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埼玉県飯能市正丸峠一東吾野地域よ り産する前期ジュラ紀放散虫

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埼玉県飯能市正丸峠一東吾野地域よ り産する前期ジュラ紀放散虫
大 阪微化 石研 究会誌,特 別 号,第8号,p35-46,1992年8月
NOM,Spec.Vol.,No.8,P.35-46,August1992
埼玉県飯能市正丸峠一東吾野地域よ り産する前期ジュラ紀放散虫
指
Early Jurassic radiolarians
田
勝
男*
from the Shomaru Pass-Higashiagano
Hanno City, Saitama
Prefecture,
Katsuo
area,
central Japan
SASHIDA*
Abstract
Three Early Jurassic radiolarian assemblages are recognized in the Hanagiri Formation
and the Nakato Formation (provisional name) distributed in the Shomaru Pass-Higashiagano
area,
Saitama Prefecture, central Japan. They are the Parahsuum simplum Assemblage, the Parahsuum
takarazawaense Assemblage and the Laxtorum? jurassicum Assemblage, in ascending order.
Based on stratigraphical and structural features and radiolarian dating, the Hanagiri and Nakato
Formations are correlative with the Middle Chichibu Belt (middle portion of the three folds Chichibu
Belt) in the Outer Zone of Southwest Japan and are presumed to be products of the convergent
complex of an oceanic plate during Early Jurassic time.
は
じ
め
文 部省 科学 研 究 費補 助 金(No.01304008)
に
を使 用 した.記
して 感謝 の意 を表 す る.
関 東 山地 東 部 の埼 玉 県 飯能 市 高 麗 川 上 流域 一 名 栗 村名
地
栗 川上 流域 にか けて は秩 父 系 が広 く分 布 し,古 くか ら多
くの研 究 者 に よ り層 序 ・構 造 ・年 代 につ い て の報 告 が な
お かみ
は刈 場 坂 峠,ぶ な 峠,傘 杉 峠,越 上 山 を結 ぶ稜 線 と黒 山,
な 紡錘 虫 化 石 が含 まれ る こ とか ら,紡 錘 虫化 石 層 序 の重
黒 山三 滝 まで を含 み,南 縁 は 中藤 川上 流域 と仁 田 山 峠周
要 な 研 究 対 象 地 域 と さ れ て き た(FuJIMoTo,1936a,
丸 ほか,1979).し
辺 に至 る地 域 で あ る(Fig.2).本 地 域 北 側 に は,三 波 川結
か しな が
晶 片岩,み か ぶ 緑色 片 岩 類,及 び秩 父 帯 北 帯 と され る堆
ら,近 年 急 速 に進 展 した放 散 虫 や コ ノ ドン ト化 石 層 序 の
知識 に基 づ い た本 地 域 の 地質 学 的 再検 討 は,ご
積 岩類 が 広 く分布 す る.ま た,本 地 域 東 方 の 高麗 周 辺 に
く最近 ま
は山 中地 溝 帯 白亜 系 の東 方 延 長 と考 え られ る堆積 岩 類 が
で ほ とん ど行 わ れ てい な い.筆 者 は数 年来,こ の 地域 の
小規 模 なが ら分布 す る(渋 谷 ・堀 口,1967;松
調査 研 究 を進 め て きた が,今 回,放 散虫 化 石 を も とに,
本 地 域 の地 質 は藤 本(1933),FuJIMoTo(1936a,1936
くの新 知 見 を得 る こ とが で きた.本 小論 で は高 麗 川 に沿
b)やMoRIKAwA(1955)ら
ら得
の紡 錘 虫 化 石 層 序 を も とに し
た研 究 に よ り,層 序 ・
地 質構 造 の概 要 が 明 らか に さ れ た.
られ た比 較 的保 存 良 好 な前 期 ジ ュラ 紀放 散 虫 につ い て報
松 丸 ほ か(1979)も
告 し,そ の産 状 を も とに両 層 の 形 成 の場 と関 東 山地 にお
紡 錘 虫化 石 を もちい,本 地 域 の層 序
に つ いて 述 べ て い る.一 方,堀 口 ・
竹 内(1982)は
ける地 質 学 的位 置 付 けに つ いて 予 察 的見 解 を述 べ る.な
つ い て報 告 して い る.
稿 中)を 参 照 され た い.
筆 者 は放 散虫 ・コ ノ ドン ト等 の微 化 石 及 び岩 相 ・層 相
本 小 論 を報 告 す る にあ た り,筑 波大 学 猪 郷 久 義教 授 に
を も とに本 地域 の秩 父 系 に北 か ら南 へ 次 の 六 つ の累 層 を
は有 益 な ご助 言 をた まわ っ た.ま た,本 研 究 の 一部 に は
識別 した.す な わ ち,高 山 層(仮 称),高 畑 層,刈 場 坂 層,
花桐 層,中 藤 層(仮 称),及
筑 波 大 学 地 球 科 学 系 .Institute Tsukuba,Ibaraki,305 岩相・
層相 及 び地 層 の上 下 関 係 を も とに本 地 域 の 層序 と構 造 に
お,本 地域 の層 序 ・
構造・
年 代 の詳 細 に つ い て は指 田(投
・
丸 ほ か,
1976;石 井 ・田 口,1983).
本地 域 の再検 討 を行 った と ころ,層 序 ・年 代 に関 して多
っ て そ の南 方 に分 布 す る花 桐 層 ・中藤 層(仮 称)か
説
調 査 地域 は正 丸 峠 か ら東 へ 高 麗 川 に沿 っ た地 域 で,北
され て い る.特 に,こ の地域 に分 布 す る石灰 岩 に は豊富
1936b,MoRIKAwA,1955,松
質 概
of Geosciences,University of
び仁 田 山層 で あ る.各 累 層 と
もほ ぼ西 北 西 一東 南 東 の 走 向 を もっ て分 布 す る.ま た,
Japan.
35
Fig. 1. Index map showing the Shomaru Pass-Higashiagano area (A,B) and geologic division of the studied
area (C). 1: Sanchu Cretaceous formations, 2: Shimanto Terrane, 3: Chichibu Terrane, 4: Sambagawa
metamorphic rocks, 5: Chichibu Tertiary sedimentary rocks, 6: granitic rocks, 7: fault, 8: Kuroyama Formation (provisional name), 9: Takahata Formation, 10: Kabasaka Formation, 11: Hanagiri Formation, 12:
Nakato Formation (provisional name), 13: Nitayama Formation.
N
各 累 層 は走 行 方 向 の 断層 に よ って接 す る(Fig・2).
る.主 に,剥 離 性 の発 達 した層 状 チ ャー トよ りな り,
(1)黒
緑色 片 状 凝 灰 岩,石 灰 岩,黒 色 頁 岩 な ど を伴 う.チ ャ
山層(仮 称):越
生 町 黒 山付 近 に模 式 的 に 分 布 す
Hi'HI
\
\
\\N
111z,
13"
A
Fig. 2. Geologic map and geologic profiles of the Shomaru Pass-Higashiagano
area. 1: phyllitic chert, 2:
phyllitic black shale, 3: phyllitic greenish tuff and basaltic lava, 4: chert, 5: sandstone and black shale, 6:
massive sandstone with minor amount of black shale, 7: basaltic lava, tuff and red chert, 8: limestone blocks,
9: limestone conglomerate, 10: sheared chert and shale, 11: dip and strike of bedding plane, 12: axis of syncline
and anticline, 13: fault, 14: locality of Early Jurassic radiolarians treated in this paper.
一 トか らは,ペ ル ム紀 ∼ 前 期 ジ ュ ラ紀,黒 色 頁 岩 か ら
明 ら か に さ れ て い る.ま
は中 期 ジ ュ ラ紀 の放 散 虫 が 産 す る.石 灰岩 の一 部 か ら
れ,北
猪 郷(1980)に
よ りペ ルム 紀 の コノ ドン トが報 告 され
(2)高 畑 層:堀 口 ・竹 内(1982)の
高 畑 層 の南 半 部 に分
布 す る黒 色 頁 岩 及 び緑 色 ∼ 赤 褐 色片 状 凝 灰 岩 よ りな る
部 分 に相 当 す る.凝 灰岩 中 に は レ ンズ状 のチ ャ ー ト,
くつ か の 化 石 帯 も 設 定 さ
る(MATsuoKA&YAo,1986;SAsHIDA,1988;HoRI,
1990な
てい る.
た,い
米 や ヨ ー ロ ッパ テ ー チ ス と の 対 比 も試 み ら れ て い
と,こ
ど).こ
こ で は,両
層 か ら識 別 さ れ た 放 散 虫 群 集
れ ま で に報 告 さ れ て い る 日 本 の 前 期 ジ ュ ラ紀 放 散
虫 と 比 較 し,そ
の 年 代 に つ い て 簡 単 に述 べ る.
花 桐 層 ・中 藤 層(仮
称)か
ら は,こ
れ まで に 三 つ の 前
黒 色 頁 岩 及 び石 灰 岩 が含 まれ る.黒 色 頁 岩 か らは ジ ュ
期 ジ ュ ラ 紀 放 散 虫 群 集 が 識 別 さ れ た.年
ラ紀 中期 の放 散 虫 が,ま た,レ ンズ状 チ ャー ト岩 塊 か
よ り,Parahsuum らはペ ル ム紀 の放 散 虫 が産 す る.
awaense群
(3)刈 場 坂 層:堀 口 ・竹 内(1982)の
刈 場 坂 層 と間野 層
を含 め た もの に相 当 す る.刈 場 坂 ∼東 吾 野 深 沢 に か け
て走 向方 向 に よ く連 続 す る.チ ャー ト,黒 色 頁 岩,砂
岩 よ りな る.チ ャー トか らはペ ル ム紀 ∼ 三 畳 紀,黒 色
頁岩 か ら は中期 ジ ュ ラ紀 の放 散 虫 が産 す る.
(4)花 桐 層:堀 口 ・
竹 内(1982)の
花桐 層 に相 当 す るが,
彼 らの,砂 岩 及 び 砂 岩 が ち 互 層 で 特 徴 づ け ら れ る
simplum群
代 的 に古 い もの
集,Parahsuum
takaraz-
集 及 びLaxtoram?jurassicumMk集
1)Parahsuum
simplum群
simplum
Yaoに
集:本
で あ る.
群 集 はParahsuum
よ っ て 特 徴 づ け られ る群 集 で あ る が,
そ の 構 成 内 容 か ら本 群 集 は さ ら に 二 つ に 分 け ら れ る.
一つ は
,花
桐 層 の 赤 色 チ ャ ー ト岩 塊(SH-1,SH-2,
SK-1,AM-1)及
び,上
久 通 付 近 の 泥 質 岩(KK-1)よ
り得 られ た も の で,Parahsuum
Parahsuum
simplumを
spp.,Bagotum
は じ め,
aff. Pseudoerraticum
KI
か み くす う
上久 通 層 の 砂 岩 の 一部 も本 層 中 の シー ト状 岩 塊 と して
sHIDA&HIsADA,Trillus
扱 う.正 丸 峠 一 武蔵 横 手 南 方 まで 高 麗 川 に沿 って 分布
BLOME,Pantanellium
す るる 枕 状 溶 岩 の発 達 す る塩 基 性 火 山 岩,凝 灰 岩,赤
方 は,中
色 層状 チ ャー ト,シ ー ト ・レ ンズ状 砂 岩,レ ンズ状 石
す る も の で,Parahsuum
灰 岩,石 灰 岩 角礫 凝i灰岩 及 び黒 色 頁 岩 よ りな る.赤 色
cfr.
層状 チ ャー トか らは前 期 ペ ル ム紀 ∼ 前 期 ジ ュ ラ紀 の放
Euayntdiellum
的 に,産
期 ペ ル ム紀 の 紡錘 虫 が 産 す る.
PEssAGNo
子 の 山層,正 丸
層 状 チ ャ ー ト(NM-1)よ
simplum,P.SPP.,Katroma
出 個 体 数,種
and
ず,一
式 的 に分 布 す る.主 に,砂 岩,砂 岩 ・頁 岩互 層 よ りな
数 も少 な い が,特
ど
仲 間 の 産 出 は ほ と ん ど認 め ら れ
方 後 者 に は こ れ らが 普 遍 的 に 産 す る.筆
者(SA-
東 山地 五 日市地 域 で検 討 した前 期
ジ ュ ラ 紀 放 散 虫 化 石 帯 の 中 で,筆
はParahsuum
者 のParahsuum
ュ ラ紀,黒 色 頁 岩 か らは前 期 ジ ュ ラ紀 後 期 の放 散 虫 が
spp.,Canoptum
産 す る.
て 特 徴 づ け られ る と し た.HORI(1988)は
当す る.主 に,著 し く勢 断 さ れ たチ ャー ト,黒 色 頁 岩,
に,Katroma
NEvIANIな
simplum帯
仁 田山 層 の一 部 に相
elkhor
者 の 群 集 で は,一
nensis般
緑 色凝 灰岩 を含 む.チ ャー トか らはペ ル ム紀 ∼ 前 期 ジ
(6)仁 田 山層:松 丸 ほ か(1979)の
sp.,
SPP.,Trillus
PolssoNやSyringocapsa
のSyrigocapsidaeの
SHIDA,1988)は,関
り産
HoRI,K.sp.,Syringocapsa
sp.,Stichocapsa
峠 層 及 び仁 田 山 層 の一 部 に相 当 す る.中 藤川 流 域 に模
り,シ ー ト ・レ ンズ状 チ ャー ト,黒 色 頁 岩,ま れ に淡
称)の
PEssAGNo&
よ り な る 群 集 で あ る.他
等 よ り な る群 集 で あ る.前
が産 す る.レ ンズ状 石 灰 岩,石 灰 岩 角 礫 岩 か らは前 ∼ 中
丸 ほか(1979)の
藤 層(仮
kuraszaensis
散 虫 が,ま た,黒 色 頁 岩 か らは前 期 ジ ュラ紀 の放 散虫
(5)中 藤 層(仮 称):松
elkhornensis
SPP.等
sp.は
simplumやParahsuum
じ め,Syringocapsidaeに
よっ
西南 日本 犬
山 地 域 の 下 部 ジ ュ ラ 系 チ ャ ー ト層 で の 層 序 学 的 研 究 か
ら,Katroma属
はParahsuum
simplum帯
の上 部 を
砂 岩,砂 岩 ・頁 岩互 層 よ りな り,石 灰 岩,緑 色 凝 灰 岩
特 徴 づ け る と し,本
が 含 まれ る.石 灰岩 か らはペ ル ム紀 の紡 錘虫 が 報 告 さ
摘 し た.本
れ て い る.チ ャー トか らはペ ル ム紀 ∼ 前 期 ジ ュ ラ紀,
Syringocapsidaeを
黒 色 頁 岩 か ら は中期 ジ ュ ラ紀 の放 散 虫 が 産 す る.
集 と の 年 代 的 関 係 は 検 討 す る資 料 が 少 な く今 後 の 課 題
属 の国 際対 比 の上 で の重 要 性 を指
地 域 で のParahsuum
simplum群
含 む 群 集 と,ほ
で あ る が,Parahsuum
simplum群
集 の年 代 は従 来 の
花 桐 層及 び 中 藤 層(仮 称)の 前 期 ジ ュラ紀 放 散 虫
層 序 学 的 資 料 か ら 前 期 ジ ュ ラ 紀 のLate
この 数 年,ジ ュ ラ紀放 散 虫 の 層 序 ・分 類 学 的研 究 は急
chianま
速 に進 展 した.日 本 の前 期 ジ ュ ラ紀 放 散 虫 層序 に関 して
2)Parahsuum
集で
と ん ど含 ま な い 群
Pliensba-
で の 群 集 と考 え ら れ る(SAsHIDA,1988).
takarazawaense群
集:本
も,連 続 断面 で の検 討 や北 米,ヨ ー ロ ッパ で の ア ンモ ナ
の 塩 基 性 火 山 岩 に 伴 う 黒 色 頁 岩(HM-11)と
イ ト化 石 層序 との比較 か ら,多 くの属 や 種 の層 序 分 布 が
岩 ・頁 岩 互 層 に 伴 う 黒 色 頁 岩(HM-6)か
群 集 は花桐 層
砂 岩,砂
ら産 す る も
の で,Parahsuum
suum
takarazawaense
spp.,Archicapsa
HoK)of
aff.
SASHIDA,Parah-
含 ま れ る.IsozAKI&MATsuDA(1985)に
pachyderma(TANSIN
本 群 集 の 年 代 はLate
MATsuoKA&YAo(1986),Pantanellium
SP.,Trillus
elkhornensis,Acanthocircus
基 づ け ば,
Pliensbachian∼Bajocianと
い
う こ と に な る.
sp.等
よ りな
る 群 集 で あ る.一 般 的 に 産 出 個 体 数 は 少 な い が,Parah-
花桐 層 ・中 藤 層(仮 称)の 前 期 ジ ュ ラ紀 放 散 虫 の産 状
suum
こ こで は両 層 中 の 前期 ジ ュ ラ紀 放 散虫 を含 む岩 相 と他
takarazawaenseや
Pachydermaの
近 縁 種 で あ るが,Archicapsa
産 出 か ら,筆
awaense帯
者 のParahsuum
takaraz-
sa pachyderma帯
chian∼Middle の 群 集 に 比 較 さ れ,Late Toarcianの
の岩相 との接 触 関 係 を示 す ため,そ の産 状 に つい て 若 干
の例 を あ げて 述 べ る.
や,MATsuoKA&YAo(1986)のArchicapPliensba-
年 代 が 推 定 さ れ る(SA・
1):花 桐 層
a)飛
村周辺
飯 能 市 飛 村 か ら西 方 の栃 尾谷 集 落 に至 る林 道 沿 い に
SHIDA,1988).
3)Laxtorzam?jurassicum初
か け 上,上
群 集:中
藤 層(仮
称)の
部 に 見 ら れ る黒 色 頁 岩(NM-2)か
も の で,比
較 的 保 存 良 好 な,次
見
ら産 す る
の様 な放 散 虫 が 含 まれ
花 桐 層 の構 成岩 類 が よ く露 出 して い る.峠 か ら,林 道
終 点 まで の ル ー トマ ッ プ とス ケ ッチ をFig.3に
示 す.
この う ち,前 期 ジ ュ ラ紀放 散 虫 を産 す る の はHM-6
る.Laxtomm?jurassicum
IsozAKI&MATsuDA,
とHM-11の2地
Hsuum
IsozAKI&MATsuDA,
チ ャ ー トか ら は前期 ペ ル ム 紀 の放 散 虫 が,HM-10,
aff.hisuikyoense
Hsuum
fukazawaense
SASHIDA,Hsuum
IsozAKI&MATsuDA,Tricocapsa? cfr.
YAo等.こ
aff.
matsuokai
HM-15の
fuszformis
虫 が 産 す る.HM-6の
minoratzam
gigantocornis
(1988)のHsuum
KIsHIDA
and
minoratum帯
黒色 ∼ 暗 緑 色 頁 岩 か らは前 期 ジ
takarazawaense群
集 の放 散 虫 を産
す る.こ の頁 岩 は砂 岩 ・頁 岩 互 層 と塊 状 砂岩 の間 に挟
の 代 表 的 な 構 成 種 で あ る.Hsuum
SAsHIDA,Parvicingula
赤色層状
緑 色 層 状 チ ャ ー トか らは 中期 三 畳 紀 の 放 散
ュ ラ紀Parahsuum
れ ら の 放 散 虫 はSAsHIDA(1988)のLaxtor-
um?jurassicum帯
点 で あ る.な お,HM-8の
aff.
HlsADA等,SAsHIDA
の構 成 種 の 近 縁種 も
まれ るが,上 位 ・下 位 との地 層 の境 界 に も軽 微 なす べ
り面 が 認 め られ る.ま た,こ れ らを切 る よ うに,塊 状
砂 岩 が 重 な る(Fig.3,A).HM-11で
は,1翫 納s微 〃z
30m
Fig. 3. Route map and sketches of outcrops showing the relation among the constituent rocks of the Hanagiri
Formation near Himura. 1: alternation of sandstone and shale, 2: massive sandstone, 3: limestone block, 4:
chert, 5: black shale, 6: basaltic lava and tuff, 7: fossil locality, 8: dip and strike of bedding plane (a) and fault
plane (b).
takarazawaense群
集 の放 散 虫 を 産 す る黒 色 頁 岩 が 塩
基 性 火 山 岩 及 び 凝 灰 岩 の な か に 複 雑 に挟 在 さ れ る
の産状 が見 られ る(Fig.5).こ
assicum群
の 地 点 で の塩 基 性 火 山岩 は 主 に 緑 色
Parahsuum
∼ 赤 褐 色 の玄 武 岩 質溶 岩 で あ るが,上 方 ・側 方 へ凝 灰
(NM-1)が
(Fig.3,B).こ
こで はLaxtorum? jur
集 の放 散 虫 を含 む黒 色 頁 岩(NM-2)と
simplum群
集 の放 散 虫 を含 むチ ャー ト
接 す る.こ のチ ャ ー トは地 質 図 の上 で は
岩 あ るい は凝 灰 岩 質 角礫 岩 に移 り変 る.ま た,チ ャー
中藤 層 と花 桐 層 の境 界 付 近 に 断層 に そっ て比 較 的連 続
ト,黒 色頁 岩,玄 武 岩質 溶 岩 を切 っ て貫 入 す る よ う に
して 分布 す る.し か しなが ら,ス ケ ッチ,ル ー トマ ッ
見 え る溶岩 もあ る.チ ャ ー トと塩 基性 火 山 岩 の接 触 関
プ に示 した よ う に実際 に は不連 続 で 黒 色 頁岩 の中 にブ
係 はFig.3のC,Dに
ロ ッ ク状,レ
合 と,HM-8の
示 す よ う に顕著 な断 層 が な い場
東 方 で見 られ る よ うに断 層 粘 土 を伴 う
断層 で 接 す る場 合 とが あ る.
b)下
うに黒 色頁 岩 が 被覆 す る.
久通 周 辺
下 久 通周 辺 の河 床 に は石 灰 岩,石 灰 岩 礫 岩(下 久 通
礫 岩:MoRIKAwA,1955),チ
ンズ状 に含 まれ る.チ ャー トと黒 色 頁岩
の境 界 に は顕 著 な 断層 は な く,チ ャー トを削 り込 む よ
ャー ト,緑 色 凝 灰岩,砂
花 桐 層 ・中藤 層(仮 称)の 形 成 の場
1)花
桐 層:花 桐 層 に は前 述 の よ う に,ペ ル ム 紀 前 期
岩,砂 質 泥岩 が 分 布 す る.石 灰 岩 か らは豊 富 な 前期 ペ
∼ 前 期 ジ ュラ紀 まで の赤 色 層状 チ ャー トが あ る.石 灰
ル ム紀 の 紡錘 虫 化 石 が 産 す る(MoRIKAwA,1955).石
岩 は これ まで の報 告 で は紡 錘 虫化 石 に よ り前 ∼ 中期 ペ
灰 岩 は多 くの場 合,緑 色 凝 灰 岩 に伴 っ て産 す る.ま た,
ル ム紀 で あ る.ま た,砂 岩 ・泥岩 互 層 や 黒色 頁 岩 の一
石 灰 岩 礫岩 も緑 色 凝 灰 岩∼ 砂 質 泥 岩 の 中 に含 まれ る.
部 も前 期 ジュ ラ紀 で あ る こ とが判 明 し た.塩 基 性 火 山
これ らが顕 著 な断 層 もな くチ ャー ト,砂 岩,砂 質 泥 岩
岩 は正 丸 一大 蔵 山に 至 る沢 す じに露 出 す る よ うに,塩
と接 す る.下 久 通 を通 る背 斜 軸 の 南翼 に あ た り,緑 色
基 性 火 山 岩∼ 珪 質 凝 灰岩 ∼ 前 期 ペ ル ム紀 チ ャー ト と漸
凝 灰 岩,砂 質 泥 岩 に伴 っ て露 出 す る赤 色 層 状 チ ャー ト
移 す る よ うに見 られ る もの と,飛 村 で の例 の よ うに,
(SK-1)か
ら はP魏
然観 初simplum帯
の放 散虫 が
チ ャー トや前 期 ジュ ラ紀 黒色 頁 岩 を切 っ て貫 入 す る よ
産 す る.
うに見 え る もの とが あ る.前 者 の塩 基性 火 山岩 はペ ル
c)上
ム紀 の もので,後 者 は前 期 ジュ ラ紀 以 降 の もの と考 え
久 通周 辺
上 久 通 周辺 に は堀 口 ・竹 内(1982)に
よ り上 久通 層
とされ た シー ト状 砂 岩 が分 布 す る.こ の う ち,上 久 通
の河 床 に分布 す る レ ンズ状 に勇 断 され た砂 岩 中 に挟 ま
れ る剥 離性 に富 む黒 色 頁岩(Fig.4)か
Parahsuum
2)中
simplum帯
らは前述 の,
の放 散 虫 が産 す る.
藤 層:本 層 か ら は比 較 的 保 存 良好 な前 期 ジ ュラ紀
られ る.
最 近 の知 識 で は,日 本 の上 部 古 生 界 の塩 基 性 火 山岩
(緑色岩 類),石 灰 岩,チ ャー トや 珪 質 頁岩 等 の 陸 源粗
粒 物 質 を ほ とん ど含 ま ない もの は,陸 か ら離 れ た海 洋
に起 源 を もつ と され てい る(UcHlyAMA
磯 暗,1986;佐
野 ほか,1987).ま
et al.,1986;
た,玄 武 岩 質海 山,
放 散 虫 が 得 られ た の はわ ず か数 地 点 か らに過 ぎな い.
その 上部 に発 達 した石 灰 岩 マ ウ ン ド,さ らに海 山周 辺
並沢 か ら子 の権 現 に至 る林 道 沿 い に は興 味 深 い放 散 虫
で の珪 質 岩 の 堆積 とい う,遠 洋 性 堆積 物 の初 生 的 な堆
積 の場 に つ い て の モ デ ル も提 唱 さ れ て い る(磯 崎,
1986,SANo,1989).花
桐 層 で の前 ∼ 中期 ペ ル ム 紀 の石
灰 岩,こ れ らの石 灰 岩 を と りま くペ ル ム紀 の塩 基性 火
山岩 及 び チ ャー トは前 ∼ 中期 ペ ル ム紀 にか けて は この
マミナ プ
よ うな モ デル の あ る位 置 を しめて い た と考 え られ る.
花 桐 層 で は前 期 ペ ル ム紀 ∼ 前期 ジ ュ ラ紀 までの チ ャー
ト,及 び 陸域 に近 い とこ ろで形 成 され た と考 え られ る
前 期 ジ ュ ラ紀 の砂 岩 ・頁 岩互 層,黒 色 頁 岩 が,石 灰 岩
を主体 とす るペ ル ム紀 の 岩体 と混在 して い る.こ の よ
うな,本 来,互 い に異 な る環 境 ・時 間 に形 成 され た各
岩体 が混 在 化 し うる場 はプ レー ト収 束 域 と考 え る のが
Fig.
4.
Sketch
of the
outcrop
showing
the relation
between
black shale and sandstone
of the Hanagiri
Formation
at Kamikuzuu.
1: sandstone,
2: black shale,
3: fossil locality.
最 も合 理 的 と思 わ れ る.混 合 の 行 われ た時期 は花 桐 層
で最 も新 しい黒 色 頁 岩 の示 す 年代,す
ュラ紀 のLate
Pliensbachian∼Middle
なわ ち,前 期 ジ
Toarcianの
Fig. 5. Route map and sketches showing the relation between chert and black shale of the Nakato Formation
(provisional name). 1: Early Jurassic chert, 2: late Early to early Middle Jurassic black shale, 3: dip and strike
of bedding plane, 4: fossil locality.
あ る時期 と考 え られ る.ま た,前 述 の よ うに,花 桐 層
系 分 布域 よ り北 側 を秩 父 帯 北 帯 と し,南 側 を南 帯 と して
に は,チ ャー トや前 期 ジュ ラ紀 の黒 色 頁岩 を切 る よ う
扱 うの が一 般 的 で あ る(久 田 ・岸 田,1986;岩
に貫入 す る塩 基 性 火 山 岩 も存 在 す る.こ の こ とは,花
1989).秩 父 盆 地 よ り東 方で は,高 麗 周辺 に小 規 模 に山 中
桐 層 の各 構 成岩 類 が 混 合 した後 に塩 基性 火 山 岩 の 活動
白亜 系 相 当層 が 分布 す る に す ぎな い.こ の よ うな こ とか
が あ っ た こ とに な る.
2)中
藤 層(仮 称):中 藤 層(仮 称)に 含 まれ るチ ャー ト
岩塊 の年 代 はペ ル ム紀 ∼前 期 ジ ュ ラ紀 で あ り,泥 質 岩
の示 す 年代 よ りは古 い.ま た,そ の産 状 か らす れ ば,
両 者 は断 層 関係 に はな い.地 質 図 に示 す よ う にチ ャ ー
崎 ほか,
ら,本 地域 周 辺 は秩 父帯 北 帯 と南 帯 に挟 まれ た地 域 と し
て,秩 父 帯 中帯 として 扱 わ れ てい る(猪郷,1980;小
澤・
小 林,1985).
本 地 域西 方 に隣 接 す る芦 ケ久 保 地域 に は橋 立 ・浦 山両
層 群(久 田,1984)が
分 布 す る.こ の うち,花 桐 層 ・中
トの中 に は,走 行 方 向 に断 続 的 な が ら,追 跡 で きる も
藤 層(仮 称)の 走 行 方 向 に は浦 山 層 群子 の 山層,武 川 岳
の もあ る.こ の よ うな,シ ー ト ・レン ズ状 チ ャー ト岩
層 が あ る.両 層 とも,基 本 的 に は海底 地 す べ り堆 積 物 よ
塊 もプ レー ト収 束 域 で砕 屑 岩 と と もに混 合 した,海 底
りな る混在 岩 層 とされ て い るが,放 散 虫化 石 の資 料 に乏
地 す べ りに よ りもた らされ た大規 模 な移 動 岩体 と考 え
し く,ま た岩 相 の上 か ら も現 在 まで の と ころ厳 密 な対 比
られ る.チ ャー ト,砕 屑 岩 の混 合 の年 代 は黒色 頁 岩 に
は で きて い な い.
含 まれ る放 散 虫 の 示 す年 代 か らLate Pliensbachian
∼Bajocianの あ る時期 と考 え られ る.
代 の チ ャ ー トや 石 灰岩 を泥 質 岩 中 に異 地 性 岩 塊 と して含
関東 山地における花桐層 ・中藤層(仮 称)の
地質学的位置付 け
関 東 山地 にお い て は,秩 父盆 地 よ り西 方 で は山 中 白亜
前 述 の よ う に,花 桐 層 ・中 藤 層(仮 称)は
よ り古 い時
む混 在 岩層 で特 徴 づ け られ る.ま た,そ の泥 質 岩 基質 の
年 代 は仁 田 山層 まで を含 め て南 方 に 向 い若 くな る.さ ら
に地 質 断面 図(Fig.2のB'・B断
面)に 示 され る よ うに花
桐 層 ∼仁 田 山 は基 本 的 に北 傾 斜 で各 累層 も北 傾 斜 の逆 断
c
Table 1. List of Early and early Middle Jurassic radiolarians
Formation (Provisional name).
x
simplum
Parahsuum
takarazawaense
Parahsuum
spp.
Parahsuum
?
Bagotum
th
Yao
?
Katroma
cfr.
Katroma
x
x
x
x
x
Kishida
pseudoerraticuni
and
x
x
x
x
x
x
x
Hisada
sp.
kurusuensis
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
spp.
aff.
Archicapsa
(Tan Sin hok)
pachyderrna
of Matsuoka &
Yao (1986)
x
? jurassicum
Hsuum
aff.
Hsuum
fukazawaense
Hsuum
matsuokai
Hsuum
aff.
and
x
Matsuda
and
Isozaki
x
Matsuda
x
Sashida
x
Sashida
minoratum
Tricolocapsa
? cfr.
Parvicingula
aff.
Parvicingula
? sp.
x
Sashida
x
Yao
fusiformis
gigantocornis
Kishida
and
x
Hisada
x
x
sp.
x
? sp.
eikhornensis
Trillus
Isozaki
hisuikyoense
Pessagno
and
Biome
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
x
sp.
Pantanellium
spp.
Pantanellium
sp.
Acanthocircus
Xiphostylus
x
x
sp.
Trillus
x
x
sp.
Cyrtocapsa
x
x
x
Stichocapsa
Canoptum
x
x
Hon
sp.
Eucyrtidiellum
t,axtorum
x
x
sp.
Syringocapsa
Archicapsa
x
x
sp.
Bagotum
x
Sashida
spp.
aff.
Bagotum
r-1
r
umber
a
Parahsuum
and the Nakato
r-t
N
SampleN
T a
from the Hanagiri Formation
sp.
?
sp.
x
Plate 1
Early and early Middle Jurassic radiolarians from the Hanagiri Formation and the Nakato Formation (provisional name). Scale bars, A-C equal 100jum; A applies to 2-4, 11, 22-24, B to 1, 5-7, 9, 10, 12-21, 25, and C to 8.
1-6
7 +
8-12
13-15,17
Parahsuum simplum YAO, (1,2: Loc. NM-1,
3: SH-1,4: SH-2, 5: KK-1, 6: SK-1),16
Parahsuum takarazawaense SASHIDA,(HM-18
6),19,
Parahsuum spp., (8: HM-11, 9: HM-6, 10:21,
NM-2, 11: NM-1, 12: NM-2),23
Bagotum aff. pseudoerraticum KISHIDAand24
HISADA, (13:SH-1,14:SH-2, 15: SK-1, 17:25
20
22
AM-1),
Archicapsasp., (NM-2),
Bagotum? sp., (NM-2),
Eucyrtidiellum sp., (19, 20: NM-1),
Stichocapsa spp. (21, 22: NM-1),
Katroma cfr. kurusuensis HORI, (NM-1),
Katroma sp., (NM- 1),
Syringocapsa sp., (NM-1).
層 で 接 す る.こ の よ うな特 徴 は海 洋 プ レー ト収 束 域 にお
文
献
け る付加 体 堆 積 物 の特 徴 の一 つ で あ る(例 えば,松 岡,
1989).と
ころで,酒 井(1987)は
五 日市 周 辺 の 中生 層 を
藤 本 治 義,1933:関
扱 っ た際 に,関 東 山 地 東縁 部 の秩 父帯 中帯 を主 に海 底 地
た りに よ り形 成 され た 混在 岩 層 か らな り,泥 質 岩基 質 の
東 山地 東部 の地 質 学 的研 究.地 質雑,
40,1-15.
FUJIMOTO,
H.,
年 代 に極性 の認 め られ な い地 帯 で あ る とし た.筆 者 は本
paleontological
地 域 南 方 に分布 す る各 累 層 は成 木 層(小 澤,1975)を
Kwanto
除
Rep.,
きそ の泥 質 岩 基質 の年 代 が南 方 に向 い 若 くな る年代 極 性
の存 在 を確 認 して い る(SASHIDA&YATSUGI,1991).
1936a:
Stratigraphical
studies
of Titibu
Mountainland,
Tokyo Bunrika
part
Daigaku,
, 1936b: Stratigraphical
こ こで は本 地 城 よ り南 方 の地 層 につ い て は これ 以 上詳 細
studies
of
に は触 れ ない が,花 桐 層 ・
中藤 層(仮 称)か ら川井 層(酒
Mountainland,
part
井,1987)ま
Daigaku,
で を秩 父 帯 中 帯 と考 え る こ とに す る.一 方,
Tokyo Bunrika
花桐 層 よ り北 東側 に分 布 す る各 累層 に は泥質 岩 の年代 に
久 田 健 一 郎,1984:関
は極 性 が認 め られ な い.ま た,基 本 的 に南傾 斜 で ある こ
中 ・古 生 層.地
Titibu
and
System
of the
1, Stratigraphy.
Sci.
sec. C, 6, 157-188. ------------and paleontological
System
of
the
II, Palaeontology,
Kwanto
Sci. Rep.,
sec. C, 2, 29-125.
東 山地 南 部 芦 ケ久 保 一 鴨 沢地 域 の
質 雑,90,139-156.
を経 て きた こ とが予 想 され る.最 近 の微 化石 層 序 を基 に
・岸 田 容 司 郎 ,1986:関
東 山 地西 部 の 浜平 層 群
一 ジ ュ ラ 系 一 下 部 白 亜 系 付 加 体 の 発 達 過 程 一 .地 質
した 関東 山地 の秩 父帯 北 帯 の研 究 は きわ め て少 ない(久
雑,92,569-590.
とな ど,南 側 の各 累層 とは構 造 発 達 史 的 に異 な った 過程
田 ほ か,1988,飯
島 ほ か,1990)が
・上 川 容 市 ・岸 田 容 司 郎 ・山 際 延 夫,1988=関
これ らの研 究 例 に よ
東 山 地 西 部 の秩 父 帯 北 帯 の 石 灰 岩 ・チ ャ ー ト ・頁 岩
って 示 され た泥 質岩 の年 代 が 中期 ジ ェ ラ紀 で あ る こ とを
の 堆 積 年 代.大
重 視 し,本 地 域北 東 半 部 に分 布 す る黒 山 層(仮 称)・高畑
阪 教 育 大 紀 要,III,37,no.2,183-193.
HoRT,R., 1988: Some characteristic
層 ・刈 場 坂 層 を秩 父帯 北 帯 と考 え る こ と にす る.
radiolarians
from
Lower Jurassic bedded cherts of the Inuyama
area, southwest Japan. Trans. Proc. Palaeont. Soc.
Japan, N.S., no. 151, 543-563. ------------, 1990: Lower Jurassic radiolarian zones
of SW Japan. Trans. Proc. Palaeont. Soc. Japan,
N. S., no. 159, 562-586.
Plate2
Early and early Middle Jurassic rad iolarians from the Hanagiri
sional name). Scale bars, A-C equal 100p m; A applies to 1-4, 9,
16, 17, 24.
9
04
﹃D 盈U 7σ
QO OJ
11,12
18
19
20,25
21,22
つ0 4
9白 9白
10
Hsuum aff. hisuikyoense IsozAKI and
MATSUDA,(1,2: NM-2),
Hsuum fukazawaense SASHIDA,(NM-2),
Hsuum matsuokai ISOZAKIand MATSUDA,
(NM-2).
Hsuum sp., (NM-2),
Hsuum aff. minoratum SASHIDA,(NM-2),
Parvicingula aff. gigantocornis. KISHIDAand
HISADA,(NM-2),
Parvicingula? sp., (NM-2),
Laxtorum? jurassicum IsozAKI
and MATSUDA,(NM-2),
Canoptum sp. (NM-1),
Parahsuum? sp., (11, 12: NM-2),
り0 4 だ0 ρ0 7
1⊥ -⊥ -⊥ -⊥ -⊥
1,2
Formation
19, B to 5-8,
and the Nakato Formation (provi11-13, 15, 18, 20-23, 25, C to 10, 14,
Parvicingula sp., (NM-2),
Tricolocapsa? dr. fusiformis YAO, (NM-2).
Protunuma? sp., (NM-2),
Cyrtocapsa? sp., (NM-2),
Archicapsa aff. pachyderma (TAN SIN HoK)
of MATSUOKAand YAO (1986), (HM-6),
Archicapsa sp., (NM-2),
Acanthocircus sp., (HM-6),
Xiphostylus? sp., (20: NM-1, 25: KK-1),
Trillus elkhornensis PESSAGNO
and BLOME,
(21: SH-2, 22: NM-1),
Trillus sp., (NM-1),
Pantanellium sp., (HM-11).
堀 口 万 吉 ・竹 内 敏 晴,1982:関
東 山 地 東 部 ・高 麗 川 上 流
地 域 の 地 質 と 構 造.埼
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東 山地 東 部
醇 ・田 口 聡 史,1983:関
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磯 崎・
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玉県日
Ann.
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from bedded chert in Kamiaso, Mino
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Depositional
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東 山 地 北 西 部,
the
造地 質 研 究 会
zonation
for the
Micropaleontology,
the Shomaru
Land,
Univ.,
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of Japan.
in the vicinity
part
Japan,
of Kanto
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(5万
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分 の1地
質 図 幅),地
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質 調 査 所,75P.
oceanic-rocks
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and
and
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KANMERA, K.,
setting
Limestone
of
Group.
cherts
Mem.
Univ., D, 26, 51-68.
ら,三 つ の前 期 ジ ュラ
simplum群
集,Parahsuum
集及 び,Lczxtorzam?iuraLssicum群
集
で あ る.
花 桐 層,中 藤 層(仮 称)は,泥
質 岩 及 び珪 質 岩 か ら産
of Mino
IV, Supplements
Jour. Geol. Sco. Japan,
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ラ紀 に,海 洋底 プ レー トの収 束域 で形 成 され た堆 積 物 と
考 え られ る.
花 桐 層,中 藤 層(仮 称)は 泥 質岩 基 質 の 年代(及 び 地
11,91-105.
Eastern
Central
proposed
Jurassic
MORIKAWA, R., 1955: Schawagerinae
tain
Tsukuba,
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Marine
SANO, H.
い ものか ら,Parahsuum
takarazawaense群
ュ ラ 紀 テ レ ー ン を つ な ぐ鍵 一 チ ャ ー
radiolarian
central
Univ.
紀 放 散 虫 化石 群 集 が識 別 され た.そ れ ら は,年 代 的 に 古
丸 ・吾 野 周 辺 の 地 質
ト ・砕 屑 岩 シ ー ケ ン ス ー 構 造 地 質(構
on the Middle
----------
Mountains,
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Prefecture,
指 田勝 男(投 稿 中):関 東 山 地東 縁 部 の秩 父 帯 北 ・中帯.
渋谷
質 雑,92,497-516.
岩 崎 敏 典 ・指 田 勝 男 ・猪 郷 久 義,1989:関
multisegmented
Itsukaichi
no. 17, 56-62.
京 学 芸 大 紀 要,IV.35,117,131.
瀬 川 地 塊 北 縁 収 束 域.地
radiolarians
Japan.
Belt
Jurassic
the
and Yatsugi,
立 科 博 紀 要,C,
Chichibu
高 町 の 下 部 白 亜 系.東
from
Rep., Inst. Geosci.,
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石井
1988: Lower
Nassellaria
然科
国 山地 中 央部
質 雑,93,865-880.
質構 造 の特 徴)に 基 づ けば,関 東 山地 の秩 父帯 中帯 に相
当 す る.
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