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DataPower TAM,TFIM と の連携

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DataPower TAM,TFIM と の連携
連携
08. Tivoli
DataPowerとTAM,TFIMの連携
ISE. システムズ・
システムズ・マネージメント
百瀬
孝三
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
当セッションでは、DataPowerとTivoli Access Manager for e-businessおよびTivoli
Federated Identity Managerとの連携について紹介します。
1
連携
08.Tivoli
本書に含まれている情報は、正式なIBMのテストを受けていません。また、明記にしろ、暗黙的にしろ、なんらの保証もなしに配布されるものです。
この情報の使用またはこれらの技術の実施は、いずれも、使用先の責任において行われるべきものであり、それらを評価し、実際に使用する環境に統合する
使用先の判断に依存しています。それぞれの項目は、ある特定の状態において正確であることがIBMによって調べられていますが、他のところで同じまたは同
様の結果が得られる保証はありません。これらの技術を自身の環境に適用することを試みる使用先は、自己の責任において行う必要があります。
© Copyright IBM Japan Systems Engineering Co., Ltd. 2007
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
2
連携
08.Tivoli
内容
TAM,TFIMとの連携概要
AAAアーキテクチャ
TAM,TFIM連携の必要性
WS-Security,WS-Trustとは
TAMとの連携
TAMとは
認証・認可機能
DataPowerとTAMの連携シナリオ
TFIMとの連携
TFIMとは
TFIM Trust Service
DataPowerとTFIMの連携シナリオ
まとめ
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
3
連携
08.Tivoli
TAM,TFIMとの連携概要
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
4
連携
08.Tivoli
はじめに
TAM,TFIM連携は、ライセンスド・フィーチャーが必要
DataPowerと連携可能なTAM,TFIMの前提レベル
TAM 4.1、5.0、5.1、6.0
TFIM 6.0.x、6.1
ディレクトリはLDAPのみサポート
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
IBM Tivoli Access Manager, Tivoli Federated Identity Managerとの連携を行う場合、
DataPowerのTAM連携ライセンス・フィーチャーが必要となります。
発注時に適切なTAMのVersion(4/5/6)を指定します。指定したTAMのVersionに対応
するライブラリがDataPowerのファームウェアに含まれたかたちで、製品出荷されます。
製品出荷後のライセンスのアップグレード、ファームウェアのアップグレードも技術的に
は可能です。但し、オンサイトでのアップグレードや保守サービスに関する正式な手続
きについては別途IBM営業担当員、製品担当部門にご確認下さい。
TAMでは、各種のユーザー・レポジトリをサポートしていますが、DataPowerと連携する
場合のユーザー・レポジトリは、LDAPディレクトリである必要があります。URAFディレク
トリ(Microsoft® Active Directory および Lotus® Domino®)は利用できませんのでご
注意下さい。
5
連携
08.Tivoli
AAAアーキテクチャ
認証、認可、監査に関するアーキテクチャ
RFC2903 Generic AAA Architecture
RFC2904 AAA Authorization Framework
ISO10181-3 Authorizataion Model
AAAシステム
PEP
(Policy Enforcement Point)
PDP
(Policy Decision Point)
Policy
Repository
ユーザー管理
ポリシー管理
監査の仕組みも必要
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
DataPowerとTAM,TFIM連携を理解するうえで、まずAAAアーキテクチャについて説明します。
AAA:Authentication Authorization Audit(またはAccounting)
認証・認可・監査(またはアカウンティング)に関するリファレンス・アーキテクチャとして、
RFC 2903,2904やISO10181-3 があります。
ISO10181はTAMの認可機能で参照されているモデルで、後ほどTAMの認可機能の章で説明します。
ここでは一般によく使われているRFC2904 AAA Authorization Frameworkの用語を使用して、AAAに
必要とされる機能を概観します。
・PEP(Policy Enforcement Point) はポリシーを強制するポイントで、リクエスト・メッセージを受けて認
証・認可処理を行います。
・PDP(Policy Decision Point)は、認証・認可の判断を下すポイントです。
・PolicyRepositoryは、アクセス制御情報や、ユーザー情報を保持します。
DataPowerとTAMの連携において、DataPowerはPEPの役割を果たし、TAMはPDPとPolicy
Repositoryの役割を提供します。
このようなAAAアーキテクチャをシステムとして実現するためには、PolicyRepositoryの情報を管理するた
めの機能・仕組みも重要となります。
(RFC2904は認可のフレームワークで、認証後の認可処理について言及していますが、ここでは認証も
含めて広義に説明しています)
6
連携
08.Tivoli
ドメイン間の信頼
ドメイン間の信頼
各セキュリティドメインは、ベンダー固有の認証情報(クレデンシャル)で管理されている
異なるベンダー間での連携には、標準的なフォーマット、プロトコルが必要
ドメイン間の仲介役(Point of Contact, Trust Service)が必要
ドメインA
保護
リソース
独自の
AAAシステム
保護
リソース
Trust
Service
Point
Of
Contact
標準セキュリティ
トークン
Trust
Service
ドメインB
Point
Of
Contact
独自の
AAAシステム
保護
リソース
保護
リソース
Client
Client
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
先のアーキテクチャは、各ベンダー固有の製品実装により、単一または複数セキュリ
ティ・ドメインのAAAシステムとして実装されてきました。
しかし、企業間の連携など、異なるベンダー製品からなるセキュリティ・ドメインを連携す
るには、各社共通の標準的なフォーマット・プロトコルが必要となります。
Point of Contact(PoC) やTrust Service は、これらのドメイン間の連携を実現するた
めの構成要素です。
DataPowerはPoint of Contact
TFIMはTrust Service
TAMは両者に参照されるPolicyRepositoryを提供します。
7
連携
08.Tivoli
TAM,TFIM連携の概要
TAM,TFIM連携時の構成要素と役割
サービス リクエスト
Web
認証要求
サービス リクエスト
Web
<wsse:UserName Token>
<wsse:LTPA Token>
サービス・
プロバイダー
トークンのマッピング要求
認可要求
認可要求
LDAP
TAM
TFIM Trust
サーバー
許可サーバー
サーバー
TAM User Directory
TAM Policy DB
Keystores
DataPower: XML FW,ルーティング、メッセージ変換、WS-Security
LDAPサーバー: 認証時に、ユーザー・レポジトリとして参照
TAM許可サーバー: 認可時に、アクセス権限のチェックを実施
TFIM Trust Service: TokenのValidate/Issue/Exchange
2007/07 WebSphere DataPower SOA基盤構築
DataPowerはXML FW,ルーティング、メッセージ変換、WS-Security 機能を提供しま
す。
LDAPサーバーは、ユーザー情報(ユーザーIDやパスワード, その他ユーザー属性)を
保持し、認証時に、ユーザー・レジストリとして参照されます。
TAM許可サーバーはポリシーDBを参照しながら認可の判断を行います。
TFIMはトークンのマッピングと認可を行います。
8
連携
08.Tivoli
DataPowerとTAM,TFIM連携の必要性
TAM,TFIMと連携する事で得られるメリット
AAAの機能強化
DataPowerでの認証で、TAM/LDAPのユーザー・レポジトリを利用
DataPowerでの認可で、TAMポリシーDBを参照
ユーザー管理、ポリシー管理をTAM側の管理機能で実現
認証・認可における外部インターフェースの強化
Webシングル・サインオン、IDフェデレーションの提供(TAM、TFIM)
他システムに対するTokenマッピング、IDマッピング、プロビジョニング サービスの提供
(TFIM)
DataPowerのみで実現する場合
ユーザー・レポジトリ、ポリシー管理の仕組みが別途必要
アクセス制御のロジックをXSLTで作成する必要がある
IDフェデレーション、プロビジョニング機能は提供されていない
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
DataPowerとTAM,TFIMを連携することで両者の機能を互いに補完・強化する事がで
きます。DataPowerのXMLアクセラレーションによるパフォーマンスの強化やXML FW
機能によるセキュリティの強化を享受するとともに、TAMが提供する認証・認可機能およ
び、TFIMが提供するフェデレーション機能の活用など、拡張性・柔軟性のある企業の
認証・認可基盤を実現する事ができます。
すでにTAM,TFIMによる認証・認可基盤システムがある環境においては、DataPowerと
連携させることにより、Webサービスに対するXMLアクセラレーションやXML FWを実現
する事ができるとともに、AAAにおいてTAM,TFIM,LDAPの認証・認可基盤をそのまま
活用できるため、既存の投資を有効活用する事が可能です。
また、新規に構築する場合においても、TAM,TFIMとの連携によりDataPowerのAAA
機能を以下の面で強化できるというメリットがあります。
・パスワード・ポリシーの強制
・アカウント・ポリシーの強制
・ユーザー情報、アクセス制御情報の管理
・他システムに対するセキュリティ・トークンサービスの提供
DataPowerでは、ローカル・レポジトリとしてXMLで記述されるAAA Infoファイルにより、
認証、認可を行う事も可能ですが、ユーザ数が多いエンタープライズレベルでの運用に
は実用的ではありません。TAMなどの外部管理の仕組みと連携する事が推薦されます。
9
連携
08.Tivoli
標準の概説
WS-Security
SOAPメッセージへの署名、暗号化ヘッダーおよびセキュリティトークン
の添付方法を定義
WS-Trust
セキュリティトークンによるWebサービスの信頼モデル
WS-Security
WS-Security
Webサービス
WS-Trust
TAM
TFIM
WS-Secure
Conversation
WSFederation
WSAuthorization
WS-Policy
WS-Trust
WS-Privacy
WS-Security
SOAP Foundation
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
ここでは、WS-*のうち、TAM,TFIM連携に関係する2つの重要な標準、WS-Securityと
WS-Trustについて概説します。
• WS-Security
SOAP メッセージに署名ヘッダおよび暗号化ヘッダを添付する方法を記述しています。
さらに、X.509 証明書や Kerberos チケットなどのバイナリ セキュリティ トークンを含む
セキュリティ トークンをメッセージに添付する方法を記述しています。
• WS-Trust
Web サービスが安全に相互運用できるようにする信頼モデルのフレームワークを記述
しています。
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連携
08.Tivoli
WS-Security
WS-Security:
SOAP Message Security
SOAP Headerの拡張
トークン、署名、暗号化ヘッダーを添付する方法を定義
Envelope
Header
Security要素
Security Token
Signature
Encrypted Data
Body
<application data>
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
SOAP Message Securityは、「Web Service Security: SOAP Message Security
1.0」として仕様が定義されています。
http://docs.oasis-open.org/wss/2004/01/oasis-200401-wss-soap-messagesecurity-1.0.pdf
この標準では、以下のSOAP 拡張を定義しています。
1.発信元を示すためのSecurity Token
2.メッセージの全体または一部に対するXML Signature準拠の署名
Soap Body,Security Token,または両方
3.メッセージの全体または一部に対するXML Encription準拠の暗号化
署名と暗号化について、DataPowerは、W3C XML Encription、XML Signatureをサ
ポートしています。
http://www.w3.org/Signature/2001/04/05-xmldsig-interop.html
http://www.w3.org/Encryption/2002/02-xenc-interop.html
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連携
08.Tivoli
WS-Security: Security Token
Security
Username Token
Username
Unsername & Password (平文またはダイジェスト)
Envelope
Binary Token
X.509証明書
Kerberos Token
SAML Token
Token - メッセージ発信元のクレーム
Header
Security要素
Security Token
XML Token
Signature
User Defined Token
Encrypted Data
Body
<application data>
OASIS Standards
http://www.oasis-open.org/committees/tc_home.php?wg_abbrev=wss
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
各Tokenのフォーマットは、OASIS Standarsの以下のProfileに定義されています。
Username Token Profile
X.509 Token Profile
Kerveros Token Profile
REL Token Profile
SAML Token Profile
http://www.oasis-open.org/committees/tc_home.php?wg_abbrev=wss
以下は、Username Tokenの使用例です。
<S:Envelope xmlns:S=“http://www.w3.org/2001/12/soap-envelope”
xmlns:wsse="http://schemas.xmlsoap.org/ws/2002/04/secext">
<S:Header> …
<wsse:Security>
<wsse:UsernameToken>
<wsse:Username>Zoe</wsse:Username>
<wsse:Password>ILoveDogs</wsse:Password>
</wsse:UsernameToken>
</wsse:Security>
</S:Header> …
</S:Envelope>
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連携
08.Tivoli
WS-Security: Security Token
SAML(Security Assertion Markup Language)
OASIS標準、XMLベースの認証、認可、属性 交換フォーマット、サービスを定義
Liberty ID-FF 1.2, Shibboleth 1.2 以降はSAML2.0に統合
WS-SecurityでもSAML Token Profileとして包含
SAML Assertion
AssertionID
IssueInstant
Issuer
Authentication Statement
MajorVersion
Minor Version
Subject(User Identity)
Authentication Instant
Authentication Mechanism
Conditions
Attribute Statement
NotBefore
NotOnOrAfter
Audience Restriction
Subject
Asserted Attributes
Signature
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
SAMLは、ユーザーの認証情報や、属性情報などを交換するためのフォーマット、サー
ビスを定義したOASYS標準です。
異なるセキュリティ・ドメイン間での認証情報の交換にSAML Authentication Assertion
が利用できます。
以下はWS-Security Security Tokenにおける、SAML Assertionの例です。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<SOAP:Envelope xmlns:SOAP="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/">
<SOAP:Header>
<saml2:Assertion ID="IDae73df56-c1c5-4b73-abdf-723382342cc7" IssueInstant="2007-0620T07:36:50Z" Version="2.0“
xmlns:saml2="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:assertion">
<saml2:Issuer>XS</saml2:Issuer>
<saml2:Subject>
<saml2:NameID Format="urn:oasis:names:tc:SAML:1.1:nameidformat:unspecified">fred</saml2:NameID>
<saml2:SubjectConfirmation Method="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:cm:bearer"/>
</saml2:Subject>
<saml2:AuthnStatement> …</saml2:AuthnStatement>
</saml2:Assertion>
</SOAP:Header>
<soapenv:Body > …</soapenv:Body>
</SOAP:Envelope>
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連携
08.Tivoli
WS-Trust
WS-Trust:
ドメイン間の信頼モデル
Trusted 3rd Party モデル(第三者による信頼の仲介)
Direct Trust モデル (二者間の相互信頼)
Security Tokenの発行、検査、交換を行うWebサービス
ドメイン間の信頼フレームワーク
Security Token Service (STS)
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
WS-Trustでは、ドメイン間の信頼フレームワークを定義しています。
ドメイン間の信頼モデルはPKIの認証局(CA:Certification Authority)のモデルのような、
信頼された第三者による仲介型のものと、
二者間の直接の信頼モデルがあります。TFIMは二者間の直接の信頼モデルを実装し
ています。
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連携
08.Tivoli
WS-Trust: Security Token Service
WS-Trust:
Security Token Service (STS)
STSのインターフェース
RequestSecurityToken でTokenのValidate/Issue/Exchangeを要求
RequestSecurityTokenResponseで要求結果を応答
要求タイプ:
要求
<wst:RequestSecurityToken Context="...">
<wst:TokenType>...</wst:TokenType>
<wst:RequestType>...</wst:RequestType>
...
</wst:RequestSecurityToken>
Validate
Issue
Exchange
リクエスター
DataPower XS40
WAS V6.0
など
STS
応答
TFIM
<wst:RequestSecurityTokenResponse Context="...">
<wst:TokenType>...</wst:TokenType>
<wst:RequestedSecurityToken>...</wst:RequestedSecurityToken>
...
</wst:RequestSecurityTokenResponse>
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
リクエスター側はDataPower、WebSphere Application Server、WebSphere Web
Services GateWay、あるいはWS-Trust STSクライアントを実装するアプリケーションな
どが考えら得ます。 TFIMはSTSサーバー側として機能します。
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連携
08.Tivoli
TAMとの連携
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
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連携
08.Tivoli
TAMとは
TAMはWeb環境における認証・認可のフレームワークを提供
以下の構成要素からなる
Policyサーバー
ポリシーDBを保持し、保護対象オブジェクトとアクセス制御情報を管理する
ユーザー管理やポリシー管理を行う
ユーザー情報を保持するディレクトリ
WebベースのTAMの管理GUIインターフェースを提供する
LDAPサーバー
WPM(Web Portal Manager)サーバー
許可サービス(または許可サーバー)
アクセス制御情報(ポリシーDB)をチェックして、アクセスの可否を判断するサービス
許可API(aznAPI)により、リモート/ローカルから呼び出し可能
WebSEALサーバー
リバースプロキシー型の認証サーバーで、フロントエンドに配置され、LDAPやPolicy
サーバーと連携して、認証、認可処理を実施する。許可サービス、aznAPIの1実装例
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
TAMは、Policyサーバー、LDAPサーバー、WPM(Web Portal Manager)、許可サー
バー、WebSEALサーバーから構成されます。
DataPowerと直接連携するのはLDAPサーバーと許可サーバーです。
WebSEALサーバーはブラウザ-Webサーバー間のシングル・サインオンを提供します
が、DataPowerとの連携には関係しないため必須のコンポーネントではありません。
17
連携
08.Tivoli
TAMの認可機能
ISO 10181-3 認可モデルを参照
AEF: Access Enforcement Function
アクセス制御の実施点
アクセス可否をポリシーに基づき判断する機能
TAMの許可API(aznAPI)をAEFとして実装
ADF:Access Decision Function
DataPowerとTAMの実装
DataPower は、Resource Managerとして機能する
TAM 許可サーバーはADFとして機能
DataPower
アクセス要求
リクエスター
Resource
Manager
Webサービス
アクセス要求
Target
Initiator
AEF
認可判定要求
結果
ADF
TAM許可サーバー
ISO 1018-3 認可モデルとDataPower,TAMの実装
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
TAMの許可制御は、ISO10181-3許可モデルを参照した実装になっています。
DataPowerとTAMの連携も、このモデルに従っています。
Resource ManagerがDataPower、ADFがTAM許可サーバーという役割分担になりま
す。
18
連携
08.Tivoli
DataPowerとTAMの連携
DataPowerはLDAPを参照して認証を行う
DataPowerはaznAPIを使い、認可チェックを許可サーバーに要求する
認可制御情報はポリシーDBに保持されている
SOAP/XML
Webサービス
SOAP/XML
認証チェック
LDAPサーバー
ユーザー情報
aznAPIによる
認可チェック
許可サーバー
ポリシーDB
(レプリカ)
Policyサーバー
ポリシーDB
(マスタ)
WPM
サーバー
Webサービス
認証チェック
WebSEALサーバー
ブラウザ
Junction
DB
ポリシーDB
(レプリカ)
Webサーバー
TAMの認証・認可 フレームワーク
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
Webサービス リクエストは、DataPowerがPoint of Contactとなり認証・認可制御をTAM
に連携します。
ブラウザからのHTTP,HTTPS要求はTAM WebSEALサーバーがPoint of Contactとし
て認証・認可制御を行います。
認可制御情報は、ポリシーDBに保持されています。 マスターはPolicyサーバー上に
あり、許可サーバーとWebSEALサーバーにレプリケーションされます。
19
連携
08.Tivoli
TAM ポリシーDB
ポリシーDBには以下の情報が保持されています
保護オブジェクトスペース
アクセス制御の対象オブジェクト(URLや各種リソース)をツリー構造で管理
任意のオブジェクト・スペースを作成可能
誰がどのような操作を出来るかを示したリスト
ユーザーID,グループ名,操作フラグからなる
アクセス可能時間帯(TOD)や監査ログ・レベルなど、オブジェクトに対する追加の制御ポリシーを指定
アクセス制御リスト(ACL)
保護オブジェクトポリシー(POP)
Policyサーバー
保護オブジェクトスペース
ACL
ポリシーDB
…
POP
ACL名:acl-web1
POP:pop-web1
Group iv-admin Trwxl
Audit level: none
User mike
Trwxl
TOD access: mon,tue:anytime
Any-other
Tr
Unauthenticated
コンテナオブジェクト
リソースブジェクト
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
ポリシーDBはバイナリーのファイルです。保護オブジェクトスペース、ACL、POPの情報
が格納されています。
これらの情報は、Policyサーバーに対するpdadminコマンドまたはWPMからの
WebGUIによる管理操作で管理されます。
20
連携
08.Tivoli
DataPowerの保護オブジェクトの作成
DataPower用のオブジェクト・スペースを作成
DataPower用の操作フラグをACLで指定
操作フラグは任意の文字、DataPower側の設定と一致させる(以下では
[webservice]i としている)
POPは許可サーバー側で自動チェックされる
TOD(曜日、時間)、IPアドレスでのForbidden、監査レベルの設定が可能
保護オブジェクトスペース
/(
ACL(アクセス制御リスト)
ルート)
ACL:acl-datapower
/Management
/WebSEAL
アタッチ
/DATAPOWER
サービスのURI
/Web
Mike
[webservice]i
Anyother
T
Unauthenticated T
このリソースに対して、
Mikeに『[webservice]i』権限を付与
アクセスを許可するという意味の任意の文字列を指定可能
DataPower側での設定と一致させる
2007/07 WebSphere DataPower SOA基盤構築
オブジェクトの作成、ACL,POPの作成、それらのオブジェクトへのアタッチ処理は、
TAM WPMによるWebGUI画面またはTAM pdadminコマンドにより実行します。
以下は、pdadminコマンドの例です。
pdadmin objectspace create /DATAPOWER
pdadmin acl create acl-datapower
pdadmin acl modify acl-datapower set user mike [webservice]i
:
pdadmin acl attach /DATAPOWER/xxx acl-datapower
pdadmin pop create pop-datapower
pdadmin pop modify pop-datapower set tod-access weekday:0900-2300:local
pdadmin pop attach /DATAPOWER pop-datapower
21
連携
08.Tivoli
DataPowerとTAMの連携シナリオ
シナリオ
リクエスターからのInboud方向のアクセス
UserName Tokenで認証
リクエストURLに対する認可
サービス リクエスト
サービス リクエスト
Web
Web
<wsse:UserName Token>
認証要求
<wsse:UserName Token>
認可要求
LDAP
サーバー
ユーザー
情報
TAM
許可サーバー
ポリシー
DB
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
DataPowerとTAMの連携の簡易なシナリオをもとに、構成定義をご紹介します。
このシナリオでは、Inbound方向のリクエストについて、UserName Tokenに含まれる
ユーザーID,パスワードによる認証と、リクエストされたURLに対するアクセスがそのユー
ザーに対して許可されているかをチェックする認可制御を行います。
22
連携
08.Tivoli
DataPowerとTAMの連携シナリオ
TAM連携におけるAAA構成
AAAアクションの以下の項目を設定
5
リソース
の抽出
UserName
Token
SOAP/XML
Message
AAA Framework
リソース
のマップ
Web Service URI
SOAP op name
Transfer amount
2
1
IDの
IDの抽出
SAML
Username
token
SSL client cert
HTTP Basic Auth
4
Authorize
Authenticate
クレデン
シャルの
シャルの
マップ
SAML assertion
Non-repudiation
Monitoring
Audit &
Accounting
7
UserName
Token
SOAP/XML
Message
6
3
TAM
LDAP
TAM
許可サーバー
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
DataPowerのAAA Frameworkの各コンポーネントについて、以下の項目を順番に設
定していきます。
1.識別(Identification)方法の選択
2.認証方式の選択
3.TAM構成ファイルとSSL鍵の生成
4.TAM許可サーバーの指定
5.リソースの抽出とオブジェクト・スペースへのマッピング
6.認可方法の選択
7.ログの設定
23
連携
08.Tivoli
DataPowerとTAMの連携シナリオ
XML Firewall、Web Service Proxy、マルチプロトコル・ゲートウェイなどにて
AAAアクションを追加する
アクションを
ドラッグ&ドロップ
する
AAA
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
XML Firewall,Web Service Proxy,マルチプロトコル・ゲートウェイなどにて、AAAの構
成を行います。
UserName Tokenの署名や暗号化がされている場合は、VerifyやDecryptをAAAアク
ションの前に構成しておく必要があります。
ここでは、VerifyやDecryptは構成済みであると想定し、AAAアクションについて定義例
を紹介していきます。
24
連携
08.Tivoli
識別(Identification)方法の選択
クライアントの識別子をどのように決定するかを指定する
複数の方法を指定する事も可能
クレデンシャルMAPや認証システムが複数ケースを処理できる必要がある
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
当シナリオでは、UsernameTokenを選択します。
複数のリクエスターがそれぞれ異なるTokenや識別方法を行う場合など、複数の方法を
選択する事も可能です。そのような場合は、後続のクレデンシャルMAPの設定や認証
システム側での構成で、それらの複数の識別方法を処理できる事が必要です。
25
連携
08.Tivoli
認証方法の選択
どのように認証を行うかを一覧から選択する
TAM連携の場合は、「Contact Tivoli Access Manager」を選択
Contact Tivoli
Access Manager
を選択
構成ファイルを
生成するために、
「+」をクリックする。
TAM
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
Contact Tivoli Access Managerを選択します。
認証処理は、TAM LDAPに対して行われます。
認証時のLDAP側でのAuditログの例
AuditV3--2007-05-17-20:20:54.266+09:00--V3 Search--bindDN:
cn=DataPower/9.188.198.164,cn=SecurityDaemons,secAuthority=Default--client:
9.188.198.167:60287--connectionID: 53--received: 2007-05-17-20:20:54.266+09:00--Success
base: O=IBM,C=JP scope: wholeSubtree derefAliases: neverDerefAliases typesOnly: false
filter: (secdomainid=DEFAULT%FRED)
AuditV3--2007-05-17-20:20:54.267+09:00--V3 Search--bindDN:
cn=DataPower/9.188.198.164,cn=SecurityDaemons,secAuthority=Default--client:
9.188.198.167:60287--connectionID: 53--received: 2007-05-17-20:20:54.266+09:00--Success
base: SECAUTHORITY=DEFAULT scope: wholeSubtree derefAliases: neverDerefAliases
typesOnly: false filter: (secdomainid=DEFAULT%FRED)
:
AuditV3--2007-05-17-20:20:54.269+09:00--V3 Bind--bindDN: cn=fred,o=IBM,c=JP--client:
9.188.198.167:43914--connectionID: 89--received: 2007-05-17-20:20:54.269+09:00--Success
name: cn=fred,o=IBM,c=JP authenticationChoice: simple
AuditV3--2007-05-17-20:20:54.269+09:00--V3 Unbind--bindDN: cn=fred,o=IBM,c=JP--client:
9.188.198.167:43914--connectionID: 89--received: 2007-05-17-20:20:54.269+09:00--Success
AuditV3--2007-05-17-20:20:54.271+09:00--V3 Search--bindDN:
cn=DataPower/9.188.198.164,cn=SecurityDaemons,secAuthority=Default--client:
9.188.198.167:60287--connectionID: 53--received: 2007-05-17-20:20:54.271+09:00--Success
base: cn=Default,cn=Policies,secAuthority=Default scope: baseObject derefAliases:
neverDerefAliases typesOnly: false filter: (objectclass=SECPOLICY)
attributes: passwordMinLength, secPwdSpaces, passwordMaxRepeatedChars,
passwordMinAlphaChars, passwordMinOtherChars, passwordMaxAge, secAcctExpires,
timeExpireLockout, secAcctLife, secAcctInactivity, maxFailedLogins, passwordMinAge,
passwordMinDiffChars, passwordTimeReuse, numberWarnDays, passwordReuseNum,
secTODAccess, secMaxWebSessions
26
連携
08.Tivoli
TAM構成ファイルの生成
TAM Policyサーバーと、LDAPサーバーの情報を入力する
「Create....]をクリックすると、右
のような入力画面が表示される。
全てのフィールドに入力してから、
この「Create....]をクリックする。
ローカルディスク
に,local:TAM.confと鍵ファイル
cert:TAM.kdb, cert:TAM.sthが
生成される。
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
以下、主要な構成ファイルの設定フィールドについて説明します。
・Output Configuration File Name
TAM構成ファイル名(任意の名前)を入力します。
local:ファイル名.conf という名前でファイルが作成されます。
cert: ディレクトリに、「ファイル名.kdb」と「ファイル名.sth」が生成されます。
・Tivoli Access Manager Administrator
TAM administratorのユーザーID(デフォルトはsec_master)を指定します。
・Tivoli Access Manager Application ID
TAMクライアント名(任意の名前)を指定します。ホスト名-TAMクライアント名で登録されます。
・Policy Server
TAM Policyサーバーのホスト名またはIPアドレスを指定します。
・LDAP Server
LDAPサーバーのホスト名またはIPアドレスを指定します。
・LDAP Administrator Password
LDAPにBINDする(DN) のパスワードを指定します。
27
連携
08.Tivoli
TAM構成ファイルとSSL鍵の生成
生成したTAM構成ファイルとSSL鍵をApplyする
生成されたファイルをプル
ダウンより、選択して、
「apply」する。
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
TAM構成ファイルの生成時に、作成されたファイルを指定します。
28
連携
08.Tivoli
TAM許可サーバーの指定
TAM許可サーバーのIPアドレス、ポート番号を指定する
複数の許可サーバーを指定する事が可能
許可サーバーの障害時に、別の許可サーバーを参照可能
どの許可サーバーを参照するかはWeight(1~10)に基づき決定される
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
許可サーバーを指定します。
許可サーバーのIPアドレスまたはHost名、ポート番号、Weightを指定します。
Weightは複数の許可サーバーを構成した場合の参照優先順位になります。
値の大きい方が優先されます。障害時は、次にWeightの大きい許可サーバーが参照さ
れます。
複数の許可サーバーが同じWeightの場合、負荷バランスされます。
29
連携
08.Tivoli
リソースの抽出とオブジェクト・スペースへのマッピング
リソース識別方法を指定
ターゲットと保護オブジェクト・スペースのマッピング
アクセス制御対象となるリ
ソース識別(TAM上の保護
対象オブジェクトにマップさ
れる)を選択する。
Tivoli, Customを選択し、
TAM上の保護対象オブ
ジェクト・スペース名を指定
する。
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
リソースの識別方法を指定します。
xslやxpathによるリソースマッピングも可能です。
この例では、リクエストにもともと指定されているURLを採用し、
TAMのオブジェクトスペースの/DATAPOWER 配下を参照してリソースに対する許可
チェックを行います。
TAMのオブジェクトスペースは、以下の製品毎に予約されたスペース名があります。こ
れらのオブジェクトスペースを「Tivoli Object Space Mapping」に指定して、「Tivoli
Object Space Instance Prefix」でprefixを付加して参照する事も可能です。
TAMBI: /PDMQ/<prefix>
TFIM: /itfim-wssm/wssm-default/<prefix>
WebSEAL: /WebSEAL/<prefix>
30
連携
08.Tivoli
認可方法の選択
TAM
ACLの権限フラグを指定する。
許可制御時に、ここで指定したフラグがTAM保護オブジェクトスペース
のACLで当ユーザーに対して設定されているかがチェックされる。
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
許可方法で、Contact Tivoli Access Managerを選択します。
Default Actionで指定したフラグが該当オブジェクトの該当ACLで当ユーザーに対して
許可されているかどうかで認可の判断が行われます。
登録済みのアクションマップ一覧から任意のフラグ(ここでは[WebService]i (TFIM
Action)を選択しています)
を選択するか、新たにフラグを作成する事も可能です。
31
連携
08.Tivoli
ログの設定
AAA処理でのモニターの対象、ログ・レベルを指定
アクセス許可/拒否のカウンター、閾値
アクセス許可/拒否時のログ・レベル
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
Monitors
アクセス許可/拒否のモニター対象を設定します。
取得対象のリソース(リクエストURL)や条件(IPアドレス、メソッド、ヘッダーなど)、イン
ターバル、閾値などの詳細条件を設定可能です。指定したインターバルで閾値を超え
た場合のアクション(ログへの記録、リクエストの拒否など)が指定可能です。
Reject Counter Tool
認証失敗の頻度(時間間隔と回数)や、その閾値を超えた場合に、一定時間アクセスを
禁止する(Block Interval)などの処理をパラメータとして設定可能です。
Logging
アクセス許可/拒否に対して、それぞれログを取得するか、取得する場合のログレベル
(どのレベルとしてログに記録するか)を指定します。
32
連携
08.Tivoli
TFIMとの連携
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
33
連携
08.Tivoli
TFIMとは
IDフェデレーション
異なる認証サイト間のシングル・サインオンを提供
シングルサイン・オン、シングルサイン・オフ
アカウント連携、アカウント連携解除
アイデンティティ・プロバイダの解決
Liberty ID-FF, WS-Federation, SAML
WSSM(Webサービス・セキュリティ・マネージメント)
Webサービスにおける認証・認可機能を提供
WS-Trust、Security Trust Service (STS)の実装
プロビジョニング・サービス
異なる認証サイト間のユーザーおよび属性のプロビジョニング
WS-Provisioning サービスによるサイト間のレポジトリ連携
TFIM WS-ProvisioningコネクターでITDI(IBM Tivoli Directory Integrator)と連携
ローカル・レポジトリの更新はITDIで実施
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
TFIMが提供する3つの主要な機能について紹介します。
・IDフェデレーション
複数サイト間、異なるセキュリティ・ドメイン間のシングルサインオンを実現する機能で、
SAML,WS-Federation,Libertyで標準化が進めれています。TFIM V6.1は、SAML
1.0/1.1/2.0、Liberty ID-FF 1.1/1.2、WS-Federationをサポートします。
・WSSM(Web Service Security Management)
IDフェデレーションがパッシブクライアント(ブラウザなど)のシングル・サインオンを対象
としているのに対して、WSSMは、アクティブクライアント(Webサービス リクエスター)
のフェデレーション、Webサービスによるアプリケーション間の認証・認可、信頼の確立
に必要な機能を提供します。Token Management (Tokenの検査やマッピング)、
Identity&Attribute Management (IDや属性のXSL,カスタムJavaコードによるマッピン
グ)、認可制御 (WSDLレベルのオブジェクト、TAM 許可サーバーとの連携による認可
制御)およびWS-Trustサーバー側機能(WASやDataPowerなどに対するSecurity
Trust Service インターフェース)を提供します。
・プロビジョニング・サービス
ローカルとリモートのアカウント情報をリンクしたり、ID情報の更新・変更を連携するため
のサービス。標準仕様が
WS-Provisioning(http://www.ibm.com/developerworks/library/ws-provis/)で定義さ
れています。TFIMは、WS-PサービスおよびITDI用のサンプル・アセンブリラインを提供
します。
34
連携
08.Tivoli
TFIMの構成要素
TFIM
Trust Service
Alias Service
Key Service(KESS)
SSO Protocol Service (SPS)
Provisioning Service
Web
Runtime
Service Security Management(WSSM)
Web Service Trust Handler
WAS V6.0、WS GW 6.0の拡張機能として、TFIMが提供
Webサービスの認証・認可機能
TFIMコンソール
WebベースのTFIM構成管理機能を提供
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
IDフェデレーションに必要な各種のサービスとWSSMで利用されるWS-Trust Service
は、TFIM Runtimeとして提供されます。
WSSMでは、WebSphere Application Serverのplug-inとしてTFIM Trust Handlerを
提供します。
TFIM Trust Handlerにより、TFIM Runtimeが提供するTrust ServiceにTokenの検査
や生成、マッピングをリクエストすることが可能になります。
TFIMコンソールは、ISC(IBM Integrated Solutions Console)フレームワークを利用し
ます。
ISCはWASおよびWebSphere Portal Serverをベースとしており、複数のIBM製品を
管理可能な統合コンソール基盤を提供します。
35
連携
08.Tivoli
TFIMとDataPowerの連携
TFIM Trust ServiceがSecurity TokenのValidation,マッピングを行う
Webサービス
サービス リクエスト
サービス リクエスト
Web
wsse:SAML Token>
<
Web
<wsse:UserName Token>
TFIM Runtime
WS-Trust
Securityトークンの
マッピング
KESS
TFIM管理サービス
WAS
Trust Service
STS
認可要求
IDマッピング、TAMクレデンシャルの生成
Auth Service
TFIM管理コンソール
WAS
Alias Service
TAM
Policyサーバー
許可サーバー ポリシーDB
LDAPサーバー
ユーザー情報
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
DataPowerはWS-Trust Security Token Service(STS)のリクエスターとして動作しま
す。TFIMのSTSをコールし、Tokenの検査、マッピングを要求します。TFIMはLDAPと
連携してIDのマッピングやTAMの許可サーバーと連携して認可処理を行います。
図の例ではInbound方向のリクエストに対して、SAML Tokenを検証、認可のチェック、
UserName Tokenに変換してWebサービスに送信する例を示しています。
36
連携
08.Tivoli
TFIMの認可制御
WSDL2FIMユーティリティでオブジェクト生成
生成
WebサービスのWSDLからTAMの保護オブジェクトスペースを自動
は、Conatainer/Service/PortType/ perationで
される
階層
O
作成
オブジェクトに対して、ACLやPOPをアタッチする
TFIM Trust Serviceは、要求されたOperationに対するローカルユーザー(TAM
Credentialで)の権限チェックを実施する
XSLマッピングルールによるユーザー、
シャルを
生成
TFIM Runtime
Trust Service
認可
チェック
属性のマッピング(必要に応じて)、TAMクレデン
TAM 保護オブジェクトスペース
/itfim-wssm
/ContainerA
ACL-1
/ServiceName
XSL Mapping
Roule
/PortType
POP
/Operation
WAS
/ContainerB
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
オブジェクトスペースへの登録は、手動でpdadminコマンドで実行するか、または、
WSDL2FIMユーティリティを使用して、WSDLから自動生成する事ができます。
ACLやPOPでアクセス権限、アクセスポリシーを定義、対象オブジェクトにアタッチしま
す。
Web Serviceをリクエスト(invoke)する権限を与えるためのACLの操作フラグとして、
[WebService]i が定義されています。例えばBankUsersというグループにWeb Service
をリクエストする権限を設定するためのACLコマンドは以下のようになります。
acl modify acl-servicea set group BankUsers T[WebService]i
このaclを保護対象のオブジェクトにアタッチします。
acl attach /itfim-wssm/wssm-default/servicea acl-servicea
WSDL2FIMユーティリティ使用の際は、DataPowerとの互換性の制限について最新の
保守情報をご確認下さい。
37
連携
08.Tivoli
DataPowerとTFIMの連携シナリオ
シナリオ
リクエスターからのInboud方向のアクセス
SAML Tokenで認証
リクエストURLに対する認可
UserName Tokenに変換してリクエストを転送
Webサービス リクエスト
<wsse:SAMLToken>
サービス リクエスト
Web
<wsse:UserName Token>
Webサービス
マッピング要求
Token
TAM
許可サーバー
ポリシー
DB
TFIM
LDAP
サーバー
ユーザー
情報
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
Inbound方向のアクセスで、SAML Tokenを受け取り、TFIMで認可制御、UserName
Tokenに変換してWebサービスに転送するシナリオについて、具体的な定義例を見て
いきます。
38
連携
08.Tivoli
DataPowerとTFIMの連携シナリオ
TFIM連携におけるAAA構成
AAAアクションの以下の項目を設定
3
AAA Framework
リソース
のマップ
リソース
の抽出
SAMLtoken
SOAP/XML
Message
Web Service URI
SOAP op name
Transfer amount
Authorize
2
1
IDの
IDの抽出
5
4
Authenticate
SAML
WS-Security
SSL client cert
HTTP Basic Auth
TAM
LDAP
クレデン
シャルの
シャルの
マップ
ポスト処理
ポスト処理
Audit &
Accounting
SAML assertion
Non-repudiation
Monitoring
6
UserName
token
SOAP/XML
Message
TFIM
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
DataPowerのAAA Frameworkの各コンポーネントについて、以下の項目を順番に設
定していきます。
1.識別(Identification)方法の選択
2.認証方式の選択
3.リソース識別方法の選択
4.認可方法の選択
5.ポスト処理の指定
6.TFIM情報の設定
39
連携
08.Tivoli
DataPowerとTFIMの連携シナリオ
XML Firewall,Web Service Proxy,マルチプロトコル・ゲートウェイなどにて、
AAAアクションを追加する
アクションを
ドラッグ&ドロップ
する
AAA
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
XML Firewall、Web Service Proxy、マルチプロトコル・ゲートウェイなどにて、AAAの
構成を行います。
SAML Tokenが署名、暗号化されている場合、Verify,DecryptアクションをAAAアクショ
ンの前に実行する必要があります。
ここでは、Verify,Decryptは構成済みであると想定し、AAAアクションについて構成例を
紹介します。
40
連携
08.Tivoli
識別方法の選択
クライアントの識別子をどのように決定するかを指定
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
このシナリオでは、SAML Attribute AssertionまたはSAML Atuthentication Assertion
のいずれかでクライアントIDを識別する事を指定しています。
リクエスターはいずれかのSAML AssertionをSOAPヘッダーに含めることで認証を行う
事が出来ます。
41
連携
08.Tivoli
認証方法の選択
SAML Assertionによる認証方式を選択
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
UserName TokenでユーザーIDとパスワードによるLDAPでの検査とは異なり、SAM
Tokenにはパスワードは含まれていません。
通常、SAML Tokenでの認証は、署名の検査によって行われます。
42
連携
08.Tivoli
リソース識別方法の選択
許可制御の対象となるリソース識別方法を選択
このシナリオでは、バックエンドサーバーに送るURLを選択
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
このシナリオでは、リソース識別方法として、バックエンドサーバーに送るURLを選択し
ます。
43
連携
08.Tivoli
認可方法の選択
この例ではDataPowerでの認可制御として、認証済みクライアントであ
れば全て許可する設定を指定
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
認可制御はTFIM側で行うため、DataPowerでは全て許可にしています。
44
連携
08.Tivoli
ポスト処理の指定
TFIMにTokenのマッピングを要求するための設定
に対して Token マッピン
グを要求するために、onにす
る
TFIM
から
へマッピングす
側の構成に対し
を要求するた
SAML Token
UsernameToken
TFIM
Token Mapping
るための
て
めの設定
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
Request TFIM Token Mapping
TFIMにTokenマッピングを要求するために、Request TFIM Token Mapping をonにし
ます。
Retrieval Method
TFIMからTokenをリトリーブする方法を選択します。このシナリオではCallTFIMを選択
します。他にFromMCがあり、それぞれ以下の動作になります。
CallTFIM: 省略時値。TFIM にTokenマッピングが要求されその結果が使用されます。
FromMC: ポスト処理ではTFIMをCallしません。クレデンシャルのマップ処理でTFIMを
Callしている場合、その時に返されたTokenが使用されます。
Replacement Method
TFIMから返されたTokenをどのように扱うかを選択します。このシナリオではallを選択し
ます。他にreplaceとpreserveがあり、それぞれ以下の動作になります。
all: 省略時値。TFIMから返されたTokenが既存のTokenに置き換えられます。
replace: 既存のTokenを消さずに、付加されます。同一TypeのTokenがある場合は置
き換えられます。
preserve: 既存のTokenを消さずに、付加されます。同一TypeのTokenがある場合は、
既存のTokenを優先します。
45
連携
08.Tivoli
TFIM情報の設定
Tokenマッピングを要求するために必要なTFIM情報の設定
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
このシナリオでは、以下のTFIM情報を設定します。
Request Token Format:
SAML 2.0
Applies-To Address: http://scenario2saml2ut/appliesto
Issuer:
http://scenario2saml2ut/issuer
Port Type:
EchoService
Operation:
whoAmI
・Admin State
このサービスをenableにするかdisableにするかを指定します。
・Server Address
TFIMのホスト名またはIPアドレスを指定します。
・Port
TFIMのポート番号を指定します。
・Compatibility Mode
TFIMのバージョンを指定します。バージョンに合わせたネームスペースやWS-Trust
のメッセージが選択されます。
・Request Token Format
リクエストのTokenタイプを指定します。TFIMのバージョンによりサポートされるToken
が異なります。
TFIM V6.0: Custom、SAML1.0/1.1、WSUserNameToken
TFIM V6.1: BinarySecurityToken、Custom、CustomToken、SAML1.0/1.1/2.0、
WSKerberosToken、WSUserNameToken、WSX509Token
・Applies-To Address、Issuer、PortType、Operation
このtokenを処理するTFIMサービス情報を指定します。
46
連携
08.Tivoli
TFIMの構成
TFIM側での構成
モジュール・インスタンスの生成
SAML20STSModule
UsernameTokenSTSModule
トラスト・チェインの生成
Applies To Address, Issuer Address,portの指定
実行する処理モジュールの順番と処理内容を定義
Order
Module Instance
Module Type
Mode
1
senario2saml20
SAML20STSModule
validate
2
Default Map Token
MapModuleInstance
map
3
senario2usernametoken
UsernameToken
issue
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
TFIMコンソールよりTFIMを構成します。以下に定義例を示します。
・モジュールインスタンスの生成
モジュールインスタンスの生成では、Tokenを処理するモジュールとその名前を設定し
ます。
Tivoli Federated Identity Manager > Configure Trust Service > Module Instances,
Createをクリック。
SAML20STSModule を選択
任意の名前を指定、ここではscenario2saml20
UsernameTokenSTSModuleを選択
任意の名前を指定、ここではscenario2usernametoken
・Trust Chainの生成
Trust Chainの生成では、実行する処理モジュールと処理内容を定義します。
Tivoli Federated Identity Manager> Configure Trust Service > Trust Service
Chains, でCreateをクリック。
chainに任意の名前を指定。ここではScenario2SAML20ToUT、request type は
Validate。
Applies To と Issuer addresses に、DataPower側での設定と合わせる。
NameValueApplies To AddressREGEXP:(.*scenario2saml2ut/appliesto)
Issuer Address *
以下、テーブルに示した通りのモジュール構成を行います。
47
連携
08.Tivoli
DataPower vs TFIM
TFIMは汎用的なSecurity Token Server
企業内の各システムとの連携
WAS WSSM
DataPower
TAM
その他のWS-Trust互換のクライアント
ITDI (WS-Provisioning Connector)
IDマッピング・プロバイダーとして機能
IDフェデレーション(SSO)機能のサポート
DataPowerもTokenマッピング機能を提供
他のアプリケーションからはコールできない
IDフェデレーション(SSO)機能は提供しない
簡易構成ではDataPower、エンタープライズ・レベルのインフラとしてはTFIM連携を
推薦
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
簡易なWebサービスメディエーション、Tokenメディエーション、IDマッピングであれば
DataPowerで対応可能ですが、IDフェデレーションによる異なる認証サイト間のSSO要
件がある場合や、長期的な企業のインフラとしての構築を考えた場合は、TFIM連携ソ
リューションの適用が推薦されます。
48
連携
08.Tivoli
まとめ
認証の連携(TAM)
TAM LDAPサーバーのユーザー情報を認証で利用可能
認可の連携(TAM、TFIM)
TAM Policyサーバーで許可対象とアクセスリストが管理される
許可要求をTAM許可サーバー経由でチェックする
TFIMと連携する場合は、TFIMに許可サーバー経由でチェックさせる事も可能
トークン・マッピング(TFIM)
TFIMのWS-Trust セキュリティー・トラスト・サービスにより、トークンのマッピング
が可能
DataPowerでも同等の機能はあるが他のアプリケーションからはコールできない
基盤構築
2007/07 WebSphere DataPower SOA
Web Serviceに対するSecurity Tokenを使用した認証認可処理において、DataPower
ではユーザー管理、認可制御の管理の仕組みを提供していません。TAMと連携する事
でユーザー管理、認可制御の管理が可能となり、より実用的なAAA基盤が構築できま
す。
Security Tokenマッピングが必要な場合、DataPowerでも実現が可能ですが、他の
サービスに対してWS-Trustのサービスインターフェースを提供していません。 企業内
のWebサービスがWS-TrustでトークンやIDのマッピング、許可情報にアクセスしたい場
合、TFIMが有効です。このようなケースではDataPowerとTFIMの連携が推薦されます。
49
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