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イノベーション創造支援 ソリューション イノベーションで 成長の可能性を引き出す

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イノベーション創造支援 ソリューション イノベーションで 成長の可能性を引き出す
www.pwc.com/jp/advisory
イノベーション創造支援
ソリューション
イノベーションで
成長の可能性を引き出す
目次
2 | イノベーション創造支援ソリューション
1
なぜ改革が必要か
2
イノベーションの必要性
3
PwCのソリューション
4
PwCのフレームワーク
5
なぜPwCなのか
6
実績
なぜ改革が必要か
#1
CEOは成長のための取り組みとしてイノベーションを第一に挙げ
ています。競争圧力が高まる中、成長が求められるCEOは、新製
品や新サービスを迅速かつ効率的に市場に投入する必要性を十
分に理解しています。
イノベーション先進企業と
その他の企業
イノベーション
による成長
PwCのグローバルイノベーショ
ン調査によると、最もイノベー
ションに優れた企業は今後5年間
に62%(世界平均は35%)の成
長を予測しています。
トップ企業
ステージ4
オープン
イノベーション
ポートフォリオ
顧客への優れたソ
エクセレンス
リューション提供
イノベーション、
およびイノベー
プラットホーム、
ション、生産性、
テクノロジーの活
価値の最適化に向
用、ポートフォ
けた複数事業・
リオの適切な決
パートナー間にお
定により収益性
ける業務プロセス
を高めるための
と手法の連携
戦略的プロセス
と計画の連携
ステージ3
ステージ2
ステージ1
ステージ0
インフォーマル
マネジメント
個人の経験に基
づいた属人的な
活動
ファンクショナル
エクセレンス
品質と一貫性を
向上させるため
に機能内で活動
を測定
プロジェクト/
プロダクト
エクセレンス
製品のライフサ
イクル全体で効
果的かつ短期間
で実行を推進す
るための機能内
および機能横断
での最適化
売上成長率
16%
19%
19%
32%
税引前利益成長率
8%
8%
23%
54%
製品開発期間
1.0
0.5
0.3
-
生産性
1.0
1.2
1.4
2.0
市場によるその他の共通認識
(PwCのGlobal Product Innovation Benchmarkに基づく)
成長とイノベーションが、経営者の最大の懸案事項の1つであることが以下の調査で明らかになりました。
PwC CEO Survey 2011
PwC Global Innovation Survey 2013
成長の推進力としてイノベーション(新製品・新サービ
ス)
を挙げたCEOの数は5年間で倍増。
調査した1,757名の経営者のうち43%がイノベーショ
ンは組織の競争力として不可欠と回答。
この割合は今後5年間で51%まで上昇する見込み。
イノベーション創造支援ソリューション | 1
Targeted
Results delivered
Unleashing potential
2 | イノベーション創造支援ソリューション
イノベーションの必要性
5年前までは、グローバル化が成長を促す最も強力な手段であり、どの企業も中国の話題で持ちきりでした。と
ころが今では、成長に最も大きなインパクトを与えるものはイノベーションです。PwC のGlobal Innovation
Surveyによると、経営者の93%が、イノベーションによる有機的成長が収益の伸びを推進する大きな要因に
なっていくと回答しています。一方でM&Aによる成長が中心になると想定している企業はわずか2%でした。
イノベーションリーダーであれば、収益と競争力の両面で大きな見返りを期待することができます。私たちの調
査によれば、最もイノベーションに優れた企業は、過去3年間の成長率において革新性の低い企業を16%上回っ
ており、今後の成長予測はさらに強気です。
イノベーションリーダーは今後5年間で成長率がさらに伸長し、世界平均のほぼ2倍、革新性の低い企業のほぼ
3倍になると予測しています。平均的な企業の場合で、革新性の低い企業との売上高の差は5億米ドルに相当し
ます。革新性の低い企業は、怠っている収益拡大の取り組みや、そのことが株価や株主還元に与える影響につい
て考える必要があります。
最もイノベーションに優れた企業は今後5年間に世界平均の2倍、革新性の低い企業の3倍のペースで成長すること
が予測されます。
+62.2%
成長率
最もイノベーションに優れた
企業の今後5年間の成長予測は
62.2%
60%
50%
+35.4%
40%
世界平均は
35.4%
30%
+20.7%
20%
革新性が低い企業の
今後5年間の成長予測は
20.7%
10%
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
出典:PwC Global Innovation Survey 2013
「イノベーションには研究開発費がいくらあるかなんて関係ない。AppleがMacを開発したとき、IBMは少
なくも100倍以上もの研究開発費を使っていた。お金ではないのである。どういう人材をどう率いるか、
そしてどう意識をしているかで決まるのだ」
– Steve Jobs
イノベーション創造支援ソリューション | 3
Developing capability
Driving growth
Unleashing potential
4 | イノベーション創造支援ソリューション
PwCのソリューション
PwCは、クライアントの市場におけるトップクラスの売上高と利益の実現に向けた幅広いケイパビリティの開発
を支援するサービスを提供し、これまで多くの企業の革新的な事業や製品・サービスの開発をサポートしてきま
した。また、イノベーションの支援者(インキュベーター)からグローバル研究開発センターやPLM(製品ラ
イフサイクル管理)システムまで、持続的で一貫した成果の創出を可能にする長期的な社内ケイパビリティの構
築も支援します。私たちの実績はイノベーションに必要な組織能力の提供において他社の追随を許さないもので
すが、それを支えるのは、いかにして企業の主力製品・サービスのイノベーションと開発手段の最適化を図り、
成長に向けた新たな道筋を特定するか、その方法に関する豊富な知識です。
ビジネスイノベーション
イノベーション
戦略
ー
ト
内
容
ポートフォリオ
管理
開発
エクセレンス
グローバル開発
オペレーション
PLMシステム
漸進的イノベー
ションと突破的
イノベーション
を創出するため
のリソース、組
織、プロセス、
評価指標などを
整備
成功につながる
イノベーション
および製品戦略
の定義、ポート
フォリオの最適
化、ロードマッ
プの調整を支援
開発生産性の向
上、複雑性の管
理、製品開発期
間の短縮によっ
て新製品の利益
成長を向上
市場・アイデア・
人材へのアクセス
と費用対効果・租
税効率の向上のた
めに、イノベー
ションと研究開発
拠点を最適化
最適なPLMシス
テムの選定およ
び実装と、短期
間での高いROI
の実現を支援
• 革新的なバリュー
プロポジション
の特定
• 適切なイノベー
ションフレーム
ワークの定義と
導入支援
• 革新的な製品・
サービス戦略の
特定
• 開発サイクル期
間の短縮
• 複数拠点での製
品開発立ち上げ
および最適化
• PLM戦略の定義
• 事業戦略におけ
るイノベーショ
ンの役割の定義
•市場での差別化
真
の
事
業
価
値
の
実
現
組織・ITの実現要因
主力製品開発か
ら抜本的なビジ
ネスイノベー
ションまで、よ
り収益性の高い
成長に向けた道
筋の特定を支援
• 革新的なビジネ
スモデルの構築
サ
ポ
イノベーション
オペレーティン
グモデル
製品・サービスイノベーション
•漸進的イノベー
ションと突破的
イノベーション
のバランス
•長期計画の目標
達成に向けた明
確な道筋
• 要求されるイノ
ベーションタイ
プに応じたプロ
セスの調整
• 突破的イノベー
ションを実現する
ケイパビリティ
の開発(インキュ
ベーター、コー
ポレートベン
チャリングなど)
• ポートフォリオ
の調整と最適化
• ロードマップの
特定と合意
• 持続的なポート
フォリオ管理プ
ロセスの構築
• 機能横断型チー
ムワークの改善
• 単位コスト当た
りおよびエンジ
ニア1人当たり
の製品・サービ
スの生産性向上
• 開発パイプライン
の処理能力向上
• オペレーション
戦略における税
務的影響の理解
• 新たな人材の発
掘と接触
• グローバルな事業
展開機会の特定
•人件費の削減
•毎年の持続的な
イノベーション
•成長と収益性の
強化
•製品開発期間の
短縮
•真に突破的な製
品・サービスを
定義し、市場投
入する能力
•R&D投資対効果
の向上
•計画遅延の低減
•製品開発能力の
向上
•モチベーション
の向上
•分散型チームの
効率性改善
•製品当たりの売上
高と利益の拡大
•税負担の軽減
•新製品・新サー
ビスの業績予測
• ニーズに応じた
最適なITソリュー
ションの選定
• 業務プロセスと
システム機能の
連携
• PLMプログラムの
提供とリスク管理
•データの可視性
と品質の向上
•意思決定の効率化
•迅速かつ持続的
なシステム投資
利益率の実現
イノベーション創造支援ソリューション | 5
Knowledge
Experience
Unleashing potential
6 | イノベーション創造支援ソリューション
PwCのフレームワーク
PwCは、成長を可能とするイノベーションおよび製品/サービス開発能力を強化するための1,500以上のプロ
ジェクトを実施してきました。イノベーションを通した成長の評価、設計、創出、実装において、豊富な専門知
識を有する現場チームが成果をお届けします。
1. 事業目標とイノベーション目標
2. イノベーション戦略
オペレーティングモデルの側面
3. リーダーシップ
8. ポートフォリオ
4. 企業文化
9. ガバナンス
5. 人材
10. 組織
6. エコシステム
11. 資金
7. 評価指標とモチベーション要因
12. プロセスとシステム
新しい製品、サービス、技術、ビジネスモデル、プロセス、
チャネル、バリューチェーン
目指すべき状態
メリット
• 新しいビジネスモデル、製品、サービスを十分に提供
するイノベーション戦略
• 成長と新たな収益源の拡大
• 戦
略目標と成長目標を実現する盤石なイノベーショ
ン・オペレーティング・モデル
• 一貫したイノベーション戦略
• 高い可能性を秘めたアイデアを創出するリーダーシッ
プ、企業文化、人材、エコシステム、イノベーション
プロセス
• アイデアの選定と実現のために整った適切なポート
フォリオ管理、ガバナンス、組織、資金、評価指標と
モチベーション要因
• 科学的発見、製品の研究、その他ビジネスチャンスに
かかわる他事業・他社との効果的な連携
• マーケットシェアと利益の拡大
• 価値の高い斬新なアイデアの創出
• 利益を創出する新しいビジネスモデルとそれを実現す
るオペレーティングモデル
• 強固な製品・サービス開発力
• 市場投入製品・サービスの増大
• 製品・サービスの製品開発期間の短縮
私たちの実績はイノベーションと成長の実現にお
いて他社の追随を許さないものであるが、それを
支えるのは、いかにして企業の主力製品のイノ
ベーションと開発手段の最適化を図り、成長に向
けた新たな道筋を特定するか、その方法に関する
豊富な知識である。
イノベーション創造支援ソリューション | 7
PwCのケイパビリティに対する
業界の評価
PwC 独 自 の 製 品 開 発 フ レ ー ム ワ ー ク で あ る Product And
Cycle-time Excellence®(PACE®)は「成功につながる製品開
発と市場投入のための信頼性の高い唯一の青写真である」
Kennedy Information LLC
「マネジメント手法であるリーンとは、顧客を第一に効率的
かつ効果的に取り組むということだ。自社のツールやケイパ
ビリティをうまくグローバルに活用することをPwCから学ん
だ。顧客に価値あるソリューションを提供する企業文化の醸
成は社員の手に委ねている」
CFO, Leading UK Financial Services Company
「PACE®導入のおかげで、以前
であれば連携することのなかっ
た組織同士がパートナーとして
協力するようになった」
「当社がPwCと良好な関係を作り上げたその秘訣は、PwCの専
門知識と事業に関する当社の知識を1つのチームとしてまとめ
たことにある。もしPwCが柔軟性に欠けるやり方を押しつけよ
うとしたり、あらかじめ考えを決めていたならば、うまくはい
かなかっただろう」
Corporate Sales Transformation Programme Lead,
Global Bank
Product And Cycle-time Excellence®とPACE®は、PwC LLPの登録商標である。
8 | イノベーション創造支援ソリューション
なぜPwCなのか
私たちは、製品イノベーションおよび製品開発を担当する500名のコンサルタントからなる1つのグローバルな
チームです。これまでに1,500社以上の製品イノベーションと製品開発に関するケイパビリティの改善を支援し
ました。
PwCのコンサルタントは、エンジニアリング、科学、ビジネスの専門家としての視点を持ち、それぞれの立場か
らイノベーションや研究開発担当者と直接かかわり、信頼を築くことができます。
メソドロジー
PwCでは1,400件以上のプロジェクトで実績を上げている手法を用います。
製品イノベーションや開発のフレームワークは、イノベーションや戦略から
ポートフォリオ、プロジェクトや製品ライフサイクルまで開発サイクル全体
を対象としています。PwCではしっかりとしたベンチマークに基づき開発サ
イクル全体の各要素の価値を実証します。
ソートリーダーシップ
PwC米国のパートナーRob SheltonやディレクターのChristina Brodieをはじめと
するソートリーダーには著書、論文も多く、以下はその一部です。
• Innovation: Marketing Innovation Work (2005)
• Productivity: Next Generation Product Development (2004)
• Strategy: Product Strategy for High Technology Companies (2000)
• Ideation: Voices into Choices: Acting on the Voice of the Customer (1997)
• Execution: Setting the PACE® in Product Development (1992, 1996)
「イノベーションによる成長」の提案
PwCの「イノベーションによる成長」の提案は、各サービスやコンピテン
スの枠を超えるもので、これによって企業は市場を上回るペースで利益を
伴う真の成長を実現します。
これまでに多くの企業を支援し、革新性に富む事業や製品、サービスの開
発を成功に導きました。
PwCのパートナーシップ
私たちは数多くの提携先やベンダー企業と強力な関係を築いています。
• PLMの分野では、Dassault Systems、Siemence、Oracleなど主だったベンダー
企業と提携
• ソートリーダーシップの分野では、Francis Gouillart(Experience Co-Creation
Partnershipの共同創業者兼社長)をはじめとする多くの偉大な経営者と協力
PwCの総人員数
1,600
195,433名
157カ国
事業拠点
758カ所
1,200
累積実績数
事業展開している国
1,400
1,000
800
600
500
世界で活躍する製品
イノベーション・開発
コンサルタントの数
1,500
全世界で実施したイノ
ベーションプロ
ジェクトの数
400
200
0
'92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13
イノベーション創造支援ソリューション | 9
Quality
Extraordinary value
Unleashing potential
your growth potential through innovation | PwC
10 | Unleashing
イノベーション創造支援ソリューション
実績
ビジネスモデルの改革
大手教科書出版社
全体的なイノベーション・オペレーティング・
モデルの改革
多角経営の消費財企業
クライアントの課題
クライアントの課題
クライアントは法人を顧客とする出版社で、その売上
高と利益の90%以上を従来の顧客ベースから得てい
たが、電子書籍、オープンソース化、ユーザーコンテ
ンツ、セルフパブリッシングなどの技術進歩が深刻な
脅威となり、従来型の書籍の購入は減少の一途をた
どっていた。
クライアントは消費財業界のリーディングカンパニー
であったが、抜本的な改革をしなければその地位を維
持できないところにきていた。
しかし、これを食い止め成長につなげるイノベーショ
ン戦略はなく、また、深刻な人材不足に陥っていたた
め、市場のニーズに応える余裕もなかった。
アプローチ
PwCは新しい市場構造、デジタルバリューチェーン、
デジタルコンテンツ付加価値サービスのエコシステム
に関する独創的な見解を打ち出し、デジタルイノベー
ションとその実現を支援した。
また、インキュベーターケイパビリティ、事業/技術
提携、製品提供ロードマップを含む、迅速に新事業展
開を実現するための市場進出計画とオペレーショナル
モデルを設計した。
成果
• デ
ジタル事業戦略を直ちに実行し、投資機会の選
別と優先順位付けを行った。クライアントは重要
成功要因に対する見方とデジタル市場の見通しを
見直した。
• 明確なビジネスモデルと製品提供ロードマップに
基づき、取締役会は直ちに3件の取り組み・プラッ
トホームに1,500万米ドルの資金を供給した。
• 社
内インキュベーターを運用し、優先度の高いビ
ジネスモデルから直ちに進めた。インキュベー
ションをスピードアップして市場化までの期間を
7カ月から10カ月間短縮した。
特に力を入れる必要があった分野は、大規模な画期的
製品の開発期間のロス、明確に分離された社内プロセ
スと会社の成長目標との連携の他、新製品の成長予測
を評価する能力を備えることで、将来の製品パイプライ
ンを経営者が把握しやすいものにすることであった。
アプローチ
PwCはポートフォリオ管理、プロジェクト管理、初期
段階のイノベーション管理、早期の技術成熟化、製品
データ管理など、マルチプロセスによる改革プログラ
ムで製品開発の改革をサポートした。
また、階層型新製品開発モデルを構築して、投資と人
材に関する要件を指導した。
成果
• プロジェクトの可視性と意思決定の在り方を改善
することで、製品開発の重点領域を抜本的に強化
した(あるビジネスユニットは、活動中のプロジェ
クト数を120件から50件に減らしたが、予想され
る製品パイプラインの価値は増大した)。
• ビジネスユニットは、製品パイプラインと事業戦
略を連携させることができるようになり、資源の
30%を戦略的に会社の成長戦略と連携させたプロ
ジェクトにシフトさせた。
• 新製品の収益成長率を2年で改善し、会社全体とし
ての成長率を年率4%から5%~6%に向上した。
• VOC(顧客の声)を分析する最先端手法や提携先
のスクリーニングを活用することで、社内の人材
不足、スキル不足など組織内の障壁を克服した。
イノベーション創造支援ソリューション | 11
実績
製品開発スループットおよび組織設計
業界トップの自動車メーカー
ソフトウェア開発スピード、
および品質の向上
インターネット通信会社
クライアントの課題
クライアントの課題
クライアントは北米トップ3の自動車メーカー。強
気の業績改善計画に着手していたが、業績改善に
は新製品の発売を大幅に増やすと同時に、人材と
資本支出の削減も必要であった。
未公開株式投資会社であるクライアントは、経営が行
き詰まっていた有名通信ソフトウェア会社を買収した。
生産性の向上と処理能力目標を実現する上で鍵と
なるのは、技術人材とプログラム管理であった。
アプローチ
PwCは新しいチーフエンジニアプログラム開発組
織の設計と導入を支援した。その基盤となったの
が、包括的なポートフォリオおよびリソース管理
能力と評価指標に基づく新しい製品開発プロセス
であった。
この製品開発オペレーティングモデルによって、
長期的な戦略的製品と1万人の技術者を対象とする
リソース計画が可能になるとともに、資本・予算
計画プロセスとの統合や各プログラムへの技術リ
ソース/作業配分の最適化を実現した。
また、主査制度式のチーフエンジニア組織構造を
関連するプロセスとインフラの実現要因と合わせ
て定義し導入することで、シングルポイントでの
説明責任向上と機能横断型の並行開発の強化を
図った。
さらに、パフォーマンスの評価指標を新たに導入
し、新製品開発のベースラインと重要改善目標を
設定した。
成果
• 6カ月でリソースギャップを50%削減した。
• スループットを25%向上させ、年間2台の新車
開発と年間16億米ドルの利益を実現した。
• 製品の品質と、開発サイクル全体にわたる8つ
の重要なプログラム評価指標の信頼性を向上さ
せた。
12 | イノベーション創造支援ソリューション
その目的は売り上げを1億米ドル余りから3億5000万
米ドル余りに増やした後、3倍の価格で売却すること
であった。
PwCの役割は、多様な製品、定義があいまいなアーキ
テクチャ、他部門と連携しない仕事のやり方、重要コ
ンピテンシーの欠如、士気の低下といった問題を抱え
るこの大規模ソフトウェア組織の生産性を大幅に改善
することであった。
アプローチ
PwCは、製品開発期間と製品の品質を劇的に改善させ
るために、組織全体に大企業向けアジャイル開発手法
を導入した。
プロダクトマネジャーの役割を新たに定義し、製品管
理、エンジニアリング管理、品質管理機能を再編成した。
また、独立した製品チームを中心にシステム開発作業
を組織し、継続的統合と検査手法を導入した。
成果
• ソフトウェア新製品の生産全体が大幅に増加し、競
合製品の機能性と同等またはそれを上回ることと
なった。
• 機能性の向上と生産拡大により2年経たないうちに
市場リーダーの地位を取り戻した。
• 投資会社は最終的にソフトウェア会社を80億米ドル
(買収コスト15億米ドル)で売却した。
実績
サービス開発の改善とポートフォリオ管理
PLMシステムの改革
大手輸送会社
大手半導体デバイスメーカー
クライアントの課題
クライアントの課題
クライアントはグローバルに展開する輸送サービス業
者。顧客や消費者向け付加価値サービスを拡大したい
と思っていたが、サービス開発期間が著しく長く、その
費用も莫大なものになるのではないかと考えていた。
製品開発プロセス全体のデータフローが一貫していな
かったために、重大な非効率と品質の問題が生じてい
た。23,000種類に及ぶ製品のデータは、いくつもの旧
来のシステムとスプレッドシートが管理し、そのため
維持に費用がかかるだけでなく、新製品と足並みをそ
ろえることができなかった。
製品開発プロセスの構築を試みたこともあったが、組
織的抵抗により頓挫していた。
そこでPwCは、サービス開発の問題点を突き止め、
製品開発プロセスを改革して開発期間を短縮し、開発
の効率性を高め、イノベーションを妨げる問題の排除
に取り組んだ。
さらに、世界各国のR&Dチームと製造チームのデータ
に対する認識が一致していなかったために協業が難し
く、製品開発は非効率であった。
アプローチ
アプローチ
まずベンチマーク調査を実施し、クライアントの製品
開発期間がベンチマーク企業の1.5倍であることを突
き止めた。
その期間を短縮するために、リリースまでの道筋を明
確に構造化した開発およびリリースプロセスを構築
した。
次に事業戦略をアイデア創出とプロジェクトの実行に
結びつける新しいポートフォリオ管理プロセスを開発
した。さらに、効率的な組織モデルを設計し、これを
構成するバイスプレジデントによる多層構造のガバナ
ンスチームが、開発プロジェクトの全てと、アイデア
の概念化から市場投入までプロジェクト全体を推進す
る少人数による機能横断型のコアチームを監督するよ
うにした。
成果
• 50件の製品開発プロジェクトについて、製品開発
期間が最大20%短縮した。
• プロセスの設計構築に着手して12カ月でパフォー
マンス改善目標を達成した。
• 売り上げの大幅拡大と5,000万米ドル以上のコスト
削減を達成した。
真の業績改善に主眼を置き、PwCで実績を上げている
PLM改革プロセスを実施した。私たちがソリューショ
ンを設計する初期段階でビジネスユーザーに協力を求
め、製品開発の業務プロセスの特性を明らかにしたの
ち、製品のデータ構造を構築し、ビジネス要件と機能
要件を特定した。
次に、クライアントチームを支援して主要プロバイ
ダーの中から最適なPLMソリューションを選択し、具
体的な事業目標に合致した独自の導入計画を構築した。
製品群のサブセットに焦点を絞り、R&D部門と製造部
門のユーザーを対象とする幅広い研修など、試験的ソ
リューションを開発・検証して、実施に向けた最終調
整を行った。
成果
• グローバルで統合されたPDM(製品データ管理)
システムを予算内で納期までに展開した。
• PDMシステムが製品データに関する唯一のデータ
源となったことで、R&Dチームと製造チームの間
でグローバルな共通認識ができ、同時作業がしや
すくなった。
• データの可視性とアクセス、業務効率が改善し、
R&D部門の処理能力が向上した。
イノベーション創造支援ソリューション | 13
www.pwc.com/jp/advisory
お問い合わせ先
尾崎 正弘
プライスウォーターハウスクーパース
PRTMマネジメントコンサルタンツジャパンLLC
パートナー
[email protected]
野村 直秀
プライスウォーターハウスクーパース株式会社
パートナー
[email protected]
澤井 康明
プライスウォーターハウスクーパース株式会社
ディレクター
[email protected]
原田 裕之
プライスウォーターハウスクーパース株式会社
シニアマネージャー
[email protected]
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