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和歌山県立医科大学附属病院紀北分院 2011. June

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和歌山県立医科大学附属病院紀北分院 2011. June
2011. June
平成23年6月1日
和歌山県立医科大学附属病院紀北分院
〒649-7113 和歌山県伊都郡かつらぎ町妙寺219番地
TEL 0736-22-0066
お問い合わせ
FAX 0736-22-2579
小児科:飯塚
E-mail [email protected]
医事班:山本
ホームページ http://www.wakayama-med.ac.jp/med/bun-in/index.html
基本理念 まごころと調和
まごころと調和
私たちは、患者様との絆を大切にして人間味あふれる、まごころと調和のとれた病院づ
くりを追求し、安心と納得の医療を提供します
B型肝炎
内科 講師 佐藤 博明(さとう ひろあき)
B型肝炎ウイルスは発見されて半世紀になろうとしています。一時期母児感染の予防策が確立し、
ワクチンなどで感染予防も可能であったため、なくなっていくであろうと考えられていました。し
かし、現実には終息していくにはまだ時間がかかりそうです。
いくつかの新しい報告や薬の開発で治療方法や患者さんの経過フォローに変化が出てきています
ので紹介したいと思います。
1)感染するウイルスタイプの変化
2)セロコンバージョンの考え方の変化
3)核酸アナログ製剤による治療
4)がん治療の新薬による再活性化
以上が主な変更点です
1)日本では typeC が主なもので、乳幼児での感染で慢性化し、成人での感染では急性肝炎のみで、
慢性化することはほとんどありませんでした。最近欧米などで多い typeA の急性肝炎が増加してお
り、やっかいなことに10%程度で慢性化します。つまり、成人による感染で慢性肝炎になるとい
うことです。
2)次に、セロコンバージョンの考え方ですが、今までは HBe 抗原が消失した時点で肝炎は改善し
ていくと考えられていましたが、最近の報告では 10 年くらいの経過で再度肝炎が起こってくること
がわかってきました。当然ウイルスも体内に残っていて、肝炎も進行させます。セロコンバージョ
ンしても再発、進行すると言うことです。
3)悪いことばかりではなく新しい治療薬もできました。インターフェロン治療とは違いウイルス
を完全に排出することはできませんが、増殖することは抑えることができます。肝硬変に進行して
いる患者さんでも投与することが可能です。
4)最後に、がんや血液疾患で免疫抑制剤や分子標的薬などを組み合わせて治療する人で、B型肝
炎が再燃し命にかかわるような状態になることも報告されています。現在、確実に防ぐことは難し
いようですが、そのような治療を選択する場合は、B型肝炎ウイルスの検査を十分にする必要があ
ります。
以上、詳しくは述べられないのでB型肝炎でフォローされている患者さんでは、一度HBV-
DNAの検査をされて、陽性でしたら精査のためご紹介していただければ幸いです。
内科 講師:佐藤 博明(さとう ひろあき)
専門分野:内科、肝臓病
緩和ケアチームについて紹介
副看護師長
粷谷 博子(こうじたに ひろこ)
当院は、平成 22 年 9 月に新病院となりました。新病院のマスタープランの一つとして、4 階に緩
和ケア病棟が準備されています。緩和ケア病棟は、まだ開設されていませんが、開設に先駆け平成
22 年 7 月から緩和ケアチームを立ち上げ活動しています。
緩和ケアという言葉の響きは、
「がん患者・終末期の方が受けるケア」ととらえている方が多いか
と思いますが、当院では、疾患・病期に関係なく、痛みをはじめ病気にともなう様々な症状に対し
緩和を目ざすケア、病気と闘っている方々・家族に寄り添いながらのケアを行いたいと考えていま
す。身体の症状だけでなく、心のケア、社会的・経済的な問題へのケア、自宅での療養生活に向け
た支援・希望を支えるためのケアも含んでいます。
そこで、緩和ケアチームの目標は「その人らしく、その人の希望により添うケアの提供」とし、
さまざまな職種(医師・看護師・薬剤師・栄養士・地域連携室・MSW・リハビリスタッフ・臨床心
理士・高野山大学スピリチュアルケア科教員)が集まり、それぞれの業務の中で得た情報を持ち寄
りその情報をチーム内で共有し、意見を出し合い検討しています。5月からは、和歌山県立医科大
学・緩和ケア専従医師の指導をいただきながら日々学習をし活動をしています。
「紀北分院に行って
よかった」と思っていただけるような緩和ケアの提供をしていきたいと考えています。
地域医療連携室からのご案内
MSW(医療相談員) 城所 友樹(じょうしょ ともき)
今年4月より地域医療連携室に MSW(医療相談員)として配属とな
りました、城所と申します。よろしくお願いします。
病気になるとご本人はもちろんのこと、ご家族にも色々な不安や心配
事が生じてくると思います。地域医療連携室では看護師、MSWの2名
が、入院・外来患者さん、ご家族の不安や悩みを解決できるようお手伝
いを致しております。安心して療養生活ができるように、一緒に考えさ
せていただきます。
主に次のようなご相談を承っております。
●退院後の生活についての不安
●利用できる福祉サービスについて
●医療費や生活費などの経済的なこと
●施設や医療機関のこと
●緩和ケアについて
●社会保障制度について(身体障害者手帳、年金、難病助成制度等)
●社会福祉施設の紹介(老人ホーム、老人保健施設、障害者施設等)
自宅療養に関するご相談にも応じています。
●在宅医、訪問看護等の紹介
●介護保険の利用方法
●福祉用具・医療機器の紹介等
どんな制度を利用できるのか、手続きをどうしたらいいのか。1 人ではうまくできない部分をお
手伝いすることが、私たちの役割です。お気軽にお越しください。
ゆっくりとお話をお伺いするため、事前に電話で予約することをお勧めしております。お急ぎの
時は、少々お待ちいただくこともあるかもしれませんが、直接お越しください。当院スタッフに尋
ねてくださっても結構です。
原則として、当院通院もしくは入院中の患者さんとそのご家族のご相談に限らせていただきます。
相談は無料です。受付時間は月~金曜の9時から17時まで。
さて、地域医療連携室では地域に向けた各種講座のご相談も受けております。無料ですので、是
非ご活用ください。
医師紹介
○外科
助教 櫻井 照久(さくらい てるひさ)
・専門資格
日本外科学会認定医・専門医、日本乳癌学会認定医・乳腺専門医、日本呼吸器外科学会専門医、
日本胸部外科学会認定医、マンモグラフィー検診制度管理中央委員会A判定医、日本がん治療認
定医機構 暫定教育医、日本臨床腫瘍学会 暫定指導医、日本抗加齢医学会専門医、医学博士
・コメント
マンモグラフィー装置を新規導入し、4月1日より、乳腺外科を中心に紀北分院外科を本格的
に再開しました。乳がん検診、乳がん手術、抗癌剤治療のすべてに対応可能です。
お知らせ
○予約センターの受付時間が6月20日(月)より次のとおり変更になります。
午前8時45分から午後3時まで 電話0736-22-4600
※開始時間直後は電話回線が混雑し繋がりにくいことがあります。
しばらくたっておかけ直しいただきますようお願いします。
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