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和歌山県立医科大学附属病院紀北分院 2011. November

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和歌山県立医科大学附属病院紀北分院 2011. November
2011. November
平成23年11月1日
和歌山県立医科大学附属病院紀北分院
〒649-7113 和歌山県伊都郡かつらぎ町妙寺219番地
TEL 0736-22-0066
お問い合わせ
FAX 0736-22-2579
小児科:飯塚
E-mail [email protected]
医事班:山本
ホームページ http://www.wakayama-med.ac.jp/med/bun-in/index.html
基本理念 まごころと
まごころと調和
ころと調和
私たちは、患者様との絆を大切にして人間味あふれる、まごころと調和のとれた病院づ
くりを追求し、安心と納得の医療を提供します
世界糖尿病デーについて
内科 助教 小河 健一(おがわ けんいち)
現在、世界の成人人口の約 5~6%の人が糖尿病であると考えられています。その人数は
実に 2 億 4600 万人と推定されています。2025 年には 3 億 8000 万人に増えると推定され
ています。年間 380 万人以上の人が、糖尿病が引き起こす合併症などが原因で死亡してい
ます。これは、世界のどこかで、10 秒に 1 人が糖尿病に関連する病で死亡している計算に
なります。
2006 年に実施された糖尿病実態調査によると、日本では「糖尿病が強く疑われる人」が
約 820 万人、
「糖尿病の可能性を否定できない人」が約 1050 万人おり、合計で約 1870 万
人の糖尿病あるいは糖尿病予備軍の人がいると推定されています。しかし、実際に治療を受
けている人は約 247 万人にとどまっています。
この脅威を踏まえ、2006 年 12 月 20 日に国際連合は国連総会で IDF(国際糖尿病連合)
が要請してきた「糖尿病の世界的脅威を認知する決議」を採択しました。同時に 11 月 14
日を「世界糖尿病デー」に指定し、世界各地で糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活
動を推進することを呼びかけました。IDF はこの決議に先駆け、
“Unite for Diabetes”(糖
尿病との闘いのため団結せよ)というキャッチフレーズと、国連や空を表す「ブルー」と、
団結を表す「輪」を使用したシンボルマークを採用し、全世界での糖尿病抑制に向けたキャ
ンペーンを推進しています。
日本でも 11 月 14 日を含む 1 週間を糖尿病週間とし、啓発活動を行っています。11 月 14
日には日本全国の有名な施設をブルーにライトアップします。
和歌山では紀三井寺がブルー
にライトアップされることになっています。
糖尿病の合併症で苦しむ人が 1 人でも少なくなるように、医療機関への受診を促進する
ようにご協力お願い申し上げます。
内科 助教:小河 健一(おがわ けんいち)
専門分野:糖尿病
糖尿病の運動療法
リハビリテーション科 理学療法士 森木 貴司(もりき たかし)
一般に生活習慣病と言われる 2 型糖尿病は、全糖尿病症例の 90%以上に及び、長年にわ
たる過食・運動不足・肥満などの生活習慣の積み重ねによって起きます。したがって、糖尿
病治療の基本は食事療法と運動療法です。
運動療法の効果として血糖・血圧・血清脂質などの改善、インスリン抵抗性改善および肥
満の是正により糖尿病合併症の予防、加齢や運動不足による筋力低下、転倒による骨折、寝
たきりなどの予防により寿命を延ばすことが期待できます。また、運動することにより爽快
感が得られ、活動的な気分になり、日常生活の QOL を高めることにもつながります。
運動を始めようと思っても「具体的にどんな運動を行えばいい?」と疑問に思うことも多
いのではないでしょうか。そこで重要となるのが運動処方です。運動の種類、強度、時間、
頻度を決定します。種類は散歩・ジョギング・水泳・サイクリングなど、強度はややきつい
と自分で感じる程度、
時間は一日に 20 分~60 分、
頻度は週に 3~5 回が勧められています。
例を挙げますと、散歩をやや早歩きで 30 分、週に 5 回行うとなります。
また、いつでも、どこでも、ひとりでもできる運動をご紹介します。方法は簡単で立ちな
がらまたは座りながらウォーキングのように手足を大きく振るだけです。
運動を継続するこ
とが重要であり、段階的に運動量を増やし、個人の好みにあった運動を取り入れ、安全かつ
運動の楽しさを実感できるよう工夫することが重要となります。
注意点としては、運動による傷害予防のために運動前後
には準備運動・整理運動を行うこと、低血糖予防のために
食前は避け、食後 1 時間後に行うことなどがあります。ま
た、血糖値が非常に高い時、体調が悪い時などは運動を控
え、糖尿病の症状が強い場合や合併症(網膜症、腎症、神
経障害)がある場合はメディカルチェックを受け、適切な
指導を受けてから行いましょう。
ワンポイントアドバイスとして、外出時はできるだけ歩くことや階段を使う、1 日 1 万歩
を目標にする、
テレビを見ながらストレッチをするなど普段から運動の工夫をするだけで運
動習慣を取り入れることができます。今から運動を始めましょう!
2泊3日糖尿病教育入院のご案内
2階病棟副主査看護師 糖尿病療養指導士 冨岡 加奈子(とみおか かなこ)
私達、糖尿病療養サポートチームは、医師、看護師、管理栄養師、薬剤師、理学療法士、
臨床検査技師がチームを組み、糖尿病の患者様が適切な生活習慣を継続し、将来にわたり病
気とうまく付き合っていけるように、連携して活動しています。そのチームの一員として活
動している看護師の冨岡です。
糖尿病療養サポートチームの新しい取り組みとして、月曜日から水曜日までの 2 泊 3 日
で短期の糖尿病教育入院を始めることになりました。これは、仕事や家庭の事情により長期
入院が難しい方やもう一度あらためて糖尿病について学習したい方、
糖尿病の食事療法を体
験したい方、短期入院で合併症をチェックしたい方などを対象としています。
教育入院では、サポートチームがそれぞれの専門性を活かし
て、食事療法、薬物療法、運動療法、糖尿病についてのビデ
オ学習などを個別に行って、糖尿病に関するさまざまな知識
を習得できる内容になっています。また、合併症の状態をみ
るためのいろいろな検査を受けることができ、インスリン療
法を行っている方は、正しいインスリン自己注射の指導を行
います。患者様と一緒に今までの生活習慣を見直し、糖尿病
に有効な自己管理ができるように入院中にサポートさせていただきます。2 泊 3 日の短期入
院をご希望の方は、医師にご相談ください。
また、チームの活動として、各専門領域を担当し毎週の糖尿病教室を開催しています。教
室の開催予定日は、診察待合室に毎月掲示していますので、外来通院中の患者さんもぜひご
参加ください。詳しくは、総合診療科外来におたずねください。
紀北健康講座開催のお知らせ
紀北分院では地域の皆様方の健康維持・増進を目的に、毎月健康講座を実施しています。
第3回目は11/29(火)14時から『口の中のがんについて』と題して和歌山県立医科
大学歯科口腔外科学講座藤田茂之教授による講座及び口腔内検診(10名程度)を実施しま
す。参加費は無料となっておりますので、ぜひお気軽にお越しください。
開催日
第1回
9月15日(木)
テーマ・内容
講師
頭痛について
内科講師
石口宏
肩こり体操
外来看護師 福井留利子・阪中馨子
(開催済)
第2回
10月25日(火) 糖尿病にならないで
内科助教
小河健一
(開催済)
運動療法
第3回
11月29日(火) 口の中のがんについて
口腔内検診
理学療法士 森木貴司・左近奈菜
和歌山県立医科大学歯科口腔外科学講座
教 授
藤田茂之
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