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KAKUWA チャート栢 P/T 境界付近における ranoxiaJ についての認定方法とその検証
大阪微化石研究会館.特別号,第 12 号, 地WS p.85-98, 2∞ 1 年 12 月 0 1O s a k aMcrl叩出朋k泊osists (NO叫,匂ec. vol., N o .12, p .85-98, D町宮市er2∞ 1 チャート栢 P/T 境界付近における ranoxiaJ についての認定方法とその検証 角和善隆* C r i t i c a lreviewont h es o c a l l e d"anoxia"ofc h e r tsequencesacross 由e P.庁 boundary KAKUWAYoshitaka* r o l o n g e d"佃oxic" e v e n ta c r o s st h ePemia n!T r i a s s i c A b s t r a c t Ra d i o l a r i a nchert 関quences aI官 thought ωrecord p fwhicha r ea p p l i c a t i o no ft h eg e o c h e m i c a lmethods 回tablished byo t h e rl i t h o l o g y b o u n d a r y .Someworks, mosto 伽n chert, h a v eb e e np e r f o r m e dt oclari命泊施 p r o b l e md u r i n gre四ntten 抑制. T h i sp a p e rc r i t i c a l l yr e v i e w s t h e h er e d o xc o n d i t i o nande s t i m a t eofp a l e o o x y g e n a t i o nofo c e a n i cbottomw a t e rby p u b l i s h e dpapers 佐eating t e r m i a nt oT r i a s s i c . Revieweda r esul伽 isotopic ratios, VN+Niratios , ThIU s t u d y i n gcb出問中町田 s fromP ratios,む ωnten丸 MolU ratios , Cea nomalyandi c h n o f a b r i ci n d e x . c a 1s t u d yi si n e v i t a b l o fd i a g e n e t i ce f f e c t sa n d/ o rove中rint, t h e no t h e rmethodl i k ei c h n o f a b r i c An yg e o c h e m i a n a l y s i si sh o p e f u l .T h i smethod, i naddition, c a ndi蹴tlyin伽 thepa1俳oxygenation o f0田制icwatぽ justabove t h esedimens, b u ti ti sg e n e r a l l ydi伍cult f o rcb回 ωidenti命 burrowing s t r u c t u r e . Almosta l lt h es t u d i e sv a g u e l yshowt h ea n o x i co rr e d u c i n gc o n d i t i o nprevailed 企'Om L a t eP e r m i a nt oE a r l y u tt h er e l i a b l ee v i d e n c eof" a n o x i a "h a sn o tb e e np r o p o s e dy e ti nas位ict s e n s e . Triassic , b Kの, w o r d s :review, anoxia, P汀 boundary, c h e r ts e q u e n c e は 6 論文の議論に用いられた図は示していないので,それらに めに ついてはそれぞれの論文を参照していただきたい. ペルム紀と三畳紀境界の生物大量絶滅に関連して,層状 一般輪 チャート相の色調変化. pyrite が多産すること,黒色炭質 堆積物の出現などをもとに 1000 万年に及ぶ無酸素事件 ( a n o x i cevent) 1.有機物の多い黒い土佐積物と py,同te があり,それが大量絶滅の原因に関連し ている,という考えが出されている(Isozaki, 1994). いわゆる anoxic sediments は有機物が多く黒色を呈 し. pyrite が存在する.しかし,逆は必ずしも真ならず し かし層状チャート相で anoxic である,という具体的な である.即ち, pyrite は埋没続成過程での普通の自生鉱物 データを提出して議論された論文は必ずしも多くはない. であり,それ自体は「堆積環境j を指示するものではないa そこで本論文では,まず現時点で異体的データに基づいて pyrite の形成は Fe (鉄). redoxcondition では S は sulfate (硫酸塩)として大量に有るが, あるいは anoxic -oxic について述べた 論文を検討し,どの程度まで事実として判っているかをま S (硫黄)を材料とし,海水中 s u l f a t e は還元形態の sulfide (硫化物)にならないと Fe と結び とめた.さらにこの総説では,既に報告された結果・解釈 つかない. sulfate を sulfide にするのは,一つには sul について,どのような点が問題なのか,どのように再解釈 ph町 reducing Desulphovibrio) の話 動があげられる.そのバクテリアが活動するためには栄養 できるかを示されたデータを用いて具体的に指摘した.原 分が必要であり,それを供給するのが有機物である.そこ -東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系宇宙地球科 学. De v a r l m e n to fEa.此h Scienωand b a c t e r i a(例えば で C-S-Fe の三者が必要となる (Berner, 1970). 堆積物 Ast r o n o I n Y .G r a d u ュ 中に取り込まれた海水から sulfate が供給され,鉄は海水 fA r t sandScienc,国, t h eU n i v e r s i t yo fT o ュ a t eSc h∞1 o k y o .Tokyo1530 031 .J apan c . u t o k y o . a c . j p E m a i l :k a k u w a @ c h i a n t i . から無機的沈殿をしたか砕屑物から供給され,そして生物 遺骸起源の有機物でこれら 3 つが揃う.埋没続成過程では 8 5 角和善隆 86 酸素,窒素が oxidant として消費されつくすと必然的に S が oxidant として還元され 普遍的にある Fe と結び (a) は最も重要とされていて一応考慮する必要はあるが, 特に層状チャートでは考慮しなくて良いでだろう.但し, 三畳紀最初期の炭質泥岩層は放散虫が殆どいないのでその ついて pyrite が形成される. 希釈効果がなく,チャート層と比べて有機物がより濃集し 2 . Anoxic ているのは当たり前だろう.この放散虫による希釈効果は とは? 例えばペルム紀後期のチャートの堆積していた時代と有機 (1)海水の溶存酸素濃度に関わる堆積環境の分類 海水の溶存酸素浪度に関わる堆積環境の分類について 物の供給量を厳密に比較しようとするときは考慮する必要 は,必ずしも世界的に受け入れられている用語が確立して があるだろう.例えば黒色炭質粘土岩層は放散虫がいな TysonandPe訂son (1 99 1)は歴史 かったから濃集した様に見えるに過ぎない,という考え方 的な経緯を鑑み,以下のような分類と用語を提案してい もあり得る.当然この効果は少しはあったはずで,それを る. どの程度のものと見積もるかは厳密には必要である.ま いるとは言えない. 古生態用語: a e r o b i c-dysaerobic-Q u a s i a n a e r o b i c anaerobic 環境用語: o x i c-dysoxic-suboxic-anoxic 良くなったから有機物の挟みがあるのか,砕屑物の供給が これらに更に海水の溶存酸素量も対比させている.例え ば oxic = aerobic た,この事は珪質粘土岩についても同じで,珪質粘土岩と 黒色粘土岩の互層については有機物の供給或いは保存が 8 . 0 2 . 0 m l/ l , Dysoxic 減少したから有機物が堆積したのかは考慮する必要があ る.結局,有機質堆積物の形成の主要な controlling f a c . 0 0 . 2ml / I .s uboxic=Q u a s i a n a e r o b i c Dysaerobic=2 旬r としては =0.2-0.0m l/l, anoxic=anaerobic=0.0 (H2S 者を組み合わせた高い生物生産性 +anoxia 説となる. 存在). 但し Quasi-anaerobic は現在一般的となっていない.ま た担lOXÌc と閉じあるいは硫黄を還元するようなより強い anoxia 説,高い生物生産性説,そして両 ( 3 ) redox (酸化,還元)について 酸化・還元させる能力をEh ( r e d o xpoten出1)と呼ぶ. 還元環境について,特に H2Sの存在を意識して sulfidic, 電子を受け取ると還元されたと言い,電子を失うと酸化さ euxinic という言葉も照いられることもある. れたと言う.例えば酸素と結合すると酸化されたこととな ( 2 )anoxic と有機質堆積物の関係 り,硫黄と結合すると還元されたことになる.即ち Eh あ 黒色有機質堆積物の堆積に必要なことは何か.これには (a) 砕屑物の堆積速度, (b) 有機物の生産量. (c) 海水の酸素 andMoore, 1 9 8 0 ; P r a t . t1984;PrattandK加g, 1986; 濃度の 3 つの要因がある(Demaison Arthureta1勾 A氏hur 1984; e tal, 1 9 8 7 ) . るいは redox potentia1とは溶液の酸化・還元させる能 力あるいは溶液中の電子の濃度のことで, 0 を基準とし, 酸化は正,還元は負の値となる.この用語は化学的性質に ついて述べたもので,私たちが P/T 境界などで議論する 際は海水中あるいは間隙水中の酸素は重要な電子の供給糠 まず (a) は有機物の供給量が多いかあるいは保存が良く であるので,酸素の有無や,組oxic-oxic の議論の際に ても,砕屑物.炭酸塩・珪質堆積物などがそれを上回って しばしばでてくる.この酸化環境,還元環境という言葉は, 堆積すれば,有機物に富んだ地層と認識できず,一般には 漠然と酸素レベルと等しく用いられることが多りが,化学 andS u e s s .1979;Canfield, 的環境を示し,また酸素以外のものも電子の受け渡しに使 1991). 次に (b) か (c) かどち われるので,厳密には同じ意味ではない.いわゆる an らをより強調するかで 2 つの考え方に分けられる.一つは oxic な堆積物は還元環境を示すが,還元環境は必ずしも anoxic であったので有機物が酸化分解を免れて海洋底に anoxic を示すのではない. 一番重要である (Muller 1 9 8 9 ;B e t t sandHolland, 堆積した,というもの (Demaison andMoore , 1980; Jenkyns, 1 9 8 0 ;1 9 9 1 ;De maison, 1 9 9 1 ;Canfield, 1 9 8 9 ; VanCappellenandCanfield, 1993) ,もう一つは海洋 表層のプランクトン生産量による有機物の高い供給量であ る (Calvert , 1987;CalvertandPedersen, 1992; PedersenandCalvert, 1990). さらにその他の要素とし 層状チャー卜相の酸化・還元環境の認定方法と その問題点 過去の有機質堆積物の酸化・還元環境を推定する方法と してはさまざまなものがある.大きく,化学的手法と生物 学的手法,堆積学的手法とに分類できよう.化学的手法と て水深(堆積の聞に有機物は酸化分解され失われる) ,有 しては DOP 機物の組成(分解されやすいか否か,陸源有機物の供給量 どのくらい pyrite になっているかの指標, (Degreeo fpyritization,堆積物中の鉄が R a i s w e l let 札 Leven出.al, 1 9 8 3 ; など) ,大陸縁からの距離(一次生産の場からの距離)等も 1988) , 影響するとされている.何が効いているかは各々について Bemer.1984) ,有機炭素量/堆積速度 (Ste泊, 1986) が 検討する必要がある. ある.また特定の元素の化学的性質に基づき,その元素の C/S 比(有機炭素量/硫黄量, チャート相 P/T 境界における anoxia の認定方法と検証 V+Ni, N i/Co, V/Cr, U/Th, Mo, Zn, V , Cr, Cu 等 重金属類などの絶対的濃度,量比などである.生物学的手 法は,特定の酸素レベルに適応する生物種の存否によるも のである.但しこの手法は経験則や,現世からの類推を伴 い,地質時代に適用するときに問題があり,更にチャート づくものである.以下では,一般的な酸化・還元の認定で はなく,層状チャート相において述べられた具体的事例に 基づいて議論する. ( 1 ) Kajiwarae ta. l(1993a ;b ;1994) の硫黄同位体 1 .5 0 . 5 0 . 5 ロoau チャート相について海洋の redox ∞ndition について議 。 a, 体をもとに,ペルム紀新世から三畳紀古世にかけての層状 論している.秩父帯北帯天神丸セクションと丹波帯篠山セ 2 ー噌吋 η は黄鉄鉱の硫黄同位 ラ酔 a Kajiwarae ta. l(1993a ;b ;1994) (m) anoxic n u ail' 仰 庁 P 1. 化学的手法による過去の検討例 S・ 0円山 -h 制的 U』伺 層では期待できない.堆積学的手法とは生物擾乱構造に基 内Q 岡 山0ωQ 国 -凶 M』2 沼Z 山 濃集程度による判定方法もある.たとえば, U/Th 比, V/ 8 7 クションの検討結果によれば,分析したデータはー25 % 0 以下と著 L く軽い同位体のグループ,ー25- -5 払とやや 軽いグループ,ー5 %0以上に分けられ, 1 . 5 -25' "-5%0の問の ものを anoxic な環境で堆積したとの解釈を行っている. 具体的にはペルム系上部の暗灰色チャート,ペルム系最上 部の珪質粘土岩(正確にはペルム系チャートに伴う厚い挟 みの頁岩) ,三畳系下部の珪質粘土岩は ano剖c な膿境下で 堆積し,一方ペルム系上部のチャート,三畳系最下部と考 えられる黒色炭質泥岩は oxic な環境下で堆積した,と述 べた (F包1).さらにその解釈として,ペルム紀新世から 三畳紀古世にかけて海洋は成層していて,局状チャートの 堆積していた深海部では anoxic となった,しかし P/T 境界直後,三畳紀古世において海洋の成層が破接され,酸 化的であった表層海水と混合して一時的に oxic となった, としたそしてその海洋の成層構造の破壊は, P/T 境界に おける海洋への天体衝突によると考えた. また Kama加担ld Kajiwara(1996) は足尾帯の茂木セ クションで同様に硫黄同位体比変動を検討した結果,ペル 2 5 0 4 0 3 0 2 0 1 0 0 ヤ34S( p e r m il ) 日gure 1 . S回tigraphic v a r i a t i o n so fs u l f u risoωpic r a ュ t i o si nT e n j i n m a r u(K司jiwara e tal., 1 9 9 3 b )andM o t e g i 関ctions ( Kama t aa n dKajiwara, 1 9 9 6 ) .Th estratigr温phic t h i c k n e s sshownont h er i g h tof 曲egr冨ph i sa p p l i e do n l y ωTenimnaru ( f i l l e dc i r c l e ) .Th ev e r t i c a lp o s i t i o no f t h e s u l f u ri s o t o p ed a t ao f M o t e g i( o p e nc i r c l e )i sp l o t t e dby .3m/ 2 . 0m acω凶ing t o p r o p o r t i o n a l l yt ot h er a t i oof1 t h et h i c k n e s sofcarbonaceousc l a y s t o n ebedof T叩jinmaru ( c a .1 . 3m byK a j i w a r ae tal., 1 9 9 3 b )and M o t e g i( c a .2mbyKamataa n dKajiwara, 1996). 百le l i t h o l o g yshownont h el e f to ft h eg r a p hi scommont o b o t har琶as. ム系中部から三畳系中部まで anoxic で, P/T 境界付近 で一時的に急激に oxic な出来事があったとした.しかし, 石の全体を分析したもので, pyrite の康状の勘案がなさ Kajiwarae ta l .(l 993b) および Kama岡田ld Ka jiwara れていないことによるだろう.例えば天神丸の黒色炭質粘 (1996) によって示された図を詳細に検討すると,ベルム 土岩の黄鉄鉱ノジュールは TS (全岩硫黄含量)が多く同 紀新世のチャートから三畳紀古世の炭質粘土岩にかけて両 位体比も軽いが,彼らの定義による oxic 領域にあるとい 者は明らかに矛盾している (Fig. 1).天神丸では炭質粘土 うことになっている.そして全体としては TS が多いほど 岩は彼らの anoxic から oxic に変化し,一方茂木では 同位体比は軽くなる傾向がある.また一部の天神丸の炭質 oxic から anoxic に変化している.別の言い方をすれば 粘土岩は TS が著しく少なく,風化による溶脱かノジュー 同じ見かけの炭質粘土岩でも堆積環境が異なっていたこと ル形成による移動の可能性がある.この様に産状を検討し ないデータ解釈には問題がある.またもう一つは, -25 になる. これは一つにはKajiwara e ta l .(1993旬以 1994) は岩 ' "5%0の問のものが ano副c な環境で堆積したとの解釈 角和善隆 88 に問題があるのかもしれない.そこで次にチャート相 P/T highpnてctil'勾 50 境界付近での硫黄同位体比の値を現世の anoxic ocean で ある黒海の例から解釈してみる. 黒海の anoxic な深層水の同位体値は -4 1.5 % 0(Fryet 、‘, r e tal, Ft 中を沈降中の sulfide は -36.6 %0位で (Muramoto 90-E e tal~ 1996). 水 α% くー33 からー37 %0程度である (Calvert 1 0 C( a 1., 199 1)であるが,実際の黒海の堆積物ではもう少し重 199 1),堆積物中のそれに近い値である.またこの数値は Frye ta. 1(1 99 1)によると黒海海水中の 界直下のそれと一致し oxic-anoxic 境 oxic官lOxic 境界直下の anoxic 水中での sulfide の値と考えられる (Calvert e t al 吋 1996). 現在の海とペルム紀の海では硫酸塩の硫黄同位体 0 . 1 比が相違し,前者では 20 %0,後者では 10 %0程度なので (Clayp∞1 0 . 1 e tal., 1980) , 10%0程度のシフトは考える必 要があり.それを考慮して検討してみる. % 0 (現在にシフトさせる と -47 から -35 %0)程度で oxic としているが,黒海の データからは ano剖c とみてよい.しかし,この値は赤色 チャートのもので,赤色チャート中の pyrite は明らかに 続成過程で生成したものであり,堆積環境を議論するには 不的確である.次に黒色炭質粘土岩はー23 から -40 % 0 (ー33 から -50 %0)で,彼らは oxic としているが,上記 の理由でむしろ全体としては逆に anoxic と言った方がよ い.珪質粘土岩やペルム紀新世のチャートは -5 から -25 % 0 (ー 15 からー35 %0)で この範囲を彼らは anoxic と 1 0 1 0 0 SEDIMENTAIONRATE( c m l l 0 0 0y) まず Kajiwara e ta l .(1993a ;1994)の篠山のペルム紀 中世のチャートは -37 から由25 1 F i g u r e2 .D i a g r a ms h o w i n gd e p o s i t i o n a Je n v i r o n m e n to f O喝anic r i c hs e d i m e n t sb鎚ed o nr a t i o sofω凶 0喝anic c a r ュ b o n l s e d i m e n t a t i o nr a t eb yS t e i n( 1 9 9 1 ) .Th erange 佃dav e r a g e dv a l u eofTOCo fc a r b o n a c e o u sc l a y s t o n eo fc h e r t s e q u e n c e sa r eplo抗edon 白ediagr羽n. 官ledata 釘e f r o m1 : :Yam飽hita e ta . l( 1 9 9 2 )a n d3: 刷 iwara Ka kuwa(1996), 2 e ta . l(1993b), r e s p e c t i v e l y .Thea v e r a g e dv a l u e so f1a n d 2ar官 wi曲面白e f i e l do fanoxic, b u tt h a to f3i so nt h ef i e l d r el o w e rt h a n1αW o f u n s p e c i f i e di f t h esed泊施ntationra旬s a IOOOyears. 百ecom伊rative p o s i t i o no f1, 2a n d3a,伊inst t h eh o r i z o n t a la x i sh a snom回ning. しているが一部はそうかもしれない.ただし, pyrite は続 成過程でも形成され,彼らの解釈はその点を考慮していな ていった可能性もある.実際分析値全体を見渡すと,硫黄 いので当然問題がある. 総量が試料により大きく相違し, pyrite が偏在している可 Kajiwarae ta l .( 19 93b;1994) は C/S 比も同時に示し 能性を示す.この点は試料の観察結果からも言える.この ている.との C/S 比によると硫黄同位体比で anoxic と 様に pyrite の偏在した試料をどのように扱うかは問題で される珪質泥岩のうち, 2 試料は Berner andRaiswell ある. (1 983) の euxi凶c の領域に分布するが,別の 2 試料は通 有機炭素量/堆積速度比では,堆積物の厚さおよび堆積 常の海成堆積物の領域にもある.また,同様に anoxic と した期間の認定に問題があるため,堆積速度の算定が困難 されたチャートは主として通常の海成堆積物の領域に分布 である.しかしチャート相の黒色粘土岩が極端に大きな堆 し 1 試料はより euxinic の領域近くに分布する.硫黄 積速度で堆積したとは考えにくいので,目安として検討し 同位体で oxic とされた黒色炭質粘土岩は通常の海成機積 てみる.報告されている黒色炭質粘土岩の有機炭素量を, 物の領域から淡水湖成堆積物の領域に分布する. このように C/S 比については必ずしも硫黄同位体比の その堆積速度が数 cm/1000 年以下と考えれば, S t e i n (1 986) の現世堆積物から得られた判別図では, anoxic か 結果や地震学的に考えられる環境と調和的ではない.これ ら不明の領域に分布する は特に既に述べた pyrite の風化による硫黄の溶脱・浪集 (2) 堀(1 997) の V/V+Ni 比 (Fig.2). 過程を考慮する必要がある.例えば天神丸の C/S 比が淡 堀 (1997) は犬山の三畳系からジュラ系の層状チャート 水領域に分布する試料は高い確率で硫黄同位体比に比べ全 の V/V+Ni 比を用いて,三畳紀古世においては anoxic 硫黄量が低い.これらは風化による溶脱の可能性が極めて であり,その後徐々に oxic に変化したと述べている.そ 高く,一方 TOC ( t o t a lorganiccarbon.全有機炭素量) が高い試料は構造運動によりもめることで炭質物が濃集し の結果は美しい層序変化を示し,意味深げに見える. V/ V+Ni .!tが paleo-redox の指標となるという考えは, チャート相 P庁境界における抑渦の認定方法と検証 Y~ムシ? N i 4ω r l-:1 Z1曲 に71 ・・ ・ . J. . t. . t・ 』 o 。 ( p pm) - 1 0 5 8 9 1∞ 50 ' . . . . . . . . . . . . . . . 1 5 20 TOC (%) 25 。 30 。 M ; J j J t 3倒防ト 5 1 0 1 5 20 203 (%) Ai 25 1 0 1 5 20 A 1203 (%) 25 ( p pm) 1 5 0 v V 20∞ 1ω 50 1 創期 • 。 。 1 0 5 1 5 20 % ) TOC ( 25 。 。 30 “ Figu開 3. Covaria .on d i a g r a mo fV.庁OC 叩dNiffOC. T h ed a t aa r ef r o mHatch 制d Lev e n t a b l( 19 9 2 ) .T b e s e diagr湿mssbowbighαmelation c o e f f i c i e n t so f b o t hVa n d NicOl出臨 against roc, w b i c bi m p l yt h eVa n dN it ob e ofor伊nic m a t e r i a lo r i g i n . HatchandLe v e n t h a l(1 992) 。 の議論をもとにしている. V や Ni が有機物に富んだ堆積物に多いことは知られて いる. Lew創1 (1984) は,原油の V, Ni は bitumen の 5 F梅田跨 4. Covaria出n d i a g r a mo f V / A 1 2 ロ3a n dNi / A 1 2 ロ3o f o c k so fcb副 S叫U回国s. Vo f a r g i l l a c e o u sr o c k s a r g i l l a c e o u sr ofch町t s e q u e n c e ss h o w sah i g hcor官官lation c o e f f i c i e n to f A 1 2 ロ3content, w h i c hi m p l yt h eVt ob eo fl i t h o g e n o u so r i ュ g m . 0.89 が euxinic. 0 . 5 4-0.82 が釦oxic. 0 . 4 6-0.60 dyso副c な海水環境で堆積した堆積物であるとした 泥質岩のV は一般に細粒砕屑物起源と有機物起源が考え HatchandLeven血al 中の macromolecule 或いは free molecule として tet られる. r a p y r r o l ecomplex TOC と V が良く相関するが (Fig.3 ,相関係数 :r の中に存在すると考え,それは埋没 続成初期の redox potential に左右され,堆積物中の V/ Hatchand Le wanandMynard(1 982) や が (1992) の扱った試料は =0.80) A1203 とは相関しないことから,後者のものが大きく寄与 V+Ni 比を制御する第一の要因と考えた. していると考えられる.これは Ni に闘しでも同様である Levenせlal (1 992) は, ( r=0.95). これらのことから彼等の試料の V. Ni は,わ Lew出1 (1 984) の考えを元に,中・上部 Pennsylvanian ずかな細粒砕屑物起源のものに大量の有機物起源のものが の off:泊。陀の有機物に富んだ黒色頁岩に関して分析を行 付加されたものであり,後者が初期埋没続成時に redox い. V/V+Ni 比の redox potential としての可能性を検 condition により再配分された結果,彼等の指標の値と 討したそれは DOP ( d e g r e eo fpyri也ati.on: 堆積物中 の鉄が pyrite として使われる程度を示す)といくつかの 重金属類,硫黄の濃度を考慮にいれつつ, DOP と V/ V+Ni 比を比較し, V!V+Ni 比が海水の成層状態を示す 指標として有効であるとした.即ち, V/V+Ni=0 . 8 4- なったと考えられる. Kakuwa(1 986) は西議日本各地の三畳紀の層状チャー トの三畳紀古世の珪質粘土岩や挟みの頁岩の分析を行い, V は A1203 との格闘が非常によいことを示し (Fig. 0 . 9 5 ) .V 4 :r= は細粒砕屑物起源であると考えた.一方. Ni は 角和善隆 90 A120~ との相聞は良くない (F抱. 4 , r= 0.52). これは Ni (m) は Mn と同様に hydrogenous (海水起源)と考えられ, 109ppm, 62ppm であり,一方 Hatch andLev e n t h a l (1992) の扱った試料の V, Ni は各々平均 1500 308ppm ppm , で,全くその含有量は異なる.またHatch and 同 vggN認定 らに V, Ni の量は挟みの頁岩,珪質粘土岩では各々平均 .SgoEna 続成時の移動も大きい可能性があることも考えられる.さ Leventhal(1 992) のデータのなかで, V , Ni が非常に少 なくチャート相の珪質粘土岩や挟みの頁岩に近いものが 6 a n o x i c? •• I .・ . . • .・ 残りの 3 つでは OOP と V/V+Ni比の各々の指標は呉なっ 試料で V や Ni の含有量の少ないものは,指標としての 信頼度は低下する.このように,岩石の化学成分の量・起 源ともに全く異なる試料で考えられた指標を,そのまま層 宜泊 • . •• ロ。宮崎ロ Oロ H同 の扱った 1 5 0 強肩~,... 民垣内 P凶 HOω国 伺 andLe v e n t h a l(1992) 試料とは含有量,起源ともに異なる.また彼らの検討した • . • ..,.. . ・ た環境を示す. Ni は,明らかに Hatch l(泊 .・・ つある.そのうち 3 つは DOP は値がなく(検出限界以下), 以上のように,チャート,挟みの頁岩,珪質粘土岩の V, 50 2 5 0 ・. ー. 3ω 状チャート相に適用して堆積環境を判定するのは危険であ る .V は lithogenous element (砕屑物起源の元素)と 350 0 . 1 10 して TiOz や Alz03 と同格であり,ほとんど動いていな ThIUr a t i o いと考えられるが, Ni は続成過程でより動きやすい.堀 (1 997) で示された三畳紀古世からジュラ紀にかけての V/ V+Ni 比の層序変化は, V のような動きにくい元素に対す る Ni のような動きやすい元素の,堆積初期から続成過寝 での移動の程度を示すのかもしれない.あるいは砕屑物の 性質の変化,そして単に有機物が多いことの別の表現の可 0 . 0 1 F i g u r eS . S回ti伊.phic v a r i a t i o no fThIUr a t i o so f G k 1 cA 1 p s .f r o mL a t eP e r m i a nt oE a r l yT r i a s s i c . C o r eo fCarni 8eII町ophon F o r m a t i o nw i t hp r o r i f i cb e n t h i ca n i m a l sa n d b i o t u r b a t i o ns h o w st h e∞nsistent l o w e rTνUratios th聞2, whichmeans 阻oxic e n v i r o n m e n taccordingωthe W i g n a l l &T w i c h e t t( 1 9 9 6 ) .Th i sÌI胸中間削on i sther曲re i n c o n ュ si蹴ntwi白血eg回logic eviden開.百le 血taarefrmnA位'cp 能性もある. 以上の議論は V!V+Ni 比自体の一般的有効性に関して e ta l .( 1 9 9 1 ) . 異を唱えるものではないし,堀 (1997) の示した V/V+Ni 比の層序変化は興味深い.しかし, V/V十Ni 比を単純に層 いうものである.そこで anoxic sediment 中では ox.ic 状チャート相へ適用すること関しての妥当性の検討が十分 sediment 中より U に富むことになる.一方自ori田n は に示されていない.さらに現世の堆積物における V/V+Ni 酸化還元環境には影響されず,不溶性の Th+4 のままで 比データを単純に中・古生代層状チャートに適用するの いる.そして anoxic 配d註nent中では ThlU比が 2 以下, も,続成作用の問題がある.今後は何らかの信頼できる oxicsediment redox potential TeseroHorizon,胸zz加 の指標も考慮して,中・古生代層状 中では 2-7 とし,ペルム紀最新世? Member 最下部から三畳紀最 チャート相独自の V!V+Ni 比での指標を作り,その上で 古世 Griesbachian 前半の Mazzin Member において 議論するべきであろう. 創lOxic であるとした. しかし,例えば同じ C訂凶c A1院の Gk-1 ∞Ire の岩相 ( 3 ) Th/U 比と U の含有量絶対値 Wignall& Twichett(1996) は北部イタリア, Cami c 記載と化学組成分析データ (A位epet 乱噌 199 1)に基づ A1ps と Slovenia の P/T 境界をまたがる炭酸塩岩層で, くと,ペルム紀最新世,底生の腕足類が生息し生物擾乱構 ThλJ (トリウム/ウラン)比を用いた anoxic勺xic の判 造の見られるBellerophon Formation の頃から既に Th/ 5 ) . この原理は anoxic では urani田n (U4+)f l u o r i d ecomplex に還元さ U 比は 2 を割り,やはり底生生物による生物擾乱の見られ 定を行った (Fig. は不溶性の uranous る三畳紀古世Seis Member を含めた地層において, Th/ れ,堆積物中に保存されるが,酸化環境では可溶性の ura U 比 2 以下の anoxic となってしまう nyl(U6+)carbonate に Th/U が 2 以下が anoxic という判定は,適用できる に酸化され溶液中に移動する,と (Fig.5). この様 チャー卜相 P!T鏡界における anox訟の認定方法と検証 ト • • .・ .・ 町 9 1 (m) (m) 30 3 0 -・ 2ロロ 20 20 anoxic? 引匝 司、 四 ロ UV 1 _ ー・ 0" 1 0 1 0 Pffb o u n d a r y Pffboundaη。 言。 。 。 -周 1 0 ー 10 同・ 。 .2 0 同 2 0 。 c -・・・・ ・ 1 . . .. .. . 1 0 “ 3 0 0 . 1 3 0 2 5 1 0 5 0 U(ppm) ThIUr a t i o F f g u r e6 . Stra grapbic v a r i a t i o nofThIUr a t i o so fc h e r t s e q u e n c e sf r o mMiddleP e n n i a nt oE a r l yT r i a s s i c .T h i s a t i o sa r eh a r d l ya p p l i e dt oc h e r t f i g u r eshowst h eTh/Ur S叫uences f o ri d e n t i f i c a t i o nofredoxωndition. Th ed a t a a r ef r o mI s b i g ae ta l .( 19 9 6 )andY a m a s h i t ae ta l .( 19 9 6 ) . r eread 命。mthe Thed a t ao fe a c hs回tigr可,bic posi討on a r e f e r e n c ep a p e r s .andplottedon 也.e figureac∞,rding t ot h e dis飽nce f r o m t h ep,庁 boun必ry. Thes位置.tigr冨pbic p o s i t i o n h i m is e c t i o na r et e n t a t i v e l yp l o t t e don 血e f i g ュ o f T r i a s s i cAs i l l e dc i r c l e :c a r b o n a c e o u s u r e . Openc i r c l e :chert, f claystone, o p e nsqu釘e: siliα~us c l a y s t o n e . 20 1 5 F i g u r e7 .S t r a t i g r a p h i cv a r i a t i o nofU c o n t e n t sofr o c k s 命。mcherts珂uences. Carbonact均凶 claystone i sg e n e r a l l y n es a m p l eh a ssi伊ificantly hi酔. Th e bighUcon蜘t 皿d o da飽 are t h esameas 血.ose i nF i g .6f r o mI s h i g ae ta l .( 1 9 9 6 ) 剖dYamasbi匂 et a l .( 1 9 9 6 ) .Th ed a t aofe a c hs回.tigraphic p o s i t i o na r eread 合om 血.e r e f e r e n c epapers,卸dplotted on t h ef i g u r eaα:ordingω 血edis岡田 fromthe p,庁 boun也ry. Thes回tigr司pbic p o s i t i o no f T r i a s s i cAsb i m is e c t i o nare 蜘・ 旬tively p l o t t e don 血efi伊re. Open c批le:ch回, f i l l e dc i r c l e : 回向onac伺1Ü!;l claystone, o p e ns q u a r e :s i l i c e o u sc l a y s t o n e . かは疑問がある.この場合.U の絶対値何 ppm 以上とい 紀以降の黒色炭質粘土岩は系統的にチャートや珪質粘土岩 う限定が必要なのかもしれない. よりやや濃集しているが,岩栢依存の疑いはある 因みに,報告されているチャートの化学組成分析値のう ち U と Th があるものの Th!U 比を P/T 境界を中心に 図示すると F泡.6 のようになり ano剖c から oxic まで 様々としか言えない. の黒色炭質粘土岩では. 7 ) . (4) 加藤ほか (2000) の U/Mo 比 Mo (モリブデン)も anoxic sediment 認定のための 元素として用いられている.一般にSe. Yamashitaeta1(1 996) はチャート相 P/T 境界付近 PAAS(以JSt-Archean Australian shale: 泥質岩の平均的組成を表現しているとされている) (Fig. U. V. N i .c d . Mo などは. sulfate の還元がおきているところで濃集す ることは知られている.加藤岡か (2000) は菟原セクショ ンにおいて. redox 変化を鋭敏に反映する元素として Mo に比べ U が富んでいることから ano足c であると考えた. と U に注目して化学組成を検討した.特に U は subo羽c 既存の U の濃度に関するデータを岩相毎に見ると.三畳 から euxinic. Mo は euxinic な環境で沈殿するとし. UI 角和善隆 92 Mo 比の変化からペルム紀最後期の灰色チャートで oxic , (m) P/T 境界直上の黒色炭質 30 灰色珪質粘土岩層は suboxic. 粘土岩は euxinic になったとしている.しかし,この結 果は元素の濃集に岩相依存がある疑いが解決されていな ロ ロ ( 5 ) Ce 20 負異常 Ce(セリウム〉は還元環境では水溶性で海水に溶け込み 10 濃度が高くなり,酸化環境では不溶性となり沈殿して海水 中の濃度は低下する.そこで還元環境ではその海水に生息 Pffboundaη ドントや魚の歯などのリン酸カルシウムからなる生物遺骸 。 は Ce が他の希土類元素に比べ多く,正の異常を示し,堆 。 積物では沈殿しないので Ce 異常を示さない.逆に酸化環 。 を示す.と考えられている (Wright 。 1 0 。 境では堆積物に沈殿して正の異常を示すが,その結果海水 中の ce が選択的に取り除かれたため生物遺骸は負の異常 • 。。。 していた生物が海水の高い Ce 濃度を反映し,例えばコノ 。 。 2 0 e ta1., 1 9 8 7 ;H o l s e r . 。 1 9 9 7 ) . 。 角和ほか (1998) は,イランの炭酸塩岩 P/T 境界直下 で顕著な ce 負異常を発見し 3 0 。 さらにオーストリア Gk-1 コアのデータを整理し,問機の規模の負異常を見いだし た.その意義を黒海での海水の溶存酸素. C e . N などの 分析データをもとに,従来の解釈とは異なり, N が還元さ 4心 -0.4・0.3 れるような suboxic な環境では海水は ce 負異常を示し, I s h i g ae ta 1 .(1 996) は篠山と 天神丸において希土類元素を分析し,篠山のペルム紀最新 世から三畳紀古債では泥質岩やチャートは ce の負の異常 を示し,海水の停滞があったか. Ce 負異常の水が供給,混 合されたとした.また天神丸ではKajiwara e ta I .( 19 9 4 ) の硫黄同位体比の結果を引用し三畳紀古世の ce 負異常 を Ce に欠乏した水が供給されたと解釈した.これらの解 釈は Kajiwara e ta. 1(1994) の硫黄同位体比の結果に基 づいており,既に述べたように再考を要する.実際にペル ム紀新世の Ce の弱い正の異常を示す灰色チャートは Kajiwarae ta. 1(1994) では anoxic を示すことになる ・0.1 0 0 . 1 0.2 Ceanomaly 炭酸埴岩はそれを反映している,と解釈した. チャート層に関しては. ・0.2 F i g u r e8 .S回tigraphic v a r i a t i o no fCea n o m a l yo fc h e r t sequen田s. M ediums t r o n gn e g a t i v eCea n o m a 1 yi nt h e M i d d l eP e n n i a ni sp側iblyωbe a ni n ゚ u e n c eofhydro曲目・ m a la c t i v i t y .Weakpositive 姐omaly 泊也e UpperP e n n i a n i sd u et os l o wd叩ostionofcb側面 anonnalm釘泊sωndi. t i o n .S l i g h tn e g a t i v ea n o m a l yi nt h eE a r l yT r i a s s i cm i g h t i n d i c a t er e d u c i n g∞ndition. Th eda組錨官: f r o mI s h i g ae ta . l (1996) 岨dYam飴,hi包 et a l .(1996). 百e 也ltaof伺chs回.ti・ 8却hicpωition a r er e a df r o mt h er e f e r e n c epape隠, a n d p l o t ュ t e dont h ef i g u r ea c c o r d i n gt ot h ed i s t a n c ef r o mt h eP斤 b o u n d a r y .Th es回tigr寵phic p o s i t i o no f T r i a s s i cA s h i m is e c ュ t i o nare 加瑚.tivelyplo臨d o nt h ef i g u r e .O p e nc i r c l e :chert, f i l l e dc i r c l e :c創bonaceous c1aystone, 0戸nsq国間: silic回us c1a戸ωne. が,後で述べるようにそれではおかしい. 美浪者干のチャートは一般に ce に関して弱い正の異常を 示す徹也凶zu 釦dM部uda, 1 9 7 7 ) . これは現在の太平 洋の堆積物でも同様で酸化的環境で堆積速度が遅いためで Murraye ta1噌 チャートからなるペルム紀中世の大きな負異常は熱水の影 響が考えられる.それが上部に向かつて徐々に誠少して, 1992). 堆積速度の遅いチャートとしては通常の弱い正の異常を示 また大洋底堆積物では熱水の影響で強い負の異常を示すこ すようになる,と解釈できる.これは四万十帯 あろう(Ma包umotoet a1噌 1985; とが知られている (Matsumoto a1 .1992). a 1 .(1 996) そこで Ishiga e ta1司 1985; e ta 1 .(1 996) Murraye t と Yamashita e t のデータを角和ほか(1 998) の計算方法に基 づき検討してみた (F氾 8). まず篠山セクションのペルム系の場合,下部の赤色 (Ma包umoto e tal句 1988) や Franciscan のチャートで 同様の傾向が報告されている (Murray Murraye ta l . .199 1).その後. e ta1 . . 1990; P/T 境界から三畳紀古 世,特に炭質粘土岩はごく弱い負の異常を示し.海水から の Ce の沈殿が少なかった状況,つまり還元的環境を示す チャート相 P!T境界における釘m刈a の認定方法と検証 9 3 可能性はある.但し分析誤差を含め,どの程度の異常を示 という言葉ではなく,より直接的に堆積物直上の海水の酸 せば還元的として良いかは不明である.因みに角和ほか 素レベル, anoxic勺xic という判断が可能である点で有利 (1998) の炭酸塩岩の Ce 負異常は由0.3 からー0.4に達す である. WignallandHallam( 19 9 3 ; Wignalle tal .(1995), TwichettandW i g n a l l 炭酸塩岩 P/T 境界では, る. (6) 中尾・磯崎(1 994) ,久保ほか (1996) の鉄鉱物に基 ・ 1996). (1 996), W i g n a l le ta l .(1998) が生痕の発達程度を検討し づく判定 中尾・磯崎(1 994) は犬山地域の三畳系層状チャートに て,ペルム紀最新世から三畳紀最古世における anoxia を おいて,灰色,黒色,緑色,赤色チャートなど異なった色 考えた.特に北部イタリアのデータから,三畳紀初期 調は鉄鉱物の種類が相違し,灰色・黒色チャートから赤色 Griesbachi釘1 全体がほぼ釘lOxic , Dienerian に oxic に チャートの層序変化は還元環境から酸化環境に変化したと 戻る,としている. 考えた.また久保ほか(1 996) は同様にメスパウア一分光 法により鉄鉱物の酸化状態を決定し,同様の結論を述べ た. 角和 (1993) , Kak uwa(1996),角和. (1 998) , Kakuwa (2000) はチャート相において,生物擾乱構造の有無ある いは Drα泥r andB o t t j e r(1988) のIchnofabric i n d e c e s これらの手法の問題点は鉄鉱物はいっその状態が決め を用いて検討したその結果,ペルム紀最末期はほぼ組問 られたかが明らかでないことである.この点,チャートは oxic で, P/T 境界前後で一時的に suboxic になるが,三 堆積速度が遅いので,長期間海水に曝されてその海水の環 、畳紀最古世ではほぼ anoxic となり,三畳紀古世では oxic 境を反映していると推定している.実際チャートの堆積速 -suboxic-anoxic の変動があると考えた. 度に大きな変化がなかったと考えれば,灰色・黒色チャー この手法には以下の問題がある.一般的にこの手法でな トから赤色チャートで鉄鉱物とその状態が変化しているこ 塊状の場合 oxic とするが,もともと塊状であったか,薬 anoxic から oxic に変化したとは言えないが,還 理があったかの判断が必要である.また底生生物の活動は 元的環境から酸化的環境に変化したとは言えるだろう.そ とは 栄養分の量にも左右され,深海底では浅海に比べ栄養分が の点で,角和 (1996) は後で述べる生物擾乱構造による酸 少ない.これは見かけ上 anoxic 側にずれる要因となる. 素レベル変動と,メスパウア一分光法による鉄鉱物状態変 生物大量絶滅のあった P/T 境界付近の問題としては,酸 化は整合的であるとしている.ただし,有機物の多い灰色・ 素レベルとは関わり無く底生生物も大量絶滅の影響を受け 黒色チャートではその有機物の酸化に酸素を消費し,結果 たことが考えられ,これも Ichinofabric indeces はより として続成作用の overprint により,鉄鉱物の酸化状態を anoxic 側にずれる要因になる.チャートという岩相の特 決める間隙水は実際より強く還元的方向にシフトして表現 殊性としては,均質なチャートでは非常に生痕が確認しづ らいことがあげられる.実際に放散虫チャートの生痕の報 されているだろう. ( 7 ) Suzukie ta. l(1993), Suzukie ta l .(1998) の有機質 告はごくまれである. 炭素の性質 居状チャートの色の変化 P/T 境界直上の炭質泥岩の有機炭素の特徴から oxic で あり,炭質粘土岩の堆積は有機物を作る光合成をおこなう 従来から赤色チャートは緑色や黒色チャートに比ぺ プランクトンの異常繁殖によるとした.しかしこの結果は Fe20a が FeOに比べ多く,酸化的環境で雄積した,と考 海洋底の堆積環境を直接示すものではない. えられていた (C訂rozi. 1972;Thurston, 1972). この 様な考え方を踏襲して,チャートの色調の時代変化をもと に環境変化が議論されている.例えば,Is四aki (1994) は 2. 堆積学的手法 多くの Metazoa は酸素に依存し,底生生物は底層水の ペルム紀中世以前の赤色から後期に灰色・黒色に変化し, 酸素レベルが高いと活発に活動して堆積物を擾乱し物理的 三畳紀古世も灰色・黒色であったものが中世以降赤色とな 堆積構造を破壊する.一方無酸素状態では底生生物は死 るとし,それが oxic 滅し,物理的堆積構造を保存する.この考え方をもとに生 ている. -anoxic-oxic の変化を示す,とし 物擾乱構造の発達度合いにより,底層水の酸素レベルを推 では,三畳紀の層状チャートは本当にそのような変化を 定する方法である. Droserand Bo仕jer (1 988) は堆積構 示しているのだろうか?西南日本に分布する層状チャート 造の擾乱の程度を葉理の保存された anoxic から完全に無 について三畳紀と時代の明らかにされたものについて検討 構造に見える oxic まで 6 段階に分類した ( I d l l l o f a b r i c したKakuwa (199 1)をもとに更に未公表データを加え 卸deces). 乙の手法では,地球化学的手法のように続成作 た調査結果を示す.ただし現実的に赤色チャートと灰色 用による変化を殆ど考慮せずに済み,また酸化・還元環境 チャートの量比を出すのは困難で,大まかな目安程度のこ 角和醤隆 94 チャートはむしろ少なく灰色系チャートが主体であること としかわからない. 足尾帯:三畳紀の赤色チャートが見られるのはほとんど は問題ないだろう.赤色チャートが oxic を示し,灰色 葛生向斜の内側のみであり,その北側に広く分布する足尾 チャートが anoxic を示すなら,三畳紀全体が oxic では 帯では赤色チャートは確認していない.赤色系チャートを なく,むしろ全体としては anoxic であり,一部地域でほ 伴う R チャート層群と赤色系チャートを伴わない G チャー oxic になった,となる.ただし.三畳紀全体として an・ ト層群の分布域という観点では. 7 :3 で灰色系 G チャー oxic であった.とするべきであると主張しているわけで はない.灰色系チャートにも実はいろいろあり ト層群が広く分布する. 美濃帯(木曽山地を含む) :同様に R. G チャート層群 丹波帯. ,石賀 (1983) により丹波帯の地層は type LI I という分類がされているが,前者では三畳紀の赤色チャー トはなく,後者では見られることがある. t y p e1 :4 位であるが. t y p eII oxic で anoxic で堆積したものもある だろう. の分布面積としてはほぼ 5:5 程度であろう. II の分布面積の比率は 6 堆積したものもあろうし と type でも赤 色の三畳紀層状チャートは非常に稀で, 2 カ所でしか確認 しておらず,分布面積比から推定される量比より赤色 チャートの比率は低いであろう. ペルム紀に闘しては十分検討していないので,一般的な 変化は判らない.P/T 境界を伴うペルム紀最後期のチャー トでは,郡上八幡や霊仙の hematitic nodule (桑原, 1997) 以外,赤色チャートはない.しかし,ペルム紀のい つから赤色チャートが消滅するのかは正確には判らない. おわりに 税父帯では足尾・美濃・丹波帯ほど検討は十分にしてい 層状チャート相の酸化・還元環境は, P/T 境界付近では ない.論文などで三畳紀と明らかにされたもので色調の記 いずれの地球化学的手法も,大洋底の海水が「なんとなく 載のあるものを検討し,一部調査した結果をもとに記す. 還元的』であったことを示唆している.しかし.厳密に批 秩父帯北帯:赤色チャートを伴うものは,時代の明らか 判に耐えうる parameter で検討できているとは言えない. にされている関東山地・四国・九州の秩父帯北帯の約 30 またしばしば言及される層状チャートの色の変化について 露頭では確認できなかった.四国の剣山露頭では一部やや も,三畳紀については必ずしも単純に全てが赤色チャート 赤色を帯びた所がある(角和, 1993). また四国では 1 例 になったわけではない.この点は更に今固まとめなかった 秩父帯南帯:現地で確認したものとしては長野県北相木 であろう.色の起源が何であれ,それがいつ決定され,何 報告がある(波田ほか, 1 9 8 5 ) . ペルム系チャートの色の変化についても同様の問題はある で 1 露頭.徳島県で l 露頭,高知県佐川で 1 露頭であり, を表現しているか,検討した露頭のデータがどの程度一般 その他の約 20 の観察した露頭では赤色チャートは見られ 性があるのか,などについて検討する必要がある.操り返 なかった.論文では赤色チャートを伴う地域としては関東 しになるが大きな方向性としては誤りはないという心証は 山地で 1 例のみである(岩崎ほか, 1 9 8 9 ) . 多くの研究者も得られるだろう.今後はより厳密な手法の 秩父帯に関しては調査が十分でないため,赤色チャート 確立と,時系列に従い具体的にどのように変化している はここに記した以外にも分布するだろうが,その頻度は か,そしてそれらに基づき,なぜその様な海洋環境の変動 9 :1 が起きたかの議論が求められる. に及ばないだろう. 三畳紀に多く見られる灰色系チャートは,赤色チャート から続成過程で変化したものであろうか?赤色チャートは 続成過程で色を変化させ,露頭でも水平方向に変化するこ とがしばしばある.この場合はふつう赤色は緑色に変化す る(町踊la e tal句 1978). 即ち還元的な埋没続成環境では, 常に還元的方向にものごとは進む.一方,赤色チャートと 黒色・灰色チャートが水平方向に変化することは非常にま れである.このような場合は,黒色・灰色チャートと赤色 チャートが層位的に変化する境の一部に限られる.三畳紀 の黒色・灰色チャートは元々黒色・灰色であり,赤色から 変化したとの積極的証拠はない.これは Kakuwa ( 19 96) の赤色チャートと黒色・灰色チャートの TOC の棺違をみ でもあきらかであろう. 上記の比率は統計的な裏付けはないが,三畳紀の赤色 文献 Arthur, M.A. , Dean, W.E .andStow, D.A .V. , 1984, Modelsf o rt h ed e p o s i t i o nofM白αmic-Cenozoic fine・ g r a i n e dorganic司伺rbon-rich sedirnent 泊 thed関psea. / nD .A .V .Stow& D.J .W.P i p e reds. , Fine-Grained S e d i m e n t s :Deep-f陥ter Proc.出S回 and Facies , G e o ュ l o g i c a lS o c i e t yo fLondon, 527・560. 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