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IBM Lotus Notes/Domino Smart Upgrade 機能検証レポート 6.5から7へのバージョン・アップと

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IBM Lotus Notes/Domino Smart Upgrade 機能検証レポート 6.5から7へのバージョン・アップと
IBM Lotus Notes/Domino Smart Upgrade 機能検証レポート
∼Smart Upgrade を使用した Lotus Notes クライアントの
6.5から7へのバージョン・アップと
SU Run-As ユーティリティーの使用∼
2007年 6月18日 作成
2007年12月17日 修正
2010年 1月25日 修正
日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社
宮田 学
1
- 特記事項 -
本資料の記載内容は、正式な日本 IBM のテストやレビューを受けておりません。内容について、
できる限り正確を期すよう努めてはおりますが、いかなる明示または暗黙の保証も責任も負い
かねます。本資料の情報は、使用先の責任において使用されるべきものであることを、あらか
じめご了承ください。
掲載情報は不定期に変更されることもあります。他のメディア等に無断で転載する事はご遠慮
ください。
本資料の著作権は日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社にあります。
非営利目的の個人利用の場合において、自由に使用してもかまいませんが、営利目的の使用は
禁止させていただきます。
この資料は単独ページでの配布、使用を禁止します。全ページをセットでご利用ください。
IBM, Lotus, Lotus Notes, Lotus Domino は、International Business Machines Corporation
の米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
2
1. 本書の目的 5
1-1 目的
5
1-2 実施環境と設定概要
5
2. Smart Upgrade 実施レポート
6
2-1.共有ネットワーク・ドライブを利用した Smart Upgrade 6
2-1-1. サーバー管理者による Smart Upgrade 設定準備
6
2-1-1-1. Smart Upgrade データベースの作成 6
2-1-1-2. Smart Upgrade キット文書の作成 7
2-1-1-3. Samrt Upgrade を利用するためのサーバー設定文書の設定 9
2-1-1-4. 共有ネットワーク・ドライブ上へのインストール・キットの配置 9
2-1-2. ユーザーによる Smart Upgrade 実施 10
2-1-2-1. Lotus Notes クライアントより Smart Upgrade を実行
10
2-1-2-2. アップグレードの開始と実行
11
2-1-2-3. アップグレードの終了
11
2-1-2-4. IBM Lotud Notes 7.0.2 クライアントの自動起動 12
2-2. Lotus Notes DB を利用した Smart Upgrade
13
2-2-1. サーバー管理者による Smart Upgrade 設定準備
13
2-2-1-1. Smart Upgrade データベースの作成 13
2-2-1-2. Smart Upgrade キット文書の作成 13
2-2-1-3. Samrt Upgrade を利用するためのサーバー設定文書の設定 14
2-2-2. ユーザーによる Smart Upgrade 実施 15
2-2-2-1. Lotus Notes クライアント より Smart Upgrade を実行 15
2-2-2-2. アップデート・キット・ファイルの展開
16
2-2-2-3. アップグレードの開始と実行
16
2-2-2-4. Lotus Notes 7.0.2 クライアント を起動する
17
2-3. Samrt Upgrade の実施結果確認 18
2-3-1. Lotus Notes クライアントでの確認 18
2-3-3. Smart Upgrade トラッキング・レポートでの確認
18
2-3-4. Smart Upgrade ログ・ファイルについて
18
3. Smart Upgrade Run-As 実施レポート
19
3-1. Run-As を使用した Smart Upgrade の実施
19
3-1-1. サーバー管理者によるインストール・パッケージの作成
19
3-1-1-1. SUSetRunAsWizard.EXE の実行
19
3-1-1-2. 管理者権限情報の入力
20
3-1-1-3. インストール・パッケージの作成 21
3-1-2. サーバー管理者による Smart Upgrade 設定準備
24
3-1-2-1. Smart Upgrade データベースの作成 24
3-1-2-2. Smart Upgrade キット文書の作成 24
3-1-2-3. Samrt Upgrade を利用するためのサーバー設定文書の設定 24
3-1-3. ユーザーによる Smart Upgrade 実施 25
4. 補足
26
4-1. 実際のソリューションにおける検討事項 26
4-2. アップグレードに要する時間について 26
3
4-3. 参考/関連資料
27
4
1. 本書の目的
1-1 目的
本書は IBM Lotus Notes 6.5 から IBM Lotus Notes 7 へのバージョン・アップにあたり、Smart Upgrade
機能を利用した場合の実地検証を行い検証手順と検証結果を記載しております。併せて7.0.2 の新機能で
ある Smaer Upgrade Run-As ユーティリティーの検証も記載いたします。
今後、IBM Lotus Notes 7 へのバージョン・アップにおいて Smart Upgrade の利用を検討される方への
参考となる情報として記載いたします。
1-2 実施環境と設定概要
本書では、IBM Lotus Notes 6.5.4 から IBM Lotus Notes 7.0.2 へのバージョン・アップを行っていま
す。
以下に、今回検証に使用する環境情報を記載いたします。
[検証環境]
Lotus Domino Server :
Lotus Notes Client :
Network:
Microsoft Windows 2000 Server
IBM Lotus Domino Server 7.0.2 + Languagepack(日本語)
IBM Lotus Domino Administrator 7.0.2(日本語)
Microsoft Windows XP
IBM Lotus Notes Client 6.5.4(日本語)
2台のPCを クロス・ケーブル にて繋いだ簡易ネットワーク
各PCのHostsファイルにて名前解決
5
2. Smart Upgrade 実施レポート
2-1.共有ネットワーク・ドライブを利用した Smart Upgrade
2-1-1. サーバー管理者による Smart Upgrade 設定準備
2-1-1-1. Smart Upgrade データベースの作成
Lotus Dominoサーバー上のテンプレート Smart Upgrade キット(7) (smupgrade.ntf) を使用して
Smart Upgrade データベース(smupgrade.nsf)を作成します。
6
2-1-1-2. Smart Upgrade キット文書の作成
作成した Smart Upgrade データベースを開き、[新規キット作成]ボタンより、Smart Upgrade キッ
ト文書を作成し、各設定項目を設定します。
[基本] タブ
キットの説明
このキットの有効化
対象バージョン
OS
地域
Release6.5.4/6.0.5以前の
バージョンですか
アップグレード後のバージ
ョン
更新後に再起動
場所
アップデート・キットのフ
ァイル・パス
共有ネットワーク・ドライ
ブ・キットのオプション引
数
メッセージ
[管理]タブ
使用可能なユーザーとサー
バー
所有者
管理者
6.5.4 to 7.0.2 Share
有効
Release 6.5.4
Windows/32
日本語
はい
Release 7.0.2
チェック
共有ネットワーク・ドライブ上
z:\Notes702Client\setup.exe
/s /v"/qb+"
(ブランク)
(ブランク)
Admin Lotus/Lotus
LocalDomainAdmins
7
>> Tips
*1 [対象バージョン], [アップグレード後のバージョン] に記載する文字列は、Notes クライア
ントのメニューバーの[ヘルプ(H)]-[バージョン情報(A)] にて表示されるバージョンの表記とな
ります。[対象バージョン]ではバージョンを特定しない場合、* を使用することが出来ます。
*2 [アップデート・キットのファイル・パス] には、クライアントから参照できるネットワーク・
ドライブ上のパスを指定します。UNC形式での記載も可能です。
*3 [共有ネットワーク・ドライブ・キットのオプション引数] に指定する引数の /s と /v の間
には半角スペースが必要です。また、/s /v はSetup.exe への引数で、/qb+ は Windowsインスト
ーラー への引数となります。
*4 [使用可能なユーザーとサーバー] は読者名、[所有者],[管理者] は作成者名の複数値可能フ
ィールドです。[使用可能なユーザーとサーバー]にユーザー/サーバーを定義した場合は、いずれ
かのフィールドに LocalDomainServers を設定する必要があります。
各設定項目を設定後、Smart Upgrade キット文書を保存します。
8
2-1-1-3. Samrt Upgrade を利用するためのサーバー設定文書の設定
2-1-1-1 にて作成した Smart Upgrade データベース(smupgrade.nsf)のデータベース・リンクをサ
ーバー設定文書の [Smart Upgrade]-[Smart Upgrade]-[Smart Upgrade データベース・リンク] に
貼り付けます。
>> Tips
*1 本項では、 すべてのサーバーのデフォルトの設定として使用 (サーバー設定 *) とサーバ
ー設定文書を作成しました。サーバー単位のサーバー設定文書を作成することで、サーバー毎に
Smart Upgradeデータベースを作成することも可能です。
2-1-1-4. 共有ネットワーク・ドライブ上へのインストール・キットの配置
アップデート・キットのファイル・パスに記載した共有ネットワーク・ドライブにアップグレード
に必要なインストール・キットを配置します。必要なファイルは、ダウンロード・サイトより入手
した Notes 7.0.2のインストール・モジュール「IBM Lotus Notes Client 7.0.2 for Windows 2000,
XP Pro, XP Tablet PC Edition Japanese」 (C961TJA.exe:サイズは215MB) を展開した以下の8フ
ァイルです。
・0x0411.ini
・data1.cab
・instmsia.exe
・instmsiw.exe
・Lotus Notes 7.0.2 ja.msi
・Lotusnotes.itw
・setup.exe
・setup.ini
>> Tips
*1 C961TJA.exeを実行すると、指定したディレクトリー(デフォルトは「C:\temp」)に上記の8
ファイルが展開されます。続けて自動的に Notes 7.0.2のインストーラーが起動しますが、キャ
ンセルしてインストールは中止します。
9
2-1-2. ユーザーによる Smart Upgrade 実施
2-1-2-1. Lotus Notes クライアントより Smart Upgrade を実行
Lotus Notes クライアントが、ホームサーバー上に利用可能な Smart Upgrade キットを検知した場
合、通常、自動的に Smart Upgrade 実行 ポップアップ画面が表示されます。画面には インストー
ルに必要なディスクスペースや使用可能なディスクスペースが記載されます。
すぐにアップデートする(U)
ップデートが開始されます。
をクリックすると、Lotus Notes クライアント が自動終了され ア
>> Tips
*1 ポップアップ画面で すぐにアップデートしない(D) をクリックすると、[確認する]で指定
した期日まではこのポップアップ画面は自動では表示されません。
Notes クライアントのメニューバーより [ファイル(F)]-[ツール(T)]-[Notes Smart Upgrade(U)]
を選択実行すると、利用可能な Smart Upgrade キットが存在すればポップアップ画面が表示され
ます。
>> Tips
*2 Smart Upgradeキット文書の「メッセージ」に文章が入力しておくと、上の画面の使用可能な
ディスクスペースの下にその文章と 詳細(T) ボタンが表示されます。「メッセージ」の文章が
長い場合は一部しか表示されませんが、 詳細(T) ボタンをクリックすると全文が表示されます。
10
2-1-2-2. アップグレードの開始と実行
インストーラーが起動し、Notes 7.0.2がインストールされます。
>> Tips
*1 これらのポップアップ画面は、共有ネットワーク・ドライブ・キットのオプション引数を /qn
もしくは /qn+ にすることで表示を隠すことができます。その場合は、「更新中しています」の
ダイアログが表示されます。
2-1-2-3. アップグレードの終了
アップグレードが終了すると、ポップアップメッセージが表示されます。
>> Tips
*1 このポップアップ画面は、共有ネットワーク・ドライブ・キットのオプション引数を /qb も
しくは /qn にすることで表示させないようにすることができます。
11
2-1-2-4. IBM Lotud Notes 7.0.2 クライアントの自動起動
Smart Upgradeキット文書の "更新後に自動起動" の設定により、Lotus Notes クライアントが自動
起動します。
Lotus Notes クライアント起動後、セットアップ完了メッセージ画面が表示されます。
>> Tips
*1 IBM Lotus Notes 6.0.x からのアップグレードの場合は、初回起動時のみ InstantMessaging の
設定画面が表示されます。この画面は、一度設定すると次の起動からは表示されることはありま
せん。
12
2-2. Lotus Notes DB を利用した Smart Upgrade
2-2-1. サーバー管理者による Smart Upgrade 設定準備
2-2-1-1. Smart Upgrade データベースの作成
* 2-1-1-1 と同一です。
2-2-1-2. Smart Upgrade キット文書の作成
作成した Smart Upgrade データベースを開き、[新規キット作成]ボタンより、Smart Upgrade キッ
ト文書を作成し、各設定項目を設定します。
[基本] タブ
キットの説明
このキットの有効化
対象バージョン
OS
地域
Release6.5.4/6.0.5以前の
バージョンですか
アップグレード後のバージ
ョン
更新後に再起動
場所
アップデート・キットを添
付
添付キットのオプション引
数
メッセージ
[管理]タブ
使用可能なユーザーとサー
6.5.4 to 7.0.2 Addfile
有効
Release 6.5.4
Windows/32
日本語
はい
Release 7.0.2
(チェックしない)
添付
(C961TJA.exeを添付する)
-a /s /v"/qn"
Lotus Notes クライアントのアップグレードを実施します。
(ブランク)
13
バー
所有者
管理者
Admin Lotus/Lotus (デフォルト)
LocalDomainAdmins (デフォルト)
>> Tips
*1 [アップデート・キットを添付] には、ダウンロード・サイトより入手した C961TJA.exe(215MB)
を リネームせずに添付します。Setup.exe にリネームする必要はありません。
*2 アップデート・キットを添付する場合、[起動後に再起動] を選択しないようにしてください。
選択した場合は、インストールが終了する前にLotus Notes クライアントが再起動してしまいま
す。
各設定項目を設定後、Smart Upgrade キット文書を保存します。
2-2-1-3. Samrt Upgrade を利用するためのサーバー設定文書の設定
* 2-1-1-3 と同一です。
14
2-2-2. ユーザーによる Smart Upgrade 実施
2-2-2-1. Lotus Notes クライアント より Smart Upgrade を実行
Notes クライアントのメニューバーより[ファイル(F)]-[ツール(T)]-[Notes Smart Upgrade(U)] を
選択実行します。
Smart Upgrade 実行 ポップアップ画面が表示されます。画面には ダウンロードに必要なディスク・
スペース・サイズや予想ダウンロード時間が記載されています。
すぐにアップデートする(U) をクリックすると、Lotus Notes クライアントは、Smart Upgrade キ
ット文書に添付されているアップデート・キット・ファイルのダウンロードを開始します。
>> Tips
*1 ダウンロードしたアップデート・キット・ファイルの保存先は以下となります。
c:\Documents and Settings\{LoginUser名}\Local Settings\Temp\smkits\0\{File名}\
*2 [アップデート・キットを添付]でのダウンロードは Lotus Notes クライアント の機能を使用
しているため、NRPC(ポート番号:1352)での通信となります
アップデート・キット・ファイルのダウンロードが完了すると、Lotus Notes クライアントは自動
終了します。
15
2-2-2-2. アップデート・キット・ファイルの展開
ダウンロードしたアップデート・キット・ファイルが自動起動し、展開ファイルの保管場所指定の
ダイアログが表示されます。
>> Tips
*1 このポップアップ画面は、添付キットのオプション引数に -s をつけることで表示されなくす
ることができます。ex: -s -a /s /v" /qn"。その場合はc:\TEMP に自動展開されます。
2-2-2-3. アップグレードの開始と実行
Lotus Notes 7 のアップグレード・キット・ファイルの展開が完了すると、Lotus Notes 7 のイン
ストーラーが自動起動します。
>> Tips
*1 アップデート・キット・ファイルの展開が終了した時、実際のアップグレード作業は実施中に
もかかわらず下記のメッセージが表示されることがあります。プロンプトの [OK] を押してメッ
セージを閉じてもアップグレード作業には支障はありませんが、実際にはアップグレード中のた
め、Lotus Notes クライアントを起動してはいけません。ユーザーへのアナウンスが必要です。
16
2-2-2-4. Lotus Notes 7.0.2 クライアント を起動する
Lotus Notes 6.5.4 と同じ方法で、Lotus Notes 7 を起動します。
Lotus Notes クライアント起動後、セットアップ完了メッセージ画面が表示されます。
17
2-3. Samrt Upgrade の実施結果確認
ユーザーが Lotus Notes クライアントをアップグレードした結果の確認方法を記載します。
2-3-1. Lotus Notes クライアントでの確認
ユーザーは、起動した Lotus Notes クライアントのメニューバーの[ヘルプ(H)]-[バージョン情報(A)]
にて、アップグレードしたLotus Notes クライアントのバージョンしたことを確認できます。
2-3-2. Dominoディレクトリーのユーザー文書での確認
アップグレード後の初回 Lotus Notes クライアント起動時に、 DynamicClientConfigulation 機能に
よりDominoディレクトリーのユーザー文書の[管理情報]-[Notes Client マシン]の情報が更新され
ます。
※更新前
※更新後
2-3-3. Smart Upgrade トラッキング・レポートでの確認
サーバー管理者は、トラッキング・レポートを使用することで、ユーザーが Smart Upgrade を使用し
てクライアントをアップグレードしたか確認することができます。トラッキング・レポートを使用する
場合はポリシー機能を使用する必要があります。設定項目はデスクトップ・ポリシー文書の [Smart
Upgrade]-[Smart Upgrade トラッキング・レポートのメール受信データベース] にトラッキング・レポ
ートを格納するメール受信データベースのパスを記載します。
ただし、この機能は移行元となるクライアントが Lotus Notes 6.5.3 以降のバージョンであることが
前提となります。
2-3-4. Smart Upgrade ログ・ファイルについて
Lotus Notes クライアントのデータディレクトリー\IBM_TECHNICALSUPPORT\SmartUpgrade に、
SmartUpgrade.logファイルが作成されます。このファイルには SmartUpgrade の処理内容と結果が記載
されています。
Smart Upgrade にて問題が発生したときの問題判別に使用します。
18
3. Smart Upgrade Run-As 実施レポート
通常 Lotus Notes クライアントをインストール・アップグレードするためには、ユーザーが
Windowsローカル環境に対してPower権限もしくは管理者権限を持っている必要があります。実際
の環境では制限付き権限で運用されているケースも多く、今まではこのような環境へのアップグ
レードは困難でした。
このような環境にてSmart Upgradeを行うと以下のメッセージと共にSmart Upgradeが中止されま
す。
Lotus Notes 7.0.2からの機能である Run-As ユーティリティーを使用することで、管理者の情報
を組み込んだインストール・キットを作成することができ、ユーザーがローカル管理者権限を持
っていない場合でもインストール・キットをユーザーのマシンにインストールできるようなりま
す。
3-1. Run-As を使用した Smart Upgrade の実施
3-1-1. サーバー管理者によるインストール・パッケージの作成
3-1-1-1. SUSetRunAsWizard.EXE の実行
NotesClientのプログラム・ディレクトリーの SUSetRunAsWizard.exe を実行します。
SUSetRunAsWizard.exe は、Dmino Administrator 7.0.2と一緒に導入されます。
19
SUSetRunAsウィザードの起動画面が表示されます。[次へ(N)]をクリックします。
3-1-1-2. 管理者権限情報の入力
ユーザーが使用するPCの管理者情報(ユーザー名、パスワード)を入力します。
>> Tips
*1 ドメイン欄には、管理者ユーザーが所属するドメイン名を入力します。それぞれのコンピュー
ターのローカル・アカウントを使用する場合は「%computername%」 と入力します。
*2 複数ドメイン環境や管理者が複数存在する環境で管理者ユーザーを使い分ける必要がある場
合は、複数のインストール・モジュールを作成します。
20
3-1-1-3. インストール・パッケージの作成
実行パッケージの選択画面にて、"SURunAs 実行ファイルにファイルを格納し、自己完結型パッケー
ジを作成する" を選択します。
実行ファイルの選択画面にて [ファイルの追加] により、パッケージ作成に必要となる Notes 7 の
インストール・モジュールをすべて選択します。
>> Tips
*1 本項では、ダウンロード・サイトより入手したインストール・モジュールを展開したファイル
を使用しておりますが、展開前のファイルを選択することも可能です。
添付ファイル選択画面にて、setup.exe にチェックを入れ、[次ヘ(N)] をクリックします。
21
パッケージに組み込むコマンドラインパラメータを入力します。
>> Tips
*1 Setup.exeに渡すコマンドラインパラメータを入力します。Run-Asを使用したSmart Upgradeで
はコマンドラインパラメータはすべてここで指定する必要があります。
*2 /v ALLUSER=1
のコマンドラインパラメータは必須です。
作成するパッケージを保存するパスを入力します。
作成するパッケージの確認画面が表示されるので、[次へ(N)]をクリックします。
パッケージ作成処理が開始され、SURunas.exe が作成されます。
22
23
3-1-2. サーバー管理者による Smart Upgrade 設定準備
3-1-2-1. Smart Upgrade データベースの作成
* 2-1-1-1 と同一です。
3-1-2-2. Smart Upgrade キット文書の作成
作成した Smart Upgrade データベースを開き、[新規キット作成]ボタンより、Smart Upgrade キッ
ト文書を作成し、各設定項目を設定します。
>> Tips
*1 コマンドパラメータは、パッケージ作成時に組み込んでありますので、Smart Upgrade キット
文書には記載しません。
各設定項目を設定後、Smart Upgrade キット文書を保存します。
3-1-2-3. Samrt Upgrade を利用するためのサーバー設定文書の設定
* 2-1-1-3 と同一です。
24
3-1-3. ユーザーによる Smart Upgrade 実施
アップグレードするユーザーのオペレーションは、2-2-2. ユーザーによるSmart Upgrade実施 と同一
です。
>> Tips
*1 ダウンロードしたインストール・モジュールの保存先は以下となります。
c:\Documents and Settings\{LoginUser名}\Local Settings\Temp\smkits\0\{File名}\
*2 インストール・モジュールの展開先は以下となります。
C:\Documents and Settings\{LoginUser名}\Local Settings\Temp\SURunas1800
25
4. 補足
4-1. 実際のソリューションにおける検討事項
上記記載の Smart Upgrade および Run-As ユーティリティーの使用で、ユーザーの Lotus Notes クライ
アントをアップグレードすることは可能ですが、実際にソリューションとして Lotus Notes クライアン
トの移行を実施する場合は、以下のようなことも同時に検討する必要があります。
・ Smart Upgrade 開始のオペレーション
・ ユーザーローカルのディスク容量の調査
・ 追加機能/追加モジュールの検討
・ 初期設定項目の追加(Notes.iniファイル)
・ 初回起動時における InstantMessaging の設定画面へのオペレーション対応
・ Smart Upgrade実施範囲/実施タイミングの検討
これらは、デスクトップ・ポリシーの使用や、アップデート・キットの作成(変換ファイルの作成)、カス
タムインストール(セットアップスクリプト)、Smart Upgrade Governor(同時ダウンロード制限)といった
機能を併用することで対応することができます。
4-2. アップグレードに要する時間について
今回実施した検証における情報を以下に記載します。
ネットワーク環境やユーザーのマシン環境に起因する事項のため、実施される環境によって数値は変わ
りますが、Smart Upgrade 検討の参考としてください。
キット配置方法
対象ファイル
添付ファイル
C961TJA.exe (215MB)
キットダウンロード
所要時間
キット展開所要時間
インストール所要時
間
(*1)における、使用ポ
ート
2分55秒 (*1)
共有ネットワーク・ドライブ上
Setup.exe, data1.cab など8ファイ
ル(計211MB)
-
3分15秒
4分40秒
5分26秒 (*1)
1352
445
(*1) の所要時間は実際に使用されるネットワークに大きく左右されます、実施検討されるに当たって
実際の環境にて検証する必要があります。
26
4-3. 参考/関連資料
Lotus Domino 7 Administrator Help
http://www.ibm.com/developerworks/lotus/documentation/domino/
Using the Smart Upgrade RunAs feature
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21247849&aid=2
Understanding Lotus Notes Smart Upgrade
http://www.redbooks.ibm.com/redpapers/pdfs/redp4180.pdf
Understanding Lotus Notes 7.0.1 Smart Upgrade
http://www.redbooks.ibm.com/redpieces/pdfs/redp4180.pdf
Lotus Notes/Domino 7.0 スマート・アップグレードの機能拡張
http://www.ibm.com/jp/software/lotus/developer/ldd_tech/f/ND7SMUpg.pdf
IBM Lotus Notes/Domino 6 Smart Upgradeの概要と使用方法
http://www.ibm.com/jp/software/lotus/developer/ldd_tech/f/SmartUpgrade.pdf
Upgrading to Lotus Notes and Domino 6
http://publib-b.boulder.ibm.com/Redbooks.nsf/RedbookAbstracts/sg246889.html
Lotus Notes 6 Upgrade guide
http://www.lotus.com/ldd/doc/uafiles.nsf/docs/Domino6PR2/$File/upgrade.pdf
Lotus Domino/Notes 6 Smart Upgrade Tutorial
http://www.ibm.com/support/docview.wss?rs=0&uid=swg27006422
27
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