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PureApplication 製品概要 当セッションでは、PureApplicationについて初めて学ばれる方のために、製品が 出てきた背景そして製品の概要についてご説明します。 1

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PureApplication 製品概要 当セッションでは、PureApplicationについて初めて学ばれる方のために、製品が 出てきた背景そして製品の概要についてご説明します。 1
IBM PureApplication サマー・スクール
第1部 製品概要編:PureApplication Systemを知る
PureApplication 製品概要
© 2013 IBM Corporation
当セッションでは、PureApplicationについて初めて学ばれる方のために、製品が
出てきた背景そして製品の概要についてご説明します。
1
Disclaimer
‰
この資料は日本アイ・ビー・エム株式会社ならびに日本アイ・ビー・エム システムズ・エ
ンジニアリング株式会社の正式なレビューを受けておりません。
‰
当資料は、資料内で説明されている製品の仕様を保証するものではありません。
‰
資料の内容には正確を期するよう注意しておりますが、この資料の内容は2013年07
月現在の情報であり、製品の新しいリリース、修正などによって動作/仕様が変わる
可能性があるのでご注意下さい。
PureApplication
Summer School
2
© 2013 IBM Corporation
2
IBM PureSystems の特徴
専門家の高度な
知見を実装
設計段階から
徹底的に統合
煩雑な作業からの解放
3
ITを、もっと手早くカンタンに。
© 2013 IBM Corporation
IBMは、2012年4月に、次の20年のシステムを担う製品群として、PureSystemsを
発表しました。
PureSystemsは垂直統合型システムとして、専門家の高度な知見をあらかじめ製
品に組込み、NW、ストレージ、計算ノードといったHWから、仮想化基盤、ミドル
ウェアにいたるまで設計段階から徹底的に統合しています。また、構築・運用に必
要となる様々な煩雑な作業をシステムで管理することにより、システムのユーザビリ
ティをより高めています。
「専門家の知見をあらかじめ実装」「設計段階からの徹底的な統合」「煩雑な作業か
らの解放」この3つがPureSystemsの共通した特徴です。
3
IBM PureSystems ファミリー
専門家の知見を集結したエキスパート・インテグレーテッド・システム
仮想化基盤
4
アプリケーション
プラットフォーム
データ・
プラットフォーム
© 2013 IBM Corporation
2013年8月現在、PureSystemsは3つのカテゴリーで展開されています。
仮想化基盤までを提供するPureFlex、ミドルウェアまでを含めたアプリケーション稼
働環境を提供するPureApplication、処理特性に応じた最適なデータベース環境
を提供するPureData(PureData System for Transactions、PureData System
for Operational Analytics、PureData System for Analytics、PureData System
for Hadoopの4種類があります)があります。
今回のPureApplicationサマー・スクールでは、ミドルウェアまでを含めたアプリケー
ション稼働環境を提供するPureApplicationについてご説明致します。
4
PureApplication System 登場の背景
5
© 2013 IBM Corporation
まず、PureApplication System登場の背景について見ていきます。
5
これからの企業システム 新たなビジネス領域
Systems of Interaction(相互に作用しあうシステム)
Systems of Engagement
Systems of Record
(人とかかわりあうシステム)
(基幹システム)
継続的な顧客体験
CRM
HR
DB
ERP
クラウドベース
サービス
パートナーを含めた
バリュー・チェーン
Internet of Things
(“モノ”のインターネット)
6
© 2013 IBM Corporation
総務省の情報通信白書によれば日本で20-30代のユーザーの6割近くがSNSを利
用しています(USでは20-30代のユーザーの9割がなんらかのSNSでコミュニケー
ションを採っているといわれています。)また、市場予測によれば2013年中にはタ
ブレットの出荷台数がPCを抜き、Smart Phoneを含め、「どこでも」「誰とでも」つな
がる世界が実現されようとしています。さらに2020年までに96億台のデバイスが世
界につながるといわれています。現在でも250京もの様々なデータが日々産まれ、
有機的な知見の発見を待っています。まさに我々の周りで世界が変化しており、そ
して、我々が取り組むべき新たなシステム領域が広がっています。
これまで我々が作ってきたのはSystems of Recordと呼ばれる領域が中心でした。
それは文字通り記録するためのシステムともいえます。しかし、これから我々は
Systems of Recordの領域からさらに足を延ばし、Systems of Engagement や
Internet of Thingsの領域に、踏み込んでいかなければいけません。
Systems of Engagementとは、さきほど見たようなモバイルやソーシャルといった
人と関わりあうシステムです。Internet of Thingsとは、モノがネットワークにつながり、
またモノ同士がつながることによって生み出される世界です。そして、これらのシス
テム領域は独立してあるわけではなく、たとえばモバイルからSystems of Record
にある顧客管理システムに対してリアルタイムにアクセスしたり、”モノ”のインター
ネットによって産み出された知見をモバイルで表示したり、基幹システムに反映した
りと、相互に作用しあうシステム Systems of Interaction として構築される必要があ
ります。
ある程度「かくあるべし」というビジネス要件がはっきりしていたSystems of Record
の世界に比べ、Systems of Engagementや Internet of Thingsの世界には、従来
のような固定的なビジネス要件はないのかもしれません。システムを利用するユー
ザーやシステムで産まれてくるデータにあわせて、柔軟に変化し続けることが求め
られるのが、これからのシステムの世界なのではないでしょうか?
6
システム要件の変化
ビジネスへの即応性
変化への柔軟性
‰
ユーザーの声を即座に反映
モバイル・アプリケーション
€ エンド・ユーザーと関わるシステム
高パフォーマンス
高信頼性
‰
€
‰
‰
‰
試行錯誤による継続的な改善
早期のシステム構築
€ 数日~数週間
個別チューニングよりもベストプラクティ
ス
ビジネス差別化につながるシステム
€
‰
‰
‰
例) トレーディング・システム
ビジネス要件の変化が少ない
基幹システム
長期に渡るシステム構築
€ 数ヶ月~数年
システム個別の深いチューニング
新たな要件には、新たなアプローチが必要
7
© 2013 IBM Corporation
このような世の中の変化の中で、システム要件も大きく変化してきています。従来の
Systems of Recordの世界では、なによりも安定稼働と信頼性が最重要項目でし
た。半年から一年と長い時間をかけてシステム要件を定義し、将来的なシステムの
成長まで見込んでシステム・リソースを購入し、その中でいかに高パフォーマンスと
高信頼性を実現するかがこれまでのシステム構築でした。
しかし、これから我々が手を延ばしていくべき領域では、また違ったアプローチが必
要となってきています。“Systems of Engagement” や “Internet of Things” の領
域では、こういったインターフェースを提供したらモバイルからの契約数はどのくら
い伸びるか、こういうデータを採ったらどう面白く活用できるか、そういったビジネス・
アイデアにすばやく反応していくことが必要とされています。また、日々変化する
ユーザーからの声を取り込んですばやく反映し、より活用されるシステムを構築して
いかなければいけません。
このようなビジネスへの即応性といった新しいシステム要件を実現するためには、
従来のようなアプローチでは対応できないのは明らかです。基盤構築に数ヶ月か
かっていたら、テスト環境の整備に数週間かかっていたら、どうでしょうか。せっかく
鮮度をもっていたアイデアも、それが形となったときには既に古くなってしまってい
ます。ある消費者向けのシステムを開発されている方はインタビューで、1つのアイ
デアに1週間かけていたら遅いと仰っていました。それでは一年で50のアイデアし
か試せないと。
従来のシステム構築では対応できない世界がもう始まっています。新たな要件には
新たなアプローチが必要だといえます。
7
IT部門が直面する3つの課題
スピード
新規アプリケーション
ビックデータ
アナリティクスの展開
ITの効率化
新規サーバー購入
電気代
サーバー管理とアドミ
ニストレーション
29%
1996
34% の
8
クラウド
クラウドの
アプリケーション基盤と
インフラストラクチャーをシン
プルに
68%
2013
新規ITプロジェクト
ITの68%
展開の遅延
管理と
アドミニストレーションに
かかる費用の割合
From a commissioned study conducted by Forrester Consulting on
behalf of IBM
* IDC; Converged Systems: End-User Survey Results presentation;
September 2012; Doc #236966
90%
が
クラウド導入を予定
2015までに
* IBM GBS 2011 IBV Study, “The power of cloud:
driving business model innovation
© 2013 IBM Corporation
それでは、今一度振りかえり、我々ITシステムに関わる人間が直面している課題に
ついてみてみましょう。
現在、システム開発の実に1/3のプロジェクトがスケジュールが遅延しているといわ
れています。従来は1年、2年といったシステム開発も多くありましたが、現在ではビ
ジネスの要求に早期に答えるため、数ヶ月程度といったスケジュールでのシステム
開発が多くなってきています。
またコストの面においては、全体の予算額は増えているにも関わらず、実に70%も
の予算が既存システムの保守にコストが割かれており、なかなか新たな領域に取組
むことができていない状況です。
そしてこういった時間・コストといった課題への対応として、多くのお客様クラウドの
利用を模索されています。
8
クラウド・コンピューティングへの期待と現実
支出
(10億USドル)
全世界データセンターにおけるコスト構造
$250
電力・冷却費
サーバー管理費
$200
‰
クラウドへの期待
€
€
ビジネスへの即応性
コスト削減
台数
(百万台)
80
物理サーバー
論理サーバー
新規サーバーへの支出
仮想化
管理ギャップ
$150
60
70%
40
$100
20
$50
$0
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
近年の調査から
• 「作業負荷やコストの増大が顕著に」
(IDC「データセンター保有企業の運用管理実態調査」2010年11月)
• 「クラウド:運用面で得られなかったのはコスト削減効果」
(ZDNet Japan調査 2011年6月)
9
© 2013 IBM Corporation
多くのお客様がビジネスへの即応性とコスト削減を期待してクラウドに取組もうとさ
れていますが、調査の結果、クラウドでは運用コストの削減効果が得られていないと
いわれています。
右のグラフを見てみましょう。物理サーバーは増えていないにもかかわらず、論理
サーバーの数は飛躍的に増えています。従来に比べ仮想化技術によりより簡単に
サーバーが構築されるようになったため、管理すべきサーバーの台数がいや増し
に増えてしまっています。これら増えてしまったサーバー、システムを従来と同様の
アプローチで管理しようとすれば、運用コストの増大につながり、コスト削減が達成
できないは明らかです。もう少し詳しくみてみます。
9
クラウドでも減らない?構築運用のワークロード
‰
「クラウド」の多くは の IaaS( Infrastructure as a Service )
€
€
9
9
9
仮想マシン(VM)単位での払出し
自動的に行われるのは、VMの配置、OSの導入まで
VM毎に行うMW・アプリの導入/個別設定
個別カスタマイズされた、従来以上に増えたマシン台数の運用
運用管理のための作りこみの必要
追加MW
追加MW
現状のIaaSベースのクラウド
MW
MW
OS
OS
OS
OS
VM
VM
VM
VM
選択
サービス・メニュー・カタログ
10
App
App
App
App
App
MW
MW
MW
MW
MW
OS
OS
OS
OS
OS
VM
VM
VM
VM
VM
Virtualization
各種個別設定
運用作りこみ
+
FIXの適用
FIXの適用
H/W
© 2013 IBM Corporation
現在、多くのお客様が取組まれている「クラウド」の多くは、IaaS(Infrastructure as
a Service)と呼ばれるタイプのクラウドです。
IaaSで自動的に行われるのは、仮想マシン(かっての物理ノードにあたるもので
す)単位での払出しまでです。サービスによっては一部のミドルウェアが含まれるこ
ともありますが、多くはたとえ複数の仮想マシンがあっても、ミドルウェの構成(クラス
タリングなど高可用性の設定など)やそのミドルウェア間の連携は行われません。
払出された仮想マシンごとに、各種個別の設定とチューニングをVMやOSの専門
家が行い、その後で追加で各種ミドルウェアを各ミドルウェアの専門家が導入して
います。さらにプロジェクトごとに運用のための作りこみや監視用モジュールの組込
みといった作業が個別に行われます。またプロジェクトリリースのタイミングで最新の
FIXが個々ばらばらに適用されているため、同じ製品を使っていても、脆弱性が発
見された場合には個々のシステム、プロジェクトごとに調査が必要となっています。
これでは、サーバーの仮想化/クラウドによって、運用の仕事が楽なるどころか、管
理対象が増える分より苦しい状況に追い込まれてしまっているのではないでしょう
か?
10
クラウド・コンピューティングの3要素
クラウド・コンピューティング
仮想化
+
標準化
+
自動化
=
コスト
削減
利便性
向上
ミドルウェアを含め、
構築・運用を「標準化」「自動化」することが 重要
11
© 2013 IBM Corporation
以前より、クラウド・コンピューティングの成功には3つのステップが必要だといわれ
ています。仮想化、標準化、自動化です。
現状、多くのお客様は仮想化の段階でクラウドの利用が止まってしまっているのが
実情です。仮想化機能により、様々なシステムの集約を行われたお客様は増えて
いますが、管理も運用もシステムごとばらばらに管理されており、本来の目的であっ
たコスト削減の効果が得られていません。
クラウド利用の成果を得るためには、さらに一歩歩みを進めて、ミドルウェアの領域、
運用の領域まで含めて「標準化」「自動化」を進めていくことが重要です。
仮想化を行っても個々ばらばらの運用、作りこみとなってしまうのは、現在のIT部門
の予算はシステムごとプロジェクトごとに予算がつくため、どうしても個々のシステム
だけでの採算を考えてしまい、全体での最適化というアプローチが難しいということ
も背景にあるかもしれません。しかしクラウド・コンピューティングでの恩恵を得るに
は、より大きな視野でのアプローチが必要とされているのではないでしょうか。
11
新たなシステム開発のトレンド
‰ リーン・スタートアップ
€
€
旧来の「机上で綿密な計画を立てて、最初から完成品の
大規模リリースを目指す」というアプローチは、
不確実な現代においてはリスクが高すぎる、という考え方が基本
構築-計測-学習 のループを早くまわすこと、仮説・検証による学びを重視
‰ Enterprise DevOps
€ ネット企業でのWebアプリケーションの運用ノウハウ共有から提言された、開発
チームと運用チームのコラボレーションのための方法論
€ 2つのギャップ
„
„
12
ビジネス・ニーズと開発スピード
頻繁な開発とデプロイ・スピード
€
「継続的インテグレーション」を
前提とした「継続的デリバリー」
の実装が求められる
€
Infrastructure as Code の必要性
© 2013 IBM Corporation
もう一つPureApplicationの背景として、リーン・スタートアップと Enterprise
DevOpsという言葉をご紹介します。
リーン・スタートアップは、先にも少し触れたように、従来のような机上で綿密な計画
を立てて、1年後に大規模なサービス・インを行うというアプローチはリスクが高すぎ
るという考え方が根本にあります。リーンとは無駄のないといった意味ですが、なに
が正解か分からないのだから机上でこねくりまわして無駄の多いシステムを作るの
ではなく、仮説を立てその検証のサイクルをより早く回すことで、より有用な使われ
るシステムをインクリメンタルに作っていこうとするアプローチです。
さらに Enterprise DevOpsです。従来のようなビジネス・オーナーとアプリケーショ
ン開発者、ITの運用部門が離れていては、今後求められていくようなビジネスのア
イデアを早期に繰返しシステムへと反映していくようなアプローチはうまく回すことが
できません。Web系の企業ではまさに3者が一体となりシステムの開発が行われて
います。このような運用のノウハウをエンタープライズのシステムにも取り入れ、従来
のビジネス要件からアプリケーションの実装とのギャップ、リリースしたアプリケーショ
ンと運用とのギャップを埋め、常に継続的に自動化されたテストを繰り返しながら、
継続的にシステムを開発しデリバリーしていこうとするアプローチが、Enterprise
DevOpsです。
こういったDevOps的なアプローチを行うためには、従来のような時間のかかるシス
テム構築では対応できません。テスト環境もアプリケーション・コードの一部のように
必要な時に自動的に構築され提供されるもの(Infrastructure as Code)として管理
されることが必要となります。
12
PureApplication System の概要
13
© 2013 IBM Corporation
ここまで我々が置かれている状況について振り返ってきました。これらの課題につ
いてPureApplicationではどう応えることができるのか見ていきます。
13
構成済み。すぐに使えるシステム
‰
‰
‰
全ハードウェア、ソフトウェアが構成済みで、数時間程度で使用開始可能
各スタックに仮想化テクノロジーを適用し、ハードウェアの使用効率を向上
「パターン」ベースのプロビジョニング、クラウドに必要な統合管理機能
IBM Workload Deployerテク
ノロジー
DB2イメージ
パターン
ミドルウェア
WASイメージ
モニタリングと管理
Wind
ows
OS
ハイパーバイザー(仮想化)
ストレージ
計算ノード
Storwize V7000
(SSD + HDD)
Power 7+ Servers
BNT 64 PT Enet SW
14
ハードウェア
Intel x86 Servers
ネットワーク
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垂直統合型製品であるPureApplicationシステムは、ネットワークからハードウェア、
ハイパー・バイザー、さらにはOS、ミドルウェアにいたるまで、全てが統合されたAll
in Oneなシステムです。あらかじめ組み立てられ、結線され、IBMでテストして出荷
されるため、お客様データセンターに搬入され、電源を入れてからわずか4時間で
利用を開始することが可能です(従来は機器が納品されてから、システム構築を開
始するまでは1週間以上かかるのが通常でした)。
この統合された仮想化基盤のシステム上で動くシステムは、IBMのクラウドソリュー
ションの根幹にある「パターン」ベースのデプロイメント技術を用いて構築します(こ
ちらについては、後でより詳しくみていきます)。
さらには、パターンで構築されるアプリケーション稼働環境のみならず、クラウドに
必要となるモニタリングやセキュリティなど様々な運用管理機能が、
PureApplicationにはあらかじめ統合されています。
14
PureApplication System ラック構成
V7000 Expansion 2
V7000 Controller 2
V7000 SAN
16x400GB SSD
80x600GB HDD
V7000 Controller 1
E5-2670
256GB RAM
4ポート 10GbEthernet
2ポート 8Gbs FC
PDU4
SAN SW 2
SAN SW 2
CMM1 CMM2
SAN SW 1
PDU2
SAN SW 2
CMM1 CMM2
SAN SW 1
Ether SW 2
Ether SW 1
PDU1
15
PureSystems
Manager
Chassis 1
Power
Distribution
Unit
(PDU) x4
Chassis
Managemen
t
Module
(CMM) x6
Chassis 2
Ether SW 1
Virtualization System
Manager
CMM1 CMM2
SAN SW 1
Chassis 3
Etther SW 2
FlexSystem Chassis
x3
40Gbps Backplane
14 Slot
16Gb FC SW x2
10Gb Ethernet SW x2
V7000 Expansion 1
Ether SW 2
Intel系: Half Wide
16 core
Dual 8 core Intel Xeon 2.6 GHz
TOR 2
TOR 1
PDU3
計算ノード
裏側
Top Of Rack Switch
IBM System Networking
ラック上部のスイッチ
お客様のデータセンター
& ラック間通信
Ether SW 1
表側
キッティング・ケー
ブリング・テストま
で完了した状態で
納入
10Gb
Virtual
Fabric
Scalable
Switch
x6
16Gb SAN
Scalable
Switch
x6
© 2013 IBM Corporation
こちらが、PureApplication System のラックのキャプチャです。まさにこのように
キッティング、ケーブリングまでした状態でデータセンターに搬入されます。
IBMの長年の経験に基づいて、各コンポーネントが単一障害点とならないよう、慎
重に冗長化され、製品機能で可用性が組まれて提供されます。ハードウェアの概
要および対障害性に関しては後続のセッションでご紹介します。
15
PureApplication System ラインアップ
IAモデル W1500
Wind
ows
tall
※WindowsはBring Your Own Lisence方式
Powerモデル W1700
W1500
mini
W1500
W1700
W1700
Wind
ows
Wind
ows
W1500 - 32/64
W1700 - 32/64
2.4TB SSDストレージ
24TB HDDストレージ
16
NEW
W1500 - 96/192/384/608
W1700 - 96/192/384/608
6.4TB SSDストレージ
48TB HDDストレージ
© 2013 IBM Corporation
PureApplicationのモデルは大きく分けて2つです。Intel Architectureモデルの
W1500 と、Power ArchitectureモデルのW1700 があります。
それぞれにTallとMiniのラックがあります。Tallのラックは96Coreモデルから
608Coreモデルまでの4種類、Miniのラックは32Coreと64Coreの2種類が提供され
ています。各ラック内ではそれぞれシステム無停止でシステムの増強を行うことが可
能です。ただし、MiniからTallへとラックを跨いでの無停止移行はできません。
なお、V1.1から、IAモデル(W1500)でWindows 2008 Server R2がサポートされる
ようになりました。OSのライセンスがフルコアで含まれているAIX/Linuxと異なり、
WindowsはBring Your Own License方式(お客様がお持ちのラインセンスを利用
する形)であり、お客様の資産を有効活用して頂くことが可能です。
16
パターン・デプロイメント技術
‰
‰
アプリケーション実行環境の雛形を「パターン」として定義
「パターン」デプロイにより、システム構築を自動化
従来のシステム開発
システムA、システムB・・・、単体テスト環境、結合テスト環境、本番環境、擬似本番環境・・・
・構成は似ていても同じ作業の繰返し・・・
・OS、ミドルウェアごとに複数の専門家・・・
構成の共通部分をパターン (型) として定義
DMgr
DMgr
Web
Web
Server
Server
WAS
WAS
DB2
DB2
WAS
WAS
DB2
DB2
テスト環境パターン
パターン化
OD
OD
Router
Router
開発環境パターン
(WASV8)
各パラメーター
変更スクリプト
仮想イメージ:
WAS V8
パターンを
デプロイ
開発環境パターン
(WASV8.5)
REHL 6.2
WAS V7
本番環境パターン
HADR
REHL 6.2
OS,MWのバー
ジョン、Fixレベル
まで組み合わせ
OS、MW のバージョンからトポロジーまでコントロール
HADR
パターンに専門家のベストプラクティスを実装
高い「再現性」を持つシステム・テンプレート
17
© 2013 IBM Corporation
PureApplicationのコアとなるパターン・デプロイメント技術についてみていきましょう。
従来のシステム開発では、OSの専門家、アプリケーション・サーバーの専門家、
データベースの専門家、運用管理ソフトウェアの専門家と、様々な専門家がそれぞ
れ数週間から1ヶ月、2ヶ月といった時間をかけてシステムを構築していました。
このような時間のかかるシステム開発が本番環境だけであればいいですが、いかな
るシステムも本番だけではすみません。単体テスト環境から、結合テスト環境、統合
テスト環境、擬似本番環境、構成は似ていても同じようなシステムをいくつも構築す
る必要があり、それぞれに専門家が同じような作業を繰り返していました。この製品
を導入し、高可用性の構成を組み、推奨パラメータを設定し製品のチューニングを
行うといった繰返し作業は、まさに専門家のノウハウであり知見であったわけですが、
一方でこれは時間とコストがかかる領域でもありました。
これらの専門家によって行われていた専門化の見識と繰返し作業を「パターン」と
いう形でまとめあげ、パターンをデプロイすることによって、システムを構築しようと
する仕組みが「パターン・デプロイメント」技術です。
17
パターン・デプロイメントのメリット
パターンに反映、実装
ミドルウェア設計
コンポーネント間連携
高可用性構成
パラメーター・
チューニング
専門化の経験と
ベストプラクティス
専門家でなくても、短時間で、
高品質のシステムを構築可能
パターンを
デプロイ
これなら
僕にもできる
HADR
HADR
18
© 2013 IBM Corporation
パターン・デプロイメントではなにがうれしいのでしょうか?
これまで専門家によって行われていたミドルウェア設計、高可用性設計、コンポーネント間
連携、パラメータ・チューニングをパターンへと実装し作り上げておくことができます。この最
初のパターンを作るには多少時間がかかるかもしれません。また最初のパターン作成には、
ミドルウェアの専門家の見識が必要となる場面もあるかもしれません。しかし一度パターン
を作ってしまえば、これまで複数の専門家が週単位の時間をかけ行っていたシステムの構
築作業が、新人エンジニアや基盤を担当していないアプリケーション・プログラマーでも実
施可能な作業へと変えることができます。たとえば、追加でテスト環境を構築する際に必要
な作業は、テスト環境用のパターンを選択し、デプロイ先を指定してボタンを押すだけで、1
時間もしないうちにテスト環境を追加で用意することができます。
パターンを繰返し利用することで、専門家でなくても、短時間で高い品質のシステムを構築
していくことができます。システムにより自動的に構成されますので、従来のようなスクリプト
の実行漏れや特定のパラメータのみの反映なども発生しません。
またパターンを利用することは、ある意味で標準化を強制することにもなります。従来のガイ
ドによる標準化では利用するコンポーネントや構成の大枠まではしばることができていまし
たが、実際には様々なバリエーションができているのが現実です。パターンを利用すれば、
使用されているコンポーネント、パラメータまで同じものを利用することができますので、標
準化を徹底して進めていくことが可能です。またプロジェクトごと、システムごとに配置され
ていたミドルウェアやOSの専門家・技術者も、標準化されたパターンを管理する技術者とし
て数を減らすことが可能です。
このように、標準化と自動化を推し進めることにより、システム構築にかかっていた時間と、
人、そしてコストを大きく減らしていくことができる技術がパターン・デプロイメント技術です。
18
パターンの種類
Virtual Appliance
HTTP
サーバ
オペレーティング・シ
ステム
ソフトウェア・
アプリケーション
メタデータ
Virtual
Appliance
Virtual Appliance
ソフトウェア・
アプリケーション
オペレーティン
グ・システム
Virtual Appliance
Virtual Appliance
アプリケーション・
サーバ
アプリケーション・
サーバ
オペレーティング・シ
ステム
オペレーティング・シ
ステム
メタデータ
仮想アプリケーション・パターン
メタデータ
メタデータ
仮想システム・パターン
仮想アプライアンス
• 個々の独立した仮想マシン
• デプロイ後、コンポーネント間
の結合やクラスタリングの構
成などが別途必要
• 従来型の管理モデル
仮想アプライアンス
• ミドルウェア構成、
コンポーネント間連携まで
自動化
• スクリプトでの構成カスタ
マイズ
• 従来型の管理モデル
仮想システム・パターン
• ミドルウェア層は意識しない
• システムを「やりたいこと
(機能要件)」までに抽象化
• エキスパートにより事前検証され
たパターンを利用
• デプロイメントの高度な自動化
• ビジネス主導の弾力性
仮想アプリケーション
・パターン
標準的なTCO
TCO の改善
最高のTCO
仮想化されたイメージ
仮想化されたアプリケーション
クラウド・アプリケーション
PureFlex
PureApplication
19
© 2013 IBM Corporation
IBMが提供しているパターンの種類についてみていきます。
まず仮想化基盤であるPureFlexで利用可能なパターンが仮想アプライアンスです。
仮想マシンにOS、場合によってはミドルウェアが導入された仮想イメージです。
個々の独立した仮想イメージをデプロイしますので、その後ミドルウェアの高可用性
構成などは個別に実施する必要があります。現在「クラウド」として利用されているも
ので最も多い利用形態です。
PureApplicationで稼働するのは、仮想システム・パターンと仮想アプリケーション・
パターンです。いずれもミドルウェア・コンポーネント間の構成までを自動的に行い、
デプロイしたタイミングで即利用可能なシステムとして構成することが可能です。
システム・パターンとアプリケーション・パターンの差異は、ユーザーがどこまで意識
する必要があるかにあります。従来のようにミドルウェア・トポロジーを意識し、各ミド
ルウェアのコンソールや管理インターフェースを利用して構成・運用を行うことがで
きるのが仮想システム・パターンです。一方で、より抽象化をすすめ、ユーザーはミ
ドルウェアを意識せず、やりたいこと(機能コンポーネント)を選びデプロイするのが
仮想アプリケーション・パターンです。
19
仮想システム・パターン
or 仮想アプリケーション・パターン
‰トポロジー視点
‰
ワークロード視点
€ VMの配置とMWの構成・組合わせに着目
€ アプリケーションの特性に着目
€ ユーザーや
€ ISVやベンダーが提供するワークロードに特
ISVがアプリケーションに
あわせて独自のパターンを作成
€ スクリプトによる柔軟なカスタマイズ
化したパターン
€ 利用者はMWレイヤーは意識しない
€ 徹底した標準化の推進
€ 少ない設定項目・より短時間での構築
柔軟
仮想システム
パターン
20
簡単
仮想アプリケーション
パターン
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もう少し詳しくみてみます。
仮想システム・パターンは、各ミドルウェア・コンポーネントの役割、トポロジーを考え
ながら、複数の仮想イメージを組合わせ、ミドルウェアの構成、高可用性の構成、コ
ンポーネント間の構成までをパターンとして定義します。ここで稼働する仮想イメー
ジとしては、各ミドルウェアのハイパーバイザー・エディションを利用します。多くの
構成作業が製品自体により自動的に行われます。さらにカスタマイズを行いたい場
合は、スクリプト・パッケージを利用して、比較的容易にカスタマイズが可能です。ま
た、ICCT(IBM Composition and Construction Tool)と呼ばれるツールを利用し
て、追加でのコンポーネント導入なども比較的容易に行うことが可能です。運用に
関しては、SSHでログインしての運用など、従来の運用に近い管理を行うことが可
能です。
一方、仮想アプリケーション・パターンは、個々のミドルウェアのトポロジーなどにつ
いては意識しません。システムをJava EEアプリケーションやメッセージ・キューなど
「やりたいこと(機能コンポーネント)」にまで抽象化し定義を行い、ポリシーとして満
たすべき非機能要件を関連付けることで、PureApplicationが自動的に必要なコン
ポーネントを組みあわせ、デプロイを実施します。設定できるパラメータもごく少数
です。IBMのエキスパートにより事前検証されたパターンを利用することで、より高
速にシステムを構築し、標準化を推し進めることが可能になります。仮想アプリケー
ション・パターンの運用としては、極力SSHでログインしての運用を行うのではなく、
PureApplicationのコンソールを利用してメニューから運用を行います。このため、
ログ・ビューアーなどもコンソールに統合されていますし、各コンポーネントの再起
動などもコンソールに統合されています。
20
仮想システム・パターン
‰
仮想イメージ(仮想アプライアンス)を組合わせてパターンを作成
€
€
ハイパーバイザー版製品や、ユーザー作成のカスタム仮想イメージを利用
アドオンやスクリプト・パッケージによって、柔軟にカスタマイズ可能
パターン作成
アプリケーション・サーバー(2
ノード)
計算ノード
デプロイ
サーバー
IHS
サーバー
IHS
サーバー
IHS
サーバー
DB
サーバー
DB
サーバー
DB
サーバー #2
AP
サーバー #2
AP
サーバー #2
AP
サーバー #1
AP
サーバー
AP
サーバー #1#1
AP
マネージャ
DM
マネージャ
DM
マネージャ
DM
アドオン
ハイパーバイザー
ハイパーバイザー
ハイパーバイザー
スクリプト・パッ
ケージ
IHSサーバー
(1ノード)
ネットワーク
デプロイメント・マ
ネージャー
21
ストレージ
DBサーバー
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こちらが仮想システム・パターンの構成画面(パターン・エディター)です。
必要となるミドルウェアのコンポーネント(「パート」と呼びます)を配置、組みあわせ
てシステムを構成します。
例えば、WebSphere Application Serverの複数サーバー構成を行うには、デプロ
イメント・マネージャー(管理プロセス)及び、実際にアプリケーションが稼動するカ
スタム・ノードを配置し、必要に応じて前段にIBM HTTP Serverを配置します。これ
らのパートをパターン・エディター上で配置することで、デプロイメント・マネージャー
とカスタム・ノードの統合、クラスターの構成などの作業は自動的に実施されます。
さらに、これらの「パート」を、ユーザーがカスタマイズするための、アドオンやスクリ
プト・パッケージといった仕組みが提供され、「パート」に関連付けることが可能です。
また「パート」で利用されるミドルウェアのバージョンを指定したり、クラスタリングが可
能なサーバーなどは、各パートの左上にある箇所で台数を指定することが可能で
す。
21
仮想アプリケーション・パターン
‰
必要機能コンポーネントにまでシステムを抽象化
€
€
IBMやパートナー各社のエキスパートがアプリケーション・パターンに
ベスト・プラクティスを組込み、「製品」として提供
最低限の設定のみ非機能要件を「ポリシー」として記述
パターン作成
機能コンポーネントを指定
WAS
DB2
WAS
WAS
Proxy
デプロイ
非機能要件を
ポリシーとして定義
ログ・ポリシー
JVMポリシー
22
スケーリング・ポリシー
ルーティング・ポリシー
Cache
Proxy
ELBプロキシー
Cache
共有キャッシュ
共有サービス
機能と非機能要件を実現するために
必要な構成をPureApplicationが判断。
共有サービスと組合わせて、デプロイ
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仮想アプリケーション・パターンの構成画面(パターン・エディター)です。
仮想システムとは異なり、具体的なミドルウェアではなく、機能コンポーネントを配置
していきます。またミドルウェアについてユーザーに極力意識させないため、ミドル
ウェアのバージョンを選ぶ箇所もありません(デプロイのタイミングで最新のバージョ
ンが選ばれます)。機能コンポーネントに、そのコンポーネントが守るべき非機能要
件(システム全体としてXX%以内で稼働するや平均応答時間%秒以内で稼働す
るなど)をポリシーとして関連付けています。
この構成を元に、機能要件と非機能要件を実現するために必要なトポロジーを
PureApplicationが判断し、複数のインスタンスから利用可能な共有サービスと組
合わせて、システムをデプロイします。
22
PureApplicationに事前に含まれるパターン
‰
‰
仮想システム・パターン
€
IBM WebSphere Application Server HV (WAS 7.0, 8.0, 8.5)
€
IBM DB2 Enterprise Server Edition HV (9.7, 10.1)
€
€
IBM Advanced Middleware Configuration V1.1 (マイグレーション用)
IBM OS Image for Red Hat Linux Systems v2 (RHEL 64-bit v6.4[W1500のみ])
€
IBM OS Image for AIX (AIX 64bit v6.1, v7.1[W1700のみ])
仮想アプリケーション・パターン
€
€
€
€
€
‰
IBM
IBM
IBM
IBM
IBM
Web Application Pattern v1.0, 2.0
Transactional Database Pattern 1.1
WASイメージ
DataMart Pattern 1.1
Application Pattern for Java 1.0
Mixed Language Application Modernization Pattern V1.0 [*W1700のみ]
DB2イメージ
共有サービス、その他
€
€
€
€
€
€
System Monitoring Pattern v1(システム・モニタリング)
Foundation Pattern Type(Elastic Load Balancing,キャッシング)
IBM Endpoint Manager Pattern v1.0 (Windows, Power修正管理)
RedHat OS Update Service Pattern v1.0 (RedHatモジュール管理)
Tooling Pattern Type v2 (パターンカスタマイズ用ツール)
Image Construction and Composition v1.2 (パターンカスタマイズ用)
23
モニタリングと管理
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PureApplicationに組込まれているパターンの一覧です。
仮想システム・パターンでは、WebSphere Application Server Hypervisor版(機
能的にはWebSphere Application Server NDエディションと同等です)およびDb2
Enterprise Server EditionのHypervisor版が含まれており、PureApplication上で
は好きなだけ利用することが可能です。また、お客様がカスタマイズして利用するた
めの IBM OS Imager for Red Hat Linux System / AIXがそれぞれ含まれていま
す。
仮想アプリケーション・パターンとしては、WebSphere Application Serverベース
のWeb Application Pattern、および DB2ベースのTransactional Database
patternおよびDataMart Pattern、その他Javaアプリケーションを稼働させるための
Application Pattern for Javaなどが含まれます。
その他、仮想システム・パターンや仮想アプリケーション・パターンの各インスタンス
から共通して利用できるコンポーネントとして、監視系のシステム・モニタリングや、
プロキシーやキャッシングのサービスが含まれています。
23
ビジネス要求に応じた様々なパターンを提供
‰
追加購入で 多様なソリューションをパターンとして利用可能
アプリケーション基盤、
SOA、インテグレーション
コネクティビティー
ビジネス・プロセス管理
ビジネス・ルール管理
ビジネス分析
データ・ウェアハウス
モバイル開発
アセット・
ファシリティー
管理
セキュリティー、
リスク管理、
コンプライアンス
コマース・ソリュー
ション
24
データ・
マネージメント
ソーシャル・
コラボレーション
ソフトウェア・デリバリー、
ライフサイクル管理
180社以上のISVパートナー
様
210以上のソリューション
(うち日本 17社23ソリューション)
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PureApplicationに最初から含まれているパターンに加えて、様々なパターンを追
加購入で稼働させることも可能です。
Worklightベースのモバイル向けのアプリケーション開発環境や、Cognosベースの
Business Intelligenceパターン、Business Process Management や
Operational Decision Managementパターンなど様々なパターンが用意されてい
ます。WebSphereだけでなく、ソーシャル系のパターンやセキュリティ系のパターン
など、様々なIBMのソリューションがパターンとして展開されています。WebSphere
Commerce やBPMなど、従来は基盤構築の負荷が比較的高かった製品において
も、パターンを利用することによって製品利用のハードルをさげることができます。
またPureApplicationではIBMのミドルウェアだけでなく、様々なISVパートナー様
のパターンを稼働させることができ、PureApplicationを一つのエコ・システムとして
考えることができます。各社ISVパートナー様のソリューションが、あらかじめIBM認
定の上でPureSystems Center上に登録されています。各種業界に特化したソ
リューションなど、180社以上のISVパートナー様の提供するソリューションをパター
ンとして選択することが可能であり、日本のISVベンダー様でも既に17社にご登録
頂いています。ISVベンダーのパートナー様には、各社のソリューションをパターン
としてご登録いただくことで、今後の当該ソリューションの構築に関してシステム構
築期間の短縮などメリットを出すことができますし、PureSystems Centerでソリュー
ションの存在を知らせる機会としていただくことも可能です。
24
ハイブリッドクラウドを視野に入れたソリューション
‰
「パターン・デプロイメント」がIBM PaaSソリューションの肝
€
共通の「パターン」モデルを利用し、ポータビリティーを最大限確保
パターン
Private Clouds
SmarterCloud Foundation PureApplication Systemへ
の既存インフラへ
パターンを展開、実行可能
パターンを展開、実行可能
Public Clouds
SmarterCloud Application
Servicesへ
パターンを展開、実行可能
SmarterCloud Application Services
SmarterCloud Enterprise
25
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PureApplicationで利用されている「パターン・デプロイメント」技術は、IBMのPaaS
(Platform as a Service)ソリューションの根幹を成すものです。
IBMのプライベート・クラウドのためのPaaSソリューションとしては、垂直統合型プラ
イベート・クラウド基盤を提供するPureApplicationに加え、PureFlexなどの仮想化
基盤に対して「パターン」をデプロイすることを可能にするIBM Workload Deployer、
SmarterCloud Orchestrator があります。これらいずれでも「パターン・デプロイメ
ント」技術を利用することができます。またIBMのパブリック・クラウドとなる
SmarterCloud Enterprise(SCE)上でPaaSソリューションを提供する
SmarterCloud Application Service(SCAS,
http://www.ibm.com/services/jp/ja/it-services/scas.html )でも、「パターン・デプ
ロイメント」技術が利用されています。
たとえば、初期の開発やテストはパブリック・クラウドで実施し、本番環境での運用
はPureApplicationで実施するといったシナリオや、サービスが成熟しつつある日
本ではPureApplicationでシステムを構築し、サービスが発展途上である海外では
SCAS上で同じパターンを利用するなど、サービスの成熟度合いによって使い分け
るといったハイブリッド・クラウドを視野に入れてソリューションを検討することが可能
となります。
25
統合された運用管理・監視機能
‰
プライベート・クラウドに必要な運用管理機能を事前に統合
死活監視
イベント監視
基本運用
開始停止
統合コンソール
性能監視
インフラストラクチャ・マップ
リソース管理
レポート機能
ライセンス管理
バージョン管理
フィックス適用
アカウント管理
アクセス制御
26
様々なレイヤーで
細やかに制御可能
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ここまで、パターン・デプロイメント技術を中心に見てきましたが、PureApplication
にはパターン・デプロイメント以外にも、プライベートPaaSクラウド環境を構築する
ために必要な機能が統合されています。
まず統合コンソールが提供され、デプロイした各インスタンスの開始停止などの基
本運用はもちろん、ハードウェアやネットワークなどの管理機能も統合されています。
複数の計算ノード(CPUやメモリー資源)をどう配分するか、IPアドレスのグループ
をどうアサインするかといったリソース管理も統合コンソールからできます。統合コン
ソールからできる処理は、運用自動化のためにコマンド・ラインやRESTのAPIを利
用してアクセスすることも可能です。
また簡単にデプロイを行うことができるクラウド環境では、ライセンスの違反状態など
も発生しやすくなります。コンプライアンス遵守のためのライセンス管理などの機能
も統合され、保持しているライセンス以上にデプロイできないようにしたり警告を出し
たりといったことが可能です。
様々な部門やユーザーがまたがって利用するクラウド環境では、アカウントの管理
やアカウントごとのアクセス制御がセキュリティ上重要になりますが、こういったアク
セス制御機能も製品にあらかじめ統合されています。
26
デプロイ時に運用監視システムまで自動構成
‰
従来別途構築していた高度な監視システムが 自動的に構成される
DB2 モニタリング
OSのモニタリング
27
WASのモニタリング
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PureApplicationには、従来別途構築していたような高機能な運用監視機能も統合
されています。これらは Tivoliブランドで豊富な実績のあるソリューションです。
PureApplicationでは、仮想システム・パターンや仮想アプリケーション・パターンを
デプロイしたタイミングで、暗黙的にシステム・モニタリングのエージェントが導入さ
れ、共有サービスのシステム・モニターへと接続します。これにより、従来別途構築
していた高機能なリアルタイムのシステム・モニタリング環境を自動的に構築するこ
とが可能です。
事前にPureApplicationで提供されているWebSphere Application Serverのコン
ポーネントやDB2のコンポーネントに関しては、ミドルウェアのレイヤーの充実した
モニタリングも提供されており、PureApplicationの統合コンソールからアクセスする
ことができます。
仮想化基盤からパターンによる数々のミドルウェア、さらには高機能な運用監視ま
で統合できているのは、ハードからミドルウェアまでフル・ラインナップでご提供でき
ているIBMならではといえるのではないでしょうか?
27
[参考]システム・モニタリングで取得可能な項目
‰
28
OS Agentで取得可能な項目
‰
WAS Agentで取得可能な項目
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参考までにシステム・モニタリングで取得できる項目です。従来はOSのvmstatや
iostatといったリソース状況を把握するコマンドを叩いたり、WebSphereのPMIを
使って情報を収集するシェルを作ったりすることが一般的でした。よほど大規模な
システムでなければ、これらのリアルタイム・モニタリング環境までは構築できていな
かったのではないでしょうか?
PureApplicationでは上で取得しているような項目を、ほぼリアルタイムで、GUIのイ
ンターフェースから把握することができます。GCの状況やスレッドの状況、接続
プールの状況などがリアルタイムに見れるというのは、WebSphereエンジニアに
とってはシステム管理上本当にに嬉しいことだと思います。
28
自律的に稼動するシステム
‰
‰
伸縮可能モード: 外部環境の変化(負荷状況)への自動対応
実績ある技術を用いた 高可用性システム
€
€
WebSphere Virtual Enterprise, DB2 HADR…
障害への自動対応、ヘルス・ポリシーによる障害傾向の把握とアクション
応答時間超過検知
過負荷保護
DM
負荷分散装置(外部)
メモリー・リー
ク検知
DB2 HADR
最低稼動ノード数保障
伸縮可能モード
29
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PureApplicationでは、これまでの各ミドルウェアで培われた高可用性技術も利用
することができます。
たとえば、WebSphere Virtual Enterpriseといった製品で培われた伸縮可能モー
ド(Elasticityモード)があります。これはアプリケーションが稼働するアプリケーショ
ン・サーバーが守るべき非機能用件(たとえば、CPU使用率80%以内や平均応答
時間1秒以内)を定めておき、条件が満たされなくなりそうな場合には自動的に割
振り先となるアプリケーション・サーバーを追加して、非機能要件を維持する機能で
す。逆にシステム負荷が落ち着き、ノードを減らしても条件が守れるような場合には、
ノードを削除してシステム・リソースを解放することも行います。ピーク性の高いアプ
リケーションや季節変動のあるアプリケーションも、従来のようにピーク時にあわせ
てサイジングするのではなく、リソースを有効活用しながらシステムを運用していくこ
とが可能です。
またアプリケーション・サーバーのメモリー・リークの傾向を事前に検知すると、保守
モードを設定して割振り先サーバーからはずして障害情報を取得し再起動した上
で、割振り先へと戻すといったアクションを自動的に行ってくれるヘルス・ポリシーな
どの機能や、動的クラスターに設定する最低稼働ノード数保障といった機能も利用
することが可能です。
29
[参考]PureApplication Systemの位置づけ
従来のIT環境
(個別構築)
IaaS
PaaS
SaaS
(Infrastructure
as a Service)
(Platform
as a Service)
(Software
as a Service)
アプリケーション
アプリケーション
アプリケーション
アプリケーション
システム監視
システム監視
システム監視
システム監視
稼働環境
稼働環境
稼働環境
稼働環境
ミドルウェア
ミドルウェア
ミドルウェア
ミドルウェア
O/S
O/S
O/S
O/S
仮想化基盤
仮想化基盤
仮想化基盤
仮想化基盤
サーバーHW
サーバーHW
サーバーHW
サーバーHW
ストレージHW
ストレージHW
ストレージHW
ストレージHW
ネットワーク
ネットワーク
ネットワーク
ネットワーク
個別設計; 高コスト; 長期間の構築
標準化; 低コスト; 迅速な構築
従来手法で個別設計
30
製品組込済みで省力化
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一般的にクラウドは仮想化基盤を提供するIaaS、仮想化基盤に加えてアプリケー
ション稼働環境を提供するPaaS、稼働可能なアプリケーションまで含めて提供する
SaaSに分類されます。このなかでPureApplicationは、PaaSに分類される製品で
す。
IaaSは柔軟性が高く従来と同様な運用ができる反面、個別に設計・構築すべき項
目が多く、コスト・メリットやシステム構築のスピードといったメリットは受けづらいとい
えます。PaaSはアプリケーション稼働環境(プラットフォーム)まで提供し、多くが自
動的に構成されますが、一方で従来とは異なった運用が求められたり、利用可能
なソリューションが限られたりといった側面があります。SaaSはすぐにアプリケーショ
ンを使い始めることができますが、一方で利用可能なAPIが限定されたり、企業シス
テムがSaaSベンダーにロックインされてしまい今後の移行の柔軟性を失うといった
懸念点もあります。それぞれのメリット、デメリットを踏まえた上で、最適なソリューショ
ンを選択する必要があります。
30
PureApplication Systemの効果と事例
31
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さいごに、PureApplication Systemの効果と事例についてみていきます。
31
PureApplication は抜本的な変革を実現
システム基盤構築・管理のライフサイクル (一般例)
IBM PureApplication System
据付・設置
構成の決定
据付・設置
7日
60 ~ 90 日
インフラ構築
構成の決定
60 ~ 90 日
5日
人手による
継続的努力
32
管理、拡張
チューニング
アップグレード24時
間/365日
1 時間
Expert
Integrated
Systems
抜本的に変革
できないか?
運用
インフラ構築
4 時間
管理、拡張
チューニング
運用
アップグレード
システムによる統合・自律的管理
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PureApplicationはシステムのライフ・サイクルの抜本的な変革に寄与します。
従来、分散系のシステムでは、ネットワーク・スイッチからストレージ、プロセッサーに
至るまで細かなサイジングと仕様の検討、相性の確認など、要件定義段階で構成
を決定するまでに数ヶ月かかることが通常でした。これがPureApplicationでは数日
になります。そもそも選択できるものが少ないからです。仮想化基盤以下は全て
IBMがこれまでの経験と知見を踏まえ、ベストと考えられる組み合わせで構成を組
み冗長化を行っていますので、ユーザーはIA系かPower系か、今後のシステムとし
てどれだけCore数が必要かを判断するだけです。
マシンがデータセンターに搬入されてからの据付、設置もこれまでは基盤チームが
データセンターで1週間ほど作業をすることが必要でしたが、PureApplicationでは
キッティング、ケーブリングまで行い、IBMでテストを行ったうえで出荷されてきます。
お客様が実施する物理的作業はお客様データセンターへとネットワークをつなげる
点のみです。このため、データセンターにマシンが搬入されて、電源を入れてから
わずか4時間で、パターンのデプロイが可能になります。
そして仮想化基盤上でのシステム・インフラ構築です。従来は各システム環境の構
築作業に数週間から数ヶ月かかることがありました。これがパターンをデプロイする
方式であれば、1時間程度で終了します。スクリプトでのカスタマイズや追加でのコ
ンポーネントの導入が必要な場合には、最初は多少時間がかかるかもしれません。
しかし、一旦パターンができてしまえば、環境の構築にかかる時間は劇的に減らし
ていくことが可能です。
32
PureApplicationの工数削減効果
‰
IBM社内での工数削減効果 試算
工数(人時)
10000
9612 時間
デプロイメント
インシデント・キャパシティ管理
アセット管理
セキュリティ管理
変更管理
5000
76%
の削減
2302 hrs
ƒデプロイメント
ƒ 高速なパターン・デプロイメント
ƒ 全自動構成
ƒ 事前統合された管理ソフトウェア
ƒインシデント・キャパシティ管理
ƒ 一元化されたモニタリング
ƒ 統合コンソールからのログアクセス
ƒ 自動スケーリング
ƒ インテリジェント管理 ヘルスポリシー
によるヘルス管理
ƒアセット管理
ƒ 製品ライセンス使用状況のトラック
ƒセキュリティ管理
ƒ 統合されたアクセス制御機能
ƒ変更管理
0
従来型
システム開発
PureApplication による
システム開発
PureApplication System 管理ライフサイクルにおける労働時間の削減ケース・スタディー
- 76のシンプルなデプロイメント・パターンのワークロードを含む
33
ƒ 仮想イメージによる標準化
ƒ パターン内の仮想イメージ間
の関係を可視化
ƒ 必要なサーバーに修正適用の自動化、
スケジュール化
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こちらはPureApplication(96Coreモデル)によるシステム開発と、9台のブレード
(144Core)による従来型のシステム開発で、72種類のワークロード(システム)を構
成した場合の工数削減効果を、IBM内で検討したものです。各システム 1720ペー
ジ/秒のトランザクションを捌くことができるシステムを想定してます。実際にどこまで
の工数削減効果が得られるかはシステムによって異なりますが、デプロイメントやイ
ンシデント管理、変更管理などで大きな効果が得られることが分かります。
*Note: Do It yourself used 9 blades (144 cores). IBM PureApplication System
used 3 nodes (96 cores). Each system has the capacity to run 72 workloads
where each workload can sustain a peak throughput of 1720 page elements
per second.
This is an IBM internal estimated labor study based on modeling customer
data on IBM hardware and software solutions and on competitor converged
solutions designed to replicate typical IBM customer usage in the
marketplace. It is not a benchmark. As such, customer applications,
differences in stack deployed and other systems variations may produce
different results and may vary based on actual configuration, applications,
specific queries and other variables in a production environment based on
published standard labor rates for IT staff.
33
事例1:国内 製造メーカー
システム構築・管理のリソースを 業務アプリケーション開発へシフト
‰
ビジネス課題
“Internet of Things” から送られてくる
ビッグデータを活用したアプリケーションの基盤
€ 連休など季節要因でシステム負荷状況変化が大きい
€
‰
ソリューション
€
‰
PureApplicationに含まれるWebSphere ASおよびDB2を
アプリケーション基盤として活用
効果
パターンによるシステム構築時間の短縮
パターン利用により削減できたシステム構築・運用の人員・リソースを
ビジネス・アプリケーション開発に振向ける
€ 伸縮可能モード利用により負荷状況変化に自動対応
€
€
‰
今後の展望
パターンによるシステムの再現性を活用、
使用していない週末に開発環境は解放、柔軟に開発環境と本番環境のリソースを融通
¾ パターンを活用した海外展開も視野に
¾
34
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それではお客様の事例について見ていきたいと思います。
まずは、国内の製造メーカーのお客様の事例です。デバイスから送られてくるビッ
グデータを活用したアプリケーションの基盤として、PureApplicationに含まれる
WebSphere AS および DB2を利用されています。
お客様にはパターンによるシステム構築時間の短縮と運用負荷の軽減を高く評価
いただき採用いただきました。お客様はパターン利用により削減できたシステム構
築・運用の人員、リソースを、お客様のコア・ビジネスとなるアプリケーションの開発・
強化に振向けようとされています。またこのお客様のアプリケーションは、その特性
上、季節要因などでシステム負荷状況の変化が大きいアプリケーションであり、連
休などの負荷ピーク時には、伸縮可能モードを有効に活用して負荷状況に対応さ
れようとしています。
また、パターンによるシステムの再現性を活用し、平日は開発用にリソースを利用し、
開発作業を実施していない週末には開発システムを停止や保管(CPUリソースな
どの割当を解除)することによって、本番環境リソースに融通するような運用もこれ
から検討されようとしています。
このシステムでは、ユーザーに関するデータも取り扱うため、海外でのサービスの
提供には、それぞれの法律に従いデータの保持に関する制約などもあるとのことで
す。このため、海外でサービスを展開するには海外拠点にシステムを別途構築する
必要があるのですが、その場合にも日本で開発運用しているパターンをエクスポー
トすることによって、クイックにサービスを開始されようとしています。
34
事例2:海外 大手生命保険会社
ビジネス・インテリジェンス(BI)環境 構築時間を数か月から数十分に削減
‰
ビジネス課題
€ IT部門とマーケティング部門が
Webサイト活用戦略の全面見直しを決断
€ 利用中のIBM Unica Campaignを更に有効活用するために
IBM Cognosシリーズを導入して連携を企図
€ いかに迅速に、連携ソリューションをマーケティング部門に提供できるかが、
スピードが重視されるビジネス環境においては大きな課題
‰
ソリューション
€ PureApplication上でBusiness Intelligenceパターンを利用し、
ビジネス・インテリジェンス環境を短時間で構築
‰
効果
BIシステムの再構築には平均で9か月かかると試算
„ PureApplicationとBIパターンによる事前検証にて、34分で環境を構築
„ 事前検証環境における7仮想サーバーに対する15分での修正適用を高く評価
€ お客様のマーケティング部門はコス削減と期間短縮の両面で有効であることを確信
„ 既存システムを置換え、約4,000ユーザーが利用する全レポート機能をIBM Cognos BI
へ移行
€
35
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次に海外の大手生命保険会社様の事例です。
こちらのお客様は、もともとIBM Unica Campaignという製品を既存システムでご利
用いただいていました。この製品をより効率的に活用するためにIBM Cognosシ
リーズの製品を導入して連携を考えら得れていました。お客様はいかに迅速に連
携ソリューションをマーケティング部門に提供できるかが重要であると考えていらっ
しゃいました。
このためPureApplicationのBusiness Intelligenceパターンを利用して、ビジネス・
インテリジェンス・システムを短期で構築できることを、事前検証においてお客様に
実際に示しました。お客様は通常は数ヶ月かかると考えられていたBIシステムが、
事前検証環境とはいえ34分程度で構築できたことを高く評価いただき、ご採用い
ただきました。またこの際に、製品Fixの適用に関しても短時間で適用できたことも、
ご評価いただいたポイントでした。
このお客様は、既存システムを置換え、約4000ユーザーが利用する全レポート機
能を、PureApplication上に構築された IBM CognosのBusiness Intelligence環境
へと移行されています。
35
事例3:海外 大手保険・金融グループ
PureApplicationで統合された WebSphere Portal基盤を構築
‰
ビジネス課題
企業グループ内のITサービス・プロバイダーとしての役割
現状、ITリソースの多くをMWレイヤーの
時間のかかる管理と保守作業に費やす
€ 複雑化するビジネス・アプリケーションと
一貫したユーザー体験提供のため、
総合的なデジタル・ストラテジーを制定
€
€
‰
ソリューション
総合的なデジタル・ストラテジー実現のため、
2台のPureApplication Systemsを採用
€ WebSphere Portalパターンを利用し、
WebSphere Portalの一環した柔軟なデリバリーを実現
€
‰
効果
複雑なアプリケーションの構築に必要な時間を
従来の週単位から時間単位に短縮
€ デプロイメント自動化と自動プロビジョニングにより、管理保守コストの削減に貢献
€ ビジネス戦略を早期実現を可能にする基盤として貢献
€
36
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こちらは、海外の大手保険・金融グループの事例です。このお客様は企業グルー
プ内でITサービス・プロバイダーとしての役割も担っていました。現状、MWレイ
ヤーの時間のかかる管理と保守作業にITにかけるリソースの多くを費やしていまし
た。これから、ますます複雑化するビジネス・アプリケーションの状況と、エンド・ユー
ザーへの一貫したユーザー・エクスペリエンスの提供のために、改めて総合的なデ
ジタル・ストラテジーを立案・検討されていました。
お客様はこのストラテジーを早期に実現するために2台のPureApplicationをご採
用し、まずWebSphere Portalパターンを利用して企業ポータル環境を整備されま
した。
お客様はシステム構築に関する時間的短縮のほかに、デプロイメント自動化とプロ
ビジョニングによる管理保守コストの削減効果を評価頂いています。
36
PureApplication Systemのバリュー
+
仮想化
専門家の高度な
知見を実装
標準化
+
自動化
=
コスト
削減
利便性
向上
設計段階から
徹底的に統合
スピード
変化への対応
煩雑な作業からの解放
コストの削減
ITを、もっと手早くカンタンに。
37
© 2013 IBM Corporation
最後にまとめです。
PureApplicationは、垂直統合型システムとして、専門家の高度な知見をあらかじ
め実装し、設計段階から徹底的な統合が行われた製品です。既に多くのお客様が
取組まれている「仮想化」に加え、パターン・デプロイメント技術により「標準化」と
「自動化」を徹底的に推し進め、本来お客様がクラウド環境に求めていたコストの削
減効果、利便性の向上、ビジネスへの即応性を実現する製品です。
左下にあるPureApplicationのロゴを見てみてください。3つのPureSystemsの特
徴に加え、ビジネスとITを回すサイクルがロゴの中心にあります。まさに
PureApplicationはビジネスで求められた要求をITに反映し、ITで得られた知見を
ビジネスに反映する、そしてそのサイクルを回していくための製品であることが分か
ります。
PureApplicationを活用するためには、従来と考え方を変えないといけない点も多
いかもしれません。プロジェクトのあり方、組織のあり方も、より全体最適を考えた形
でないと対応が難しいかもしれません。しかし、それはPureApplicationだけではな
く、いかなるクラウドを利用する場合でもいえることです。
今後ますますモバイルやソーシャル、ビッグデータなどの領域のビジネスへの活用
が進み、われわれはSystems of Engagement、Internet of Thingsの領域へと歩
を進めざるを得ません。もうすでに、従来型のアプローチだけでは対応しきれない
世界がはじまっているのです。今後のITシステムのあり方も考えた上で、
PureApplicationについてご検討頂きたいと考えます。
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