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研究開発費の特別控除に係る政策の改善 ―新たな機会と課題 News Flash China Tax and Business Advisory

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研究開発費の特別控除に係る政策の改善 ―新たな機会と課題 News Flash China Tax and Business Advisory
News Flash
China Tax and Business Advisory
研究開発費の特別控除に係る政策の改善
―新たな機会と課題
November 2015
Issue 43
概要
2015 年 10 月 21 日、李克強首相は国務院常務会議を開き、研究開発費の特別控除に係る政策の改善、企業
による研究開発への取り組みの強化、構造改革の推進、及び起業やイノベーションの支援について講演しまし
た。当会議では、2016 年 1 月 1 日以降、特別控除の対象となる研究開発活動および研究開発費の範囲が広
がることが明言されました。特別控除の対象となる基準を満たす費用が発生しているが、関連年度において特
別控除を利用していなかった企業についても、3 年を限度に過年度に遡って特別控除を適用することが可能と
なります。さらに、研究開発費の特別控除に関する審査および検証手続が簡素化される予定であり、特別控除
は事後の届出管理の対象となります。
その後、財政部、国家税務総局および科学技術部が、『研究開発費用の税前特別控除に係る政策の改善に関
する通知』(財税 [2015] 第 119 号(以下、「119 号通達」))を共同で公布し、企業所得税目的における研究開発
費の特別控除に関する詳細な実施細則を明確にしました。
詳細
背景
2008 年施行の企業所得税法に
よると、無形資産を形成しなかっ
た研究開発活動の過程で発生し
た研究開発費のうち(実際に発
生した研究開発費の控除の他に)
当年度の損益勘定に含まれる費
用について、企業は当年度の課
税所得計算時において追加で
50%の控除が可能とされていま
した。無形資産を形成した研究
開発費については、税務上の償
却は無形資産の原価の 150%に
基づいて行うことが出来るとされ
ていました。国税発[2008] 第
116 号および財税[2013] 第 70
号(既存の政策)では、関連政策
に関する規定を明確化していま
す。
研究開発費の特別控除政策は
企業の研究開発活動の推進に
大きな役割を果たしてきました。
例えば、中国の 2008 年の国家
研究開発費は、GDP の 1.54% 1
を占める 4,620 億元に達しまし
た。そして 2013 年には、GDP の
2.08% 2 を占める 11,850 億元に
達し、5 年間で 157%も増加しま
した。
同時に、研究開発費の特別控除
に係る政策の施行期間において、
政策の要件が未更新であったり、
審査・検証手続が複雑である等
の問題が表面化してきました。
2015 年初頭に公布された『中央
政府による科学技術計画(専門
プロジェクト、基金等)の管理の
深化に関する改革方案』では、
国務院が「科学政策と技術政策
および税務、財務、経済、政府調
達、査定等その他の政策との結
びつきを強化する」ことを提案し
ました。
2015 年の『政府工作報告』では、
「中国は企業の研究開発費の特
別控除に係る政策およびハイテ
ク企業支援の政策を施行・改善
し、また企業のイノベーションを
奨励する」ことが言及されました。
「ニューノーマル(新たな常態)」
の時代に突入した中国経済にお
いて、研究開発費の特別控除は
業界再編を促し、イノベーション
を奨励し、産業の成長を後押し
するものと期待されます。
www.pwccn.com
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特別控除の対象となる研究開発活動の
範囲の明確化
既存の政策によると、特別控除の対象
となる研究開発活動は、「国家が重点
的に支援するハイテク領域」および国家
発展改革委員会等の政府機関が公布
した「目下発展を優先するハイテク産業
の重要セクターに関する指南(2007 年
度)」で規定される範囲に該当しなけれ
ばなりませんでした。しかし、119 号通達
では研究開発活動の詳細な範囲を決定
するために「ネガティブリスト」を策定し
ており、特別控除が認められない研究
開発活動 3 および産業 4 以外であれば
(ネガティブリストに掲載された活動・産
業以外であれば)、他の全ての研究開
発活動は特別控除の対象となります。
119 号通達の規定により、特別控除対
象企業の範囲が拡大され、大規模な研
究開発投資を行う企業に対する当該措
置の適用が促進されると考えられます。
められていますが、これは通常の業務で
は実施が困難なのが現状です。一方、
119 号通達では、実際に発生した研究開
発費の 80%は受託者の研究開発プロジ
ェクトで発生した費用とは必ずしも完全に
一致しないものの、非関連者に委託した
研究開発における費用の 80%に対して
は委託者は従前より容易に特別控除を
適用することができます。しかし、委託者
と受託者の間に関連者関係が存在する
場合は、受託者は依然として委託者に詳
細な研究開発費用の明細を報告しなけ
ればなりません。
さらに 119 号通達では、企業が外国の
機関または個人に研究開発を委託する
場合、特別控除は認められないことが
明記されています。この規定は中国国
内における研究開発活動の促進を目的
としています。従って、中国国外に研究
開発を委託する企業に好ましくない影
響が及ぶ可能性があります。
適格研究開発費の範囲が拡大
創造的デザイン
既存の政策で規定される 13 のカテゴリ
ー5 の他に、119 号通達では適格研究
開発費の範囲が拡大され、外部で雇用
される研究開発要員に支払われるサー
ビス費用や試作品の試験に係る費用が
含まれるようになりました。また 119 号
通達では、従来の政策下における実施
細則で議論を呼んだ、研究開発活動に
関して“専用の”関連機器、設備および
無形資産を使用しなければならない、と
いう要件が取り消されます。さらに、119
号通達下の規定では、その他の関連費
用(すなわち、専門家によるコンサルテ
ィング費用、ハイテク・新技術の研究開
発に対する保険料、出張費、会議費用
等)が研究開発費の総額の 10%を超え
ない範囲において、特別控除の対象と
なることが明記されています。この様な
緩和措置により、企業が特別控除の恩
恵を享受することが可能となり、研究開
発投資が促進されることが期待されま
す。
創造的で革新的な製品を生み出すため
の創造的デザインの創作活動もまた 119
号通達にて規定されており、当該活動に
関連する費用は特別控除の対象となりま
す。当該規定により、創造的デザインの
創作活動に従事する企業に新たなインセ
ンティブがもたらされることとなりました。
特別措置の明確化
研究開発の外部委託
119 号通達下の規定では、企業が研究
開発を外部の機関または個人に委託す
る場合、委託者は実際に発生した研究開
発費の 80%を限度に特別控除が認めら
れ、受託者には特別控除は認められま
せん。ここで基準となる 80%は、ハイテク
企業を対象とした関連インセンティブ規
則における研究開発の外部委託に係る
処理を参照したものです。既存の政策で
は、受託者は委託者に対し、特別控除の
適用を目的として、研究開発プロジェクト
の詳細な費用の明細を報告することが求
2
研究開発費に関する会計処理および管
理の明確化
既存の政策下では、企業は研究開発費
のための特別勘定を設定する必要があ
りますが、当該勘定をどのように設定し、
またどのように使用するかについての明
確な規定は明文化されていませんでした。
一方、119 号通達では、研究開発費は中
国会計基準に則り処理されなければなら
ないと規定しています。同時に、当期に
おいて特別控除の対象となる研究開発
費を正確に計算するために補助勘定を
設定することが規定されています。補助
勘定の使用に関する新規則により、会計
処理と管理の面で企業の負担が軽減さ
れ、より多くの企業が特別控除の要件を
満たすことができると予想されます。
特別控除の遡及的適用
119号通達では、研究開発費が特別控除
の要件を満たすが、2016年1月1日から
起算し当該優遇措置を適時に適用して
いない企業に対し、特定の届出手続を経
ることで遡及的に当該優遇措置の適用を
認めることが規定されています。遡及適
用が可能な期間は最大で3年間です。当
該規定により、研究開発費が発生した年
度に当該優遇措置の適用ができなかっ
た企業に対し、課税の公平性の原則に
則り、企業が十分に当該優遇措置の利
点を享受できることを確保しています。
審査手続の簡素化と事後管理の強化
既存の政策では、特別控除の適用の際
に一連の書類の提出が求められていま
す。しかし 119 号通達ではこの要件が取
り消され、関連税務機関に対し事後管理
を強化し、年度毎に審査を行い、審査対
象企業のうち 20%を下回らない企業数
に対して審査を実施することを要求して
います。当該規定により、研究開発費の
特別控除が事前審査から事後管理の方
式に変更されたことが示されています。こ
の様な変化は、中国における徴税と税務
行政のトレンドを反映するものであり、同
時に企業に対して税務上のコンプライア
ンスにおいてより高い基準を突きつける
結果となりました。
加えて、既存の政策では、主管税務機関
が企業の研究開発プロジェクトに係る特
別控除について異議を唱える場合、企業
は所轄の科学・技術部門の当局発行に
よる特別控除承認の意見書を提出する
ことが求められています。実際問題として、
企業の研究開発費に係る特別控除の手
続は非常に複雑です。地方における施策
の矛盾を考慮に入れると、当該優遇措置
の手続とその利点の享受には大きな手
間がかかっています。対照的に 119 号通
達では、企業ではなく税務当局が所轄の
科学・技術部門の当局発行による特別控
除承認の意見書を要求することが規定さ
れ、企業の負担が軽減されることが期待
されます。
まとめ
119 号通達では、研究開発活動および研
究開発費の範囲、並びに会計処理とそ
の管理および届出要件がさらに明確でき
め細かく規定さることとなりました。これに
より、今までの懸案事項が今後解消され
ていくことが予想され、研究開発に携わ
る多くの産業に利点をもたらすと考えら
れます。それでも、依然として不透明な問
題も残ります。例えば、実務における研
究開発活動に対する特別控除の適用可
能性の判断基準や研究開発活動に「直
接関与する」研究開発要員の定義、「創
造的デザイン」の範囲と種類、税務当局
による事後管理の実施細則等が挙げら
れます。
企業の経営者におかれては、119 号通達
下の優遇措置の適用をご検討されると同
時に、特に以下の事項にご留意ください。
1.
研究開発活動は技術的な観点から
決定しなければなりません。合理的
で的確な研究開発活動の識別は研
究開発費の特別控除の申請におい
PwC
News Flash — China Tax and Business Advisory
2.
3.
4.
3
て重要な判断基準となります。研究
開発活動が誤って識別された場合、
研究開発費の計算に誤りが生じるこ
ととなり、企業にとって税務コンプラ
イアンス上のリスクとなります。この
ようなリスクを回避するために、研究
開発に従事する技術者に特別控除
の規定を十分に理解させ、的確に研
究開発活動を識別するために技術
的専門知識を活用することが求めら
れます。
今般の特別控除優遇政策における
研究開発費は、研究開発活動にお
ける費用の総額ではなく、また会計
上計算される研究開発費でもなく、
119 号通達で規定される適格費用に
該当する研究開発費であることに留
意すべきです。また、ハイテク企業に
おいては、ハイテク企業向けの研究
開発費、特別控除対象の研究開発
費、及び会計上計算される研究開発
費はお互いに異なることに留意すべ
きです。
研究開発費の計算は特別勘定では
なく補助勘定に記録され、企業の負
担はある程度軽減されますが、各勘
定における研究開発費は正確に識
別する必要があることに留意すべき
です。さらに、研究開発費の各項目
を正確に計算するために研究開発
プロジェクトの管理を改善する方法
を検討すべきです。
税務当局による事後管理の実施細
則は 119 号通達では明記されてい
ませんが、事前承認方式からの変
更により、特別控除の申請手続が大
幅に簡素化されると予想されます。
しかし、事後管理方式の採用により、
企業には研究開発プロジェクトおよ
び研究開発費の識別について以前
よりも高い水準が求められます。事
前審査における税務当局の監督管
理や助言がなくなる状況を鑑み、企
業が研究開発費の識別を誤ったり、
社内体制の不備により正確な関連
5.
費用の情報が取得できないといった
リスクに直面することが考えられま
す。
119 号通達では、特に税務当局に対
し、審査対象企業数の 20%を下回
らない程度に年度毎に審査を実施
することを要求しています。このため、
企業による誤謬は税務当局に容易
に発見される可能性があり、税務リ
スクの増大が懸念されます。従って、
企業の経営者におかれては、社内
で研究開発関連の詳細な手続を策
定し、また税務当局による審査への
対応として、必要となる全ての裏付
け資料を準備すべきでしょう。最後
に、119 号通達の公布により、研究
開発費用に関する優遇政策や優遇
措置が拡大されただけでなく、研究
開発費の識別、内部統制、異なるカ
テゴリー下の費用の計算等、企業の
説明責任における潜在的な負担が
増大することとなりました。企業の経
営者におかれては、今回の優遇政
策に関しその利点と負担の両者を十
分にご検討されることをお勧めいた
します。
注釈
1
<2008 年全国科技経費投入統計公報>
2
< 2013 年全国科技経費投入統計公報>
3
研究開発費の特別控除の対象外となる
産業は以下のとおりです: (1)タバコ製造
業、 (2)宿泊および飲食業、 (3)卸売・小
売業、 (4)不動産業、 (5)リースおよび商
業サービス業、 (6)娯楽産業、 (7)財政
部および国家税務総局が規定するその
他の産業。上記の産業は、<国民経済行
業分類およびコード(GB/4754 -2011)>
に従い規制の対象となり、更新されます。
4
以下の研究開発活動は特別控除政策の
対象外となります: (1)企業の製品・サー
ビスの定期的な向上、 (2)公に利用可能
な新技術、材料、機器、製品、サービス
または知識等の特定の研究結果の直接
的適用、 (3)商品化後、顧客に提供する
テクニカルサポート、 (4)既存の製品、サ
ービス、技術、材料または加工工程に対
する反復的で簡潔な変更、 (5)市場調査、
効率調査あるいは経営管理に係る研究、
(6)定期的に行われる、または工業(サー
ビス)プロセスにおいて行われる品質管
理、試験分析、および修理維持、 (7)社
会科学、文芸、人文科学に関する研究。
5
<国税発 [2008] 第 116 号>:新製品に
関するデザイン費用。新たな加工工程の
実施に係る費用、研究開発活動に直接
関連する技術的書籍および資料の費用、
並びに資料翻訳費用。研究開発活動で
直接消費される材料代、燃料代および電
気代。研究開発活動に直接関与する研
究開発要員の賃金、給与、ボーナス、補
助金、手当。特に研究開発活動に使用さ
れる機器・設備の減価償却費用またはリ
ース費用。特に研究開発活動に使用さ
れるソフトウェア、特許権および非特許
技術等の無形資産の償却費。中間的試
験および試作段階で使用される金型お
よび工具の開発・製造費用。探査・開発
技術に関する屋外試験費用。研究開発
結果の論証、レビューおよび検収に係る
費用。
<財税 [2013] 第 70 号>: 国務院の主管
部門または省級人民政府が規定する範
囲および基準において、企業が研究開
発活動に直接関与する研究開発要員に
支払う基本養老保険費用、基本医療保
険(放心保)費用、失業保険費用、工傷
(労災)保険費用、生育(出産)保険費用
および住宅積立金。特に研究開発活動
に使用される機械・設備の運用、維持管
理、調節、検査、修理に係る費用。固定
資産を構成しないサンプル、プロトタイプ
および一般的な試験手段の購入費用。
新薬に関する臨床試験費用。研究開発
結果の検証費用。
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PwC’s China R&D Tax Services Team は中国における R&D インセンティブに関連するサービスに特化した専門家チー
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研究開発活動の全体的バリューチェーンを通じた技術と税務の両面を併せ持つユニークな手法によりクライアントにコンサル
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本ニュースフラッシュでは、中国または中国大陸とは中華人民共和国を指しますが、香港特別行政区、マカオ特別行政区、台湾は含まれません。
本刊行物に含まれる情報は、一般的ご案内であり、包括的でありますことを目的としておりません。法律の適用と影響は、具体的な状況により大きく変化しま
す。行動に移される前に、PwC クライアントサービスチームより御社の状況に特化したアドバイスをお求めになれますようお願いいたします。本ニュースフラッ
シュの内容は 2015 年 11 月 4 日時点で編集されたものでありその時点の法律および情報に基づいております。なお日本語版は英語版を基にした翻訳で、翻
訳には正確を期しておりますが、英語版と解釈の相違がある場合は、英語版に依拠してください。
本ニュースフラッシュは中国及び香港の PwC のナショナル・タックス・ポリシー・サービスにより作成されたものです。当該チームはプロフェッショナルのチー
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China Tax and Business Advisory
Refining the Super-deduction
Policy for Research and
Development Expenses -- New
Opportunities and Challenges
November 2015
Issue 43
In brief
On 21 October 2015, Premier Li Keqiang hosted a State Council executive meeting and made a speech
regarding refining the super deduction policy for Research and Development (R&D) expenses,
enhancing the undertaking of R&D by enterprises, promoting structural adjustment and driving start-up
and innovation. It was announced in the meeting that from 1 January 2016, the scope of R&D activities
and R&D expenses eligible for super deduction will be expanded. For enterprises having expenses that
satisfy the criteria for super deduction but had not enjoyed such preferential tax treatment in the
relevant year, it will be possible to retrospectively apply for the treatment within a window of 3 years.
Furthermore, the examination and verification procedure for R&D super deduction shall be simplified
and such deduction will be subject to post record-filing administration.
Afterwards, the Ministry of Finance (MOF), State Administration of Taxation (SAT) and Ministry of
Science and Technology (MST) jointly issued Caishui [2015] No.119 (Circular 119) clarifying the detailed
implementation measures regarding the super deduction of R&D expenses for Corporate Income Tax
(CIT) purpose.
In detail
Background
According to the CIT Law
implemented in 2008, for
R&D expenses incurred by an
enterprise in the course of
carrying out R&D activities
that has not formed
intangible assets and are
included in the profit & loss
account for the current year,
besides deducting the actual
amount of R&D expenses
incurred, an enterprise is
allowed an additional 50%
deduction of the amount in
calculating its taxable income
for that year. For R&D
expenses that have formed
intangible assets, the tax
amortization shall be based
on 150% of the costs of the
intangible assets.
Guoshuifa[2008] No.116 and
Caishui [2013] No.70
(existing policies) provide
further clarification on the
relevant policies.
The R&D super deduction
policies have played an
important role in boosting
enterprise’s R&D activities.
For instance, China’s national
R&D expenditure in 2008
reached RMB 462 billion,
which was 1.54% 1 of the gross
domestic product (GDP). This
number increased to RMB
1185billion in 2013, which
was 2.08% 2 of the GDP, and
representing an increase of
157% over the five year period
(2008-2013).
At the same time, certain
problems arose during the
implementation of the R&D
super deduction treatment,
such as an outdated
specification, complicated
verification and examination
procedures, etc. In the
“Program for Deepening the
Reform of Administration of
Central Finance Science and
Technology Plans” released in
early 2015, the State Council
proposed to “strengthen the
linkage between science and
technology policy, and other
policies related to taxation,
finance, economics,
government procurement,
assessment, etc.” In the 2015
Government Work Report, it
was mentioned that “China
will implement and improve
the super deduction policies
for enterprise’s R&D expenses,
and the general beneficial
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policies for supporting New/High
Tech Enterprises (NHTEs), as well
as encourage enterprises to increase
investments in innovations”. Under
the current “New Normal”
economics in China, the
improvement on R&D super
deduction policies will help to
promote industry restructuring,
encourage innovations and further
push forward industry upgrading.
of the total R&D expenses. Such
expanded scope provides various
opportunities for enterprises to
enjoy super deduction treatment
and it would substantially boost the
R&D investments of enterprises.
Clarification on the scope of
R&D activities eligible for super
deduction
Under Circular 119, where an
enterprise entrusts the R&D activities
to external organizations or
individuals, only 80% of the actual
R&D expenses incurred shall be
allowed for super deduction purpose,
and the entrusted party is not allowed
to claim the super deduction. This
80% threshold is by reference to the
treatment of outsourced R&D
activities in the relevant NHTE’s
incentive regulations. Under the
existing policies, the entrusted party
was required to provide the principal
with detailed R&D expenditures of the
project for super deduction purpose,
which is quite difficult in normal
business operation. Under Circular
119, though 80% of R&D expenses
actually incurred by the enterprise
may not be exactly the same as the
expenses of the project of the
entrusted party, the principal could
still enjoy super deduction treatment
on the 80% amount for non-related
party transactions. However, where
related-party relation exists between
the principal and the entrusted party,
provision of the detailed R&D
expenditures of the project is still a
requirement.
According to the existing policies,
R&D activities eligible for super
deduction shall fall under the
prescribed scope of “New/High Tech
Sectors Specifically Supported by
the State” and “Guidelines for
Current Priorities for Development
in Key Sectors of Hi-tech Industry
(2007)”. However, Circular 119
formulates a “Negative List” to
determine the detailed eligible scope
of R&D activities, which is to say,
except for those specified activities3
and industries4 which super
deduction are not allowed, all other
R&D activities are eligible for super
deduction. It expands the scope of
eligible enterprises and further
facilitates enterprises with large
R&D investment to enjoy such
treatment.
Expanded scope for qualified
R&D expenses
Besides the 13 categories5 of
expenses stipulated in the existing
policies, Circular 119 expands the
scope of qualified R&D expenses to
include expenses such as service fee
paid to externally employed R&D
personnel, and expenses for testing
trial products. It also cancels the
requirement that relevant device,
equipment and intangible assets
should be “specifically” used for
R&D activities, which was a
contentious issue during
implementation in the past.
Furthermore, it allows other related
expenses (i.e. consulting expenses
for experts, insurance expenses for
high/new technology research and
development, business travel
expenses, conference expenses, etc.)
to be eligible for super deduction
purpose as long as the amount of
these expenses does not exceed 10%
6
Clarification on special
treatment
Outsourced activities
It is also stipulated in Circular 119
that where an enterprise entrusts
the R&D activity to overseas
organizations or individuals, super
deduction for the R&D expense is
not allowed. This provision is aimed
to encourage the undertaking of
R&D activities within China, and
therefore may have unfavorable
impact to enterprises with such
arrangement.
Creative design activities
Creative design activities in order to
obtain creative, innovative and
breakthrough products are also
introduced in Circular 119 and
expenses related to such activities are
eligible for super deduction treatment.
It provides renewed impetus for
enterprises engaging in relevant
business activities.
Clarified financial accounting
and administration
Under the existing policies,
enterprises have to set up a special
account for R&D expenses, however,
there is no clarification on how to set
up and use such special account.
Circular 119 specifies that the R&D
expenses shall be accounted for by
enterprises in accordance with the
financial accounting system in China.
At the same time, an auxiliary account
shall be set up for R&D expenses
eligible for super deduction treatment
under the R&D expenses category so
as to accurately calculate the actual
R&D expenses which are eligible for
super deduction for the current year.
The new rules of using an auxiliary
account relieves enterprise’s burden in
financial accounting administration
which would allow more enterprises to
meet the requirements for enjoying
the super deduction.
Retrospective entitlement
Circular 119 clarifies that enterprises
whose R&D expenses satisfy the
criteria for super deduction but have
not timely enjoy such preferential tax
treatment after 1 January 2016 can
retrospectively enjoy such preferential
treatment by completing the relevant
record-filing procedures. The
maximum retrospective period is 3
years. This clarification once again
relaxes the benchmark of super
deduction preferential treatment for
R&D expenses by providing a remedy
for enterprises failing to apply for
super deduction treatment in the year
the R&D expenses are incurred, thus
ensuring enterprise’s entitlement of
such incentive according to the
principle of equity in taxation.
Simplified examination
procedure and enhanced postadministration
The existing policies require
enterprises to submit a series of
documents in applying for the super
deduction treatment. Circular 119
cancels this requirement and requests
the relevant tax authorities to
strengthen post-filing administration
of R&D expenses and perform regular
examination with an annual
examination rate of no less than 20%.
PwC
News Flash — China Tax and Business Advisory
This provision indicates that the focus
on R&D super deduction is changed
from pre-examination to postadministration. This shifted focus
follows the trend of tax collection and
administration in China and imposes
higher standards on enterprises at the
same time.
In addition, the existing policies
provides that where the competent tax
authority has any disagreement on the
R&D project of enterprises for super
deduction purpose, the enterprises are
required to provide an authentication
opinion issued by the in-charge
science and technology authority.
Furthermore, the R&D super
deduction procedures for enterprises
are quite complicated in practice.
Factoring in the existence of local
inconsistencies, an enterprise’s
workload and difficulty of enjoying
such preferential tax treatment was
consequently increased. Circular 119
clarifies that now it is the tax
authority, instead of the enterprise,
that should request the authentication
opinion from the in-charge science
and technology authority, thus
reducing the enterprise’s workload
and difficulties in enjoying such
preferential treatment at the same
time.
1.
2.
The takeaway
Circular 119 provides further
clarification and refinement in relation
to the scope of R&D activities and
R&D expenses, financial accounting
and administration and record-filing
requirements. It resolves a large
number of practical issues over the
years and will benefit various major
industries with R&D activities.
Nevertheless, certain matters are not
clarified, for instance, the mechanisms
in practice for determining certainty in
an R&D activity’s eligibility, the
definition of personnel “directly
engaged” in R&D activities, the scope
and type of “creative design activities”
eligible for R&D super deduction
preferential treatment, the
implementation measures for the
post-filing administration, etc.
While applying the tax preferential
treatment in Circular 119, enterprises
are suggested to pay particular
attention to the following:
7
3.
4.
R&D activities shall be
determined from the technical
point of view. The reasonable and
accurate identification of R&D
activities are the critical basis of
claiming R&D super-deduction by
enterprises. If a false
identification occurs, it will lead to
incorrect calculation of R&D
expenses, thus bringing tax
compliance risk for the enterprise.
In order to avoid such risk,
relevant technical personnel
should seek a deeper
understanding of the R&D super
deduction provision, then leverage
their technical expertise in order
to more accurately determine
their R&D activities.
Enterprises should be aware that
the R&D expenses as prescribed in
the super deduction policy are not
accounted for as the total amount
of expenses for R&D activities by
enterprises, or as the R&D
expenses calculated according to
the financial accounting system.
Rather, classified according to the
qualified expenses listed in
Circular 119. For NHTEs, note
that the R&D expenses for NHTE
purposes, R&D expenses eligible
for super deduction, and R&D
expenses calculated under
accounting treatment, are
different from each other.
Enterprises should pay attention
that although the calculation of
R&D expenses is recorded in an
auxiliary account instead of a
special account, and it relieves the
enterprise’s burden in calculation
to a certain degree, R&D activity
expenses under each account
should still be accurately
identified. As well, enterprises
should consider ways of
improving management of R&D
projects so as to exactly calculate
each item of R&D expenses.
Although the implementation
measure for post-filing
administration is not clarified
under Circular 119, the significant
change from pre-approval to postfiling administration would
appear to greatly simplify the
upfront application procedure for
claiming R&D super-deduction by
enterprises. However, post-filing
administration imposes higher
5.
standards on the capacity of
enterprises for identifying R&D
activities and projects. Given the
tax authority’s role in presupervision and assistance will
now be reduced, enterprises may
be at higher risk of inaccurately
identifying their R&D activities as
well as obtaining inaccurate
information on relevant expenses
if robust internal processes are
not in place.
Circular 119 particularly requires
the tax authority to perform
regular examination with an
annual examination rate of no less
than 20% of enterprises. Under
this stringent rule, errors made by
enterprises may be more easily
identified by tax authorities and
tax risks will rise accordingly. As a
result, enterprises are
recommended to implement
robust R&D procedures and
prepare supportive documents in
preparation for examination from
tax authorities. Circular 119 not
only released a range of extended
R&D policies and facilitated
procedures, but also put in place
the potential additional
responsibilities for enterprises
regarding R&D identification,
internal-control, calculation of
expenses under different
categories, etc. Enterprises are
recommended to pay attention to
these added requirements
alongside benefiting from the
R&D super deduction preferential
treatment.
Endnote
1
<Communique on National
Expenditures on Science and
Technology in 2008>
2
<Communique on National
Expenditures on Science and
Technology in 2013>
3
Industries that are not applicable for
super deduction treatment:
(1).Tobacco manufacturing industry.
(2).Accommodation and catering
industry. (3).Wholesale and retail
industry. (4).Real estate. (5).Leasing
and commercial service industry.
(6).Entertainment industry. (7).Other
industries stipulated by the MOF and
SAT. The above industries are
regulated in accordance with the
<Classification and Code Standard of
PwC
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Industry for National Economy
(GB/4754 -2011)> and shall be
updated accordingly.
4
The following R&D activities shall not
be applicable to the super deduction
policy: (1) Regular upgrading of
enterprise’s products (services). (2)
Direct application of specific scientific
research results, such as direct
adoption of publicly available new
technique, materials, equipment,
products, services or knowledge, etc.
(3) Technical support activities
provided to clients after
commercialization. (4) Repetitive and
simple changes to existing products,
services, technology, materials or
technique procedures. (5) Marketing
investigation and research, efficiency
investigation or management
research. (6) Quality control, test
analysis, repair and maintenance
that are performed regularly or for
the industrial (service) process phase.
(7) Research on social science, art or
humanity.
5
<Guoshuifa [2008] No.116>: Design
expenses for new products. Expenses
for formulating new technique
8
procedures, as well as expenses for
technical books, materials and
material translation expenses in
direct connection with the research
and development activities. Expenses
of materials, fuel and power directly
consumed in the research and
development activities. The wages,
salaries, bonuses, subsidies and
allowances for the personnel directly
and entirely engaged in the research
and development activities.
Depreciation expenses or lease
expenses of devices and equipment
used especially for research and
development activities. Amortization
expenses of intangible assets such as
software, patent rights and nonpatented technologies used especially
for research and development
activities. Expenses for development
and production of moulds and
technique equipment used for
intermediate experiment and trial
production of products. Field
experiment expenses for exploration
and development technologies.
Expenses for argumentation, review
and acceptance of research and
development results.
<Caishui [2013] No.70>: Basic
pension insurance, basic medical
insurance (assured insurance),
unemployment insurance, work
injury insurance, maternity
insurance and housing fund paid by
enterprises for the personnel directly
and entirely engaged in the research
and development activities according
to the scope and standards provided
by the relevant competent authorities
of the State Council or the provinciallevel governments. Expenses for
operation, maintenance, adjustment,
examination, repair of devices and
equipment that are used especially
for research and development
activities. Expenses for purchasing
samples, prototypes, and general test
methods that do not constitute fixed
assets. Clinical testing expenses for
new medicine. Expenses for
authentication of research and
development results.
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assembled on 4 November 2015 and were based on the law enforceable and information available at that time.
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