...

データベースメンテナンスの整備・検討方法 Lotus Spring Forum 2009 IBM ソフトウェア

by user

on
Category: Documents
289

views

Report

Comments

Transcript

データベースメンテナンスの整備・検討方法 Lotus Spring Forum 2009 IBM ソフトウェア
®
IBM Software Group
Software Service
Lotus Spring Forum 2009
IBM ソフトウェア プレミアム・サポート 活動事例紹介
サーバー安定稼動ソリューションの第一歩
データベースメンテナンスの整備・検討方法
IBM Software Group Software Service
特記事項
ƒ 本資料の記載内容は、できる限り正確を期すよう努めてはおりますが、いかなる明示または暗黙の保証も
責任も負いかねます。
ƒ 本資料の情報は、使用先の責任において使用されるべきものであることを、あらかじめご了承ください。
ƒ 掲載情報は不定期に変更されることもあります。他のメディア等に無断で転載する事はご遠慮ください。
ƒ 当資料をコピー等で複製することは、執筆者の承諾なしではできません。
ƒ また、当資料に記載された製品名または会社名はそれぞれの各社の商標または登録商標です。
IBM、IBMロゴ、Lotus、Lotus Notes、Lotus Domino、WebSphereは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国に
おける商標。
-2All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
目次
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
はじめに
検討のポイント
整備・検討範囲
現状について
実施頻度
検討指針
処理時間について
その他 -1その他 -2現状からの組み換えポイント
最後に
-3All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
はじめに
データベースの定期的なメンテナンスはサーバーの安定稼働の第一歩です。
実際にあるお客様に対して、現在の実施いたいだておりますデータベースのメンテナンスの現状を
確認して、改善するための指針を提示させていただいた例をご紹介させていただきます。
サーバーが想定できない破
損データにアタッチすると・・・
処理待ち要求が多いため
サーバークラッシュ障害
(Disk障害、OS障害等、Domino障害等)
データ不整合
発生率向上
サイズが肥大しているため
不整合(破損)
データ
残存
システム不安定
メンテナンスタスク
(整合性チェック)
がスケジュール時間内に完了しない
-4All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
検討のポイント
ƒ データベースのメンテナンスの三種の神器である、fixup、updall、compact には、それを実行する順番があ
ります。順番としては、Fixup → updall → compact が王道ですし、セットが行うほうが効果的です。しか
し、状況によっては必ずしもその順番で行うわず、また、セットで行うなわないことを考える必要があります。
→
次ページ以降にあるお客様の検討例を記載いたしました。ご参照いただければ幸いです
ƒ 大抵、データベースのメンテナンスは夜間か休日。CPUやディスクのI/O処理に余裕があるのにデータベース
のメンテナンスに処理に時間がかかる
→
データベースの格納場所がフォルダ分けされていれば、並行処理は可能です。インダイレクトファイルを活用
しましょう。インダイレクトファイルを活用し、並行処理を行った結果、合計サイズ 約 300GB のデータベー
スに対する fixup の時間が約半減した実績があります。
ƒ 夜間サーバーを一時的に停止することは可能だけど、止めてられる時間内にドミノディレクトリのメンテナン
スを完了できない。
→
本当に 止めてられる時間内にドミノディレクトリのメンテナンスを完了 できませんか?1GB程のドミノディ
レクトリに対してディスクトップPC上でメンテナンスを実施した場合、fixup が 約 4分、compact が約10分
で終了している実績があります。
それでもダメなら事前に複製で新しく作成したドミノディレクトリと差し代えることでドミノディレクトリのメンテ
ナンスの代替として運用しているお客様がおり、サーバーに安定稼働に結び付けています
-5All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
現状確認
ƒ 8時までにタスクが終わらなければ、タスクを強制終了していた。8時には fixup → updall → compact
の順番のうち、compact まで進んでいることを確認していた
ƒ Fixup、Updallの実績について、Fixup は 1時間、Updall は 1時間もかかっていなかった
ƒ Updall について、金曜日のみ Updall -R を行い、それ以外は引数なしで行っていた
ƒ Fixup について、引数はつけていない
ƒ Compact について、 -s は利用していない
ƒ replica と Compact は直接ファイル名も指定して実行していた(例:load compact mail¥xxx.nsf)
ƒ 運用ポリシー&メンテナンスポリシーとして、バックアップは必ず取ることをしていた。前日分をバックアップ
サーバに必ず取っていた。Fixup、compactについては決まりはない。運用によっては週一でも可能
ƒ メールデータベースは mail フォルダの直下に約1500人のデータベースが存在している。サブフォルダはない。
ƒ メールデータベース数は1台のサーバーに最大 1500 で平均で 1200 ∼ 1300 ぐらい。
ƒ メールデータベースのサイズは、xxxMB付近に集中していた
ƒ システム上の制限はしていないが、xxxMB以下に抑えるように運用していた(ユーザーへの告知とxxxMB
超えた場合、ポップメッセージで注意を促していた)
ƒ mail.box のメンテナンスを明示的に行っていた。方法は、router を停止し、compact を実施していた
ƒ データベースサーバーの場合のみ、「-X」オプションを指定して updall を実施していた
ƒ 「-B」 オプション指定の compact を週一回、毎週金曜日に実施していた
-6All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
実施頻度
メールサーバー
タスク
Fixup
Updall
Updall -R
Compact
mail.box
Compact -B
mail.box
Compact
Compact -B
月曜日
○
○
火曜日
○
○
水曜日
○
○
木曜日
○
○
金曜日
○
土曜日
○
○
日曜日
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
夜間タスクの開始時間: 23:00
データベースサーバー
タスク
Fixup
Updall
Updall -R
Updall -X
Compact
mail.box
Compact -B
mail.box
Compact
月曜日
○
○
火曜日
○
○
水曜日
○
○
木曜日
○
○
金曜日
○
土曜日
○
○
日曜日
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
夜間タスクの開始時間: 23:00
-7All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
検討結果と変更案
1. compact を全てのデータベースに対して毎日実施しているのを、平日は 使用率が90%より小さい デー
タベースを対象するようにした。ただし、1回/週は全てのデータベースを対象にした
→
使用率が90%より小さい データベースを対象するようにした場合の懸念点として、現状より 1サーバー
当り最大で xxxGB のディスク容量をより費やすと以下の式から試算でき、それを提示した
1500名(1サーバー当りの収容ユーザー数) * xxxMB(平均メールデータベースサイズ) * (1-0.9) = xxGB
2. 1を実施しても時間的余裕が確保できない場合、fixup を インダイレクトファイルを使用して対象データ
ベースを半分にするか、1回/週に変更する案を提示した
→
fixup を毎日実施いただいており理想に近い頻度で行っていた。それを継続し、かつ、時間内に終了させ
るためにインダイレクトファイル案を提示した。インダイレクトファイルを使用してのfixupの並行実行で時間
短縮を目指すが、前提としてデータベースの配置をフォルダ分けする必要があった。フォルダ分けが難しい
場合、fixupの頻度を落とすことも考えて、他社事例を調査したところ、1回/週が多く、特にそれでデータ
ベースの破損が頻発する事例がないため、1回/週 案も提示した
3. updall(引数なし) は、現状を維持します。
→
デフォルトでも毎日2時には実行されるようにも組み込まれていたため
4. updall -r、updall -x については、1回/週実施。ただし、データベースサーバーについて、 -r と -x は
週末の別の曜日に行うようにした
→
-r は土曜日、-x は日曜日など
5. mail.box の compact は除外した。理由は後述します
-8All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
処理時間について
- メールサーバー ƒ サーバー1台当りの収容数がほぼ同じ(1200∼1500名)でかつ AIX プラットフォームをご使用いただいてい
る他社事例から試算できる処理時間は次のとおり見い出し、大体の目安としてお客様に提示した
ƒ 上記より、compact ‒s 10 を導入することで、平日における fixup、updall(引数なし)、compact の合計
処理時間は多く見積もっても 3 時間位と算出できた。
タスク
Fixup
Updall -R
Compact -c
xxxxxxx様 試算値
他社 最大処理時間(実績)
メールデータベース合計サイズ:300GB メールデータベース合計サイズ:xxxGB
15'00(14'32)
xx'xx(約xx'xx)
5'00( 4'04)
xx'xx
32'00
xx'xx
- データベースサーバー ƒ 上記よりデータベースの合計サイズから大体の目安は試算できた
-9All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
その他 -1ƒ mail.box の compact について
Lotus DominoⓇ は、ルータータスクにより午前 4 時にメールボックスの圧縮を自動で行います。この処理
は notes.ini の以下の
パラメータで制御可能ですが、お客様からいただいた notes.ini にはそれらは指定されておりませんでした。
従いまして、特に明示的
なメンテナンス処理を施さなくとも mail.box には毎朝 4:00 に compact が実施されていることになります
MailCompactDisabled
MailCompactHour
mail.box への自動メンテナンス処理時には以下のメッセージがコンソールもしくは log.nsf に出力されてま
す。
Router: Beginning mail.box file compaction of mail.box
Router: Completed mail.box file compaction of mail.box
ƒ names.nsf と log.nsf
これらのデータベースはサーバー稼動時は常時 Lotus Dominoサーバーに使用されているため、サーバーを
停止した状態で一連のメンテナンスを行う必要があります。サーバーの再起動のタイミングで行うか、それよ
うの計画停止時間を設けて実施すます
サーバーの定期的な再起動は行っているか?また、その間許されている停止時間はどの位か?
計画停止時間を設けることは可能か。
names.nsf に対するオフライン(サーバーを停止した状態)での、fixup、updall -r、compact -c の
処理時間は?
- 10 All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
その他 -2ƒ インダイレクトファイルについて
インダイレクトファイルとは、データベースのファイル名かディレクトリ名がリストされたテキストファイルです。
拡張子を <IND> として、テキストファイルを用意し、テキストファイルには、データベースのファイル名
(ドミノデータフォルダ下のサブフォルダにデータベースがある場合はサブフォルダから記述する。例:
mail¥admin,nsf) もしくは、
ドミノデータフォルダ配下のフォルダ名から記述します。ドミノデータフォルダ配下のフォルダ名を記述された場
合、そのフォルダ配下にある
全てのデータベースが処理対象になります。
例> 1week.ind
help¥
mail¥amin.nsf
使用する際は、インダイレクトファイルをデータベースのファイル名やフォルダ名に見立てて使用します。
例:
<コンソールから>
load comact -s 10 1week.ind
load updall -r 1week.ind
<プログラム文書>
プログラム名:compact
コマンドライン:「-s 10 d:¥1week.ind」 を指定する。
- 11 All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
現状からの組み換え
ƒ 平日の メールサーバー、データベースサーバー の compact を compact -s 10 にし、データベースファイル
名での明示指定は止め、対象をドミノデータディレクトリ以下としました
ƒ 週末のメールサーバー、データベースサーバー の compact -B を compact -s 10 にし、データベースファイ
ル名での明示指定は止め、対象をドミノデータディレクトリ以下としました
ƒ 週末のデータベースサーバーの updall -X を 休日 に移動しました
ƒ 週末のデータベースサーバーの夜間タスクの全体の開始時間を必要に応じて早めました
ƒ 休日にメールサーバー、データベースサーバー全体に対してcompact を実行するため、compact -B を設
けました
ƒ mail.box の明示的なメンテナンスは除外しました
メールサーバー
タスク
Fixup
Updall
Updall -R
Compact
→
Compact -s
xx
Compact -B
タスク
○
○
データベースサーバー
月曜日
○
○
火曜日
○
○
水曜日
○
○
木曜日
○
金曜日
○
○
土曜日
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
タスク
Fixup
Updall
Updall -R
Updall -X
Compact
→
Compact -s
xx
Compact
月曜日
○
○
○
火曜日
○
○
○
水曜日
○
○
○
木曜日
○
○
○
金曜日
○
土曜日
○
○
○
○
○
○
○
○
○
日曜日
○
○
○
- 12 All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
IBM Software Group Software Service
最後に
ƒ 例に挙げさせていただきましたお客様は、平日のデータベースのメンテナンスが途中で停止することなくきち
んと実行されるようになり、今まで続いていた、原因不明のサーバー異常停止がなくなりました
ƒ 平日のデータベースのメンテナンスに掛っていた時間が短縮でき、その短縮によりできた時間分ユーザー様
のサービス提供時間が増えました
- 13 All Rights Reserved, Copyright(c) IBM Software Group 無断複製、転載を禁ず
Fly UP