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, 放散虫化石による層状マンガン鉱床の形成時期の検討一弓山鉱山の場合

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, 放散虫化石による層状マンガン鉱床の形成時期の検討一弓山鉱山の場合
227
放散虫化石による層状マンガン鉱床の形成時期の検討一弓山鉱山の場合
井本 f申広*・玉木
敦本・田辺利幸$・石賀裕明村
An Age Determination on the Basis ofRadiolarian Biostratigraphy of a
Bedded Manganese Deposit at the Yumiyama Mine i
n the Tamba District,
Southwest Japan
Nohuhiro IMOTO ,* Atsushi TAMAKI ,* Toshiyuki TANABE ,*
and Hiroaki
ISHIGA車場
Ab
-stract The formative age o
f a manganese ore deposit a
tt
h
e Yumiyama mine i
n
h
e basis o
f radiolarian f
o
s
.
t
h
e Tamba district , Southwest Japan was examined on t
. The J
urassic radioJarians such as Pαγαhsuum
s
iI
si
nt
h
e surrounding bedded chert
simplum , Paγαhsuu明 spp. , Hsuum sp. , Paγ VIC 川gula sp. , Tγ icoloc αpsa plicarum , St
i
c
h
o
caps αspp ・ ,
Pγ otunu隅 α fusifo γ mis ,
Pγ otunum αsþ. ,
Napo γαsp. ,
Syγ mgoc αpsαspp. ,
unumaensis , P αntanellium spp. , e
t
c
. showed t
h
a
tt
h
e manganese ore
deposit was formed i
nt
h
e Early Jurassic time or l
a
t
e
r.
Eucyγ tidium ( ?)
た。
まえカずき
その際 i ニ採取された鉱床母宕の層状チャートに.
保存良好な放散虫化石が見出されたことから,鉱床
丹波地帯に分布する層状チャート層には,多数の
小規模な層状マンガン鉱床が怪胎されており,
1950
年代には地表部の 二 酸化マンガン鉱を中心に,活発
上・下盤の}存状チャ ー トの系統的な採取と含有放散
虫化石の検討によって,マンガ ン 鉱床の形成時期の
推定が可能になるものと期待された。
に採掘がすすめられていた 。 1960 年代には開発が深
従来,丹波地帯に分布する府状マンガ ン 鉱床の形
部に進み,鉱石は菱マンガン鉱,ハウスマン鉱,ブ
成時期については,鉱床近傍の層状チャー卜から産
ラウン鉱,テフロ石.パラ輝石などを主とする“炭
出したコノド ン 卜化石にもとづき,
7 ン鉱“珪マン鉱"に変化するとともに.輸入鉱
るものと判断された例叫事を除いては, 詳 しい検討は
の I曽加に押され,休・廃山が相っき\1970 年代後半
なされていない。
には,核行鉱山は皆無となった 。その 後,多少の経
済情勢の好転により,
1980 :9に白頭鉱業弓山鉱山が
再開された。
弓山鉱山は京都府北桑田郡家北町山国消ノ'J( 谷々頭
部に開坑し,その北側に位置する源大谷鉱床の東南
延長部を対象に採掘を進めているもので,筆者の 1
人井本は,鉱山再開にあたり,鉱床概査の機会を得
事京都教育大学教育 学 部地学教室
D
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hSciences , K
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三 畳紀後期に係
本報告においては,鉱床上・下盤の層状チャート
を単府維に採取し,それらに含まれる放散虫化石に
もとづく‘鉱床形成の時期の検討結果を報告し,ご批
判をあおぎたい。
調査にあたり,便宜をはかられた白頭鉱業有限会
社,仁川文吉氏;化石放散虫についてご教示いただ
いた大阪市立大学,八尾
昭氏ならびに松岡篤氏,
公表の機会を与えられた大阪大学,中世古幸次郎助
教授に深甚なる謝意を表する。
ビ ducation.
H 大阪市 立 大 学埋 学 部地学教 室
ミ
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H ・足谷鉱山( 京 都府北桑田郡京北町上弓削足谷).玉岩鉱山
(京都府船井郡日吉田I 四ツ谷)なと。
2
2
8
井本 f申広・玉木
教・田辺利幸・石賀硲日月
機 :1犬チャー卜は黒色で,石英細脈が発達し.コロフ
ォルム構造や角磯構造を示す。石英細脈中には,吉
村(1 967)により carbon black に相当する鉱物と判
定された,ピッチ様のみかけをもっ炭素鉱物が漉集
することがある。なお塊状チャートからは,放散虫
化石は見出せなかった t
下位の鉱 1替の塊状チャートとその下位の層状チャ
ート層の関係は,みかけ上,W1合的であるが,とき
に厚さ 5 -lO cm の 黒色 粘土 層 を伴 う 部分が観察さ
れることがあり,両府の聞に断層の存在する可能性
もある。
第 1 図
弓山鉱山付近地質図,井本 (1966)
を 一 部改訂。
H立鉱層の塊状チャ
トとその下位の層状
チャ ー 卜!主主主合関係で被するものと判断している。
両鉱層ともにその上位の府状チャ
鉱床付近の地質および鉱床の概要
t _) 山鉱山付近の地質 に ついては,井本( 1966)
に
より検討がなされ.下位より頁岩.合鉱床層状チャ
ート,
ト層とは整合関
係にみる v
J-Ht 貞岩の l順に重なることが指摘されている
試料
険討にあたって,
ドイカ鉱屑の下位の層状チャ
層(以下にほ f {i'[チャートと呼ふ、),
(第 1 1き:j)
上位の珪'ti:頁岩層と鉱床を底胎する!神状チャ
ト
れる層状チャート島幸(中位チャート),
卜
2 鉱層に挟ま
1-:位鉱府の
婦は,坑内にあ、 ける量Jl僚では断層で擬する。坑外に
上位の層状チャ ー ト層( 上位 チャート)について,
おいては,法'Þt 頁岩層 l 主尾根に沿って分布してち、り,
単層毎に採取をおこな っ た(第 2 閉,
走向 N
5
0
.-70.E.
~; 3 阿) ,
1采
南に 15. -30・の傾斜を示す し 層
状チャート層の厚さについては,情曲が顕著なとこ
ろから,
Jt 確な算定は l刻難であるが,
100m は越え
ないものと推定される。 J弱状チャー卜廓と下位の頁
岩の関係についての詳細は不明である。
鉱床は 2 層準に認められ,珪 'l!( 貞岩,層状チャ ー
ト両!留の境界古lí から約 5 -1 白n 下位に fîJ.fJ'(し,えを向
N5
0
.-70・
E で,
I薪に 10・ -30・でイtM 斜する 。鉱床の
の広がりについでは,
i采侶済みの昔日分を含めて,走
向方向に約 10仏TI ,傾斜方向にが)8仇n の連続性カ叩雀認
されている 。
なお鉱床の成因にソいては,
噴気性堆和鉱床(渡辺,
1957;
片木 ,
筆 者らは
i凶
1966 ,など)と
する立 I易に ~r. っている 。
2 婚の鉱床のうち 下位の 鉱層は.
厚さ 50cm-
1m
の範囲で変化し.菱マンカン鉱のほか,ハウスマン
îJ.ムヤコフス鉱,縁マンガン鉱からなる縞状鉱を f半
なう。上位の鉱婦との!日1 には,
80cm-1m
ー~~ニ~:":m
の層 :1犬チ
ャート層が介布する。仁{立の鉱層は,菱マンガン鉱
および微粒菱マンガン鉱がチャート中に散在した低
品{立法質鉱を主とする。耐鉱層ともに,その直下に
厚き 50cm- 1m の塊状チャ
チャート i 立、
チ
¥
トを f半う 。 鉱層と塊状
一 般に凹凸の顕著な境界面で接する。
第21'沼
斗山鉱山坑内における試料採取地点。
1
<
[
229
放散虫化石による層状マンガン鉱床の形成時期の検討ー弓山鉱山の場合一
5% 弗重量を用いて放散虫の個体分離をおこない,透
過光観察および SEM 観察に供した。:w:岩について
は,個体分離したものについて検討した。なお抽出
UDDcr Chert
(
Y
M
3
0
1 - Y円 319)
された放散虫化石についでは,すベで京都教育大学
地学教室に保存されている。
放散虫化石
M
iddl
e Chert
(y門 201
個体分離した試料および腐蝕面の観察によって確
-Y門 2121
認された放散虫化石を第 l 表に示す。なお試料番号
の欠落しているものは,保存不良のため検討から除
いたものである。
f'
以 F に下位・中位・上位チャートに特徴的に合ま
れる放散虫化石について述べる。
下位チャート:全般的に Parahsuum
s
p
.C,
Pαγαhsuum
cαγ yomma
2"
! 喜雪 “叫山
lic… S伽
h、可a
Pant αnelliu明
simplumYAO ,
spp. ,
Pr αecono-
sp. , P αγ onaella (?)spp. などを産する。
また Napora sp. も,最上部を除いて多くの試料か
匡ヨヨ e叫
d“d白
拙ed Ch山
町
e" E
ら湾出する。 S tichocaps αsp. A ,
ご江
A , S.sp. B
Syringocapsa sp
は比較的下位に集中する傾向が認めら
れる。
中イ立チャ
第 3 図
地質柱状図および試料採取位置。
取した試料数 l ム下位チャー卜 127 個 (YMF1
中位チャート 12個 (Y
19個
gula sp
su旬開(?
-127).
M 201-212) ,上位チャート
(YM301-319) である。また上位チャートと
ト:
Hsuum sp. , H.(
?)sp. ,
がほぼ連続して産出し,
)sp. , Pγ otunum α fusifo1・ mis
YAO を{半なう。また
Eucyrtidiu叩!
た
sp. がほぼ連続して産出し ,
チャート層の下位の頁岩についても,
をおこなった
1 地点で採取
(OTSH) 。
はー般に,日音1沢一黒色を呈し,単 J替の厚さは 1
“放み"の粘土質薄層も 1
-4
- 3mm と薄く.
岩質はフリント質のものが多く,黒色のものでは炭
質物に富む。これに対し,中位・上位のチャート(;1'.,
淡灰~灰色を呈し,単層の厚さは 3
変化する 。
- 8cmの範囲で
また“挟み"も数 mm- 数 cm と下位チャー
卜に比較して,著しく厚いものが多 L 、。チャートの
岩質は,
Hsuum
sp. , H. 門 )sp ・ , Parvicingulα
Eucyrtidium( り unumα­
e
n
s
i
s YAO を f半~う。
正圭 ft 頁岩 (YMSH): Hsuum sp・ , P
arvicingulasp. ,
チャートの岩相・岩質については,下位チャート
cm 程度で,
&
ある。
上位チャー卜
合鉱床
ICHIKAIVA
?
) unumaensi
s
YAO , Tricoloc αpsa plic αrum YAO を産するものも
断層で接する珪質頁岩についても地点で採取し
(YMSH) 。なお予察的に坑外において,
P αγ 叫czn-
しばしば Parah.
一 般に泥質である。
採取されたチャ ー ト試料については,層理面に付
着する粘土質部分を除いた後,約 10% 弗酸で処理し,
Eucyrtidiumsp. ,
spp
Tricoloc αpsa
を産するほか ,
sp. , Stichoc αps α
A γ chaeodictyomit γαsp.
cf
.A
γ igida PESSAGNO が 221 められた。
なお坑外で採取した頁宕 (OTSH) からは ,
dictyomitr αsp.
即 tra
c
f
.
A.rigidαPESSAGNO,
Archaeo
‘
ミictyo.
s
p
. B , Prolunuma sp. が識別された。
このように,下位チャートから産する放散虫化石
と中・上位チャートおよび珪質頁岩に含まれる特徴
的な放散虫化石の聞には,顕著な差違が認められる。
鉱床形成時期の検討
実体顕微鏡観察をおこなった。またこれらのうちか
ここでは,前項に述べた特徴的な放散虫化石をも
ら,保存良好な放散虫化石を含むものを選別し,約
とに,地質時代の推定をあ、こない,鉱床形成時期の
+++++
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Diclyomit γ ellα
群集の下位には
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5
UV
T H七3 3 3 3 3 3 3 3 2 2 2 2 2 2 22 2 2 F :
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+++
+L?+
++
+
+
+
++
++
+
+
Y
A-Pant αnellium
群集が{立 l下電 L ,
ンユラ
Bathonian または Bajocian -Bathonian
を示 f
sp. A
立美滋帯にち、いて,
(1 98 1)
+
+
+
+
++
++
+
6 7 77 7 7 7 7 77 7 B 8 8 8 8 8 8 8 8 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 0 0 0 D O D O l l - - l l l 2 2
Ili--1111Lilli-ュ
今凶,弓山鉱山で得られた放散虫化石については
また Unuma echinatus 群集の F 位の群集として,
+
++++++++++++++++++
++++
+++++++++++
+++I?
++++
++ム了++
++
+
++
+
+
+
++ムγ+++++++++++++++++++
+
echinatus
+
++++++++++
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
++
としている。
Parahsuum simplum 群j.J;,への改訂をおこない,
は,
++
+
sp.
ラ紀中則後 、 ドをがす U問問 α echinatus 群集が重なる
+++
++
++ +
+
Unuma
群集を設定し,その上位に地層欠如を挟んで,ンユ
+
+
紀,
D.sp. C-A. sp. A 群集について
その後 ,
とした c
+
M IZC寸心ぜI e
ta
l
.
C-Archaeodictyomil γαsp. A
Diclyomilrellαsp.
+
++
+
+
群集と Par α hsuum simplum 群集の聞には不連続が存
は 美滋 帯犬L1 J 地j或において,
(1980)
e
la
l
.
YAO
+
++
+
(Y AO. i
n press) ー
在するとしている
シ ュ I 紀前期初頭を特徴 づ ける放散虫群1.1:;ーとしで,
+
+ ++
B
Hsuum sp. B 群集を設定したが,なお Hsuum sp.
検寸を試みる。
+
+
+
+
++
++
+
+
+
+
+
+
++
++
+
+
+
+ ++
+
+
+
+
++
++
+
+ ++
+++
+ ++
+++
++
放青空虫化石産出表
第 1 表
敦・田辺利幸・石賀裕明
井本 f申広・玉木
2
3
0
2
3
1
放散虫化石による層状マンガン鉱床の形成時期の検討ー弓山鉱山の場合一
まず,下位チャートからは Parahsuum simplum を
頁岩中の放散虫化石と共通するものが得られている
特徴的に産し , Eucyrtidium s
p
.
ことから,従来の層序については再検討を要するこ
s
p
.A , Syringoc αps αsp. A ,
ことから,
C , Stichocaps α
S
.sp.B などを随f半する
YAO(in press) による PαTαhsuum sim.
plum 群集に対応するものと考えられる。従って,
下位チャートの時代としては,ジュラ紀前期初頭と
とになろう。
従来,丹波地帯からの確実なジュラ系の報告につ
いては,珪 11 頁岩.凝灰質頁岩に限られていた
(
1SOZAKI& M ATSUDA , 1980;竹村・中世古, 1981;
考えるのが妥当であろう。ただし,下位チャート上
下西・丹波地帯研究グルーフ\1981; 石賀・丹波地
Hsuum sp ・ , H.(?Jsp. が含まれること
帯研究グループ)が,最近,丹波地帯中央部~南部
は,この部分が中・上位チャートの放散虫群集への
でジュラ紀チャートが見出されてきている f 今回の
移行部に相当するものかも知れない 。
検討によって,丹波地帯に分布するチャートに.ジ
部においで ,
これに対し,中位および上位チャートにおいては,
Hs 山間 sp. ,
H. (?)
sp. を特徴的に産し,
Pαrahsuum{? )
sp. と共存するものの
(usi(or冊目 ,
Tγ icolocaps α plic αγ um ,
しばしば
Protunuma
Eucyrtidium
(?)unumaensis など . Unum α echinatus 群集および
ュラ紀前期およびそれ以降に形成されたものが含ま
れることが,いっそう確実になったことになる。
まとめ
京都府北桑田郡京北町山国に位置する弓山マンカ、
その上位に重なるとされる Gongylothorax s
p
. Cュ
ン鉱床上・下盤の層状チャー卜,珪'l't頁宕に含まれ
Slichoc αpsa s
p
.C 群集(松岡・八尾,
198 1)に共通
る放散虫化石の検討によって,同鉱床が前期以降の
して含まれる放散虫を産するところから,ごれらの
ジュラ紀に堆積したものであることが判明した。こ
群集に対応する可能性もある。しかし現在のところ,
のことによって.丹i&:i也帯のマンガン鉱床には少な
群集の特徴種を欠くことから,その時代の詳細につ
くとも,三畳紀,ジュラ紀など異なった時期に形成
いて判定することはできない。ただ少なくとも層位
されたものが存在することになる。今後こうした検
的には.中・上位チャー卜が F 位チャートの上に重
討を多数の鉱床についておこなうことによって,丹
なるものと判断されるところから,これらのチャー
波地帯の鉱床形成史に寄与するばかりでなく,鉱床
トがジュラ紀前期以降に堆積したことは疑いない。
の探査にも貢献するごとが期待される。
従って,マンガン鉱床についても同様の時代に形成
文献
されたことになる。
上位チャー卜と断層で援する珪質頁岩から産出し
た Aγ chaeodic tyomit γ a s
p
. cf
. A.rigidα を含む放散
虫化石については.
j固体数も少ないため言及をひか
井本 f申広,
1966: 丹波待中央部のマンガン鉱床,京都教
育大紀要.
B , 29, 19-32.
石賀絡明・丹波地帯研究グループ,
1981: 丹 j皮膚群ト砂
岩層に合まれる小規模チャート宕体の地質時代,地質
えたいが,今後の検討によって,鉱床を伴うチャー
学会関西支部報,
ト層の上限の時代を判定するうえで有効となること
ISOZAKI , Y. and MATSUDA , T. , 1
9
8
0
: Age of the
Tamba Group along t
h
e Hozugawa “ Antic line ヘ
が期待される。
鉱床の形成に要した期間については,興味のもた
れるところであるが,今回の検討では上位の鉱床の
上・下盤のチャー卜で,産出化石に全く差違が認め
られなかったことから.判断の手がかりは得られな
かった。しかしこのことは,チャートの岩手目・岩質
に差違が認められないこととあわせると,鉱床の形
成の前後で,海洋環境に特別な変化が生じていない
ことを示唆するとともに,鉱床が比較的短期間に堆
9
0
. 4- 5.
Western Hills of Kyoto , 50uthwest Japan.
Geo5ci ., 05α ka
松岡
篤・八尾
Cit智 Univ. ,
昭,
1981: 両知県佐川地主義のジュラ紀
放散虫化石群集,地質学会関西支部報,
M IZUT
ANl 5. ,
Jouγ ,
23, 115-134.
HA竹刀R!,I.,
89,
4- 5.
ADACHI , M. , W AKπA , K. ,
OKAMURA , Y
.
. KI 以), S. , KAWAGUCHI , 1
.
. and KOJ酌IA,
5. , 1
9
8
1
: Jurassic Formations i
nt
h
e Mino Area ,
Central Japan. Pγ oc. Jαpan Acad. , 5
7
. B , 194-
1
9
9
.
下西繁華建・丹波地帯研究グループ,
1981 ・丹波層群 l 砂
岩層からのモノチス化石の産出.地質学会関西支部報,
積したことを示すものかも知れない。
なお含鉱床チャー卜層の F 位に位置するとされた
頁岩層から,同チャー卜層上位に断層で接する珪貿
-京都市北区真弓(石賀,未公表);同小野郷(石賀・井本,
未公表);京都府北桑田郡京北町田尻谷(山中.未公表)
など。
232
井本伸広・玉木
敦・田辺利幸・石賀裕日月
8
9
. 3- 4.
竹村厚司・中世古幸次郎.
1981: 丹波帯中央部からの三
笠紀・ジュラ紀放散虫化石.地質学会 88年手ー術大会要
旨.
1
5
4
.
渡辺武男.
1957: 日本の層状含銅硫化鉄鉱床と凶状マン
7. 87-97.
YAO.A
.
.i
n press: Middle Triassic t
o Early J
u
.
h
e Inuyama Area.
rassic rad> olarians from t
ガン鉱床の成因.鉱山地質.
Central Japan. Jour. Geosci.. Osak α Cily Uη lV. ,
2
5
.
ー一一 . M
ATSUDA.T
.
. and I
S
O
Z
A
K
I
.Y
.
.1
9
8
0
:Triassic
and Jurassic radiolarians from t
h
eI
r
r
u
y
a
m
a
area. Central Japan. Jour. Geosci.. Osaka
City U別 v.. 2
3
. 135ー 154.
吉村霊童文.
9.
1967: 日本のマンガン鉱床補遺.九大 E里研報,
持別号 1.
1-485.
Expl
a
n
at
i
o
n0
1 Plat
e1
1. 2. Pαγ ahsuum simplum YAO. Fig.l. KUE M R 10-21
. F
i
g
.2
. KUE M R 10-28
3. Parahsuum s
p
. C.KUE I
v
l
R 9-14.
4. Pαγα hsuum s
p
. KUE M R 10-23.
5. DicIyomil γ ell α(?Jsp. KUE M R 8-68.
6. Slichoc α ps αsp. 8
.KUE M R 10-27.
7. Syringocapsa s
p
.A
.KUE:
V
IR 10-25.
8. Syringocaps αsp. B
. KUE :
V
IR 8-1
8
.
8. Euc 到 γ tidium (
?) s
p
.C
.KUE 恥IR 10-10.
1
0
. BisphaeTocephalin α ( ? )s
p
. KUE r
v
lR 7-2
2
.
11
. Panlanellium s
p
. KUE MR 7-21
.
A
l
l from YMF 96.
o
f Plate 2
i
g
.l
. KUE :
V
IR 5-1. Irom Y
l
v
l2
0
3
.F
i
g
.2.KUE MR
1
. 2
. Tricolocapsa plicaTum YAO. F
2-24. from YM 311
3. Prolunuma (usi(o 門別 s I
C
HD<AWA& YAO. KUE M R 4-6. from YM2
0
6
.
4. EucYTlidium(?Junumae η sis YAO. K じ E ",lR 4-8. from YM 2
0
6
.
5. Parahsuum( ワ J s
p
. KUE 钁lR 2-33. from YM 311.
p
. Fig.6. KUE 钁lR 6-2
0
. from Y 恥1203. Fig.7. KUE r
v
l
R 2-18.
6. 7. 1
0
. 1
2
. Hsuum s
from YM 3
11
.F
i
g
.1
0
. KUE MR 2-27. from Y
I
V
I3
11
.F
i
g
.1
2
. KUE I
¥
1R 1-23. from YMSH.
8 , 9. Pαγ 山 cingula s
p
. Fig.8. KUE 钁lR 2 目 29. Fig.9. KUE M R 2-2
0
. 80th from YM
311
11
. Archaeodiclyomilra s
p
. cf
.A
.rigida PESSAGNO. KUE MR 1-26. from Y
!
¥
'
ISH.
Eχplanation
Expl
a
n
a
t
i
o
no
f Plat
e3
1, 2
. St 町 hocapsa sp 目 Fig. 1
. KUE M R 2-49. Fig.2. KUE M R 2-10. 80th from Y¥
i
l3
11
.
3 , 4. Unnamed Nassellaria. Fig.3.KUE M R 2-8.Fig.4. KUE M R 2-32. Both from YM 3
11
.
5. Slichocaps α(?) s
p
. KUE M R 1-3.
p
. Fig.6 , KUE r
v
l
R 1-36. Fig.7. KUE M R 1-35.
6. 7. PαγU 町 ingulα(?J s
8. Arch α eodictyomilr αsp. KUE MR 1-12. F
i
g
s
.5-8 from YMSH.
9. A γ chaeodic tyomltTa(
?Js
p
. KUE MR 11-4
2
. from OTSH.
1
0
. Protunuma(?) s
p
. KUE M R 11-46. Irom OTSH.
1
1
. Dictyomitra s
p
.B
.KUE MR 1
1-3
6
. from OTSH
放散虫化石による層状マンガン鉱床の形成時期の検討ー弓山鉱山の場合一
Plat
e1
2
3
3
井本伸広・玉木
23
4
Plat
e2
敦・田辺利幸・石賀裕明
放散虫化石による層状マンガン鉱床の形成時期の検討ー弓山鉱山の場合一
Plate 3
235
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