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本院におけるがん対策の 進捗状況 1
本院におけるがん対策の 進捗状況 1 ◆現状・課題 ○本県の平成23年のがん死亡率は、全国ワースト2位 であり、がん対策の推進が急務 ○本院は都道府県がん診療連携拠点病院であり、患者 数は年々増加 ○患者数の増加に対し、手術療法、化学療法、放射線 療法の3大がん療法を中心に対応 ○また、相談支援、がん性疼痛緩和ケア、がん登録等 を実施 2 ◆平成23年都道府県別がんの死亡率① (人口10万人対、75歳未満年齢調整) ○全がん(全部位) 100.0 90.0 94.0 全国 83.1 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 長岡香福滋熊大岐三島沖山新宮静千石徳奈広愛群愛富京福山宮東埼茨鹿栃兵神岩高山長福秋大北鳥佐和青 野山川井賀本分阜重根縄梨潟崎岡葉川島良島媛馬知山都島形城京玉城児木庫奈手知口崎岡田阪海取賀歌森 島 川 道 山 出典:人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部) 3 ◆平成23年都道府県別がんの死亡率② (人口10万人対、75歳未満年齢調整) ○主要がん腫(部位)別 20.0 18.1 18.0 16.0 14.9 14.0 12.1 12.0 11.0 11.7 10.5 11.4 和歌山県 全国 10.8 9.2 10.0 8.0 7.5 7.0 6.9 5.5 6.0 4.6 4.0 2.0 0.0 肺がん 全国順位 (ワースト) 胃がん 大腸がん 乳がん 肝がん 膵がん 子宮がん 全がん (全部位) 肺がん 胃がん 大腸がん 乳がん 肝がん 膵がん 子宮がん 2位 3位 12位 6位 10位 4位 7位 6位 出典:人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部) 4 ◆対策・実績①~3大がん療法の充実~ <本院における手術療法実績> 平成24年度悪性腫瘍手術件数 2,546件 悪性腫瘍手術件数(年度別、件) 3,000 2,500 2,000 2,371 2,462 2,546 1,500 1,000 500 0 H22 H23 H24 5 悪性腫瘍の手術件数の総数 (H23.4.1~H23.7.31、件) 1,800 1,649 1,600 1,400 1,200 1,048 1,000 平均値 779 800 683 600 756 562 576 606 496 410 404 400 230 200 0 (注)括弧内の病床数は、一般病床数 出典:平成24年度がん診療連携拠点病院 新規指定(指定更新)推薦書及び現況報告書 【国立がん研究センターがん対策情報センターホームページから抜粋】 6 ◆対策・実績①~3大がん療法の充実~ <本院における化学療法実績> 平成24年度化学療法施行患者延べ数 9,758人 化学療法施行患者延べ数(年度別、人) 10,000 9,000 8,000 7,000 8,901 8,514 9,758 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 H22 H23 H24 7 がんに係る化学療法延べ患者数 (H23.4.1~H23.7.31、入院+外来、人) 4,000 3,590 3,500 2,900 3,000 2,500 2,436 平均値 2,394 2,095 2,000 1,820 1,552 1,524 1,500 1,071 1,000 1,161 773 521 500 0 (注)括弧内の病床数は、一般病床数 出典:平成24年度がん診療連携拠点病院 新規指定(指定更新)推薦書及び現況報告書 【国立がん研究センターがん対策情報センターホームページから抜粋】 8 ◆対策・実績①~3大がん療法の充実~ <本院における放射線療法実績> 平成24年度放射線治療患者延べ数 8,560人 放射線治療患者延べ数(年度別、人) 12000 10000 8000 11,277 9,656 8,560 6000 4000 2000 0 H22 H23 H24 9 放射線治療延べ患者数 (H22.1.1~H22.12.31、新患、体外照射+小線源治療、人) 1,400 1,200 1,160 1,148 1,115 1,000 平均値 800 874 772 721 708 655 696 597 600 448 400 367 200 0 (注)括弧内の病床数は、一般病床数 出典:平成24年度がん診療連携拠点病院 新規指定(指定更新)推薦書及び現況報告書 【国立がん研究センターがん対策情報センターホームページから抜粋】 10 放射線治療新患者数推移 600 500 400 300 200 100 0 H22 H23 H24 H25 11 ◆対策・実績②~院内外の連携強化~ <各種症例カンファレンス> ○キャンサーボード ・平成24年度開催実績 72回 ・院内診療科医師を中心に運営 ○腫瘍センター勉強会 ・平成24年度開催実績 11回 ・地域医療機関の医療従事者も参加 12 ◆対策・実績②~院内外の連携強化~ <5大がん地域連携クリティカルパス> ・平成22年7月から肺がん、同年11月から大腸がん、 胃がん、肝がん、乳がんについて運用開始 ・平成25年4月末時点の運用実績 83件 5大がん地域連携クリティカルパス適応件数(年度別、件) 40 35 30 25 39 31 20 15 10 8 5 0 H22 H23 H24 13 ◆対策・実績②~院内外の連携強化~ <がん相談支援センター> 平成24年度がん相談実績 1,901件 (うち院外からの相談 277件) がん相談件数(年度別、件) 2500 2000 1500 2385 1000 2440 1901 1762 1163 500 342 0 H19 H20 H21 H22 H23 H24 14 ◆平成24年度がん相談の内容 がん相談(1,901件)の内訳 8% 5% 2% セカンドオピニオン 13% 退院支援 3% 14% 5% 転院支援 在宅療養支援(外来) 8% 医療・福祉相談 7% 地域からの連絡調整 35% 他院への予約 医療相談 療養上の相談 その他 15 ◆最新がん治療機器の状況① <手術支援ロボット「ダヴィンチ」> ・平成24年12月稼働 ・平成25年4月末時点の加療実績 18件 稼働年月 実施手術件数 H24.12 2 H25.1 2 H25.2 4 H25.3 5 H25.4 5 累計 18 16 ◆最新がん治療機器の状況② <強度変調放射線治療(IMRT)機器「トモセラピー」> ・平成25年1月稼働 ・平成25年4月末時点の照射実績 121件 稼働年月 適応がん腫 照射数 (患者延べ数) H25.1 中咽頭癌 4 H25.2 脳腫瘍(術後) 38 H25.3 転移性脳腫瘍(原発:肺癌) 脳腫瘍(術後再発) 47 H25.4 下顎歯肉癌 脳腫瘍(術後) 下咽頭癌 32 累計 121 17 ◆化学療法センターの状況 ・平成19年10月開設 ・平成24年度外来延べ患者数 6,059人 ・平成26年度に拡張予定 15床→20床 化学療法センター外来延べ患者数 (年度別、人) 7,000 6,000 5,000 4,000 5,035 5,741 5,502 H21 H22 5,206 6,059 3,000 2,000 2,283 1,000 0 H19 H20 H23 H24 18 ◆緩和ケアの状況① <緩和ケア外来> 平成24年度外来患者延べ数 361人(前年度:328人) 緩和ケア外来患者数(H22.1.1~H22.12.31、人) 5000 4,652 4000 1,015 1000 平均値 829 800 698 600 511 400 231 200 194 120 0 (注)括弧内の病床数は、一般病床数 41 36 34 15 出典:平成24年度がん診療連携拠点病院 新規指定(指定更新)推薦書及び現況報告書 【国立がん研究センターがん対策情報センターホームページから抜粋】 19 ◆緩和ケアの状況② <緩和ケア病棟> 平成24年度入院患者延べ数 1,692人 (前年度:2,076人) 緩和ケア病棟の年間新入院患者数 (H22.1.1~H22.12.31、人) 250 221 200 150 100 61 50 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 出典:平成24年度がん診療連携拠点病院 新規指定(指定更新)推薦書及び現況報告書 (注)括弧内の病床数は、緩和ケア病棟の病床数 【国立がん研究センターがん対策情報センターホームページから抜粋】 20 ◆緩和ケアの状況③ <緩和ケアチーム> 平成24年度コンサルテーション実績 168件 (前年度:155件) 緩和ケアチームに対する新規診療症例の総数 (H23.6.1~H23.7.31、症例) 68 80 70 60 50 平均値 45 38 40 30 30 20 28 26 22 23 10 21 16 13 8 0 (注)括弧内の病床数は、一般病床数 出典:平成24年度がん診療連携拠点病院 新規指定(指定更新)推薦書及び現況報告書 【国立がん研究センターがん対策情報センターホームページから抜粋】 21 ◆緩和ケア研修会の状況 がん診療に携わる医療従事者に対する緩和ケア研修会修了者数 (県内、年度別、人) 医師以外の医療従事者 250 医師 200 160 150 191 100 150 108 50 92 68 0 H20 H21 H22 H23 H24 22 ◆緩和ケア診療体制の推進 <平成25年度の取組予定> 「がんと診断されたときからの緩和ケア」を迅速・適切に 提供するため、 ○「緩和ケアセンター」を整備 ○相談支援業務の更なる充実 ○在宅緩和医療における地域連携体制を推進 23 ◆緩和ケア診療体制の推進イメージ 緩和ケアセンター ○センター長(医師) ○副センター長(看護師) ○緩和ケアチーム(多職種連携・協働のチーム医療) ・身体症状担当医師 ・精神症状担当医師 ・がん看護専門看護師 ・がん看護関連認定看護師 ・薬剤師 ・医療ソーシャルワーカー 等 在宅 ○在宅療養支援診療 所の医師等を対象と した緩和ケア研修の 実施 【新規】・歯科医師 ・歯科衛生士 ・理学療法士 ・臨床心理士 ・管理栄養士 等 運営・管理 連携 外来 入院 ○緩和ケア外 来の運営 ○がん看護外 来の運営 ○緩和ケア病 棟の管理 ○緊急緩和ケ ア病床の確保 相談支援 センター 連 携 ○県内統一版在宅緩 和ケア地域連携クリ ティカルパスの作成 ○緩和ケア専門 相談員 ○緩和ケア情報 の集約 24 ◆がん登録の状況① <院内がん登録> ・平成20年8月登録開始 ・院内で「がん」と診断、治療した場合に登録し、部位 別、性別、治療別件数などの情報を公表 ・本院のがん診療の特徴(生存率、治療状況等)の把握 <地域がん登録> ・平成23年8月登録開始(県からの委託事業) ・がんの診断情報を県内の各医療機関から収集し、 データの集約、照合、入力の実施 25 ◆がん登録の状況② <院内がん登録実績> 平成25年4月末時点 11,990件 平成19~23年診断分登録 平成24年診断分登録中 院内がん登録件数(診断年別、件) 2,500 2,000 1,500 1,683 1,796 2,038 2,229 2,408 H19年診断分 H20年診断分 H21年診断分 H22年診断分 H23年診断分 1,000 500 0 26 ◆市民公開講座(がん関係)の開催状況 開催年月 名称・内容 平成22年11月 がん補完代替医療講演会 平成22年11月 薬薬連携研修会 平成23年9月 つばさの会(血液がん) 平成23年9月 乳がん市民公開講座 平成23年11月 皮膚ガン無料相談 平成23年11月 日本肝臓学会市民公開講座 平成24年2月 がん患者・家族、県民のための講演会 平成24年5月 女性のための健康講座(子宮頸がん) 平成24年6月 日本消化器病学会近畿支部市民公開講座 平成24年7月 乳がん市民公開講座 平成24年9月 つばさの会(血液がん) 平成24年9月 がん患者における医科歯科連携講演会 27 全がん75歳未満年齢調整死亡率(男女計)が高い5県 1995年 大阪府、福岡県、佐賀県、長崎県、兵庫県 2000年 大阪府、佐賀県、福岡県、長崎県、青森県 2005年 青森県、佐賀県、大阪府、福岡県、和歌山県 2006年 青森県、和歌山県、大阪府、秋田県、福岡県 2007年 青森県、佐賀県、和歌山県、大阪府、鳥取県 2008年 青森県、長崎県、鳥取県、大阪府、佐賀県 2009年 青森県、大阪府、高知県、北海道、佐賀県 2010年 青森県、鳥取県、秋田県、和歌山県、北海道 2011年 青森県、和歌山県、佐賀県、鳥取県、北海道 全がん75歳未満年齢調整死亡率(男女計)が低い5県 1995年 長野県、福井県、熊本県、沖縄県、香川県 2000年 長野県、福井県、沖縄県、熊本県、山梨県 2005年 長野県、岡山県、熊本県、大分県、香川県 2006年 長野県、福井県、滋賀県、沖縄県、香川県 2007年 長野県、大分県、岡山県、熊本県、沖縄県 2008年 長野県、熊本県、滋賀県、福井県、岡山県 2009年 長野県、山梨県、福井県、三重県、香川県 2010年 長野県、滋賀県、福井県、沖縄県、三重県 2011年 長野県、岡山県、香川県、福井県、滋賀県 28 ◆平成22年都道府県別喫煙率 (成年人口100人対) 25.0 全国 21.2 20.0 19.3 15.0 10.0 5.0 0.0 島奈鹿徳山福愛兵鳥京滋和広岐岡熊長大石高香三東沖富長山静新宮佐茨山愛神大岩秋福埼群栃千宮福青北 根良児島口井媛庫取都賀歌島阜山本野分川知川重京縄山崎形岡潟崎賀城梨知奈阪手田岡玉馬木葉城島森海 島 山 川 道 データソース:国民生活基礎調査(厚生労働省大臣官房統計情報部) 出典:国立がん研究センターがん対策情報センター 29 都道府県でがん死亡率に差がつく理由 がんと環境が密接に関係している がん死亡率を減少させた他府県を参考に 県民の意識改革 生活習慣 塩分摂取 野菜摂取 飲酒量 喫煙 がん検診 30