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事例 可視化、仮想化による 1. システムの安定化
事例1. 可視化、仮想化による Webシステムの安定化 日本アイ・ビー・エム 株式会社 High Value Solution Center. BetaWorks 上野 亜紀子 [email protected] WebSphere Extended Deployment V6.1 2008.09 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 アジェンダ z お客様要件・課題 お客様情報 課題 ¾ あるアプリケーションの不調が他のアプリケーションに影響し、サービスの中断が発生 要件 ¾ サーバー統合によるコスト削減と同時にシステムの安定化を実現 z ソリューション ソリューション概要 ¾ WebSphere Virtual Enterpriseを活用 ソリューション詳細 ¾ ¾ ¾ ミドルウェア・エージェントの導入 - 既存WAS環境へのWVEの適用 アプリケーションの可視化 - ODRの配置とサービス・ポリシーの活用 回復処理によるトラブルの未然防止 – アプリケーション・バージョニングの活用 z 結果・考察 2 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 お客様要件・課題 3 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 お客様情報 z お客様 : 株式会社オージス総研様 www.ogis-ri.co.jp/english/index.html 大阪ガス様向けシステムの開発・運用を担当されているチーム z 対象システム 大阪ガス様向けWebアプリケーション基盤 約200アプリケーションを社内および特約店ユーザーに提供 z これまでの経緯 サーバー統合を実施 ¾ ¾ 2種類のアプリケーション・サーバー環境 ¾ ¾ 専用サーバー: ミッション・クリティカル・アプリケーション用 共通プラットフォーム: 一般アプリケーション用 共通プラットフォーム ¾ 4 部門ごとに管理していたアプリケーション・サーバーをデータセンターに集約 コスト削減を実現 ハイエンド・サーバー上にWebアプリケーションの共通プラットフォームを構築 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 共通プラットフォーム システム概要 社内/グループ会社ユーザー 認証基盤 TAM TAM TAM TAM 共通Webアプリ・プラットフォーム IHS TAM AS AS … … AS AS AS AS … … AS AS ・ ・・ ・ ・ ・ 特約店ユーザー認証基盤 社内/グループ会社用 Webサーバー ホストDB 特約店用Webサーバー IHS TAM 分散系DB IHS :IBM HTTP Server TAM :Tivoli Access Manager AS :アプリケーションサーバー 1JVM上に複数アプリケーショ ンが同居 app1 app2 AS 5 ・・・ 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only appN 集約度の高い統合サーバーを 実現 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 現行システムの課題 z サーバー統合後 … あるアプリケーションの不調が起きると アプリケーションの挙動が不安定になる J2EEリソースを大 量に消費 同一JVM上の他のアプリケーションにも影響 結果として… JVMの再起動が必要となる サービスの中断が発生、複数業務に影響 6 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 お客様の要件 z アプリケーションの稼動状況の把握 現状のリソース・レベルでの監視に加えて、アプリケーション・レベルで監視 する JVM全体へ波及する前に早期に不調アプリケーションを特定する z 問題への迅速な対応によるシステム安定化の実現 JVM全体に波及する前に回復処理を実施する サービス停止時間の最小化 ¾ JVM再起動が必要なケースにおいては、ダウンタイムを短縮する z ソリューション策定にあたっての条件 既存環境への影響を最小限に抑えたソリューションであること ¾ 短期間での実現が可能であること ¾ 7 アプリケーションへの変更は行わない 本番への迅速な適用 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 ソリューション・ストラテジー z アプリケーションの可視化 アプリケーション・レベルでの挙動のモニタリング 早い段階で不調のアプリケーションを特定する z 仮想化・自動化 仮想化による柔軟性と可用性の向上 オートノミック制御による回復処理の動的実行 z 既存設定への変更なし 短期間で容易に実現可能なソリューションを適用 • WVEの適用検討 • 検証の実施を経て 本採用へ 8 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 ソリューション 9 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 ソリューション概要 短期間での実現 WebSphere Virtual Enterprise 製品機能の活用 ODRの配置 アプリケーションの可視化 サービスポリシー違反の活用 迅速な回復処理の実行、ダウン タイムの短縮 既存環境への影響を最小限に 10 動的クラスターとエディション・コント ロール機能の活用 ミドルウェア・エージェント(MA)の導 入 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 ソリューション詳細 1. ミドルウェア・エージェントの導入 2. アプリケーションの可視化 3. 迅速な回復処理の実行、ダウンタイムの短縮 11 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 1. ミドルウェア・エージェントの導入 z 背景 WAS ND とWVEのバージョン依存 既存WAS ND V6.0構成を変えずにWVE V6.1の機能を適用したい z ソリューション 12 ミドルウェア・エージェントの導入 WAS V6.0サーバーをnon-WebSphereサーバーとして扱う WAS ND V6.0のセルはそのままに、WVEの機能を適用可能に アプリケーションへの変更もなし 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 1. ミドルウェア・エージェントの導入 ND 60 (DM) XD61セル ND 60 XD61(MA) IHS XD61(ODR) ND 60 ND 61 XD61(MA) ND 60 XD61(DM) XD61(MA) ND 60 13 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only セル ND60 XD61(MA) 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 2. アプリケーションの可視化 z 可視化 ODRの配置により全リクエストにODRを通過させる ODR上でリクエストの状態をモニタリング 社内/グループ会社ユーザー 認証基盤 TAM TAM 社内/グループ会社用 Webサーバー IHS TAM 共通Webアプリ・プラットフォーム ODR app4 AS app2 特約店ユーザー認証基盤 14 AS app1 AS … … AS AS 特約店用Webサーバー ODR TAM TAM … … ・・・ ・・・ AS IHS TAM 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only app3 AS appN AS 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 2. アプリケーションの可視化 z アプリケーション・レベルでの挙動の確認 サービス・ポリシーを活用してアプリケーションをモニタリング モニタリング対象 URI単位で設定 お得意様 アプリケーション 株取引 アプリケーション ワーク クラス 種別 ルール トランザクション クラス 株取引 /Stock FA ファイナンシャル アドバイス アプリケーション カスタマー サポート アプリケーション 一般顧客 Gold レスポンスタイム 1秒以内 高 Silver レスポンスタイム 2秒以内 中 Bronze レスポンスタイム 5秒以内 低 /FA ユーザ ー=得 意先 得意先・CS /CS ルール ユ 一般 ー= ザ ー ポリシー名 一般・CS 15 サービス・ポリシー 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 目標値 重要度 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 2. アプリケーションの可視化 z 不調アプリケーションの検知 サービス・ポリシー違反機能を活用 ¾ 各サービスポリシーに対して目標応答時間に対して許容できる差分の閾値を設定 サービス・ポリシー違反を通知することで、アプリケーションの応答時間の劣化を 検知 ODR ODR ARFM DM タスクの通知 レスポンスタイム 違反を検知 Bronze目標値 一般・CS 得意先・CS Gold目標値 株取引 ログファイルを モニタリング ARFM – Autonomic Request Flow Manager 16 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 外部システム への通知 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 3. 迅速な回復処理の実行、ダウンタイムの短縮 z 背景 シングル・サーバー上で稼動するアプリケーションの可用性の確保が必要 ¾ ¾ ヘルスモニタリング機能の活用は難しかった ¾ JVM全体にトラブルが波及する前に対処したい JVM再起動が必要な場合は、ダウンタイムを短縮したい ヘルスモニタリングはJVMをベースとした監視のため クラスター化できない ¾ ¾ リソース消費の観点 アプリケーションの理由 z ソリューション 17 動的クラスターを使って構成の柔軟性を向上 エディション・コントロール機能を活用、ODRのルーティング・ルールの切り 替えで回復処理を実施 不調アプリケーションを他のアプリケーションから隔離することで健康なア プリケーションの安定稼動を確保 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 3. 迅速な回復処理の実行、ダウンタイムの短縮 不調アプリケーションの回復処理 – 隔離 z コンカレント・エディション構成(正常時) ND XD 既存サーバーをクラスター化し、予備JVMを 定義 リソースの消費の観点から予備JVMは停止し ておく z z z z z 2つの異なる動的クラスターを作成 それぞれのJVMをメンバーとして定義 アプリケーションをマッピング z 全リクエストが Primary JVMへ デフォルトJVM – Edition 1 予備JVM – Edition 2 ODRからのルーティング先をEdition 1に設定 動的クラスター #1 Edition #1 ND クラスター ODR デフォルトJVM Primary JVM 予備JVM 動的クラスター #2 Edition #1 Edition #1 Edition #1 Edition #2 予備JVM ルーティング・ポリシー 18 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only JVM App1 App2 App3 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 3. 迅速な回復処理の実行、ダウンタイムの短縮 不調アプリケーションの回復処理 – 隔離 z コンカレント・エディション構成(隔離時) サービス・ポリシー違反検知 JVM再起動が必要な際は、全 アプリケーションをEdition #2 に切り替えてから再起動する ことでダウンタイムを縮小可能 に 予備JVMを起動 ルーティング・ポリシー切り替え 動的クラスター #1 App1 へのリクエストのみ 予備JVMへ Edition #1 ND クラスター ODR デフォルトJVM Primary JVM 予備JVM 動的クラスター #2 Edition #2 Edition #1 Edition #1 Edition #2 予備JVM ルーティング・ポリシー 19 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only JVM App1 App2 App3 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 その他活用機能 z ビジュアライゼーション・ログ 定常状態のリクエストの統計情報や、ランタイム環境のリソース消費状況 のデータを取得 最適なIT環境を実現する上で必要とされる基礎データとして応用 z ヘルスモニタリング 20 クラスター構成のアプリケーションに対しては、ヘルスモニタリング機能を 使ってランタイムの監視、回復処理を実施 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 結果・考察 21 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 結果 z Webアプリケーションの安定性の向上 WAS V6.0上の約200のアプリケーションをWVEで管理することに成功 アプリケーション・レベルでのモニタリングと自動回復処理の実現により障 害発生前に検知可能に ¾ ¾ 障害件数の減少 ダウンタイムの大幅な短縮 z コスト削減と安定化の両方を実現 サーバー統合後の安定化に対する課題を解決 回復処理の自動化により運用チームの負荷も軽減 z WVEのその他の機能によるメリット ODRの流量制御 ¾ 22 負荷の高いアプリケーションへのリクエストを自動的に抑制することで、他のアプリケー ションを優先的に処理可能に 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 考察 z WVEを活用したソリューションの有用性 ミドルウェア・エージェントにより既存環境への影響なくソリューションを適用 できた ODRの配置により、リクエストの通過点を1箇所に集約したことでアプリ ケーション・サーバー環境を可視化し、モニタリングできるようになった エディション・コントロール機能は、アプリケーション更新時の利用だけでな く、柔軟なアプリケーションの配置を可能にする ¾ ルーティング・ポリシーの切り替えにより、リクエストの割り振りも動的に制御可能 製品機能を最大限活用することで短期間で適用可能なソリューションで あった。 z 仮想化への最初のステップに最適なソリューション ODRによる可視化、ミドルウェア・エージェントによる仮想化 ¾ 23 利用できる機能は制限できるが、既存環境への影響を少なく、WVEを展開できる Visualizationログを取得することで、将来のWVEによる仮想化環境構築の ために、必要とされる基礎データとして活用できる 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only 02. 可視化、仮想化によるWeb システムの安定化 可視化、仮想化によるWebシステムの安定化 参考情報 z 「可視化、自動化、既存環境への影響ゼロで、アプリケーション・ サーバーの安定化を実現」したケースとして事例化、IBM HPにて 公開 http://www06.ibm.com/jp/solutions/casestudies/20080725osakagas_ogi s.html z 日経システム2008年9月号記事”事例に見る問題解決の軌跡”に て紹介 24 事例から学ぶWebSphere XD活用セミナー 事例から学ぶ XD活用セミナー IBM Internal Use Only