検索
すると、WIM File ベースのレルムに関連する設定が含まれる「<userRegistries..」セクション
が見つかります。その上には、WebSphere がサポートする他のレジストリーだけに利用可能な
レルム定義用の設定が含まれる別の「<userRegistries..」セクションがあります。しかし、これ
らの設定 (LocalOSUserRegistry や LDAPUserRegistry_1 など) は、 Lotus Sametime では
使用されません。
Wimconfig.xml
security.xml と同様に、wimconfig.xml はセル・レベルの文書で、セルに参加している各サーバ
ーに適用されます。Lotus Sametime Network Deployment では、これにはデプロイメント・マ
ネージャーが含まれます。指定されたセル用のすべての wimconfig.xml ファイルは一致する必
要があります。セル・レベルの構成ファイルは、同期プロセス中に各ノードへとコピーされます。
セキュリティーの問題が疑われる場合は、security.xml に加えて、このファイルをチェックする
とよいでしょう。ファイル・システム・レベルでの wimconfig.xml のロケーションの例を下図
に示します。下図の例では、Lotus Sametime Proxy Server のデプロイメント・マネージャー・
プロファイルが表示されています。このファイルは、セル・レベルで
<appserver_install_root>¥profiles¥zetaProxyDMProfile1¥config¥cells¥zetaProxyCell1¥wim
¥ config¥ に存在します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
下図に示すように、wimconfig.xml に含まれている LDAP リポジトリー設定は、ISC ユーザ
ー・インターフェースにおける「ユーザー・アカウント・リポジトリー」の「セキュリティー」
->「グローバル・セキュリティー」->「構成」にある設定と同等です。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
wimconfig.xml には、WebSphere Application Server によって自動的にインストールされるデ
フォルトのリポジトリー・タイプ defaultWIMFileBasedRealm を定義する「<config:
repositories..」セクションが少なくとも 1 つあります。このレルムは必ず存在しなければならず、
WebSphere Application Server 管理者アカウントはこのレルム内にあります。追加の LDAP リ
ポジトリーごとに、他の「<config: repositories..」セクションがあります。
wimconfig.xml を編集する 1 つのシナリオとして、Integrated Solutions Console へのアクセ
スを試みたときに空白画面が表示され、LDAP サーバーのいずれかがダウンしている、またはア
クセスできないことが疑われるようなケースが考えられます。このシナリオでは、
<appserver_install_root>¥profiles¥STSCDMgrProfile¥logs¥dmgr (または、トレースを有効に
している場合は、同じロケーションの trace.log) にあるデプロイメント・マネージャーの
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
SystemOut.log に、次のようなエラーが含まれる可能性があります。
[date time] 0000002f exception E com.ibm.ws.wim.adapter.ldap.LdapConnection
getDirContext com.ibm.websphere.wim.exception.WIMSystemException: CWWIM4520E
The’java.naming.CommunicationException: <servername>:389 [Root exception is
java.net.ConnectException: Connection refused]’ naming exception occurred during
processing.
ログにこのエラーがある場合、あるいは LDAP サーバーの問題が疑われる場合は、パラメータ
ー「allowOperationIfReposDown=true」を wimconfig.xml ファイルに追加してください。この
パラメーターにより、WebSphere Application Server から利用不可の LDAP サーバーへの照会
が試みられることなく、管理者は Integrated Solutions Console (ISC) にログインして、Lotus
Sametime システム・コンソールにアクセスできます。
「allowOperationIfReposDown=true」を
wimconfig.xml ファイルに追加するには、このファイルをテキスト・エディターで開き、次の行
を見つけます。
<config:realmConfiguration defaultRealm="defaultWIMFileBasedRealm">
<config:realms delimiter="/" name="defaultWIMFileBasedRealm"
securityUse="active>
以下に示したとおりの場所にパラメーター「allowOperationIfReposDown="true"」を追加し、フ
ァイルを保存します。
<config:realmConfiguration defaultRealm="defaultWIMFileBasedRealm">
<config:realms delimiter="/" name="defaultWIMFileBasedRealm"
securityUse="active"
allowOperationIfReposDown="true">
この変更により、入力したクレデンシャルが稼働/実行中の LDAP サーバーによって受け入れら
れる限り、管理者は ISC にログインできます。ログインが完了すると、LDAP リポジトリーの
構成を表示し、任意の変更を加えられます。たとえば、ログイン時に WebSphere Application
Server が照会を試み、ログイン障害の原因となっていた機能不良の LDAP サーバーを取り除く
ことができます。リポジトリー構成に移動するには、
「セキュリティー」->「グローバル・セキュ
リティー」を選択し、
「ユーザー・アカウント・リポジトリー」セクションで、利用可能なレルム
定義の統合リポジトリーを選択し、
「構成」を選択します。レルム内の定義済みのリポジトリーが
表示されます。設定が現在の LDAP サーバーを反映するよう必要な変更を加え、
「リポジトリー
の管理」を選択し、必要な変更を行います。
「OK」を選択した後は、
「グローバル・セキュリティ
ー」ページの一番上にある「保存」を必ず選択し、変更がマスター構成に保存されるようにして
ください。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Virtualhosts.xml
Virtualhosts.xml はグローバルな特性を持つ、セル・レベルの文書です。このファイルには、利
用可能なすべてのポートがホストごとにリストされています。ホストには複数のタイプが存在す
ることがあります。デフォルト・ホストは、default_host、admin_host、および proxy_host で
す。Lotus Sametime はこれらのデフォルト・ホストを使用します。アプリケーションとサーバ
ーを異なる仮想ホストにバインドすることができます。ファイル・システム・レベルにおける
virtualhosts.xml の 1 つのロケーションを下図に示します。このファイルは、セル・レベルでは
<appserver_install_root>¥ profiles¥zetaProxyDMProfile1¥config¥cells¥zetaProxyCell1¥ に
存在します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
下図に示すように、virtualhosts.xml に含まれている設定は、Integrated Solutions Console (ISC)
のユーザー・インターフェースの「環境」->「仮想ホスト」にある設定と同等です。
上図のユーザー・インターフェースに示されているように、Lotus Sametime は default_host、
admin_host、および proxy_host を使用します。
特に同じマシンに複数のサーバーがある場合は、どのアプリケーションでどのポートが使用され
ているのかを判断するときに混乱するかもしれません。SystemOut.log にある、指定されたサー
バー用の次のような行により、サーバーが listen しているポートがわかります。
[date time] 00000010 webcontainer I com.ibm.ws.wswebcontainer.VirtualHost
addWebApplication SRVE0250I: Web Module Sametime Meetings Web Client has been bound
to default_host[*:9080,*:80,*:9443,*:5060,*:5061,*:443,*:9083,*:9446,*:5067,*:5066].
Serverindex.xml
serverindex.xml ファイルは、ノード固有という特性を持ちます。このファイルは、ノード内の
サーバーがバインドされて listen するポートを制御し、これらのサーバーにデプロイされている
アプリケーションをリストします。
ファイル・システム・レベルにおける serverindex.xml の 1 つのロケーションを下図に示しま
す。このファイルは、ノード・レベルでは appserver_install_root>¥profiles¥<profile
name>¥config¥cells¥<cell name>¥nodes¥node name¥ に存在します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
ノードの serverindex.xml ファイルでは、ノード内の各サーバーの情報は「<serverEntries
xmi:id=...」で始まる固有のセクションに含まれています。serverindex.xml で最初に出現する
「<serverEntries xmi:id=..」(上図の強調表示) は Lotus Sametime Proxy Server 用であり、
serverindex.xml ファイルから抜粋した次の行で示されます。
<serverEntries xmi:id="ServerEntry_1183122129640"
serverName="STProxyServer" serverType=APPLICATION_SERVER">
この行と、セクションの終わりを指定する </serverEntries> の行との間に含まれる、デプロイ
済みのすべてのアプリケーションおよびポート/エンドポイントの情報が、サーバーに固有のもの
です。このセクションの後にある別の「<serverEntries xmi:id=...」には、nodeagent の情報が
含まれています。
<serverEntries xmi:id=... contains information on the nodeagent:
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
<serverEntries xmi:id="ServerEntry_1272575836731"
serverDisplayName="nodeagent" serverName="nodeagent"
serverType="NODE_AGENT">
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
ノード間で変更を手動で同期する方法
WebSphere Application Server Network Deployment 環境で構成を変更するときの一般的なル
ールは、Integrated Solutions Console を使用してデプロイメント・マネージャー・レベルで変
更を加え、関連するノードにこれらの変更をプッシュすることです。これを行うプロセスは以下
のとおりです。
手順
1.
構成を変更するサーバーのデプロイメント・マネージャーで Integrated Solutions Console
にログインします。
2.
目的の変更を行います。
3.
「適用」または「OK」を選択します。メモ: 「適用」を選択すると、現在の構成ページがそ
のまま画面上に表示されますが、「OK」を選択すると、1 レベル上にフォーカスが移動しま
す。
4.
画面の一番上の「直接マスター構成に保存」を選択します。
5.
「システム管理」->「変更をマスター・リポジトリーに保存」->「ノードと変更を同期化」
->「保存」を選択し、これらの変更をノード間で同期します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
同期されているノードの状況が、下図のように表示されます。実行の最後に、同期プロセスが成
功したかどうかが示されます。
ノードの同期を自動化する方法
Integrated Solutions Console で次の手順を使用して、ノードの同期を自動化します。このセッ
トアップにより、構成変更を行うたびに、
「システム管理」->「変更をマスター・リポジトリーに
保存」->「ノードと変更を同期化」を選択しなくても、ノードの同期が実行されます。この場合
の同期は、前のセクション「ノード間で変更を手動で同期する方法」の手順 4 で「直接マスター
構成に保存」を選択した時点で行われます。
手順
1.
ノードの同期を自動化するサーバーのデプロイメント・マネージャーで Integrated
Solutions Console にログインします。
2.
「システム管理」->「コンソール設定」を選択します。
3.
「ノードと変更を同期化」を選択し、「適用」を選択します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
WebSphere Application Server でのロギング
WebSphere Application Server には、関連する多数のログ・ファイルがあります。このセクショ
ンでは、よく参照される WebSphere Application Server ログのいくつかを紹介します。
WebSphere Application Server の各プロセスは、現在そのプロセスによって実行されているイベ
ントをトラッキングするログ・ファイルを作成します。ログに記録されたデータは、ランタイム
問題のトラブルシューティングに使用されることがあります。
Java™ Virtual Machine (JVM) ログ・ファイルの SystemOut.log と SystemErr.log は、
WebSphere Application Server に関して最も役に立つ Java ログです。各 Java プロセスは自
分自身の JVM ログを作成し、関連するプロファイル下の \logs フォルダーにログを格納します。
これらのログには、アプリケーション・サーバー・ランタイムに関するデータと、Java System.out
および System.err ストリームに書き込まれたメッセージが含まれています。一般に、
SystemOut.log は実行中のアプリケーション・サーバーのヘルスをモニターし、SystemErr.log
は例外スタックのトレース・データを収集します。WebSphere Application Server Network
Deployment では、SystemOut.log および SystemErr.log は、各アプリケーション・サーバー
だけでなく、各デプロイメント・マネージャーおよびノード・エージェントにも作成されます。
SystemErr.log の目的は例外情報だけを収集することなので、SystemOut.log のようには詳しく
ありません。また、SystemErr.log は、SystemOut.log のようにはタイム・スタンプが詳しく記
録されません。
通常、SystemOut.log と SystemErr.log には大量の情報が蓄積されます。このため、これらの
ログのサイズとロールオーバーのタイミングを WebSphere Application Server Integrated
Solutions Console (ISC) の「サーバー」->「アプリケーション・サーバー」-> [サーバー名] ->「ロ
ギングおよびトレース」->「JVM ログ」で構成できます。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
ロールオーバー (または、ローテーション) とは、ログ・ファイルのサイズまたはタイミングが、
デフォルトで設定されている制限または管理者によって設定された制限に達したときに、新しい
ログ・ファイルが作成されることを示します。たとえば、SystemOut.log のファイル・サイズを
3MB に設定すると、そのサイズが 3 MB に達した時点で、既存の SystemOut.log が同じディ
レクトリー内で「SystemOut_date_time.log」という構文の新規ファイルにロールオーバーされ、
SystemOut.log のクリーン・バージョンが作成されます。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
メモ: JVM ログ、他のログ、またはトレース設定に変更を加え、「OK」または「適用」を選択し
た場合は、下図に示すように、必ず「保存」を選択して変更内容をマスター構成に保存してくだ
さい。
ネイティブ・プロセスのログには、ネイティブ・コード (JVM 自体や一部のセキュリティー・イ
ベントなど) によって書き込まれたデータが含まれています。これらのログにはそれほど多くの
データが書き込まれないため、ロールオーバーは行われません。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
コマンド行のログ・ファイルには、特定のコマンドの実行に関連するデータが含まれています。
たとえば、startServer.log には、startServer.bat/sh コマンドの実行に関するデータが含まれて
います。コマンド行のログは、各アプリケーション・サーバーと、Network Deployment シナリ
オのデプロイメント・マネージャーおよびノード・エージェントに存在します。これらのログ・
ファイルのほとんどは、<appserver_install_root>¥ profiles¥<profilename>¥logs にあります。
この他にも、Web サーバー・ログやデータベース・ログなど、問題のトラブルシューティング時
に役に立つログがあります。本書では、WebSphere Application Server 特有のログ、特に
SystemOut.log にフォーカスします。
ヒント: SystemOut.log などのファイルは非常に大きいサイズになることがあるため、ログのナ
ビゲート方法や解釈方法を理解することが重要です。一般に、ログの最後から開始し、上方へと
作業していくとよいでしょう。より具体的に説明すると、問題の発生が開始した時刻を特定する
か問題を再現し、その時刻に対応するログの特定の部分を読み取ります。
SystemOut.log
SystemOut.log などのログ・ファイルの各行は、発生したイベント、警告メッセージ、例外に関
する情報を示すメッセージとなっていることがあります。各行はセグメントに分割され、それぞ
れのセグメントは特定の意味を持っています。各行のフォーマットは、
「<timestamp><threadId><shortName><eventType>[className][methodName]<message>」
です。
次のエントリーは SystemOut.log ファイルにあったエントリーです。
[5/7/10 3:57:08:012 EDT] 00000023 webcontainer E com.ibm.ws.webcontainer.WebContainer
handleRequest SRVE0255E: A WebGroup/Virtual Host to handle /ibm/console/logon.jsp has
not been defined.
表 1. ログ・エントリー要素の復号方法の例
サンプル・ログ・エ
ントリーのセクショ
ン
フォーマット
説明
[5/7/10 3:57:08:012
timestamp
イベント/アクションが発生した日付/時刻。
00000023
threadID
メッセージを生成したコンポーネントの省略名。
webcontainer
shortName
メッセージを生成したスレッドの識別子 (16 進形式)。
EDT]
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
E
eventType
com.ibm.ws.
webcontainer
className
E = エ ラ ー ・ メ ッ セ ー ジ 。 ここに示されている他の eventTypes は次
のとおりです。A = 監 査 メ ッ セ ー ジ 、 C = 構 成 メ ッ セ ー ジ 、D =
詳細メッセージ、F= 致命的なメッセージ、I= 情報メッ
セ ー ジ 、 W = 警告メッセージ
メッセージをログに記録した Java ク ラ ス 。このパラメーターは、ログの特定
の行にのみ適用されます。
WebContainer
handleRequest
methodName
メッセージをログに記録した Java メ ソ ッ ド 。 このパラメーターは、ログ
の特定の行にのみ適用されます。
SRVE0255E
messageID
メッセージとコンポーネントのタイプ。
詳細については、WebSphere Application Server 7.0 Information Center のトピック「メッセー
ジ・ログによる問題の診断」を参照してください。
Lotus Sametime のコンテキストにおける WebSphere Application Server のロ
グ・ファイル
WebSphere Application Server のログ・ファイルは、Lotus Sametime の問題のトラブルシュー
ティング時に役立つことがあります。Lotus Sametime のインストールおよびランタイム用のロ
グ・ファイルのリストについては、Lotus Sametime Information Center のトピック「ログ・フ
ァイルの場所」を参照してください。サポートされているすべてのオペレーティング・システム
での例は、Information Center に掲載されています。
下図では、フォーカスは、Lotus Sametime System Console Server プロファイル (名前は
STSCAppProfile) の Lotus Sametime System Console アプリケーション・サーバー (左側に表
示されている STConsoleServer) に対応する logs フォルダーにあります。右側に表示されたロ
グ・ファイルは、Lotus Sametime System Console アプリケーション・サーバーに対応していま
す。ネイティブ・プロセスのログが最初にリストされ、コマンド行のログ、JVM ログと続きま
す。SystemOut_10.02.10_17.38.29.log というファイルに注目してください。このファイルの存
在は、SystemOut.log が 1 度ロールオーバーしたことを示しています。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
また、上図では、¥STConsoleServer フォルダーと同じ logs フォルダー内に ¥nodeagent フォ
ルダーがあることにも注目してください。nodeagent という logs フォルダーは、ノード・エー
ジェントの存在を示しています。これは、Lotus Sametime Console Server プロファイル
(STSCAppProfile) が WebSphere Application Server Network Deployment の一部であること
を意味します。この環境では、Lotus Sametime Console Server アプリケーション・サーバーだ
けでなく、アプリケーション・サーバーに関連するノード・エージェント・サーバーおよびデプ
ロイメント・マネージャー・サーバーにも、ネイティブ・プロセスのログ、コマンド行のログ、
および JVM ログのセットが存在します。
下図では、上図に示された logs フォルダーの STConsoleServer から、同じプロファイル
(STSCAppProfile) の logs フォルダーの nodeagent へとフォーカスが変更されています。2 つ
の図を比べると、nodeagent フォルダーと STConsoleServer フォルダーには、同じ名前のロ
グ・ファイルが含まれていることがわかります。問題のトラブルシューティングでこれらのログ
を参照するときは、問題が発生している場所に基づき、どのログ・ファイルのセットを調べるべ
きかを最初に考慮する必要があります。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Lotus Sametime System Console サーバーなどのアプリケーション・サーバーを始動すると、既
存の SystemOut.log に追加される最初の行は「***** Start Display Current Environment
*****」となります。その後に、現在の構成を示すいくつかの行が続きます。たとえば、WebSphere
Application Server のバージョンとインストール・ルートのロケーション、サーバー・プロセス
名 (STConsoleServer など)、ホスト・オペレーティング・システム、Java バージョン、および
Java ホームなどです。このセクションは「***** End Display Current Environment *****」で
終了し、タイム・スタンプで始まる行がログに書き込まれます。サーバーが実際に始動する前に、
多数のイベントが発生します。サーバー始動のエントリーは、次のようになります。
[date time] 00000010 ApplicationMg A WSVR0203I: Application:
deployment.ear Application build level: [STSC8.5] 20091203.1800
サーバーの初期化が開始されてからサーバーが利用可能になるまでの間に、さらに多くのイベン
トが発生します。サーバーが正しく始動したことを明確に示すものは、SystemOut.log と
startServer.log に現れる次のようなエントリーです。このエントリーは、サーバー始動の実行直
後のタイム・スタンプをともなっています。ログ内のこの行の後に、サーバー始動に関連する他
のプロセスが続きますが、これも、始動に成功したとみなせるほど、始動プロセスが十分に進行
したことを示しています。
[date time] 00000000 WsServerImpl A WSVR0001I: Server STConsoleServer open
for e-business
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
ヒント: この行を検索する 1 つの方法は、前述のいずれかのログを開き、ファイルの最後までペ
ージダウンします。最後の数行にこの行が含まれていない場合は、
「e-business」を上方向に検索
します。
始動されているサーバーの ¥logs フォルダーに .pid (プロセス ID) ファイルが存在する場合も、
サーバー始動の成功を示しています。たとえば、Lotus Sametime System Console サーバーを始
動する場合は、下図に示すように、STConsoleServer.pid ファイルが
<appserver_install_root>¥profilies¥STSCAppProfile¥logs¥ フォルダーに作成されます。
サーバーを停止すると、プロセス ID ファイルがフォルダーから削除されます。サーバーが、ク
ラッシュなどの問題に遭遇するか、サーバーをシャットダウンせずにシステムをリブートした場
合、または Java プロセスを手動でシャットダウンした場合は、.pid ファイルがフォルダーに残
されることがあります。これは、Windows サービスを使用してサーバーを始動するときの
Microsoft® Windows® オペレーティング・システムでの問題と考えられます。サービスを通じ
たサーバーの始動が失敗する場合は .pid ファイルをチェックしてください。.pid ファイルが存
在する場合は、このファイルを手動で削除してから、サーバーを始動します。
WebSphere Application Server でのトレース
前述の JVM ログなどの汎用ログ・ファイルは、WebSphere Application Server の特定の問題
をトラブルシューティングする際に、これまでに説明した段階までは役立ちます。多くのケース
では、特定の製品エリアで発生しているアクションの詳細を収集する診断トレースを有効にする
とよいでしょう。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
トレースを有効にするには、IBM Integrated Solutions Console を使用します。トレースはサー
バーごとに有効になるため、管理者は問題が発生しているサーバーに対応する Integrated
Solutions Console にログインしておく必要があります。トレースを有効にすると、そのサーバ
ーの SystemOut.log と他のログがある ¥logs フォルダーに、trace.log ファイルが作成されま
す。
トレースは、現在のサーバー・セッション中のみ有効にするか、あるいは次回以降のすべてのサ
ーバー再始動時に有効にすることができます。現在のセッション中のみトレースを有効にするよ
う選択した場合は、特定の問題 (サーバー始動時の問題など) のデータが trace.log に収集されま
せん。状況によっては、
「ランタイム」タブでトレースを有効にしても、有効にならないことがあ
ります。ほとんどの場合、トレースは「構成」タブで有効にするとよいでしょう。
「構成」タブで
トレースの設定を有効にすると、サーバーを再始動する必要があります。再始動によって古いデ
ータが消去され、注目しているログのセットが得られます。
Integrated Solutions Console でトレースを有効にする方法
サーバー用のトレース・パラメーターを追加して有効にするには、次の手順に従います。トレー
スの設定を削除するには、同じ手順でトレース・ユーザー・インターフェースに移動し、追加し
たトレース設定を削除します。
手順
1.
問題が発生しているサーバーの IBM Integrated Solutions Console にログインします。
2.
「トラブルシューティング」->「ログおよびトレース」-> [servername] ->「診断トレース」
->「ログ詳細レベルの変更」を選択します。右側に表示されるサーバーは、現在アクセスし
ているプロファイルに関連するサーバーです。
3.
「一般プロパティー」->「ログ詳細レベルの変更」で、目的のトレースを追加します。
メモ: トレース・パラメーターの正しい構文を使用し、既存のパラメーターの最後に新規トレー
ス・パラメーターを追加することが重要です。新規パラメーターを追加するときは、既存のトレ
ース文字列の末尾にコロンを追加します。
4.
「OK」を選択します。
5.
「保存」を選択し、変更をマスター構成に保存します。
6.
「システム管理」->「変更をマスター・リポジトリーに保存」->「ノードと変更を同期化」
->「保存」を選択します。
7.
セルの構成の同期が完了したことを示すメッセージが表示されたら「OK」をクリックします。
8.
「ランタイム」タブでトレースを有効にした場合は、このステップを省略します。
「構成」タ
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
ブでトレースを有効にした場合は、トレースを有効にしているサーバーをリブートします。
「サーバー」->「サーバー・タイプ」->「WebSphere Application Server」を選択します。1
つの方法として、サーバーを選択し、
「停止」ボタンを選択し、
「OK」を選択します。サーバ
ーが正しく停止されたことを示すメッセージが表示されたら「OK」を選択します。そして、
「開始」ボタンを選択します。
9.
サーバーが正しく始動されたことを示すメッセージが表示されたら、そのサーバーの logs
フォルダーに移動し、trace.log を探します。
10. 追加したトレース・パラメーターが trace.log ファイルで使用されていることを確認するた
めに、trace.log を開き、「Current trace specification=」という行を見つけます。追加した
トレース・パラメーターがこの行に表示されていない場合は、この手順を繰り返します。
Trace.log のサイズを調整する
WebSphere Application Server の JVM ログ・ファイルと同様に、Trace.log の最大サイズなど、
トレース設定を調整するオプションがあります。これらのオプションにアクセスするには、以下
の手順に従います。トレースを実行したいサーバーに対応する Integrated Solutions Console に
ログオンする必要があります。
手順
1.
問題が発生しているサーバーの IBM Integrated Solutions Console にログインします。
2.
「トラブルシューティング」->「ログおよびトレース」-> [servername] ->「診断トレース」
を選択します。
3.
trace.log の最大ファイル・サイズを増加させます。
4.
履歴ファイルの最大数が小さい数値に設定されている場合は、最大ファイル・サイズに達し
たトレース・ファイルを保存して新規ファイルを作成するために、その数値を増加させます。
5.
「適用」を選択し、「OK」を選択します。
6.
「保存」を選択し、変更をマスター構成に保存します。
7.
変更を反映するためにサーバーをリブートします。IBM Integrated Solutions Console のこ
のエリアにあるオプションの詳細については、WebSphere Application Server Information
Center のトピック「診断トレース・サービス設定」を参照してください。
8.
「システム管理」->「変更をマスター・リポジトリーに保存」->「ノードと変更を同期化」
->「保存」を選択します。
Lotus Sametime のコンテキストで WebSphere Application Server のトレースを
使用する
IBM Integrated Solutions Console に入力するトレース・パラメーターは、問題が発生している
Lotus Sametime コンポーネントによって異なります。問題を診断するためにトレースの設定を
定義する必要があるときは、どのサーバーにトレース設定を定義するのか、それにはどの
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Integrated Solutions Console にログインするのかを決めるために、最初に問題がどこで発生し
ているのかを考慮しなければなりません。たとえば、エンド・ユーザーが Lotus Sametime
Meeting Center へのアクセスでトラブルを抱えている場合は、Lotus Sametime Meeting Server
アプリケーション・サーバーに対してトレースを有効にします。Lotus Sametime System Console
のユーザー・インターフェースにトラブルがある場合は、Lotus Sametime System Console サー
バーのデプロイメント・マネージャーでトレースを有効にします。
トレースの設定を正しく定義するには、問題が発生している Lotus Sametime サーバーに対応す
る Integrated Solutions Console にログインする必要があります。正しい Integrated Solutions
Console にアクセスする上で重要なことは、URL「http://
serverhostname.domain:xxxx/ibm/console」で正しいポートを使用することです。「xxxx」の部
分がポートです。Lotus Sametime Meeting サーバー用の Integrated Solutions Console にアク
セスするためのデフォルト・ポートは 8500 です。Lotus Sametime Proxy Server の場合は、デ
フォルト・ポートが 8600 で、Lotus Sametime System Console の場合は、デフォルト・ポー
トが 8700 です。また、Lotus Sametime Media Manager の場合は、デフォルト・ポートが 8800
です。環境内で現在使用されているポートを確認するとよいでしょう。これを行うには、たとえ
ば、Integrated Solutions Console をホスティングしているサーバーのプロファイル下の
\properties ディレクトリーにある serverindex.xml または portdef.props を使用します。この
ファイルのロケーションは、<appserver_install_root>¥profiles¥<profile name>¥properties で
す。WC_adminhost はデフォルトの管理ポートで、WC_adminhost_secure は管理セキュリティ
ーが有効な場合に使用されるセキュア・ポートです。URL で WC_adminhost ポートを使用す
ると、管理セキュリティーが有効な場合は、セキュア・ポートへとリダイレクトされます。
portdef.props の内容の例を以下に示します。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Lotus Sametime のすべてのイベントをトレースするには、設定「:com.ibm.sametime.*=all」を
「*.=info」に追加します。このため、フル・トレースの設定は次のようになります。
*.=info:com.ibm.sametime.*=all
メモ: Lotus Sametime のトレースを指定するとき、
「*=all」または「com.ibm*=all」というトレ
ース設定は使用しないでください。これらの設定から返されるデータが大量になり、問題に関与
するデータの特定に非常に時間がかかります。
メモ: トレース・パラメーターを追加するときは、デフォルトの「*=info」コードを削除または置
換せず、このあとにパラメーターを追加するようにしてください。
「*=info」を文字列内の別の位
置に置くと、ロギングが正しく機能しない可能性があります。 「*=info」という手法はデフォル
トで有効になり、これがトレース・ユーザー・インターフェースに存在すると、SEVERE、
WARNING、および INFO のすべてのメッセージが有効になり、 Systemout.log および
Systemerr.log に記録されます。
Lotus Sametime で利用できるトレースの設定は、下表に示す Lotus Sametime Information
Center の場所に記載されています。これらのトレース・パラメーターにより、すべてを含む
「:com.ibm.sametime.*=all」よりも、ターゲットが絞り込まれたデータを得られます。また、IBM
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Technical Support から、ターゲットを明確にしたこれらのパラメーターを使用するよう指示さ
れることがあります。
表 2. Lotus Sametime の詳細レベルのトレース・パラメーターが記載されている場所
Lotus Sametime サーバ Lotus Sametime 8.5 Information Center で 詳 細 レ ベ ル の ト レ ー ス・パ ラ メ
ー
ーターが記載されている場所
Lotus Sametime Meeting Lotus Sametime Meeting Server への診断トレースの設定
Server
WebSphere Proxy
Server (Lotus
Sametime Meeting
Server ク ラ ス タ ー に
よって使用されま
す)
Meeting Server クラスターが使用する WebSphere Proxy Server のトレースお
Lotus Sametime Proxy
トレースの有効化
よびログを有効にする
Server
Lotus Sametime Media
Lotus Sametime Media Manager サーバーへの診断トレースの設定
Manager
Lotus Sametime
サーバーへの診断トレースの設定
Gateway Server
Lotus Sametime System Information Center に は 、 Lotus Sametime System Console 用の詳細レベル
のトレース・パラメーターについての記載がありません。一般に、使用するパ
Console Server
ラメーターは「com.ibm.sametime.console=all」です。
アプリケーション・サーバー用にポートをバインド/構成する方法
WebSphere Application Server でサーバーのポートを構成または再構成することが必要となる
場合があります。たとえば、ブラウザーまたは SystemOut.log などのログ・ファイルに表示さ
れる「SRVE0255E: A WebGroup/Virtual Host to handle servername.domainname:port has not
been defined」というエラーは、通常、ポートの競合によって発生し、ポートを再構成すること
で解決しなければならないでしょう。アプリケーション・サーバー用にポートを構成するには、
以下の手順を実行します。
手順
1.
アプリケーション・サーバーの Integrated Solutions Console にログインします。
2.
「サーバー」->「サーバー・タイプ」->「WebSphere Application Server」を選択します。
3.
左側でアプリケーション・サーバー名を選択します。
4.
「構成」タブで、
「通信」セクションに移動し、
「ポート」リンクをクリックします。メモ: リ
ンクをクリックする代わりに「ポート」を展開すると、ポート・マッピングのリストが表示
されます。ここで、マシン上のホストにポートがどのようにバインドされているかを確認す
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
るには、「ポート」リンクまたは「詳細」ボタンをクリックします。
5.
「ポート名」列で、設定を開くポートの名前を選択します。
6.
ポート番号を適切に変更します。メモ: 「ホスト」フィールド内のアスタリスク (*) は、こ
のポート上のすべてのホストにポートがバインドされることを示しています。
「ホスト」フィ
ールド内の IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名 (FQHN) は、このポート上のそのホス
トにのみポートがバインドされることを示しています。
7.
「適用」を選択します。
8.
「直接マスター構成に保存」を選択します。
9.
「システム管理」->「変更をマスター・リポジトリーに保存」->「ノードと変更を同期化」
->「保存」を選択します。
Lotus Sametime 8.5 Meeting Server にポート 80 でログインできないときの対策
このタスクについて
Lotus Sametime で発生している問題を解決するために、ポートの構成またはバインドが必要と
なるケースがあります。たとえば、Lotus Sametime Meetings ページにデフォルトのポート 80
でアクセスできない場合は、ポートが競合している可能性があります。兆候として、Lotus
Sametime 8.5 の Meetings ユーザー・インターフェースの代わりに、Lotus Sametime の前の
バージョンのクラシックな Lotus Sametime Meetings Center ページが表示されることがあり
ます。また、別の兆候として、「SRVE0255E: A WebGroup/Virtual Host to handle
/stwebclient/index.jsp has not been defined」というエラーがブラウザーまたはログ・ファイル
に出力されます。ポートの競合の問題が疑われる場合は、virtualhosts.xml で競合を確認すると
よいでしょう。ポートの競合が確認され、再構成が必要な場合は、以下の手順を実行します。
手順
1.
Lotus Sametime Meetings アプリケーション・サーバーの Integrated Solutions Console
にログインします。
2.
Lotus Sametime Meeting Server の ISC にログインしていることを確認するために、「サ
ーバー」->「サーバー・タイプ」->「WebSphere Application Server」を選択します。右側に、
STMeetingServer がリストされています。
3.
左側のナビゲーターに戻り、
「サーバー」->「サーバー・タイプ」->「WebSphere プロキシー・
サーバー」を選択します。
4.
「STMeetingHttpProxy」を選択します。
5.
「通信」で「ポート」リンクを選択します。
6.
「PROXY_HTTP_ADDRESS」を見つけ、そのポートを確認します。ポートが 80 に設定さ
れていない場合は、現在の値を記録します。メモ: ユーザー・インターフェースを下図に示
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
します。
7.
「PROXY_HTTP_ADDRESS」を選択し、ポートを「80」に変更します。
8.
「ホスト」フィールドにアスタリスクが表示されている場合は、Lotus Sametime Meeting サ
ーバーの IP アドレスまたは FQHN を入力してください。メモ: 「*」を IP または FQHN
で置換する必要があります。その理由は、このシナリオでは、2 つのアプリケーション (Lotus
Sametime Meetings と Lotus Sametime Proxy) が、その特定のホスト上で同じポートを共
有するからです。メモ: FQHN を追加する場合は、この手順を続行する前に、それが DNS に
存在することを確認してください。
9.
「適用」を選択し、「直接マスター構成に保存」を選択します。
10. 「システム管理」->「変更をマスター・リポジトリーに保存」->「ノードと変更を同期化」
->「保存」を選択します。
11. 「環境」->「仮想ホスト」を選択します。
12. 「proxy_host」を選択します。
13. 「ホスト別名」を選択します。
14. 「ホスト名」列で、右側のポート 80 のホスト名 (または「*」) を選択します。下図のよう
に、
「ホスト名」フィールドにアスタリスクが表示されている場合は、ホスト名の IP アドレ
スまたは FQHN を入力してください。
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
15. ポートを「80」に変更します。「適用」を選択します。
16. 「直接マスター構成に保存」を選択します。
17. 左側のナビゲーターで、
「システム管理」->「変更をマスター・リポジトリーに保存」->「ノ
ードと変更を同期化」->「保存」を選択します。
18. Lotus Sametime ミーティング・サーバー、ノード・エージェント、およびデプロイメント・
マネージャーを停止し、逆の順番でそれぞれを再始動します。サーバーを停止および始動す
る手順は以下のとおりです。適切な構文およびこれらのコマンドの発行順序に精通している
場合は、ステップ 19 にスキップしてください。
a
Lotus Sametime Meeting Server を停止します。たとえば、次のように入力します。
<appserver_install_root>¥profiles¥<STMeetingServerPNProfile¥bin> stopServer
STMeetingServer -username <administrator id>-password <administrator password>
b
ノード・エージェントを停止します。たとえば、次のように入力します。
<appserver_install_root>¥profiles¥<STMeetingServerPNProfile¥bin> stopNode -username
<administrator id> -password<administrator password>
c.
デプロイメント・マネージャーを停止します。たとえば、次のように入力します。
<appserver_install_root>¥profiles¥<STMeetingServerDmgrProfile¥bin> stopManager
-username <administrator id> -password<administrator password>
d
デプロイメント・マネージャーを始動します。たとえば、次のように入力します。
<appserver_install_root>¥profiles¥<STMeetingServerDmgrProfile¥bin> startManager
e.
ノード・エージェントを始動します。たとえば、次のように入力します。
<appserver_install_root>¥profiles¥<STMeetingServerPNProfile¥bin> startNode
f.
Lotus Sametime Meeting Server を始動します。たとえば、次のように入力します。
<appserver_install_root>¥profiles¥<STMeetingServerPNProfile¥bin> startServer
STMeetingServer
19. Lotus Sametime Proxy Server を始動します。たとえば、
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
「<appserver_install_root>¥profiles¥<STMeetingServerPNProfile¥bin> startServer
STMeetingHttpProxy」と入力します。
ヒント: Lotus Sametime Proxy Server を始動する別の方法としては、Lotus Sametime
Meetings Server デプロイメント・マネージャーの Integrated Solutions Console にログインし、
「サーバー」->「サーバー・タイプ」->「WebSphere プロキシー・サーバー」を選択し、さらに
「STMeetingHttpProxy」の横のボックスを選択し、「開始」ボタンをクリックします。
結果
これで、ポート 80 を指定せずに、デフォルトのポート 80 を使用して (例:
http://servername.domain/ stmeetings)、Lotus Sametime 8.5 Meeting Rooms のユーザー・イ
ンターフェースにログインできるようになりました。
Meeting サーバーの logs フォルダーにある SystemOut.log を調べることで、変更が有効かど
うかを確認できます。上記の変更を数分前に行ったとすると、SystemOut.log ファイルの最後に
移動し、上方への検索を開始し、次のような最近のエントリーを見つけます。この出力は、
virtualhosts.xml に格納されたデータに基づいています。
[date time] 00000000 webcontainer I com.ibm.ws.wswebcontainer.VirtualHost
addWebApplication SRVE0250I: Web Module meeting.summary.report has been bound to
default_host [*:9080,*:80,*:9443,*:5060,*:5061,*:443,*:81]
次に、以下のような行を検索します。この行は、ポートが現在 listen していることを示すので重
要です。この出力は、serverindex.xml の「Ports」に基づいています。
[date time] 00000000 TCPChannel I TCPC0001I: TCP Channel TCP_2 is listening on host *
(IPv6) port 9080
このシナリオで役に立つもう 1 つのログとして、Lotus Sametime Proxy Server の
SystemOut.log があります。これは 、
<appserver_install_root>¥profiles¥<servername>MeetingPNProfile1¥logs¥
STMeetingHttpProxy¥ に位置しています。このログには、次のような行があります。
[date time] 00000000 TCPChannel I TCPC0001I: TCP Channel TCP_7 is listening on host *
(IPv6) port 81
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
Printed in USA
IBM WebSphere Application Server の構成ファイルとログを使用した IBM Lotus Sametime 8.5 の
トラブルシューティング
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