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Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要

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Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
このコースでは IBM® WebSphere® Application Server をわかりやすく説明しており、こ
の製品に慣れていないすべてのユーザーに適しています。WebSphere Application Server
と、それに基づいて実行されるいくつかの IBM Lotus® 製品がどのような関わりを持って
いるのかに特に重点を置き、概要を説明します。このコースでの説明を簡素化するために、
Lotus 製品という表記には IBM WebSphere Portal も含めています。
次の製品を含む多くの IBM 製品が WebSphere Application Server 上で実行されます。
このコースで取り上げる製品は、以下のとおりです。
•
IBM Lotus Connections
•
IBM Lotus Sametime® 8.5
•
IBM Lotus Quickr™ services for WebSphere Portal
•
IBM WebSphere Portal
このコースでは、WebSphere Application Server とは何か、なぜ一部の Lotus アプリケ
ーションが WebSphere Application Server 上に構築されているのかを説明し、上記の製
品ごとに WebSphere Application Server との関係についてハイレベルの詳細を示します。
所要時間
このコースの内容を完了するには、約 60 分かかります。
前提条件とシステム要件
このコースの内容について、前提条件またはシステム要件はありません。WebSphere
Application Server に関する予備知識も不要です。
学習トピック
このコースでは、次の学習トピックを取り上げます。
•
WebSphere Application Server とは
•
WebSphere Application Server が Java™ EE 認証済みであることの重要性
•
WebSphere Application Server の主な特長
•
サービス指向アーキテクチャーとは何か、WebSphere Application Server との関係
•
Web 2.0 とは
•
Lotus 製品トポロジーにおける WebSphere Application Server の位置付け
•
実行可能な各製品に対応する WebSphere Application Server のバージョン
•
WebSphere Application Server 上で実行可能なその他の IBM 製品
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
•
WebSphere Application Server アーキテクチャーの概要
•
製品のインストールと WebSphere Application Server との関係
•
Integrated Solutions Console とは
•
Integrated Solutions Console の表示
•
WebSphere Application Server 上で実行可能な Lotus 製品からの IBM Integrated
Solutions Console の利用方法
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
アジェンダ
下表に示す順序で、各セクションをお読みください。
所要時間の目安 (分)
タイトル
所要時間の目
安 (分)
IBM WebSphere Application Server の概要
15
一部の Lotus 製品が IBM WebSphere Application Server 上に構築
20
されている理由
Lotus 製品との関係に基づく WebSphere Application Server の使用
20
復習: コースのまとめ
5
合計
60
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
WebSphere Application Server の概要
このセクションでは、IBM WebSphere Application Server とは何かと、その主な特長およ
び利点について学習します。
学習トピック
このセクションでは、次の学習トピックを取り上げます。
•
WebSphere Application Server とは
•
WebSphere Application Server が Java EE 認証済みであることの重要性
•
WebSphere Application Server の主な特長
•
サービス指向アーキテクチャーとは何か、WebSphere Application Server との関係
•
Web 2.0 とは
•
WebSphere Application Server と競合する製品
WebSphere Application Server とは
IBM WebSphere という用語は、複数の関連製品を表すブランド名です。IBM WebSphere
Application Server は、IBM WebSphere ブランドおよび製品ファミリーを構成する多数
の製品の 1 つです。WebSphere Application Server は、以下のように説明されます。
•
アプリケーション・サーバーであり、スケーラブルでエンタープライズ・レベルの Java
ベース Web アプリケーションとサービスを実行するインフラストラクチャーを提供
します。
–
アプリケーションは、基本的な Web サイトのようにシンプルなもの、または企業
全体のトランザクションを処理するアプリケーションのように複雑のものにも対応可
能です。
–
サービスには、リソース要件、クラスタリング、アドミニストレーション、セキュ
リティー、パフォーマンス、およびトランザクション管理が含まれます。
•
Web サービスと Enterprise JavaBeans™ を開発およびデプロイするためのプラッ
トフォームです。
•
IBM による Java EE (Java Enterprise Edition) プラットフォームのインプリメンテ
ーションです。
•
サービス指向アーキテクチャー (SOA) インフラストラクチャーの主要なビルディン
グ・ブロックです。
WebSphere Application Server は 基 盤 (foundation) と も 呼 ば れ ま す 。 こ の 場 合 、
WebSphere Application Server は以下の基盤を提供します。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
•
WebSphere アプリケーションの多く (WebSphere Portal や他の多数のサード・パー
ティー・アプリケーションなど) を実行するための基盤。
•
IBM の SOA アプリケーション・インフラストラクチャーの基盤。
また、WebSphere Application Server はミドルウェアとも呼ばれます。この場合 、
WebSphere Application Server は以下のミドルウェアとして機能します。
•
クライアント、ブラウザー、およびフロントエンドの Web サーバーを、データベース
などのバックエンド・システムに接続するミドルウェア。
•
オペレーティング・システムとアプリケーションとの間に位置するミドルウェアであ
り、データベースやトランザクション・プロセッサーなどのシステムを統合すること
でオペレーティング・システムの機能を強化し、これらを Web へと拡張します。
原典: WebSphere Application Server Product Demonstrations
例 : Web ブ ラ ウ ザ ー は 、 情 報 の 要 求 を 外 部 の Web サ ー バ ー を 介 し て WebSphere
Application Server に送信します。WebSphere Application Server は「仲介者」として機
能し、要求された情報をデータベースなどの適切なバックエンド・ソースから入手し、Web
ブラウザーに送り返します。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
右の図は、WebSphere Application Server の
アーキテクチャーを極端に単純化したもので
す。この図に示されているアプリケーション
は、WebSphere Portal、Lotus Connections、
または Lotus Sametime 8.5 Meeting サーバ
ーなど、数百ものアプリケーションのいずれ
でもかまいません。
WebSphere Application Server が Java EE 認証済みであることの重要性
Java EE プラットフォームの利点は、Redbook「WebSphere Application Server V7.0:
Concepts, Planning and Design」の第 1 章に、次のように記載されています。
•
アーキテクチャー駆動のアプローチであり、アプリケーション開発でのメンテナン
ス・コストの削減に寄与し、新しいサービスを受け入れて成長する IT (情報技術) イ
ンフラストラクチャーを構築できます。
•
アプリケーション開発の標準、ツール、および定義済みルールにより、生産性が向上
するとともに、開発サイクルが加速して短縮化されます。
•
エンタープライズ・アプリケーションのためのパッケージ化、デプロイメント、およ
び管理の標準化によって、システム管理と運用管理が促進されます。
•
業界標準のテクノロジーにより、アプリケーションを支援するために、プラットフォ
ーム、開発ツール、およびミドルウェアをクライアントで選択できます。
•
プラットフォームから独立しているため、アプリケーションを 1 度作成すれば、複数
のプラットフォームで実行できる柔軟性があります。これによって、エンタープライ
ズ・アプリケーションに真のポータビリティーがもたらされます。
•
インターネットおよび Web テクノロジーのサポートが組み込まれているため、専用の
統合を必要とせずに、顧客、サプライヤー、その他のユーザーなど幅広い範囲にサー
ビスとコンテンツを提供するアプリケーションが可能になります。
メモ:
•
Java EE 認証済みという用語のほかにも、J2EE 認証済みや J2EE 準拠という用語
も使われています。Java 2 Platform, Enterprise Edition の頭字語は J2EE と呼ばれ
ていましたが、最近 (バージョン 5 から)、Java EE に変更されました。
•
Java EE バージョンと同じ利点が、J2EE バージョンにもあてはまります。
•
WebSphere Application Server バージョン 7.0 では、Java EE バージョン 6 が使用
されます。
•
WebSphere Application Server バージョン 6.1 では、Java EE バージョン 5 が使用
されます。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
WebSphere Application Server の主な特長
WebSphere Application Server にはいくかのエディションがあり、その一部を以下で取り
上げます。各エディションの主な特長を次の表に示します。WebSphere Application Server
はスタンドアロン構成のサーバーでも実行できますが、WebSphere Application Server の
真のパワーは ネットワーク・デプロイメント で発揮されます。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
表 1. WebSphere Application Server の各エディションの特長
WebSphere Application Server の
主な特長
エディション
WebSphere Application Server
•
Network Deployment
WebSphere Application Server Base エディシ
ョン上に構築
•
高度なデプロイメント・サービスを提供
–
拡張クラスタリング
–
動的スケーラビリティー
–
高可用性
•
複数の分散サーバーおよびスタンドアロン・サーバ
ーをサポート
•
複数サーバーの集中管理
•
分散構成のための高度な管理機能
WebSphere Application Server
•
スタンドアロンのサーバー環境をサポート
Base
•
コア Java EE、Web 2.0、および Web サービ
ス・アプリケーション・サーバーとしてのサーバ
ー
•
セキュアでハイパフォーマンスのトランザクシ
ョン処理
•
最適化により、スケーラブルなスタンドアロン・
サーバー環境での管理が容易
WebSphere Application Server
•
スタンドアロンのサーバー環境をサポート
Express®
•
中小規模ビジネスをターゲット
•
基本的な動的 Web サイトの管理が容易
•
手頃な価格
WebSphere Application Server
•
他のエディションとは異なる製品
Community Edition
•
Apache Geronimo 上に構築
•
オープン・ソース・コミュニティーの新機能を活
用する設計
•
スタンドアロンのサーバー環境をサポート
•
軽量
•
無料ダウンロード
メモ:
•
上記の表にリストしたすべての製品は Java EE 認証済みです。
•
Community Edition を除くすべてのエディションは、共通のコード・ベースを共有し
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
ます。
•
表内のすべての情報は、WebSphere Application Server バージョン 6.1 および 7.0
に適用されます。
•
WebSphere Application Server バージョン 6.1 は、2006 年 6 月に利用可能になり
ました。
•
WebSphere Application Server バージョン 7.0 は、2008 年 10 月に利用可能になり
ました。
質問: WebSphere Application Server はオープン・ソースです。これは、WebSphere
Application Server 上で実行可能な Lotus アプリケーションは、オープン・ソース・バー
ジョンの WebSphere Application Server 上で実行可能なという意味ですか。
回答: いいえ。Lotus 製品および WebSphere Portal によって使用される WebSphere
Application Server のエディションは、オープン・ソース・コミュニティー・エディショ
ンに基づいていません。エンタープライズ・サービスを提供する WebSphere Application
Server Network Deployment という専用エディション上で実行されます。この件に関して
は、後で詳しく説明します。
前述の WebSphere Application Server の各エディションや、ここで示されなかった他の
エディション (オプションの Extended Deployment、System z®、Hypervisor、Developer
エディションなど) の詳細については、次のリソースを参照してください。
•
WebSphere Application Server Version 7 Product Editions
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
•
Redbook「WebSphere Application Server V7: Concepts, Planning, and design」。17
ページの比較チャートを参照してください。
•
WebSphere Application Server Version 6.1 のパッケージ
サービス指向アーキテクチャーとは何か、WebSphere Application Server との
関係
WebSphere Application Server は、IBM のサービス指向アーキテクチャー (SOA) アプリ
ケーション・インフラストラクチャーの基盤を担っています。SOA は設計原理のセットで
あり、幅広い範囲のプラットフォームとサービスや既存のアプリケーションと統合し、進
化するビジネス・ニーズに容易に適応できる俊敏なアプリケーションおよびサービスを企
業が開発することを可能にします。 Redbook「WebSphere Application Server V7.0:
Concepts, Planning and Design」には、WebSphere Application Server によって提供さ
れる次の SOA 機能が記述されています。
WebSphere Application Server はソリューションを実行する環境と、SOA 参照アーキテ
クチャーに準拠するビジネス・アプリケーション・サービスとしてソリューションを各プ
ラットフォームおよびシステムに統合する環境を提供します。SOA としての WebSphere
Application Server は次の機能を実行できます。
•
再利用可能なアプリケーション・サービスを迅速かつ容易に構築およびデプロイする
•
セキュア、スケーラブル、かつ可用性の高い環境でサービスを実行する
•
ソフトウェア資産を接続し、その範囲を拡張する
•
アプリケーションを容易に管理する
•
コア・スキルと資産を再利用し、ニーズの進化に合わせて拡張する
アーキテクチャーが拡大し、より多くのアプリケーションがこのポートフォリオに追加さ
れるのにともない、これら機能が柔軟なビジネス・ワークフローに統合され、新しいパー
トナーやサプライヤーの関与、ビジネス・モデルの移行、合理化による複数のアプリケー
ション・サービスの一本化といった変化に対し、企業がより適切に反応できます。
IBM の SOA ライフサイクルにおける WebSphere Application Server の位置付けと役
割の概要については、マルチメディア・プレゼンテーション「Introduction to WebSphere
Application Server v7」の最初の数分または数スライドを参照してください。
Web 2.0 とは
WebSphere Application Server に関するさまざまなリソースを調べると、WebSphere
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Application Server がよく Web 2.0 アプリケーション・サーバーと言われることに気付き
ます。Web 2.0 とは何でしょうか。
「IBM Lotus Connections 2.5 Reviewer's Guide」では、
Web 2.0 は次のように説明されています。
Web 2.0 を理解する最も良い方法は、第 1 世代、つまり Web 1.0 の時代に何が起きてい
たのかを見ることです。Web 1.0 の世界は、権限を持つ中央の部署によっていつも作成お
よび管理される、ほぼ静的なコンテンツが特長となっていました。これらの静的な HTML
ページの参照がユーザーにとって可能であったため、Web ブラウザーと呼ばれていました。
ユーザーからの対話はほとんどありません。ユーザーは、ときどきフォームを送信するも
のの (多くの場合、Web マスターにメール送信されました)、ほとんどの場合、一元的に公
開されたコンテンツの利用者に過ぎませんでした。Web 2.0 は、単なる情報の取得を超え
た操作をユーザーに可能にする、Web 設計および開発の第 2 世代と呼ばれています。新
しい開発ツール、Web 構造、そしてユーザーを巻き込んで権限を与えるという動きにより、
ユーザーの対話方法、つまり、コンテンツとの対話だけでなく、より重要なこととして、
Web 上の他のユーザーとの対話に大きな変化がもたらされました。ユーザーは、独自の
Web コンテンツを作成したり、他のユーザーのコンテンツに評価、タグ、コメントを付け
たりする機能を経験しました。そして、他のユーザーと、Web 上で仮想的に対話すること
も可能になりました。これが、ソーシャル・ネットワーク、ファイル共有、ブログ、Wiki
および他の対話的なコンテンツ・アプリケーションを提供する Web ベースのコミュニティ
ーおよびサイトの開発へと発展しました。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Web 1.0 は、コンピューターどうしを接続し、コンピューター・テクノロジーをより効率
化させたといえるでしょう。Web 2.0 は進化する World Wide Web プラットフォームを表
しています。Web 2.0 は、ユーザーどうしを接続し、ユーザーのためにテクノロジー全体
をより効率的なものにするものです。
原典: Redpaper: Case Study: Web 2.0 SOA Scenario
WebSphere Application Server と競合する製品
長寿という観点からすると、WebSphere Application Server は 10 年以上も業界に存在し、
変化し続けるテクノロジーや標準を取り込んで、時とともに進化してきました。しかし、
WebSphere Application Server は、本書に記載した機能を提供する業界唯一のアプリケー
ション・サーバーというわけではありません。他にも、優れたアプリケーション・サーバ
ーとして次のものがあります。
•
Adobe® ColdFusion
•
Apache Geronimo
•
Oracle WebLogic Server
•
Red Hat JBoss
•
Microsoft® Windows® Server 2003
•
SAP NetWeaver
•
Sun Java System Application Server/GlassFish
市場にはこれらの競合製品がありますが、WebSphere Application Server は実績のある上
位 ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ サ ー バ ー の 1 つ で あ る と 考 え ら れ て い ま す 。 Evans Data
Corporation が 2008 年 9 月に行ったアプリケーション・サーバーを比較するマーケッ
ト・リサーチの結果として、上記のように示されています。また、次のようにも述べられ
ています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
WebSphere は、ユーザーによる評価で、21 カテゴリーのうち 10 カテゴリーで他のアプ
リケーション・サーバーよりも上位にランクされました。これらのカテゴリーには、ユー
ザーが最も重要と評価するパフォーマンス、スケーラビリティー、サポート、診断などが
含まれています。
原典: Evans Data Corporation report: Users' Choice: Application Servers
eWeek の記事「Survey: IBM WebSphere Tops App Server Ranks」では、上記の Evans
Data Corporation のレポートについて解説されています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
一部の Lotus 製品が WebSphere Application Server 上に構築されている理由
このセクションでは、WebSphere Application Server の強みと、なぜ一部の Lotus 製品
がこのテクノロジーに基づいて構築されているのかを学習します。
学習トピック
このセクションでは、次の学習トピックを取り上げます。
•
WebSphere Application Server 上で実行可能な Lotus 製品
•
WebSphere Application Server の利点
•
一部の Lotus 製品が IBM Lotus Domino® から WebSphere Application Server に
移された理由
•
Lotus 製品トポロジーにおける WebSphere Application Server の位置付け
•
実行可能な各製品に対応する WebSphere Application Server のバージョン
•
WebSphere Application Server 上で実行可能なその他の IBM 製品
WebSphere Application Server 上で実行可能な Lotus 製品
•
Lotus Sametime
•
Lotus Connections
•
WebSphere Portal
•
Lotus Quickr services for WebSphere Portal
WebSphere Application Server の利点
開発者および IT プロフェッショナルは、WebSphere Application Server を今日の市場に
おける最高峰のアプリケーション・サーバーの 1 つであるとランク付けしています。原典:
Evans Data Corporation
WebSphere Application Server は、Lotus アプリケーションが実行可能で、確実かつ堅固
な基盤を提供します。WebSphere Application Server の利点の一部は、次のとおりです。
•
迅速で信頼性と可用性が高く、セキュアかつスケーラブルな環境を提供し、開発を可
能にしてアプリケーションの効率を高めることにより、企業がより少ないリソースで
多くのことを行えるようにします。
•
業界で最も幅広い範囲のプラットフォームをサポートします。
•
すぐに使用可能なセキュリティー構成とユーザー・レジストリー、政府標準への準拠、
強力な Web サービス・セキュリティー。
•
実証済みで標準ベースのプラットフォームにより、開発者の生産性が向上します。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
•
Java EE 5 認証、EJB 3.0 のサポート、JPA (Java Persistence API) および JDK
(Java Development Kit) 6.0 により、再利用可能な永続オブジェクトを構築するため
の簡素化されたプログラミング・モデルが提供されます。
•
JAX-WS 、 SOAP 1.2 、 MTOM 、 XOP 、 WS-ReliableMessaging 、 WS-Trust 、
WS-SecureConversation、WS-Policy、および Kerberos Token Profile を含む Web サ
ービスのサポートにより、混在環境での相互運用性が簡素化されます。
•
Web 2.0 のサポート (Web 2.0 用の Feature Pack 経由)。外部 Web サービス、内部
SOA サービス、および JEE (Java Platform Enterprise Edition) オブジェクトを高
度な対話式の Web アプリケーション・インターフェースに接続することにより、サー
ビス指向アーキテクチャー (SOA) を拡張します。
•
SIP (Session Initiation Protocol) サーブレット。リアルタイム・マルチメディア要素
(ボイス、ビデオ、インスタント・メッセージング、オンライン・ゲームなど) をとも
なう対話式ユーザー・セッションに対し、標準化されたサポートを用いることにより、
開発を簡素化します。
•
WebSphere Application Server Feature Pack。サービス・コンポーネント・アーキテ
クチャー (SCA: Services Component Architecture) などの新しい標準の採用を簡素
化するだけでなく、より安定した内部リリース・サイクルを維持しながら IT 管理者
と開発者が選択的に新しい標準および機能を利用できるようにすることで、使いやす
さを改善します。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
•
WebSphere セキュリティー・ドメイン。優れた細分度、柔軟性、制御により、ユーザ
ーおよびインフラストラクチャーの管理効率を高めます。
•
セキュリティー監査機能。セキュリティー・コンプライアンスを確保して開発を容易
にします。
•
簡素化されたインフラストラクチャー、柔軟性と効率の高いアプリケーション制御、
およびランタイムの効率。IT 管理者と開発者は、インフラストラクチャーおよびアプ
リケーション・インテリジェンスを用いて、進化するビジネス・ニーズに対応できま
す。
•
ランタイム・プロビジョニングと OSGi テクノロジー。メモリーおよびスペース用と
して必要な機能だけを動的に選択することにより、アプリケーション・サーバーのフ
ットプリントを削減します。
•
きめの細かいセキュリティー管理レベルを提供し、最も深いレベルのセキュリティー
を監視できる管理ツール。
•
WS-Business Activity、WS-Notification、および WS-I Basic Security Profile を含
む新しい Web サービスのサポート。開発者がよりセキュアに対象範囲を拡張するのに
役立ち、アプリケーションのポータビリティーと制御が改善されます。既存の幅広い
Web サービスのサポートに加え、Web 2.0 および強力な JMS (Java Messaging
Service) エンジンにより、開発者が既存アプリケーションの対象範囲を広げ、資産の
利用度を最大限に高めるために役立ちます。
•
WebSphere MQ の統合前のサポートおよび WebSphere ESB との緊密な統合 – こ
れらの製品の組み合わせにより、アプリケーションと環境の最も多様なセットを統合
できる強力なエンタープライズ・サービス・バスが形成されます。
原典: WebSphere Application Server WebSphere software: Features and Benefits
一 部 の Lotus 製 品 が IBM Lotus Domino か ら WebSphere Application
Server に移された理由
Lotus Sametime な ど の 一 部 の 製 品 は 、 Lotus Domino で の 実 行 か ら WebSphere
Application Server に移されました。製品の発展に伴ういくつかの新しい機能によって、
異なる種類のテクノロジーで実行することで、より最適化される製品があります。
John P. Lamb、Michael Laskey、および Gopal Indurkhya は、その著書「IBM WebSphere
and Lotus: Implementing Collaborative Solutions」の中で、どのアプリケーションを
Lotus Domino または WebSphere Application Server で実行することが最も適している
かを次のように述べています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
ハイレベルでは、どのプラットフォーム上で構築するかを決めるとき、アプリケーション
のタイプが重要な要因になります。... Lotus Domino の強みはコラボレーション・アプリ
ケーションにあります。Lotus Domino は、ユーザー対話を組み込み、スケーラブルな文
書データ・ストア、リッチ・コンテンツの処理、および堅固なセキュリティー・モデルを
提供するアプリケーションに適しています。一方、WebSphere Application Server (WAS)
は、リレーショナル・データ・ストアを高度に活用し、エンタープライズ・レベルの J2EE
アプリケーション・ホスティングを提供するトランザクション・アプリケーションにとっ
て理想的です。
著者が説明しているように、WebSphere Application Server と Lotus Domino にはそれ
ぞれの強みと違いがあり、特定の製品またはアプリケーションを使用する上でどちらがよ
り適しているかが異なります。このようにして、Lotus Domino または WebSphere
Application Server のそれぞれで実行可能な Lotus 製品が決められます。
Lotus 製品トポロジーにおける WebSphere Application Server の位置付け
こ の パ ー ト で は 、 い く つ か の Lotus 製 品 の ト ポ ロ ジ ー 図 を 使 用 し て 、 WebSphere
Application Server が製品の一般的なデプロイメントのどこに位置するのかを示します。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
次の図は、Lotus Connections 2.5 のスタンドアロンのデプロイメントを示しています。
次の図は、Lotus Connections 2.5 の ネットワーク・デプロイメント を示しています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
次の図は、Lotus Sametime 8.5 を示しています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
次の図は、WebSphere Portal 6.1.x のスタンドアロン構成を示しています。
次の図は、WebSphere Portal 6.1.x のクラスター構成 (垂直クラスター) を示しています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
次の図は、Lotus Quickr 8.1 services for WebSphere Portal を示しています。
次の図は誤った例で、WebSphere Application Server が Lotus Domino のトポロジーの
一部でないことを示しています。
次の図は、アプリケーション・サーバーとして構成された Lotus Domino 8.5.1 を示して
います。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
次の図は、メールおよびディレクトリー・サーバーとして構成された Lotus Domino 8.5.1
を示しています。
実行可能な各製品に対応する WebSphere Application Server のバージョン
表 2. Lotus 製品、および各製品でサポートされている WebSphere Application Server の
バージョン
製品
サポートされている WebSphere Application Server
のバージョン
Lotus Sametime 8.5
WebSphere Application Server 7.0.0.3 Network
Deployment エディション
Lotus Connections 2.5
WebSphere Application Server 6.1.0.23 Network
Deployment エディション
WebSphere Portal
WebSphere Application Server V7.0.0.5 (および
6.1.0.3/6.1.5.0
Java SDK 1.6 SR5)、WebSphere Application Server
V6.1.0.27 (および Java SDK 1.5 SR10 Base)、または
Network Deployment
Lotus Quickr 8.1.x services for
WebSphere Application Server V6.0.2.17 Network
WebSphere Portal
Deployment エディション
WebSphere Application Server 上で実行可能なその他の IBM 製品
上記以外にも、WebSphere Application Server 上で実行可能な多数の IBM 製品がありま
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
す。このような製品の一部を示します。
•
Rational® Application Developer for WebSphere Software
•
IBM Information Server Domain software
•
IBM OmniFind® Enterprise Edition
•
Lotus Expeditor Server
•
Lotus Forms Server
•
IBM Mashup Center (Lotus Mashups and MashupHub)
•
Lotus Web Content Management
•
IBM Lotus Workforce Management
•
Rational Asset Analyzer
•
Rational Asset Manager
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
•
Rational Requirements Composer
•
Rational Software Architect for WebSphere Software
•
Rational Team Concert™
•
Lotus ActiveInsight®
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus 製品との関係に基づく WebSphere Application Server の使用
このセクションでは、WebSphere Application Server アーキテクチャーのコア・コンポー
ネントと、WebSphere Application Server が Lotus Sametime、Lotus Connections、
WebSphere Portal、および Lotus Quickr services for WebSphere Portal の各製品のイン
ストールにどのように関わってくるのかを学習します。また、これらの製品によって集中
的管理を行うための機能 IBM Integrated Solutions Console についても習得していきま
す。
学習トピック
このセクションでは、次の学習トピックを取り上げます。
•
WebSphere Application Server アーキテクチャーの概要
•
製品のインストールと WebSphere Application Server との関係
•
Integrated Solutions Console とは。Integrated Solutions Console の表示
•
WebSphere Application Server 上 で 実 行 可 能 な Lotus 製 品 の IBM Integrated
Solutions Console の利用方法
WebSphere Application Server アーキテクチャーの概要
WebSphere Application Server インフラストラクチャーには、いくつかのコア・コンポー
ネントがあります。このコースでは、Lotus 製品が WebSphere Application Server アー
キテクチャーのどこに位置付けられるのかを学習するため、WebSphere アーキテクチャー
の説明で使用される用語を理解しておくことをお勧めします。
最もシンプルな WebSphere Application Server 環境から開始しましょう。下図は、最も
内側から始めて、外側へと順番にコンポーネントを示しています。
このモデルのアプリケーションは J2EE (Java EE) Web アプリケーションと呼ばれ、
Enterprise ARchive (.EAR) ファイルおよび/または Web Application ARchive (.WAR) フ
ァイルで構成されています。
アプリケーション・サーバーは、1 つ以上の Java EE Web アプリケーションをホストし
て実行するプロセスです。各アプリケーション・サーバーは、それぞれ固有の Java 仮想
マシン (JVM) で稼働します。
ノードは、WebSphere Application Server のインストール済み環境が含まれる個別の物理
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
または仮想システム/マシンです。
セルは、管理ドメイン内のノードのグループです。いくつかのガイドラインがあります。
•
アプリケーション・サーバーは、1 つのノード上でのみ稼働します。
•
スタンドアロン構成には、ノードが 1 つだけあります。
•
ノードは複数のアプリケーション・サーバーを保持することができますが、各サーバ
ーの構成ファイルは個別に格納および維持されます。
•
スタンドアロン構成では、各アプリケーション・サーバーは固有のエンティティーと
して動作します。
•
WebSphere Application Server Express、Base、および Network Deployment の各
エディションは、すべてスタンドアロン構成をサポートします。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
これらのコンポーネントの実力は、より複雑および/またはスケーラブルなアプリケーショ
ンと環境が導入されるまでは十分に実感されません。このような環境では、WebSphere
Application Server Network Deployment エディションを使用する必要があります。
WebSphere Application Server Base エディションは、クラスタリング、集中管理、マル
チサーバーなどのより堅固な WebSphere 機能を提供しません。
すでに上記で定義したコンポーネント上に構築されます。
デプロイメント・マネージャーは、中央のロケーションからセル内の複数のノードを管理
します。
ノード・エージェントはデプロイメント・マネージャーとともに機能して、管理機能を実
行します。
クラスターは、同じ目的で使用される/同じアプリケーションを実行するアプリケーショ
ン・サーバーのグループです。いくつかのガイドラインがあります。
•
この図にはデプロイメント・マネージャーが存在するため、これが WebSphere
Application Server Network Deployment (または、それ以上) であることを示してい
ます。
•
複数のノードを構成し、デプロイメント・マネージャーを通じてこれらのノードを集
中的に管理できます。
•
各ノードには、デプロイメント・マネージャーとともに機能して管理プロセスを実行
する 1 つのノード・エージェントがあります。
•
WAS の Network Deployment エディションでは、1 つのセルに複数のノードを含め
られます。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
WebSphere Application Server の構成は、この図に示したものよりもかなり複雑になるこ
とがあります。これらのシンプルな図は、コア要素を学習する目的で作成されています。
Lotus 製品のインストールと WebSphere Application Server との関係
WebSphere Application Server は、その上で実行可能なほとんどの Lotus 製品のインス
トール・プロセスの一部としてインストールされます。WebSphere Application Server を
Lotus 製品のインストールとは個別にインストールする必要があるかないかにかかわらず、
インストール・プロセスはわかりやすく行われます。Lotus 製品のインストールを実行し
ていくと、WebSphere Application Server がバックグラウンドでインストールされている
形跡に気付くでしょう。また、WebSphere Application Server に関する最小限の情報の入
力を求められるケースもあります。
前の「WebSphere Application Server アーキテクチャーの概要」セクションでは 、
WebSphere Application Server Network Deployment エディションは Base エディショ
ンよりも堅固な機能を提供し、その環境に不可欠な部分はデプロイメント・マネージャー
であると説明されています。デプロイメント・マネージャーは、WebSphere Application
Server がインストールされた個別のマシンであり、特にセル、ノード、アプリケーション・
サーバーなどを管理する中央のプレースとして機能するよう構成されていると考えられま
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
す。この構成の例として、上図を参照してください。さらに、Lotus 製品は、デプロイメ
ント・マネージャーとは異なるマシンにインストールされたノードであり、固有のインス
トール済み WebSphere Application Server 上に位置していると考えられます。これも上
図に示されています。Network Deployment エディションをインストールするインストー
ル・オプションを選択した場合は、Lotus インストール・プログラムによって、デプロイ
メント・マネージャーに関する情報 (つまり、ホスト名とポート番号) を追加するよう求め
られます。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus 製品のインストール画面の例をいくつか紹介します。WebSphere Application
Server Deployment Manager の情報を入力する画面も含まれています。
Lotus Sametime 8.5
Lotus Sametime Meeting Server または Lotus Sametime System Console (下図参照) な
ど、Lotus Sametime 8.5 のコンポーネントをインストールしているときに、WAS 構成画
面が表示され、次のように求められます。
•
セル名、ノード名、Lotus Sametime コンポーネントおよび WebSphere Application
Server をインストールしているマシンの完全修飾ホスト名を指定する。
•
WebSphere Application Server の管理ユーザー ID (例: wasadmin) とパスワードを
作成する。
複 数 の Lotus Sametime コ ン ポ ー ネ ン ト を 同 じ マ シ ン に イ ン ス ト ー ル す る 場 合 、
WebSphere Application Server のファイルは、最初のコンポーネントのときにのみインス
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トールされます。それ以降、その特定のマシンに Lotus Sametime コンポーネントをイン
ストールする場合は、WebSphere Application Server に関する情報の入力を求められませ
ん。
Lotus Connections 2.5
WebSphere Application Server 上で実行可能な他の Lotus 製品とは異なり、Lotus
Connections 2.5 では、最初に WebSphere Application Server をインストールし、その後
で Lotus Connections をその上にインストールする必要があります。Lotus Connections
2.5 InfoCenter のトピック「インストール前のタスク: WebSphere Application Server の
インストール」には、次の情報が記載されています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
IBM WebSphere Application Server Network Deployment は Lotus Connections 2.5 と
ともに提供され、Lotus Connections のスタンドアロンとネットワーク・デプロイメント
の両方をサポートするだけでなく、スタンドアロンからネットワーク・デプロイメントへ
の変換もサポートします。WebSphere Application Server Base も Lotus Connections 2.5
とともにサポートされていますが、Network Deployment バージョンのようにスケーラブ
ルな構成にすることは容易ではありません。
Lotus Connections 2.5 とともに提供されるバージョンの WebSphere Application Server
をインストールした後で、Lotus Connections をインストールします。インストール中に、
次の画面に示すようにデプロイメントのタイプを指定します。
「ネットワーク・デプロイメント」オプションでは、次の画面に示すように、Deployment
Manager 情報の入力を求められます。
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WebSphere Portal 6.1.x
WebSphere Portal 6.1.0.x ま た は 6.1.5.x を イ ン ス ト ー ル す る と き は 、 WebSphere
Application Server 6.1.0.x も自動的にインストールされます。WebSphere Portal のイン
ストール中に、Portal 管理ユーザー ID とパスワードの入力を求められます。これと同じ
ユーザー名とパスワードが、WebSphere Application Server 管理ユーザーにも使用されま
す。
次の画面に表示されているインストールの詳細によって、WebSphere Portal のインストー
ル時に WebSphere Application Server がどこにインストールされるのかがわかります。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
次の画面に示すように、WebSphere Portal のインストール中に WebSphere Application
Server のインストール状況が表示されます。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
WebSphere Application Server を WebSphere Portal とは個別にインストールするのは、
WebSphere Portal 6.1.x.x を WebSphere Application Server バージョン 7.0 で実行し
たい場合です。この場合は、最初に WebSphere Application Server 7.0 をインストールし、
その上に WebSphere Portal 6.1.x.x をインストールする必要があります。WebSphere
Portal のインストールでは、インストールされている既存の WebSphere Application
Server があるか常にチェックされます。WebSphere Portal のインストーラーによってイ
ンストール済みの WebSphere Application Server 7.0 が検出されると、新規インスタンス
をインストールするか、既存のインスタンス上にインストールするか選択を求められます。
WebSphere Portal 6.1.x.x を既存のインストール済み WebSphere Application Server 7.0
上で実行する場合は、後者のオプションを選択します。
Lotus Quickr 8.1.x services for WebSphere Portal
デフォルトでは、WebSphere Portal および WebSphere Application Server がすでにイ
ンストールされていない限り、Lotus Quickr のインストール・プログラムによって、Lotus
Quickr に加え、WebSphere Portal および WebSphere Application Server がインストー
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
ルされます。
Lotus Quickr のインストール・タイプを選択するインストール・パネルの画面を以下に示
します。
「拡張エンタープライズ・クラスター」タイプを選択すると、次の画面に示すように、デ
プロイメント・マネージャーのデータを求められます。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
IBM Integrated Solutions Console とは
IBM Integrated Solutions Console (ISC) は、WebSphere Application Server の管理に使
用できる 1 つのツールです。WebSphere Application Server Infocenter のトピック
「Integrated Solutions Console の概説」では、Integrated Solutions Console は次のよう
に説明されています。
Integrated Solutions Console は、システム管理のための単一の共通インターフェースを提
供します。これは、IBM および IBM 以外の製品が、共通のコンソール・フレームワーク
に対する個々のプラグインとして管理ユーザー・インターフェースを構築できるメイン・
プラットフォームを提供します。Integrated Solutions Console プラットフォーム上で実行
するために製品管理機能を標準化すると、ルック・アンド・フィールと振る舞いがより一
貫したものになるので、新規の管理コンポーネントの導入、学習がしやすくなります。管
理者は、単一のブラウザー・ベースのコンソールから、複数の IBM および IBM 以外の製
品と対話することができます。
管理インターフェース全体を通した一貫性
Integrated Solutions Console は、共通の外観 (テーマ、レイアウト、バナーなど) と動作
(ナビゲーション、認証など) により、ソフトウェア製品の管理で一貫したユーザー対話を
可能にします。
標準ベースのアーキテクチャー
Integrated Solutions Console は Web 管理用の標準ベースのアーキテクチャーを提供し
ます。Integrated Solutions Console の各モジュールは、WebSphere Application Server に
よって提供される Java EE (Java Platform, Enterprise Edition) 環境内のサービスにア
クセスできる 1 つ以上の Web アプリケーションで構成されています。ヘルプ・インター
フェースは、Eclipse オープン・スタンダードを使用してインプリメントされています。コ
ンソール・モジュールは、Java ポートレット仕様を用いて開発されています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
製品管理コンソールの容易なデプロイメント
Integrated Solutions Console フレームワークには、インストール済みのコンソールにコン
ソール・モジュールをデプロイするための XML ベースのインターフェースが用意されて
います。XML 記述子によって、ポートレットおよびリソースをデプロイし、コンソール内
のページ・レイアウトおよびナビゲーションをセットアップするために必要な情報を提供
します。他のコンソール・モジュールに影響を与えずに、任意のコンソール・モジュール
を削除できます。
ソリューション開発の加速
Integrated Solutions Console を使用すると、製品で管理機能を必要とするソリューション
の開発に要する時間を削減できます。標準ベースのアーキテクチャー、共通フレームワー
ク、および既存資産のサポートは、いずれもソリューションのインプリメント時間の削減
に貢献します。
管理効率の改善
お客様は、管理者向けの人材を育成するためにかなりのリソースを投資しています。IBM
製品全体に共通するインターフェースを提供することにより、トレーニングの時間と経費
を削減できます。
詳細については、IBM Lotus Sametime Wiki の記事「Lotus Sametime 8.5: Using the new
Sametime System Console」を参照してください。
WebSphere Application Server 上 で 実 行 可 能 な
Integrated Solutions Console の利用方法
Lotus 製 品 か ら の
WebSphere Application Server 上で実行可能な各 Lotus 製品は、さまざまな方法で
Integrated Solutions Console (ISC) を利用します。Lotus Sametime などの製品では、ISC
がサーバーの管理に使用される主要ツールの 1 つとなります。Lotus Quickr など他の製
品では、ISC は特定のシナリオで使用されます。たとえば、Lotus Quickr が実行されてい
る WebSphere Portal サーバーでの問題をトラブルシューティングするためにトレースを
有効にする場合などです。
Lotus Sametime 8.5
Lotus Sametime System Console は Integrated Solutions Console の拡張であり、Lotus
Sametime System Console サーバー上で実行されます。Lotus Sametime System Console
は始動後、WebSphere Application Server 管理コンソール (これがISC です) のタスクと
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
して稼働します (原典: Lotus Sametime System Console)。Lotus Sametime Infocenter で
は、Lotus System コンソールは次のように説明されています。
... Sametime 製品ファミリーをインストール、構成、管理、およびモニターするためのセ
ントラル・ロケーションを提供する、Web ベースのアプリケーションです。エンタープラ
イズ・デプロイメントでは、コンソールを専用のマシンにインストールします。そのマシ
ンは、クラスター環境では Deployment Manager にもなり、Sametime 環境内のすべて
のサーバー・クラスターでのアクティビティーを管理します。原典:
System Console
Lotus Sametime System Console の画面を以下に示します。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus Sametime
Lotus Sametime System Console が実行されているアプリケーション・サーバーおよび
ISC の Lotus Sametime System Console コンポーネントが丸で囲まれています。
この画面では、Lotus Sametime コンポーネントだけが表示されるように、ビューがフィ
ルターされています。
Lotus Connections 2.5
Lotus Connections では、ISC は特定の構成タスク (シングル・サインオンの構成など) に
のみ使用されます。
Lotus Connections の構成を管理するために使用されている ISC の画面を以下に示しま
す。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus Connections の構成の一部であるサーバーが丸で囲まれています。
WebSphere Portal 6.1.0.3/6.1.5.0
Lotus Connections と同様に、WebSphere Portal でも、ISC は特定の構成タスクにのみ
使用されます。たとえば、管理者が WebSphere Portal の拡張トレースを有効にしなけれ
ばならない場合、このタスクは ISC で実行されます。
WebSphere Portal の構成を管理するために使用されている ISC の画面を以下に示しま
す。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
WebSphere Portal サーバーが丸で囲まれています。
Lotus Quickr 8.1.x services for WebSphere Portal
Lotus Connections および WebSphere Portal と同様に、Lotus Quickr でも、ISC は特
定のトラブルシューティング・タスクまたは構成タスクにのみ使用されます。たとえば、
管理者が LTPA トークンの問題をトラブルシューティングする必要があるときは、ISC を
使用して WebSphere Application Server の構成設定を変更しなければならない場合があ
ります。
Lotus Quickr の構成を管理するために使用されている ISC の画面を以下に示します。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Lotus Quickr がエンタープライズ・アプリケーションとして実行されている WebSphere
Application Server および WebSphere Portal サーバーが丸で囲まれています。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
復習: コースのまとめ
これで、
「Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要」コースが完了しました。
復習
この時点で、次の学習トピックについて概要を理解することができました。
•
WebSphere Application Server とは
•
WebSphere Application Server が Java EE 認証済みであることの重要性
•
WebSphere Application Server の主な特長
•
サービス指向アーキテクチャーとは何か、WebSphere Application Server との関係
•
Web 2.0 とは
•
WebSphere Application Server と競合する製品
•
WebSphere Application Server 上で実行可能な Lotus 製品
•
WebSphere Application Server の利点
•
一部の Lotus 製品が Lotus Domino から WebSphere Application Server に移され
た理由
•
Lotus 製品トポロジーにおける WebSphere Application Server の位置付け
•
実行可能な各製品に対応する WebSphere Application Server のバージョン
•
WebSphere Application Server 上で実行可能なその他の IBM 製品
•
WebSphere Application Server アーキテクチャーの概要
•
製品のインストールと WebSphere Application Server との関係
•
Integrated Solutions Console とは
•
Integrated Solutions Console の表示
•
WebSphere Application Server 上 で 実 行 可 能 な Lotus 製 品 か ら の Integrated
Solutions Console の利用方法
質問と解答
次の質問に答えることにより、読み取った内容を補強しましょう。解答は本書の付録に解
答キーとして記載されているので、ご利用ください。
質問
解答
WebSphere ブランドの製品になるのは、
WebSphere Portal と WebSphere
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
Application Server だけですか。
WebSphere Application Server 上で実行可
能な Lotus 製品を少なくとも 4 つ挙げて
ください。
このコースで学習したツールの中で、
WebSphere Application Server の管理に使
用されるツールの名前は何ですか。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
付録: 質問と解答の解答キー
質問
解答
WebSphere ブランドの製品になるのは、
いいえ。
「WebSphere」という用語は、複数
WebSphere Portal と WebSphere
の関連製品を表すブランド名です。IBM
Application Server だけですか。
WebSphere Application Server は、IBM
WebSphere ブランドおよび製品ファミリ
ーを構成する多数の製品の 1 つです。
この解答は、3 ページのセクション
「WebSphere Application Server の概要」
で見つけることができます。
WebSphere Application Server 上で実行可
•
IBM Lotus Sametime
能な Lotus 製品を少なくとも 4 つ挙げて
•
IBM Lotus Connections
ください。
•
IBM WebSphere Portal
•
IBM Lotus Quickr services for
WebSphere Portal
•
Lotus Expeditor Server
•
Lotus Forms Server
•
Lotus Web Content Management
•
IBM Lotus Workforce Management
•
Lotus ActiveInsight
この解答は、9 ページのセクション「一部の
Lotus 製品が WebSphere Application
Server 上に構築されている理由」で見つけ
ることができます。
このコースで学習したツールの中で、
Integrated Solutions Console (ISC) です。
WebSphere Application Server の管理に使
用されるツールの名前は何ですか。
この解答は、17 ページのセクション「Lotus
製品との関係に基づく WebSphere
Application Server の使用」で見つけるこ
とができます。
Lotus 向け IBM WebSphere Application Server の概要
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