スマートアップグレードを使用したクライアントバージョンアップのすすめ ∼コストを抑えたクライアントのバージョンアップ∼ Lotus Knows EXPO 2010 IBM

®
IBM Software Group
Software Service
Lotus Knows EXPO 2010
IBM ソフトウェア アクセラレイテッド・バリュー・プログラム 活動事例紹介
スマートアップグレードを使用したクライアントバージョンアップのすすめ
∼コストを抑えたクライアントのバージョンアップ∼
日本アイ・ビー・エム 株式会社
ソフトウェア アクセラレイテッド・バリュー・プログラム
三枝 憲司
IBM Software Group Software Service
特記事項
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当資料について
ƒ
本資料では、 Lotus Notes® クライアントをバージョンアップする際の課題と、その対応方法とともに、
Lotus Notes/Domino® が提供するバージョンアップの自動化ツールである SmartUpgrade の設定方
法をご紹介させていただきます。
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目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
クライアントのリリースアップにおける課題
Smart Upgrade の機能概要
課題への対応
Smart Upgrade の設定
Smart Upgrade トラッキングデータベース
Smart Upgrade によるアップグレードの実行
FixPack を Smart Upgrade でインストールする
参考情報
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1. クライアントのリリースアップにおける課題
ƒ 現状 Notes クライアントのメンテナンスリリースアップにおける課題点として、以下のような点が
上げられます。
① インストーラのサイズが大きい
•
•
メンテナンスリリースのインストーラはフルインストールキットとしてのご提供となるため、Notes 8.5
クライアントでは約 1ＧＢ程度のサイズがあります。
これにより、ファイルサーバーからのインストールなどでは、クライアントPCへの転送負荷、転送
時間、クライアント側の作業ディスク容量への影響が課題点としてあります。
② Notes のインストールは管理者権限のある Windows ユーザーで実行する必要がある
•
管理者権限のあるユーザーでのインストーラ実行のための手段が必要です。
③ インストール処理時間
•
クライアントPCの環境にも依存しますが、インストーラの実行に数分の時間がかかります。イン
ストール実行中は Notes クライアントを利用できません。
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2. Smart Upgrade の機能概要
ƒ
「Smart Upgrade」は、Lotus Notes 6 クライアントをそれ以降のリリースに更新するための仕
組みで、Lotus Notes/Domino 6 以降からの新機能です。
ƒ
モジュールをドミノサーバーもしくはファイルサーバーに配置し、Notes クライアントからサーバー
にアクセスすることでインストーラーが実行される機能であり、アップグレードを自動化すること
が可能になります。
ƒ
Smart Upgrade トラッキングデータベースを使用することで、ユーザーのアップグレードの進捗
状況を確認することが可能になります。
ƒ
メールでの通知やモジュールによる配布によるアップグレードでは、ユーザーがアップグレードを
行っていただけないための自動実行を検討している場合や、ソフトウェア自動配布ソリューショ
ンなどの導入を検討しているが、余計なコストは発生させたくない場合に有効です。
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3. 課題への対応
① インストーラのサイズが大きいことに対する対応案
インストールサイズの縮小
インストーラーをカスタマイズし、インストールサイズを縮小することで、ネットワーク負荷を軽減します。
* 参考情報を参照
帯域制御
転送プロトコルに対してN/W帯域の制御を行い、モジュール配布におけるネットワークへの影響を抑
制します。
(考慮点）
•
Smart Upgrade では Notes のプロトコル（NRPC）にてインストーラのダウンロードを行うため、
通常のNotesサービスにも影響します。
SmartUpgrade の設定同時実行ユーザー数や他の設定の組み合わせにより、ネットワーク負荷を
軽減します。
ローカルファイルサーバー、CDによる配布
回線の細いサイトなどについては、インストールキットをローカルのファイルサーバーに配置することを検
討する必要があります。
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3. 課題への対応
② Notes のインストールは管理者権限のある Windows ユーザーで実行する必要があることに対
する対応案
SuRunAs によるインストーラーの作成
SuRunAs でインストーラーをパッケージすることで、管理者権限として実行が可能です。* 参考情
報を参照
実行バッチ内で管理者ユーザー権限でインストール実行
プログラムやコマンドの実行を実行ユーザーを指定して行えるツールを利用する。
（考慮点）
•
ツールによって管理者パスワードの管理方法が異なるが、管理者パスワードの受け渡し方法や
ツールを他に利用されないような配慮が必要。
タスクスケジューラによる管理者ユーザーでの実行
タスクスケジューラは実行ユーザーを指定できるので、PC起動時の処理として、PCのセットアップ時
に管理者で行う処理を設定しておく。
（考慮点）
•
タスクスケジューラによりキックするプログラムの管理。
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3. 課題への対応
③ インストール処理時間に対する対応案
インストールサイズの縮小
インストーラーをカスタマイズし、インストールサイズを縮小することで、インストールにかかる時間を軽
減できます。* 参考情報を参照
サイレントインストールを使用
ノーツクライアントインストーラはサイレントインストールキットを用意することにより、インストール処理
においてユーザーによるパラメータの入力は不要になります。完全にインストールの表示を行わないこ
ともできますが、インストール状況を表示するプログレスバーのみ表示させることもできます。
SmartUpgrade 内の設定で、サイレントインストールの設定を行うことが可能です。
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4. Smart Upgrade の設定
1.
2.
管理者が Smart Upgrade キットデータベースを作成します。
Smart Upgrade キットデータベースで、キット文書を作成します。
*アップデートキットの場所については共有ネットワークドライブ上をお勧めします。”添付する” を選択した場合、ファイルを文書に直接添
付され、Domino サーバー上からダウンロードからローカルへのダウンロードが発生することになります。Domino サーバーで提供している
他のサービスへの影響を考慮し、共有ネットワークドライブ上に配置されることをお勧めします。
[言語] フィールドは、ユーザーマシン上に
インストールされているクライアントと一致
しなければなりません。これは、インス
トールされているクライアントの言語との
み比較されるので、必ずキットの言語
バージョンと一致する必要があります。
共有ネットワークドライブ上に置く場合は、
インストーラーを展開し、setup.exe を指
定することも可能です。SmartUpgrade
実行時の展開処理がなくなるため、時間
短縮につながる。Setup.exe を指定する
場合は、オプション引数の –s –a は不要
です。
オプション引数は、サイレントインストール
の設定です。詳細は、
http://publib.boulder.ibm.com/infocente
r/domhelp/v8r0/topic/com.ibm.help.do
mino.admin85.doc/H_RUNNING_A_SI
LENT_UPGRADE_USING_OPTIONAL
_ARGUMENTS_STEPS.html
- 10 -
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4. Smart Upgrade の設定

管理タブでは、使用可能なユーザーとサーバーを設定することが可能。この設定により同時に複数
ユーザーの利用を防ぎ、ネットワーク負荷を軽減することが可能。ここに設定を入れるときは、この
フィールドは読者フィールドのため、複製のために LocalDomainServers （ドメイン内のサーバー）も
追加してください。
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4. Smart Upgrade の設定
–
サーバー設定文書に Smart Upgrade キットデータベースのリンクを添付します。
 サーバー設定文書ごとに Smart Upgrade キットデータベースを分けることが可
能(ユーザーのホームサーバー)です。
 同時ダウンロード数の制限を設定することで、ネットワークの負荷を軽減するこ
とも可能です。
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5. Smart Upgrade トラッキングデータベース
–
–
–
Smart Upgrade トラッキングデータベースを使用して、ユーザーの実施状況をトラッキ
ングすることが可能です。
デスクトップ設定文書の “Smart Upgrade トラッキングレポートのメール受信データ
ベース” を設定します。
ユーザーごとに、成功、失敗、キャン
セルなどのステータスを記録されま
す。
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6. Smart Upgrade によるアップグレードの実行
z
Smart Upgrade 対象のユーザーが Notes クライアントを起動し、サーバーにアクセスすると(も
しくは、”ファイル – ツール – Notes Smart Upgrade” )、下記ダイアログが表示され、ユーザー
が ”すぐにアップデートする のボタンを実行することでアップグレードが実行されます。
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7. FixPack を Smart Upgrade でインストールする
z
Notes 8.x 以降、Notes クライアント向けにも FixPack が提供されるようになりました。FixPack は多くの重要な障害を修正して
いるため、最新のFixPack を適用することは安定稼動につながります。FixPack 用のスマートアップグレードキットを作成するこ
とで、同様に Smart Upgrade で FixPack をインストールすることが可能になります。
クライアントから、Smart Upgrade キットデー
タベースを参照するのは、1日に1回のため、
同日に 6.5.6 → 8.5.1 →8.5.1FP3 にするこ
とはできません。
* クライアントの notes.ini パラメータを削除す
ることで、 強制的に実行させることは可能で
すが、お勧めいたしません。
FixPack のインストールオプションは、
-NOUI ： UI なしのサイレントインストール
-NOUSER ： コンソールが表示されインス
トール状況が出力されるインストール
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8. 参考情報
ƒ
Notes/Domino 安定稼動のベスト・プラクティス
http://www-06.ibm.com/software/jp/lotus/support/mr/
ƒ
IBM ソフトウェア プレミアム・サポート 活動事例
Lotus Notes 8 Standard Client ： インストールモジュールサイズの削減方法
http://www-06.ibm.com/software/jp/lotus/support/working_smarter_forum_2009_2_10.pdf
ƒ
タイトル : （参考）Smart Upgrade トラッキングデータベースの構成および使用方法
文書番号 : 733002
URL
: http://www.ibm.com/jp/domino04/lotus/support/faqs/faqs.nsf/all/733002
ƒ
タイトル
: （参考）Smart Upgrade の問題に関するトラブルシューティングのヒント
文書番号 : 733106
URL
: http://www.ibm.com/jp/domino04/lotus/support/faqs/faqs.nsf/all/733106
ƒ
タイトル
: Using the Smart Upgrade Run As feature to upgrade Notes clients
文書番号 : 1247849
URL
: http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21247849
RedBook
ƒ Understanding Lotus Notes Smart Upgrade
http://www.redbooks.ibm.com/abstracts/redp4180.html?Open
ƒ
Administrator Help： オプションの引数を使用してサイレントインストールまたはアップグレードを実行する
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/domhelp/v8r0/index.jsp?topic=/com.ibm.help.domino.admin85.doc/H_RUNNING_A_SILENT_U
PGRADE_USING_OPTIONAL_ARGUMENTS_STEPS.html
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