Comments
Description
Transcript
IT 支出の最適化に向けて アプリケーションポートフォリオ管理のご紹介 日本
IT支出の最適化に向けて アプリケーションポートフォリオ管理のご紹介 日本IBM(株) ソフトウェア事業部 Rational事業部 © 2012 IBM Corporation 内容 ポートフォリオ管理の概要 FocalPointを使用したポートフォリオ管理 2 © 2012 IBM Corporation 売上高に対するIT予算比率および戦略投資比率の経年変化(2001~ 2010年度) IT予算が伸び悩むなか、戦略投資の配分が下がっています。 つまり、システム保守などのコストが大半を費やしており、その配分は増えています。 3 © 2012 IBM Corporation 課題:戦略領域への不十分な投資と俊敏性の欠如 戦略領域への投資 – IT予算が削減される中にあっても、保守作 業はかなりの割合の予算を消費し、新し い投資を抑制してしまっている 20% ビジネスの俊敏性向上 – 複雑に関連したアーキテクチャー、保障さ れない複雑性、テクノロジーの拡散が変革 への俊敏性を奪っている 戦略的計画立案能力 – 実現性のある戦略計画が立案できない – クラウド、モバイル、法令順守、M&A、 企 業会計基準 80% リスク削減と保守性向上 – 団塊世代の大量退職によるスキル継承不 足、廃れたテクノロジーの継続利用 4 © 2012 IBM Corporation 4 アプリケーションポートフォリオ管理の定義 アプリケーションの方向性(投資、統合、最適化、廃止など)を、IT戦略 と整合をとって決定するための継続的な分析活動 得られる効果: 得られる効果 ・アプリケーションポートフォリオをビジネス戦略に合致させる ・コストを削減し、価値を最適化する ・導入スピードと、市場への投入スピードを加速する ・テクノロジー、人材に関連するリスクを減らす ・シェアドサービスを導入する ITリソースの消費状況を可視化し、ビジネスリーダーに理解できるようにすることは、健全なビジネス判断、即ちどのよ うに価値のあるビジネスにリソースをシフトすべきかという本質的な議論を可能にする – Define “Application” Based On Your Content To Avoid False Starts In Your Rationalization Efforts, Forrester Research, Inc., January 26, 2011 5 © 2012 IBM Corporation これからのアプリケーションポートフォリオ管理 いままでのアプリケーションポートフォリオ 何を管理しているのか? 何を管理しているのか どのくらいコストが発生? どのくらいコストが発生 リスクは何? リスクは何 6 これからのアプリケーションポートフォリオ どこでコスト削減可能? どこでコスト削減可能 どこに投資すべき? どこに投資すべき どうやってリスクを減らす? どうやってリスクを減らす © 2012 IBM Corporation ツールによる評価指標・分析手法の確立と素早い可視化の支援 収集した情報を、プリセットされた各種指標数値として入力すると、分析に必要な情報が自動でグラフ化される ある指標数値の変更が与えるインパクトをリアルタイムに分析可能で、オポチュニティー同定にかかる時間を短 縮する 最終的に投資対効果を伴ったプロジェクトロードマップとして可視化可能で、迅速な意思決定をサポートする 情報収集 分析・オポチュニティー同定 BAO BAO Invest Invest Business Businessagility agility Security Security//Risk Risk Upgrade Upgrade Modernize Modernize Convert Convert Consolidate Consolidate Reduce Reduce Rehost Rehost アプリケーション 基礎情報 Dat a Col lect ion Cu sto me r Ins igh t an d An aly Im tic ple s me Retire Retire ビジネス 整合性 Pla n 意思決定 Outsource Outsource Discontinue Discontinue nt プロジェクト投資対効果 Text Text Text Title Text Text IT 整合性 Text $16,0 $158, $25/ $100/ $450/ 00 000 $241,0 per 00 per defe defec defec per ct t defec defec defect t t t Input Analyze Smarter APM (Focal Point) Output IT コスト プロジェクト 財務情報 7 プロジェクトロードマップ作成 © 2012 IBM Corporation アプリケーション評価指標 内容 ポートフォリオ管理の概要 Rational FocalPoint を使用したポートフォリオ管理 – ケーススタディ 8 © 2012 IBM Corporation シナリオ背景 – JK エンタープライズ(JKE) JKEは、製品販売と金融の大手で、小売、中小企業、法人顧客を相手としたビジネ スを行っている • オフィス:4ヶ国400拠点 • 本社機能:2 拠点 • 売上高:$1.4B (¥1400億) • アプリケーション数:1600 (内400は全く管理されていない) • カスタマーセンター:210 • 販売拠点(リモート):370 • コールセンター:4、データセンター:6 • 従業員:8,000 多様化の一環として、「銀行業への進出」戦略を実現するために、近年複数の投 資銀行を買収した。結果、IT資産、業務プロセス、アプリケーションに多くの重複が 生じている JKEは、新しい戦略的分野への投資を実現するため、重複状態を減らし、現行シ ステムの保守コストを削減したいと考えている。 9 © 2012 IBM Corporation JKEの課題 JKEは、度重なる統合により、アプリケーション情報を統一されていないフォーマットで収集していた ため、評価基準がばらばらで、情報のApple to Appleの比較が難しい状態であった また、管理サイクルがうまく回っておらず、人手がかかっている割には情報の精度が低く、意思決 定材料としてうまく機能していない状態でもあった FocalPoint を使用したアプリケーション・ポートフォリオ管理によって、 JKEがどのようにアプリケーション・ポートフォリオを可視化し、 最適化の意思決定材料として利用して行ったのかを見ていきます。 10 © 2012 IBM Corporation アプリケーション・ポートフォリオ管理 ワークフロー LOB代表など 分析者 アセス対象の スコープ決定 プロジェクトの 提案 ビジネス要求、 プロジェクトの 提案 アーキテクト アプリケーション の棚卸 アプリケーション オーナー アプリケーションの 評価(スコア化) ビジネス目標、ビジ ネス優先度の設定 意思決定者 (ステコミ) アプリケーションの 詳細な評価 実施状況 の確認 評価のレビュー (評価対象の絞り込み) プロジェクト提案の 評価、分析、見積 優先度付と実施判断 プロジェクトの実施 PM/PMO/IT部門 11 © 2012 IBM Corporation アプリケーション・ポートフォリオ管理 ワークフロー ①アセス対象のスコープ決定 シナリオ概要 分析者 アセス対象の スコープ決定 アプリケーション の棚卸 アプリケーションの 評価(スコア化) ビジネス目標、ビジ ネス優先度の設定 意思決定者 (ステコミ) ビジネス要求、 JKEにおけるアプリケーション数は多く プロジェクトの プロジェクトの 提案 複雑であり、一度に全ての影響分析す 提案 ることは現実的でありません。限られ た時間の中で早期に効果を刈り取るた めにも、最もコストとリスクの削減に効 果のある分野を初期分析スコープとし て決定したいと考えています。 アーキテクト アプリケーション オーナー LOB代表など アプリケーションの 詳細な評価 Evelyn(エンタープライズアーキテクト) は、FocalPointの分析ビューを使用し、 アプリケーションポートフォリオの初期 実施状況 分析スコープに対するいくつかの洞察 評価のレビュー の確認 (評価対象の絞り込み) を得た。結果として、いくつかのRisk関 プロジェクト提案の 連アプリケーションを最適化の候補とし 評価、分析、見積 て選定し、次の詳細分析へとつなげる 優先度付と実施判断 こととなった。 プロジェクトの実施 PM/PMO/IT部門 12 © 2012 IBM Corporation ①アセス対象のスコープ決定 ポートフォリオ別のアプリケーション数の調査 5 14 Risk Controlポートフォリオに 属するアプリケーション数は14 6 6 Evelynはリスク管理ポートフォリオアプリケーションの数が、他のポートフォリオに比べて際立って 多いことに気づきました。 © 2012 IBM Corporation ①アセス対象のスコープ決定 カテゴリ別のアプリケーション割合の調査 Tactical Strategic Tactical、Legacyをあわ せると69%を占める Legacy Strategic: Strategic: 長年にわたって価値を提供してきたアプリケー 長年にわたって価値を提供してきたアプリケー ション。JKEはさらにその価値を最大化させたい ション。JKEはさらにその価値を最大化させたい Tactical: Tactical: 各アプリケーションの移行期に、一時的な利用を 各アプリケーションの移行期に、一時的な利用を しているアプリケーション。JKEは、Tacticalアプ しているアプリケーション。JKEは、Tacticalアプ リケーションへの依存を最小化したい リケーションへの依存を最小化したい JKEにおけるアプリケーションの分布としては、Legacyと Tacticalの比率が多いことが分かり、ここに改善の機会がある と考えられます。 Legacy: Legacy: Strategic、Tactical以外。長年にわたって利用さ Strategic、Tactical以外。長年にわたって利用さ れてきた、あるいは買収によって引き継いだアプ れてきた、あるいは買収によって引き継いだアプ リケーションで、価値、機能について十分情報が リケーションで、価値、機能について十分情報が ない。JKEは今後の調査で、価値、機能を明確に ない。JKEは今後の調査で、価値、機能を明確に し、確実な分類をしたい分野 し、確実な分類をしたい分野 © 2012 IBM Corporation ①アセス対象のスコープ決定 カテゴリ/ポートフォリオ別のアプリケーション数の調査 Risk Controlポートフォリオにおい ては、Tactical、Legacyをあわせ ると80%を占める 更に、リスク管理ポートフォリオ内でのカテゴリ分布を見て見ると、LegacyとTacticalに分類される割合 が大きいことがわかります。 © 2012 IBM Corporation ①アセス対象のスコープ決定 カテゴリ/ポートフォリオ別の年間保守コストの調査 Risk Controlポートフォリ オにおける年間保守コス トの割合は、Tactical、 Legacyをあわせると68% を占める ポートフォリオ別の年間維持コストを見て見ると、コストの大半はLegacyとTacticalに消費されており、本 来投資すべきStrategic分野に十分投資できていないことがわかります。 © 2012 IBM Corporation ①アセス対象のスコープ決定 年間保守コストが多いアプリケーション調査 アプリケーション一覧から、年 間保守コストの高い順にソート アプリケーション別の財務情報を見たところ、ワースト1,2 にリスク管理ポートフォリオのアプリケーションがある ことが分かりました。Risk Controlに属するアプリケーションを初期分析対象とすることに決定します。 TBRI: •カスタム開発されたツール。リスク分類ツール。業界の経験則に応じたリスク項目を提供するレポートシステ ム •過去のM&Aにより引き継いだLegacyシステム Risk Charting: •パッケージ製品。リスク分類ツール。想定される脅威を数値化し、避けるべきリスク判断の意思決定支援シス テム •過去のM&Aにより引き継いだLegacyシステム © 2012 IBM Corporation アプリケーション・ポートフォリオ管理 ワークフロー ②アプリケーションの評価(スコア化)と評価のレビュー LOB代表など 分析者 現状レビューとアセス対象 アプリケーションの識別 アーキテクト アプリケーション の棚卸 アプリケーション オーナー アプリケーションの 評価(スコア化) ビジネス目標、ビジ ネス優先度の設定 意思決定者 (ステコミ) ビジネス要求、 プロジェクトの シナリオ概要 プロジェクトの 提案 提案 Evelynは、アプリケーション分析 をAdam (アプリケーションビジ ネスオーナー)に依頼します。 Adamはビジネス整合性、IT整 合性、リスクに関する判断基準 アプリケーションの に基づき、該当アプリケーション 詳細な評価 を評価します。 評価のレビュー (評価対象の絞り込み) ステコミは、Adamの分析結果を 実施状況 受け、アプリケーション最適化機 の確認 のために、Risk Control関連ア プロジェクト提案の プリケーションを更なる調査対 評価、分析、見積 優先度付と実施判断 象として選定しました。 プロジェクトの実施 PM/PMO/IT部門 18 © 2012 IBM Corporation ②アプリケーションの評価(スコア化)と評価のレビュー Business整合性 初期アプリケーション情報の入力 IT整合性 Score Score card card :: Business Criticality Business Alignment アプリケーションがどれだけビ アプリケーションがどれだけビ ジネスにとって必要不可欠か ジネスにとって必要不可欠か アプリケーションがどれだけビ アプリケーションがどれだけビ ジネスと整合をとっているか ジネスと整合をとっているか x Weight x Weight Σ アプリケーション別の 各種評価指標を数値化することで、 相対評価が可能となります。 (100) SLAや機能要件を満たさないこ SLAや機能要件を満たさないこ とが、どれだけビジネス上のリ とが、どれだけビジネス上のリ スクとなり得るか スクとなり得るか x Weight IT Alignment IT戦略と、利用テクノロジの方 IT戦略と、利用テクノロジの方 針にどれだけ整合しているか 針にどれだけ整合しているか x Weight IT Risk IT戦略実現に対してどれだけリ IT戦略実現に対してどれだけリ スクが存在するか スクが存在するか x Weight Business Risk Total Business Alignment Σ Total IT Alignment (100) © 2012 IBM Corporation ②アプリケーションの評価(スコア化)と評価のレビュー 年間保守コストの予定・実績調査 TBRI Risk Charting ¥2000万 Ticking Risk ¥1000万 Parameter Matrix ¥500万 「TBRI」、「Risk Charting」に関するコスト情報を調査したところ、他のアプリケーションに比 べて計画されているコストが高いことが分かりました。 ¥200万 © 2012 IBM Corporation ②アプリケーションの評価(スコア化)と評価のレビュー 初期アプリケーション情報の分析 悪い影響 良い影響 (Biz/IT Risk, Cost) (Biz Criticality, Biz/IT alignment) Total スコア Adamは、リスク管理に関わるアプリケーションのスコアを分析します。 ビジネス価値、IT価値、リスク、コストの観点からの定量化された指標が指し示すのは、Totalスコアの値としても、 Risk ChartingとTBRIの値が極端に悪いことでした。 © 2012 IBM Corporation ②アプリケーションの評価(スコア化)と評価のレビュー アプリケーション廃止に伴う影響分析 Total Total Annual Annual Cost: Cost: 現状から40% 現状から40% まで削減が可能 まで削減が可能 IT IT Risk: Risk: 現状から69% 現状から69% まで減らすことが可能 まで減らすことが可能 Business Business Risk: Risk: 現状から71% 現状から71% まで減らすことが可能 まで減らすことが可能 Business Business Criticality: Criticality: 92%を維持可能 92%を維持可能 Business Business Alignment: Alignment: 90%を維持 90%を維持 IT IT Alignment: Alignment: 94%を維持 94%を維持 Risk ChartingとTBRIを廃止した場合の効果を確認したところ、コスト、リスクを削減できる割合に比して、ビジネ ス、ITの整合性が保たれることが分かりました。 © 2012 IBM Corporation ②アプリケーションの評価(スコア化)と評価のレビュー 初期分析におけるTotal Biz/ITスコアとコスト分析 Silver Silver (Modernize) (Modernize) Gold Gold (Invest) (Invest) ① ② ③ Blue Blue (Retire) (Retire) Bronze Bronze (Reduce) (Reduce) さらに、アプリケーションを、Total Biz/ITスコアの切り口で分析したところ、以下の3つの洞察を得ました。 ①右上に存在する3つのアプリケーションはビジネス、IT的に価値を発揮している ②それ以外のアプリケーションは、何らかの施策によりもっと価値を高める必要がある ③特に、Risk ChartingとTBRIアプリケーションは廃止を検討する価値がある ステコミは分析の妥当性を認め、推奨案を定量的に提出することを求めた © 2012 IBM Corporation アプリケーション・ポートフォリオ管理 ワークフロー ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 LOB代表など 分析者 現状レビューとアセス対象 シナリオ概要 アプリケーションの識別 プロジェクトの 提案 ビジネス要求、 プロジェクトの提 案 アーキテクト Adamは、調査対象アプリケー ションの詳細情報を収集し、影 アプリケーション の棚卸 響分析した上で、アプリケー ションをどのように変更したら アプリケーションの 良いのかをEvelynに提案した アプリケーション オーナー 評価(スコア化) アプリケーションの 詳細な評価 Evelynはステコミで判断できる よう、NPV,投資対効果の見積 もりを実施した ビジネス目標、ビジ ネス優先度の設定 意思決定者 (ステコミ) 実施状況 の確認 評価のレビュー (評価対象の絞り込み) プロジェクト提案の 評価、分析、見積 優先度付と実施判断 プロジェクトの実施 PM/PMO/IT部門 24 © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 詳細分析用アプリケーション情報提供 Deep Business Value Business Criticality How How critical critical is is the the application application to to the the business? business? Business Alignment How How well well does does the the application application align align with with the the business? business? Busines s Risk What What is is the the business business risk risk associated associated with with this this application application not not delivering delivering on on SLAs SLAs and and functional functional needs? needs? User Base How How many many users users are are using using the the application? application? Revenue Generating How How strongly strongly does does the the application application contribute contribute to to revenue revenue generation? generation? Customer Facing Is Is the the product product customer customer facing? facing? Deep IT Value x Weight x Weight Deep Business Value x Weight Σ Revenue Growth Potential What What ability ability does does this this application application have have to to contribute contribute to to future future revenue revenue growth? growth? x Weight x Weight How How well well is is this this application application aligned aligned with with the the IT IT strategy strategy and and technology technology stack? stack? IT Risk How How much much risk risk does does the the application application pose pose to to IT IT success? success? Defect Density x Weight x Weight IT Alignment (100) Dependency Factor SLA Compliance Skills Risk Code Complexity Maintainability Calculated. Calculated. Number Number of of defects defects divided divided by by application application size. size. IfIf this this application application has has an an issue, issue, how how many many applications applications are are impacted, impacted, and and how how seriously? seriously? To To what what extent extent is is the the application application meeting meeting agreed agreed to to SLAs? SLAs? What What risk risk are are there there of of loosing loosing or or not not having having critical critical skills skills for for evolving this application? evolving this application? Showcases complexity, such Showcases complexity, such as as Halstead Halstead complexity. complexity. Produced Produced by by Application Application Analytics tool. Analytics tool. How easy is it How easy is it to to maintain maintain this this application? application? x Weight x Weight x Weight Deep IT Value x Weight x Weight Σ (100) x Weight x Weight x Weight アプリケーションの詳細な情報の収集 ①ビジネスに関しては、売上高への貢献度や、顧客が利用するアプリケーションかどうか ②ITに関しては、SLAの遵守率、スキルリスク、Issue発生数 © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 ② ① ①詳細分析用の情報を元に比較分析をします。Risk ChartingとTBRIのスコアの悪いことを再確認し、ユーザと開 発チームにアプリケーション廃止による影響確認会議を開催します。 ②検討会議の結果、GMFS Risk Control (SAP Business Object 6.0)が置換えの候補とされた。しかしながら、 GMFS Risk Controlはテクニカルリスクを抱えており、最新にすることでRisk ChartingとTBRIの機能補完が可 能であることが分かった。またJKEにとって懸念となっていたガバナンス、リスク、コンプライアンスに関する戦略 的機能を追加できることも分かりました。 © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 アプリケーション変更推奨案の設定 施策の推奨 推奨コメント 推奨として以下2案をステコミに上申することとしました ①GMFS Riskを業務の代替先とするだけでなくUpgradeも実施 ②GMFS Riskを業務の代替先とするだけにとどめる 施策に相当する、「Upgrade」と「Wrap」にチェックを入れ、オプションをコメントした © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 (補足)アプリケーション変更推奨案の設定 本ケーススタディーにおける4象限の分類と、プリセットされた13種類の施策のマッピング Classification Gold (Invest) Silver (Modernize) Bronze (Reduce) 施策 As-is Upgrade Re-tool Purchase Lease Rehost Convert Refactor Rewrite Wrap Offshore Consolidate Blue (Retire) 施策具体例 現状を維持する 機能や性能の向上、改善を図るためにシステムをバージョンアップさせる 利用アプリケーションを 変更する 新規システムを購買する システムをリースする プラットフォームとなるH/Wのみを移行する データやプログラムを他のデータ形式に変換する 機能を担保したまま、保守性向上のためにプログラムソースコードを書き直す ロジックは従来のまま、オープン系のプログラミング言語でアプリケーションのソースコードを書き直す 他の業務をカバーする システム開発などの業務を海外企業、または海外の現地法人などに委託する 各拠点に分散して設置されているサーバーを、物理的にデータセンターや本部などに集約して一括管 理できるようにする システムを廃止する Discontinue © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 推奨プロジェクト案の作成 ① ② プロジェクトのオプション オプションの概略 ①Retire TBRI and Risk Charting - Option 1 GMFS Risk Controlを最新バージョンにUpgradeし、Risk Chartingと TBRIを廃止する ②Retire TBRI and Risk Charting - Option 2 GMFS Risk Controlは既存のバージョンのままとし、Risk Chartingと TBRIを廃止する GMFS Risk Controlは、成熟したアプリケーションで、最新化することによってビジネス上重要な機能を充実させる と共に、将来に向けてのスケーラビリティーを確保しておきたいと考えています。そこでプロジェクトとして実際に承 認をもらうため、上記の2つのオプションをプロジェクトとして提案します。 © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 プロジェクト財務情報の入力 ① ② ③ ⅰCosts S/Wライセンス費 H/Wライセンス費 開発費 サービス費 その他費用 ⅱBenefits S/Wライセンス費(余裕分) H/Wライセンス費(余裕分) その他費用(余裕分) ⅲNet Cash ⅱ-ⅰ Flow 割引率 10% リスクを考慮した投資対効果を分析するため、2つのプロジェクト財務情 報を、3つのケースに分けて入力します。 ①Bad:最もプロジェクトがうまく運営できなかったケース ②Expected:プロジェクトが想定通り運営できたケース ③Good:最もプロジェクトがうまく運営できたケース © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 プロジェクト財務情報の入力 ①Bad ②Expected ③Good 10 入力された財務情報から、例えば開発コストは上記グラフのように確認できます。上の線は開発費 が予想を超えて最も高かった場合、真ん中が予想通り、一番下が最も安かった場合を示しています。 © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 NPVと投資対効果の分析 Option Option 11 (Upgrade) (Upgrade) 99%以上の確率で 利益を生む 想定ROI 想定ROI (3年) (3年) 183% 183% ①Bad ②Expected ③Good Option Option 22 (Non-Upgrade) (Non-Upgrade) 72%の確率で利益を 生むが、28%の確立 で損失を生む 想定ROI 想定ROI (2年) (2年) 120% 120% ①Bad ②Expected ③Good 全てのコストと利益情報を入力した後、プロジェクト全体のNPVについて調査します。 ①モンテカルロ法により、各ケースの発生期待値が2項分布表示される ②各ケースにおける利益に期待値を乗じた数値を確認することで、Option1の優位性を理解した ③ROIに関しては、緑Boxの内容を確認できた © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 プロジェクト効果の確認 Cost Opt 1> Opt 2 NPV Opt 1> Opt 2 Business Value Opt 1> Opt 2 NPV以外の効果も含めた2つのプロジェクトオプションを比較した。オプション1は、コストではオプション2に劣ってい るものの、ビジネス価値、NPVの価値が大きく、相対的に優位にあることが判断できた。 © 2012 IBM Corporation ③アプリケーション変更による影響分析とプロジェクトの提案 ステコミでの最終レビュー (プロジェクトロードマップ) 青バー:プロジェクト期 間 赤バー:効果刈取期間 青平面:最悪ケース のコストの積み上げ Original Plan 赤線:プロジェクト予算 の積み上げ Revised Plan Evelynは最後にロードマップを説明した。今回調査したもの以外にも予定されたプロジェクトがあり、 予算制約のある中で同時期に並行して実行するにはリスクが高いことを説明した。「Migrate applications to EGL/Java」のプロジェクトの優先順位が比較的低かったため、開始時期を遅らせ、 最悪のケースでも予算を大幅に上回ることのないスケジュールを提案し、ステコミに承認された © 2012 IBM Corporation まとめ このケーススタディにおいて説明したのは: – アクションをとるべきアプリケーションの分析と評価手法 – ポートフォリオ変革のためのプロジェクト機会の創出、比較、採用の方法 – プロジェクトの承認にいたるまでの、ロードマップ作成方法 Rational FocalPointは: – アプリケーションを評価するためのノウハウが含まれています – アプリケーション・ポートフォリオ管理に熟練した専門家でなくとも、ツールにプリセットされた分 析の切り口や判断基準を効果的に利用することができます – ビジネスやITの戦略、方針にもとづいた判断が可能です – 一部のアプリケーションの一覧があれば、すぐにアセスを開始することができます 35 © 2012 IBM Corporation 詳細情報は… 追加情報源として: APM whitepaper Empowering the CIO APM reference stories: North American Bank , Global Conglomerate Additional APM content including whitepapers, demos, podcasts… available from: developerWorks http://www.ibm.com/rational http://www.ibm.com IBM Redbooks®: http://www.redbooks.ibm.com/ 36 © 2012 IBM Corporation Learn more at: IBM Rational software IBM Rational Software Delivery Platform Process and portfolio management Change and release management Quality management Architecture management Rational trial downloads Leading Innovation Website IBM Rational TV IBM Rational Business Partners © Copyright IBM Corporation 2008. All rights reserved. The information contained in these materials is provided for informational purposes only, and is provided AS IS without warranty of any kind, express or implied. IBM shall not be responsible for any damages arising out of the use of, or otherwise related to, these materials. Nothing contained in these materials is intended to, nor shall have the effect of, creating any warranties or representations from IBM or its suppliers or licensors, or altering the terms and conditions of the applicable license agreement governing the use of IBM software. References in these materials to IBM products, programs, or services do not imply that they will be available in all countries in which IBM operates. Product release dates and/or capabilities referenced in these materials may change at any time at IBM’s sole discretion based on market opportunities or other factors, and are not intended to be a commitment to future product or feature availability in any way. IBM, the IBM logo, the on-demand business logo, Rational, the Rational logo, and other IBM products and services are trademarks of the International Business Machines Corporation, in the United States, other countries or both. Other company, product, or service names may be trademarks or service marks of others. 37 © 2012 IBM Corporation