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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書 日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社 © 2011 IBM Corporation

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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書 日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社 © 2011 IBM Corporation
IBM Workload Deployer V3.1
冗長化 構成手順書
日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社
© 2011 IBM Corporation
IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
メンバー







2
ISE Webプラットフォーム開発
ISE Webプラットフォーム開発
ISE Webプラットフォーム開発
ISE Webプラットフォーム開発
ISE Webプラットフォーム開発
IBM WebSphere事業部.第一CTP
IBM WebSphere事業部.第一CTP
清水
岩田
太田
佐藤
今関
達見
大脇
宣行
英子
智之
なみえ
靖一郎
圭介
李奈
© 2011 IBM Corporation
IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
Disclaimer
3

この資料は日本アイ・ビー・エム株式会社ならびに日本アイ・ビー・エム シス
テムズ・エンジニアリング株式会社の正式なレビューを受けておりません。

当資料は、資料内で説明されている製品の仕様を保証するものではありま
せん。

資料の内容には正確を期するよう注意しておりますが、この資料の内容は
2011年12月現在の情報であり、製品の新しいリリース、修正などによって動
作/仕様が変わる可能性があるのでご注意下さい。
© 2011 IBM Corporation
IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
目次






4
IWDの冗長構成について
IWD冗長構成の仕組み
冗長化構成の流れ
冗長化構成手順
障害後の復旧手順
まとめ
© 2011 IBM Corporation
IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
IWDの冗長構成について

IWD冗長化の必要性


IWDは、プライベートクラウド環境をマネージする重要なコンポーネントです。仮に
IWDに障害が発生すると、イメージやパターンの管理含め、インスタンスの制御
が行えない状態になってしまいます。
IWDの冗長構成
IWDでは、このような事態に対処するために2台のIWDで冗長構成をとることがで
きるようになっています。冗長構成をとると、一方がマスター、もう一方がスレーブ
として動作するようになります。マスターに障害が発生すると、スレーブがマス
ターに昇格し、機能提供を行うようになります。
 構成のためには、Floating アドレスと呼ばれるIPアドレスを用意する必要がありま
す。管理クライアントはこのFloating アドレスに対してアクセスを行います。Fail
Over発生時には、この Floatingアドレスが付け替えられます。

Floatingアドレス
マスター側のIPアドレス
IWD Master
5
障害発生で付け替え
Floatingアドレス
スレーブ側のIPアドレス
IWD Slave
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
IWD冗長構成の仕組み

生死監視
2台のIWDのうち、スレーブとして動作しているIWDが定期的にマスター側にPing
を送信し、応答を確認しています。これが途切れるとFail Overが発生します。
 Pingが途切れてFail Overが発生するまでの時間は、構成時に指定することが可
能です(P12参照)。






6
あまりに短いと誤検知によるFail Overが発生する可能性が生じ、逆に長いとFail Over
までの時間(=アクセス不可時間)が長くなります。誤検知が発生しない範囲でできるだ
け短い値(数十秒~数分)が設定値の目安になります。
Fail Overは、Pingが2回断絶すると開始されます。
Pingは、送信してから応答がなく失敗であると判断するのに10秒かかります。よって、
10秒×2を予めFail Over開始までの時間として見込んでおく必要があります。
上記のPingIntervalで指定した秒数を掛けることで、Fail Over開始までの全体時間を見
積もることができます。最終的には、
(10秒+インターバル)×2回
がFail Over開始までの時間ということになります。仮に10秒をPingIntervalに指定すると、
(10秒+10秒)×2 = 40秒 がFail Over開始までの時間となります。
また、Fail Over開始後に、旧スレーブ(新マスター)側で関連プロセスを起動しま
すので、Fail Over開始から管理コンソールにアクセス可能になるまでに更に数分
を必要とします。(実測では、PingInterval10秒の設定で障害発生から管理コン
ソールがアクセス可能になるまでに3分50秒程必要としました。)
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
IWD冗長構成の仕組み

データの同期

IWDを冗長構成にすると、構成時にディスクパーティションレベルでの同
期が行われます。同期が取られた後、マスター側のディスクに発生した
書き込みは、全てスレーブ側に伝達され同じように書き込みが行われま
す。

データ同期には大量のトラフィックが発生する事になります。データ同期
用に専用のNWを用意することが推奨されます。
初回データ同期には、7~8時間を必要とします。一見停止しているよう
に見えますが、途中操作を行わないよう注意します。この間、IWDの管理
コンソールへはアクセスすることができません。

7
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
IWD冗長構成の仕組み

障害時の自動 Fail Over


手動による Fail Over

8
スレーブ側IWDは、マスター側の障害を検知し自動的にFloating アドレス
を付け替え、サービスを開始します。
同期が取れている状態から、手動で強制的にFail Overを発生させる事も
可能です。
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
冗長化構成の流れ



以下の流れで冗長化構成を行います。
構成例として、次頁に示す冗長構成をとることとします。
ステップ1


IWD #2 standalone
マスターを構成します。
IWD #1 Master
IWD #2 standalone
IWD #1 Master
IWD #2 Slave
ステップ3

9
IWD #1 standalone
ステップ2


IWDを用意し、構成およびそれぞれの
IPアドレスを確定します。
スレーブを構成します。
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
サポートされるIWD冗長構成
Slave側からPingを送信し、応答を確認
Admin client
(Browser)
Master/Slaveが固有で持つIPアドレスと
は別に、Floating アドレスが別途必要
ESX
mgt
ping
192.168.12.139 (Floating)
192.168.12.138
サービスNWセグメント
192.168.12.137
IWD Master
IWD Slave
192.168.11.138
192.168.11.137
データ送信
eth
データ同期専用NWセグメント
Master側からディスク書き込みデータを常に送信し、
同期をとっている
データ同期用のセグメントとして、専用のNWセグメ
ントを用意することを推奨
※ 現状では、冗長化構成ではデータ同期専用セグメント + サービスとして利用するNWセグメントの2つのインターフェースの使用のみサポートしていますが、今
後のリリースにおいて複数のNWインターフェースを利用できるよう、改善予定です。
10
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
冗長化構成手順 – ステップ1

ステップ1


IWDを用意し、構成およびそれぞれの
IPアドレスを確定します。
IWD #1 standalone
IWD #2 standalone
以下の情報を用意する必要があります。
データ同期を行う スレーブ/マスター IPアドレス
 Ping送受信を行う スレーブ/マスター IPアドレス
 クライアントから管理通信を行うFloating IPアドレス

※データ同期とPing送受信は同じアドレスで兼用することも可能ですが、大量のデータ送受信が発生するため、別のセグメントでの構成が推奨されます。

アドレスが設定された状態にしておきます。

以下を設定します。



11
データ同期を行う スレーブ/マスター IPアドレス
Ping送受信を行う スレーブ/マスター IPアドレス
Floating アドレスについては、冗長構成が完了した段階で自動的に構成されます
ので、この時点では特に設定は必要ありません。
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
冗長化構成手順 – ステップ2

ステップ2


マスターを構成します。
IWD #1 Master
IWD #2 standalone
マスター側IWDに直接SSHにてログインするか、もしくはシリアル接続コンソールターミナルで、以
下のコマンドを入力します。
Console> startHA -mode=master -masterIP="192.168.12.138" -slaveIP="192.168.12.137"
-floatingIP="192.168.12.139" -masterSyncIP="192.168.12.138"
-slaveSyncIP="192.168.12.137" -pingInterval=10


※ 検証時においては、上記コマンドの終了まで、実測で1時間程かかっています。異常ではありません
ので、その間、コマンドの停止などは行わないでください。
コマンド投入後は、以下の様に表示されます。
HA setup is being started. Please do not interrupt. It will take a while ....
HA setup successful.
12
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
startHA コマンドのパラメータ

以下は、各パラメータの説明です。

-mode


-masterIP / -slaveIP


データの同期に使用されるIPアドレスペアを指定します。
-pingInterval

13
管理クライアントがアクセスするIPアドレスを指定します。 Fail Over時に付け
替えの対象となるアドレスです。
-masterSyncIP / -slaveSyncIP


ping送受信を行うIPアドレスペアを指定します。
-floatingIP


対象のIWDがマスターとなるか、スレーブとなるかを指定します。
スレーブ側から生死確認のpingを送信するインターバルを指定します。
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
冗長化構成手順 – ステップ3

ステップ3


スレーブを構成します。
IWD #1 Master
IWD #2 Slave
スレーブ側IWDに直接SSHにてログインするか、もしくはシリアル接続コンソールターミナルで、
以下のコマンドを入力します。
Console> startHA -mode=slave -masterIP="192.168.12.138" -slaveIP="192.168.12.137"
-floatingIP="192.168.12.139" -masterSyncIP="192.168.12.138"
-slaveSyncIP="192.168.12.137" -pingInterval=10


検証時においては、上記コマンドの終了まで、実測で7時間半程かかっています。異常ではありませんの
で、その間、コマンドの停止などは行わないでください。
コマンド投入後は、以下の様に表示されます。
Warning: Configuring appliance as slave... Data from master appliance will be copied to the disk. Interrupting this command
will put the disk in inconsistent state.
Type "yes" to continue.
yes
HA setup is being started. Please do not interrupt. It will take a while ....
HA setup failed: Bad floatingIP 192.168.12.139. floatingIP is not configured by master.
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
冗長化構成手順 – 構成の確認

正常に構成されていることを確認します。マスター側/スレーブ側IWD それぞ
れに直接SSHにてログインするか、もしくはシリアル接続コンソールターミナ
ルで、以下のコマンドを入力します。
Console> HAstatus

正常に構成されている場合、以下の様に出力されます。

マスター側
Appliance is in Master mode.

スレーブ側
Appliance is in Slave mode.
15
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障害後の復旧手順



NW障害が発生すると、Slave側がMasterに昇格しますが、Master側は依然
Masterのままの状態となってしまいます。
この状態からの復旧手順は、以下の様になります。
ステップ1


IWD #1 Master
IWD #2 Master
IWD #1 Slave
IWD #2 Master
ステップ2

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一方のIWDをSlaveとして再構成します。
Master/Slaveの構成となります。
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IBM Workload Deployer V3.1 冗長化 構成手順書
障害後の復旧手順 – ステップ1

ステップ1


一方のIWDをSlaveとして再構成します。
IWD #1 Master
IWD #2 Master
スレーブ側IWDに直接SSHにてログインするか、もしくはシリアル接続コンソールターミナルで、
以下のコマンドを入力します。
Console> startHA -mode=slave -masterIP="192.168.12.138" -slaveIP="192.168.12.137"
-floatingIP="192.168.12.139" -masterSyncIP="192.168.12.138"
-slaveSyncIP="192.168.12.137" -pingInterval=10


検証時においては、上記コマンドの終了まで、実測で7時間半程かかっています。異常ではありませんの
で、その間、コマンドの停止などは行わないでください。
コマンド投入後は、以下の様に表示されます。
Warning: Configuring appliance as slave... Data from master appliance will be copied to the disk. Interrupting this command
will put the disk in inconsistent state.
Type "yes" to continue.
yes
HA setup is being started. Please do not interrupt. It will take a while ....
HA setup failed: Bad floatingIP 192.168.12.139. floatingIP is not configured by master.
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冗長化構成手順 – 構成の確認

ステップ2


Master/Slaveの構成となります。
IWD #1 Slave
IWD #2 Master
正常に構成されていることを確認します。マスター側/スレーブ側IWD それぞれに直接SSHにて
ログインするか、もしくはシリアル接続コンソールターミナルで、以下のコマンドを入力します。
Console> HAstatus

正常に構成されている場合、以下の様に出力されます。

マスター側
Appliance is in Master mode.

スレーブ側
Appliance is in Slave mode.
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まとめ

IWDによるクラウド環境管理業務に可要性が求められる場合、
IWDを冗長化することを推奨。

非常にシンプルな手順で、IWDの冗長化が可能。(但し、初期構
成時には非常に時間がかかる)
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