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I B M
IBM Rational Software Architect/
Rational Application Developer
パフォーマンスに関する Hint&Tips
2010 年 10 月 ISE | Rational Solution Group
© Copyright 2010 IBM Corporation
IBM Rational Software Architect/ Rational Application Developer
パフォーマンスに関する Hint&Tips

この資料に含まれる情報は可能な限り正確を期しておりますが、日本アイ・ビー・エム株式
会社ならびに日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社の正式な
レビューを受けておりません。当資料は、資料内で説明されている製品の仕様を保証する
ものではありません。

資料の内容には正確を期するよう注意しておりますが、この資料の内容は 2010 年 10 月
現在の情報であり、製品の新しいリリース、PTF などによって動作、仕様が変わる可能性
があるのでご注意下さい。当資料に記載された製品名または会社名はそれぞれの各社の
商標または登録商標です。

資料のすべてあるいは1部を問わず、日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング
株式会社の許可なく使用、改変することを禁じます。
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IBM Rational Software Architect/ Rational Application Developer
パフォーマンスに関する Hint&Tips
目次
はじめに ..................................................................................................................................... - 3 概要 - 3 設定 ........................................................................................................................................... - 5 ワークスペースの「自動的にビルド」と「自動的に更新」 .............................................................. - 5 機能 - 7 クイック Diff .............................................................................................................................. - 8 ラベル装飾 .............................................................................................................................. - 8 Links ビルダー ........................................................................................................................ - 9 開始およびシャットダウン ....................................................................................................... - 10 検証 - 11 その他の RSA/RAD Tips .......................................................................................................... - 13 プロジェクトのバイナリー化 ..................................................................................................... - 13 プロジェクトを閉じる ............................................................................................................... - 13 デフラグメント ......................................................................................................................... - 13 不必要なフィーチャーをインストールしない ............................................................................. - 13 ワークスペースの新規作成 ..................................................................................................... - 14 タスク・マネージャー ............................................................................................................... - 15 リモート・テスト・サーバー ....................................................................................................... - 17 RSA/RAD の再始動 .............................................................................................................. - 17 JVM チューニング ................................................................................................................. - 17 JVM チューニング 共有クラス ............................................................................................... - 18 WebSphere テスト・サーバーTips .............................................................................................. - 19 プロジェクトの再始動 ............................................................................................................. - 19 サーバー設定オプション ........................................................................................................ - 19 デバッグ・モードでの始動....................................................................................................... - 21 サーバー始動時オプション(管理コンソールから) .................................................................... - 21 公開とアノテーション .............................................................................................................. - 23 更新 - 24 まとめ ........................................................................................................................................ - 25 参考資料 .................................................................................................................................. - 25 筆者について ............................................................................................................................ - 25 -
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IBM Rational Software Architect/ Rational Application Developer
パフォーマンスに関する Hint&Tips
はじめに
本技術資料では、Rational Software Architect および Rational Application Developer( 以下、
RSA/RAD)のパフォーマンスを向上させる Hint & Tips を紹介します。
本 資 料 は Rational Application Developer Wikis で 公 開 さ れ て い る 「 Rational® Application
Developer Performance Tips」を更新、翻訳したものです。
なお、本資料で示すスクリーン・キャプチャは RAD V7.5.5.2 の画面です。
この資料の多くの Tips は Rational Software を含む多くの Eclipse プロダクトにも適用されます。
概要
以下の表は本資料で扱うパフォーマンスに関する Tips をまとめたものです。表には、いつ Tip の利用を
検討するか、および、Tip により何のパフォーマンスが向上するかが含まれています。
・
時期
いつ Tip の利用を検討するかを示します。
・
パフォーマンスが改善されるエリア
RSA/RAD の始動時、ビルド時、または、その他一般の中から、Tip により改善されるエリアを示しま
す。
・
処理速度/メモリへの影響
Tip が処理速度、または、より尐ないメモリの使用に影響することを示します。なお、システムの応答
が(ほとんど)無いような場合、メモリ使用量を尐なくすることにより処理速度も向上します。
・
設定
Tip が RSA/RAD メニュー・バーの「ウィンドウ」→「設定」から変更できることを示します。
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
Tip
時期
パフォーマンスが改善されるエリア
スタートアップ
ビルド
一般
ワークスペースの「自動的に
ときどき
ビルド」と「自動的に更新」
☑
☑
処理速度/メモリへの影響
設定
処理速度
メモリ
☑
機能
まれに
クイックDiff
まれに
☑
☑
ラベル装飾
まれに
☑
☑
Linksビルダー
まれに
☑
☑
開始およびシャットダウン
ときどき
検証
常に
プロジェクトのバイナリー化
常に
プロジェクトを閉じる
デフラグメント
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
常に
☑
☑
☑
☑
☑
常に
☑
不必要なフィーチャーをイン
常に
ストールしない
☑
ワークスペースの新規作成
ときどき
☑
タスク・マネージャー
ときどき
リモート・テスト・サーバー
常に
☑
☑
RSA/RADの再始動
常に
☑
☑
JVMチューニング
ときどき
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
JVMチューニング 共有クラ
まれに
ス
プロジェクトの再始動
常に
サーバー設定オプション
常に
デバッグ・モードでの始動
常に
サーバー始動時オプション
(管理コンソールから)
常に
公開とアノテーション
常に
更新
常に
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☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
☑
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☑
☑
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
設定
RAD には多くの設定(「ウィンドウ」→「設定」)があり、RAD の機能をコントロールできます。このセクショ
ンでは、パフォーマンスに関係する設定について示します。
ワークスペースの「自動的にビルド」と「自動的に更新」
「自動的にビルド」を設定している場合、ファイルを保存するたびに増分ビルドが行われます。増分ビル
ドは、変更したファイルのビルド(またはコンパイル)のみならず、そのファイルに依存する他のファイルの
ビルドも行います。また、増分ビルドには検証も含まれています。たいていの場合、増分ビルドに時間は
かかりませんが、もしファイルの保存に時間がかかっていると感じた場合は、この自動ビルドをオフにす
ることができます。自動ビルドをオフにすることによって、保管操作のパフォーマンスが向上しますが、す
べてをビルドするのに時間を要し、また、エラー情報が最新ではなくなってしまいます。このように自動ビ
ルドをオフにする良し悪しはあり、利用者の好みによります。著者の場合、通常は自動ビルドをオンにし
ます。利用者のワークスタイルに合うかどうか、このオプションを試してみると良いでしょう。
もし自動ビルドをオフにしたら、定期的に「すべてビルド(Ctrl+B)」をしなくてはなりません。「すべてビル
ド」では、すべてのファイルとその依存関係がビルドされます。これは増分ビルドではありますが、”増分”
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
が大きくなりすぎないように、いつビルドを実施するかを考慮しなくてはなりません。
「自動的に更新」は、ワークスペース内の任意のファイルが外部プロセスによって変更されたかを確認し
ます。(外部プロセスから変更を行わない場合)自動的に更新をオフにすることを推奨します。
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機能
どの機能を有効にするかを選択できます。使用しない機能をオフにすることによって、ユーザー・インタ
ーフェースの画面部品(アイコン等)が表示されません。これにより、誤った操作で意図しない機能を起
動しないで済むかもしれません。RSA/RAD は、遅延ロードにより読み込まれていない機能を起動したタ
イミングでその機能を実現するクラスをロードします。無効にした機能をもともと利用していなかった場合、
パフォーマンスが向上することはありませんが、意図せずに機能を起動して、不要にメモリを消費してし
まうことを未然に防ぐことができます。
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クイック Diff
クイック Diff は変更のあった行をエディターの垂直表示域に表示します。クイック Diff をオフにすることに
より、ファイル編集中わずかにパフォーマンスが向上します。
ラベル装飾
すべて、または、一部のラベル装飾をオフにすることにより、わずかにパフォーマンスが向上します。
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Links ビルダー
Links ビルダーはハイパーリンクの検証を行います。もしワークスペース上に多くの HTML や JSP が含
まれる場合、多くのリンクがモニターされます。Links ビルダーをオフにすることで、パフォーマンスが向
上します。しかし、一般的には推奨できません。リファクタリング等、多くの機能が正しいリンク情報に依
存するからです。
Links ビルダーをオフにするには、無視するリソースのパターンとして 「*」を新規に追加します。
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開始およびシャットダウン
この設定は RSA/RAD 始動時にどのプラグインを読み込ませるかを選択します。あらゆるプラグインをオ
フにすることは推奨できません。しかし、ワークスペースの容量が大きく、すべてのリソースが過去バージ
ョンの RSA/RAD からのマイグレーションが必要でないことが確実であり、始動時間を改善したいのであ
れば、「IBM Common Migration UI」をオフにします。このプラグインはワークスペース内のほとんどのフ
ァイルをスキャンしてマイグレーションすべきかどうかの検証を行う処理負荷の高いプラグインであるため
です。
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検証
検証はパフォーマンスへの影響が大きい設定のうちの 1 つです。すべての検証をいつでも実行するよう
にしていると負荷が大きくなります。もしビルドに時間がかかりすぎていると感じた場合、すべて、あるい
は、一部の検証をオフにします。
検証をオフにすると、検証により見つかるエラー、警告、情報を見ることができません。すべての検証を
オフにする簡単な方法は、「すべてのバリデーターを中断する」にチェックを入れることです。
別の手段として、ビルド時のすべての検証をオフにするのことも一般的です。この時、手操作によるビル
ドはオンにし ておき ます 。 そ し て、定期 的に 手 動で 検証を 実施し ます。 多く の 検証オ プション が
RSA/RAD V7.5 で追加されました。追加されたオプションを調査して見知っておきましょう。
特に:
JSP 構文バリデーターはパフォーマンスに大きく影響します。
XML バリデーターは、参照している DTDs や XML スキーマが外部サーバーにある場合、大きくパフォ
ーマンスに影響します。外部サーバーからの応答が遅いと検証にも時間がかかるので、結果としてビル
ドに時間を要します。このバリデーターのパフォーマンスを向上させるには、リモートにある DTDs や
XML スキーマをローカル・システムに保管します。そして、XML カタログを更新し、ローカルに保管した
DTDs, XML スキーマを参照させるようにします。詳しくは、「XML カタログへの項目の追加」を参照して
ください。
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その他の RSA/RAD Tips
プロジェクトのバイナリー化
アプリケーションの規模が大きくなると、すべてのアプリケーションをソースコード形式でワークスペース
においておくことは好ましくありません。たとえば、多くのプロジェクトが含まれるサイズの大きなワークス
ペースがあり、すべてのプロジェクトを変更する必要がなかったとします。このような場合、利用者が変更
するプロジェクトのみをソースコード形式にしておき、変更しないプロジェクトはバイナリー化します。
この Topic をより学習するには、以下の技術資料を参照してください。
Using binary modules to optimize Rational Application Developer in a team environment
プロジェクトを閉じる
一般的なルールとして、必要のないプロジェクトをワークスペースに置くべきではありません。その理由
は、ビルドや検証、ワークスペース上のインデックス作成のオーバーヘッドがかかるからです。必要のな
いプロジェクトは閉じる、または、削除します。ひとつの大きなワークスペースにすべてのプロジェクトを
含めるのではなく、依存するプロジェクトごとにワークスペースを分けると良いです。
デフラグメント
RSA/RAD はディスク・サイズの大きな製品です。したがって、始動時間を短くするために、RSA/RAD を
インストールした後にハードディスクをデフラグしてください。また、インストール前にデフラグしておくこと
も有効です。
不必要なフィーチャーをインストールしない
簡単ということから、多くの利用者は選択可能なフィーチャーのすべてをインストールしてしまいます。ア
プリケーション開発に必要なフィーチャーのみをインストールし、必要のなくなったフィーチャーはアンイ
ンストールすることを推奨します。
RSA/RAD は遅延ロードによりできるかぎり不必要なプラグインを起動しません。しかし、起動されていな
いプラグインであっても管理コスト(たとえばメモリ)がかかり、いくつかのフィーチャーは利用されることを
想定してプラグインを起動してしまうこともあります。
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
ワークスペースの新規作成
定期的にワークスペースを新規に作成して、ソースを新規ワークスペースにインポートすることで、パフォ
ーマンスが向上するかもしれません。もしプロジェクトがソース管理システムで管理されているのであれ
ば、これは簡単にできます。
時間が経過するにつれてメタデータ(たとえば.log ファイル)がワークスペースの.metadata ディレクトリに
蓄積され、パフォーマンスに影響することがあります。.metadata ディレクトリを削除し、古いメタデータを
削除することも有効です。
ワークスペースを新規に作成し、移行する手順を以下に示します。
1. すべてのソースコードをソース管理システムにチェックインしたことを確認します。
2. ワークスペース上でチーム・プロジェクト・セットをエクスポートします。
参考:プロジェクト・セットを使用したワークスペース・セットアップの共用
3. 設定をエクスポートします。
参考:設定のインポートおよびエクスポート
4. RSA/RAD を閉じます。
5. ワークスペース・ディレクトリーを削除します。
6. RSA/RAD を始動します。
7. 設定をインポートします。
参考:設定のインポートおよびエクスポート
8. チーム・プロジェクト・セットをインポートします。
参考:プロジェクト・セットを使用したワークスペース・セットアップの共用
重要:いくつかのリソースはソース管理システムによって管理されていません。たとえば、設定やキー・バ
インディング、パースペクティブのカスタマイズ、フィルター、ワーキング・セット定義、ブレークポイント、
VM 設定、コード・テンプレート、エディター設定、装飾設定などがあります。もしこれらのリソースを多数
変更している場合は、新しくワークスペースを作り直すのを躊躇するかもしれません。
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タスク・マネージャー
タスク・マネージャーは、パフォーマンスに関わる問題がメモリによるものか CPU によるものかを切り分け
るのに有効です。メモリによる問題の場合、タスク・マネージャーはどのプロセスがメモリを消費している
のかを確認することができます。
「プロセス」タブでは、どのプロセスが物理メモリの多くを利用しているかをメモリ使用量の降順で確認す
ることができます。RSA/RAD のイメージ名は javaw.exe です。WebSphere テスト・サーバーのイメージ
名は java.exe です。javaw と java の違いに注意してください。
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
タスク・マネージャーの下端にはコミット・チャージ量が示されています。もし、コミット・チャージがシステ
ムの物理メモリを超えている場合、システムは応答しない、または、応答が遅くなるかもしれません。この
ような場合、必要なメモリ量を減らすか、メモリを増設することでパフォーマンスが向上します。(補足: 物
理メモリの量は「パフォーマンス」タブの「物理メモリ」セクションで確認できます)。
メモリは節約が求められるリソースです。タスク・マネージャーはどのプロセスによりメモリが消費されてい
るかを示します。
また、RSA/RAD の設定の「ヒープ・ステータスの表示」により、RSA/RAD がどの程度メモリを消費してい
るかを確認することができます。
この設定により、ワークベンチの下端にインディケーター
が追加されます。これは、
使用しているヒープ・サイズ(例では 320MB)と全体のヒープサイズ(例では 1024MB)を示します。
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リモート・テスト・サーバー
RSA/RAD や WebSphere テスト・サーバー、データベース・マネージャー等を導入するには端末のスペ
ックが小さすぎる場合、リモートの端末にテスト・サーバーをセットアップすることを検討します。もし、他の
端末にアクセスできるのであれば、その端末上でテスト・サーバーを起動させることで、その分のリソース
を RSA/RAD の端末上で利用できます。詳細は以下を参照してください。
Setting up a Remote WebSphere Test Server for Multiple Developers
この技術情報は WebSphere Studio Application Developer 向けに記述されたものですが 、
RSA/RAD と WebSphere テスト・サーバーにも適用できます。
RSA/RAD の再始動
多くの機能を利用すればするほど、多くのクラスがメモリ上にロードされます。RSA/RAD は遅延ロードを
使用し、必要となるまで特定の機能は読み込まれないようになっています。たとえば、普段利用しない
XML エディターを XML ファイルの編集で必要になった場合、そのタイミングでロードします。しかし、一
度ロードされるとアンロードされません。この不要になったメモリを解放するたった一つの方法は、
RSA/RAD を閉じ、再始動することです。最低でも 1 日に 1 回は RSA/RAD を閉じるようにしましょう。
JVM チューニング
JVM をチューニングするために使用されるパラメーターについて述べられた技術記事は多くあります。
ほとんどの記事で述べられている主なパラメーターは-Xmx パラメーターです。このパラメーターは Java
ヒープ・メモリーの割り当て可能なメモリ量に制限を与えます。RSA/RAD のデフォルトの設定は 1GB で
す。これは RSA/RAD がディスク・サイズの大きい複雑なワークスペースも処理できるように大きく設定さ
れています。もしワークスペースが小さいのであれば、この値を下げてみてください。しかし、-Xmx512M
以下は推奨しません。
重要:-Xmx の値が小さすぎる場合、RSA/RAD に OutOfMemoryError が生じるかもしれません。
また、-Xmaxf やーXminf パラメーターを試してみるのも良いです。これらのパラメーターは、ヒープ領域
の拡張/収縮を指定します。デフォルトは以下です。
・
-Xmaxf0.6
・
-Xminf0.3
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
数値はパーセンテージを示します。-Xmaxf0.6 は、ヒープ内の空き領域が 60%を超えた場合にヒープ
領域を縮小します。この値を小さくすることで、ヒープ・サイズを小さくすることができます。ただし、ガベ
ージ・コレクションの回数が増加します。たとえば、-Xmaxf0.4 は空き領域が 40%を超えた場合にヒープ
領域を縮小します。
-Xminf パラメーターは、最小の空き領域を指定します。-Xminf0.3 と指定している場合、空き領域がわ
ずか 30%となった場合に、ヒープ領域を拡張します。
もし、メモリに問題がある場合、-Xmaxf0.4 –Xminf0.2 または、-Xmaxf0.2 –Xminf0.1 を試してみてくだ
さい。これらのパラメーターを利用する利点は、-Xmx を加えたことで生じうる OutOfMemoryError を防ぐ
ためです。
これらのパラメーターを調整したい場合、eclipse.ini ファイルを編集します。このファイルは RSA/RAD の
インストール・ディレクトリーにあります。
JVM チューニング 共有クラス
RSA/RAD は 始 動時 間 を 向上さ せ るた め にクラ スを 共有し ま す 。これ は 、 eclipse.ini ファイ ル に
-Xshareclasses ディレクティブを指定することで有効になります。もしメモリを節約したいのであれば、
-Xscmx96m ディレクティブとともにこのディレクティブを除去します。しかし、これらのディレクティブを除
去することによって、始動時間が増加します。たとえば、筆者のラップトップでは、通常の RSA/RAD の
始動には、11 秒、249MB の物理メモリを消費しました。一方で、共有クラスのキャッシュを除去した場合、
始動するのに 14 秒かかったものの、消費物理メモリ量は 209MB に減りました。
このパラメーターを除去する代わりの手段として、-Xscmx パラメーターの値を下げることもできます。たと
えば、-Xscmx48m と指定することによって、共有クラスのキャッシュを半分にします。もし RSA/RAD のイ
ンスタンスを複数同時に立ち上げて利用するのであれば(ほとんどの利用者は必要ないですが)、
-Xscmx の設定により、共有クラスのキャッシュは始動時間を短くするだけでなく、メモリも節約できるでし
ょう。
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WebSphere テスト・サーバーTips
プロジェクトの再始動
サーバーを再始動するよりも、プロジェクトを再始動するほうがかなり早いです。
サーバー設定オプション
パフォーマンスに影響するサーバー設定のオプションが多くあります。
サーバー・エディターを開くには、サーバー・ビュー内のサーバー・エントリーをダブル・クリックします。
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
ハイライトされた項目はすべてパフォーマンスに影響します。エディター上のほとんどの項目はベスト・パ
フォーマンスとなるようにデフォルトで設定されています。ただし、「Universal Test Client を使用可能に
する」を除きます。もし Universal Test Client を利用しないのであれば、チェックボックスからチェックを外
し、Universal Test Client をインストールしないようにします。
また、公開オプションで「自動的に公開しない」を設定することを推奨します。アプリケーションの変更を
行った際、再公開を行わなくても反映される変更が多くあります。たとえば、「サーバーをワークスペース
内のリソースで実行する(デフォルト)」を選択しているのであれば、HTML や JSP に対する変更は再公
開することなくサーバーに反映されます。同様に、Servlet に対する変更も、サーバーの自動 Servlet リ
ロードにより反映されます。web.xml デプロイメント・ディスクリプター等の構成ファイルを変更した場合は、
手動で再公開を行う必要があります。Java ソースの変更については、「デバッグ・モードでの始動」を参
照してください。
また、「テストと開発のためにサーバーを最適化する」オプションはチェックが入っているべきです。この
オプションはサーバー始動時間を早くするために JVM パラメーターを設定します。
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デバッグ・モードでの始動
サーバーをデバッグ・モードで始動することを推奨します。その理由は、JVM がホット・メソッド置換をサ
ポートしているからです。Java ソースの変更は、始動済みサーバーに組み込まれ、再公開せずとも反映
されます。クラスの変更によっては、ホット・メソッド置換では組み込むことができないことがあります(例え
ばクラス構造の大きな変更など)。もしこの状況が発生した場合、Java ファイルを変更したタイミングでメ
ッセージが表示されます。必要に応じてアプリケーションの公開を行ってください。
サーバー始動時オプション(管理コンソールから)
RSA/RAD 上でのサーバー設定オプションに加えて、WebSphere テスト・サーバーの管理コンソールか
ら設定できるオプションがあります。管理コンソールを起動するには、WebSphere テスト・サーバーを始
動後、RSA/RAD のサーバー・ビューからサーバー・エントリーを右クリックし、「管理」→「管理コンソール
の実行」をクリックします。
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パフォーマンスに関する Hint&Tips
管理コンソールから、サーバーを選択し(通常は server1 です)、「開発モードでの実行」および「並列始
動」オプションが選択されていることを確認します。これらはサーバー始動時間を向上します。
管理コンソールのインストールされたアプリケーションのリストから、不要なアプリケーションをアンインスト
ールすることができます。DefaultApplication や itvApp、query 等は WebSphere テスト環境インストー
ル時にデフォルトでインストールされるアプリケーションです。これらは除去しても問題ありません。
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公開とアノテーション
WebSphere Application Server (以下、WAS)V7.0 のフィーチャーの 1 つとして、Java EE 5 のサポー
トがあります。Java EE 5 のプログラミング・モデルとしてアノテーションがあります。WAS にアプリケーシ
ョンをインストールした際、アノテーションの検証が行われます。これは時間のかかる処理です。もし、イ
ンストールするアプリケーションが Java EE アノテーションを含んでいないのであれば、アプリケーション
の公開時間を短縮する設定があります。それは、web.xml デプロイメント・ディスクリプターの「メタデータ
完了」オプションを true にすることです。これにより、WAS はアノテーションの検証のために、クラスや
Jar ファイルをスキャンしません。なお、この Tip は動的 Web モジュール 2.5 レベルのアプリケーション
に適用されます。
もしアプリケーションにアノテーションが含まれる場合でも、WAS には、ある Jar ファイルやパッケージを
スキャンしないようにするディレクティブがあります。それは
com.ibm.ws.amm.scan.context.filter.archives と com.ibm.ws.amm.scan.context.filter.packages で
す。詳細は以下を参照してください。
Java virtual machine custom properties
(2010 年 12 月 20 日現在、ブラウザーの言語設定が英語の場合のみ参照可能)
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更新
RSA/RAD はパフォーマンスの改善が継続して行われています。そのため最新の Fixpack を適用するこ
とを推奨します。
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まとめ
本技術資料は、RSA/RAD のパフォーマンスを向上させる Tips を紹介しました。
本技術資料に含まれない Tips をご存知でしたら、筆者までご連絡ください。
[email protected]
参考資料
・
Eclipse Performance page
・
Optimizing Multi-Project Builds Using Dependent Project JARs in WebSphere Studio
Application Developer
・
Setting up a Remote WebSphere Test Server for Multiple Developers
・
Tune Eclipse's startup performance with the Runtime Spy: Getting Started
・
Tune Eclipse's startup performance with the Runtime Spy: Winning the Shell Game
筆者について
Gary Karasiuk は IBM Toronto Laboratory のパフォーマンス分析者です. Gary へのアクセスは以下
までメールしてください。
[email protected]
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